2023年09月

2023年09月30日

No.126 未来の可能性とその世界

琴歌は未来視が使える、ただし自分の意思でいつでもできるわけではなく、ふとしたタイミングで咄嗟の瞬間に見える程度だ。

琴歌の未来視は【眼】の力の中でも上位種であり、任意で発動しようものなら負担が大きく、数秒で眼に激痛が入ることもある上に、酷い場合数日程の失明になる。

琴歌は一度試し、激痛を味わってから未来視を扱っていなかったが、抜け穴がある事を知った。

それは【自分の意思ではない発動では無負荷であること】だった。

つまり、琴歌が眼を使う際は、条件無視して扱っているため、負担が大きいと考えると、
【未来視】も条件が整えば無負荷で扱える事が出来るのでは?と琴歌は考えた。

琴歌の【眼】は世界的に見ても特殊、全ての眼の能力扱えるというのは上手くいけば、アリシアは【超聖天眼】ソルテの【破壊眼】カナやハクの【極龍眼】パトや月花の【叡天眼】メリアの【天理眼】ソフィアの【異質眼】等を琴歌一人で全て扱えるという事になる、ただしどれもこれも未来視を超える【最上位種】の眼のため、琴歌ですら容易に出来ない上に、未来視よりも負担が大きい。

・・・・・・
琴歌「私の成長、皆さん強くなっていく中、私なりに戦える手段を見つけたいですね」

琴歌が今戦う場合扱えるのは【歌姫支配】の全自動全能支配である。

琴歌は他にも【波動支配】【理支配】【心理精神支配】【究極吸収支配】の4つを会得しているが、どれもこれもある程度のオーラコントロール必須能力のため、今の琴歌でも能力は扱えなかった、

琴歌「【究極吸収支配】は指定した範囲全てを完全に吸収して支配する能力ですけど、吸収までは容易ですけど、そこからの扱いが全然・・・凄い能力を持ってるのにこのままでは宝の持ち腐れですよね」

琴歌の【歌姫支配】は最初こそはコントロールが効かないためメリアやアリシアから【歌っている間だけ集中して扱えるように努力しなさい】と言われ、練習していた。

【歌姫支配】は本来、オーラを一切使わず、空間にある【音】をエネルギーとして消費し、全能力を扱えるという代物であり、それらの能力で本来必要となる法則や条件も音が全て琴歌が扱えるように改良し、琴歌が思い描くだけで別の法則に基づき扱えるというメリアからみてもぶっ壊れ能力なのである。

琴歌「メリアさんは【正直、歌姫支配だけあったら他の能力は要らないというレベルなので気にしなくていいと思いますけど】って言われたけど・・・なんかモヤモヤしますよね」

琴歌はメリアから【帝王神候補】に正式に立候補されていたのだ。

【帝王神候補】を決めるのは現帝王神であるメルトリアだが、その素質を見つけ、連れて来るのは他の帝王神候補達なのだ、だが普通帝王神候補というライバルを見つけ、連れて来るなんて事は誰もしないため、一度メルトリアが決めてしまうと増えないのが定常、だがメリアは【パトを帝王神にさせるために動いている帝王神候補】のため、そんな常識が一切通用しないのである

そして結果を言えば【ポテンシャルのみなら合格、だが現段階での実力が不充分のため帝王神候補として認めず】だった。

メリアはその結果を得て、琴歌に対して「【歌姫支配】をマスターしましょう!それでメルリア姉様泣かしましょう!そうすればお母様も認めてくれる!!」とメリアはゴリ押ししていた。

メリアとしては一人でも帝国に【地位の高い神】を置いておきたいため琴歌が帝王神候補となれば、帝国は現在12名、琴歌がもし加われば13名の帝王神候補の内、5名が在籍する帝国という外部からみても恐ろしい絵図が出来上がるのだ

琴歌「メリアさんの思い通りになるのは少し気に障りますけど、認めてくれているなら努力は惜しみたくないですからね」

琴歌は能力も化物クラスだが、特性も化物クラスだった。

【全眼系特性完全取得】【全反射】【完全無傷・障害不干渉】【全耐性完全吸収】【不死転生の加護】【無欠の陣】の6つである、

【全眼系特性完全取得】は文字通り存在するしない関係なく全ての眼系能力を会得し使役する特性
【全反射】は全能力、現象、物理、オーラを全て自動反射する(手動も可)
【完全無傷・障害不干渉】は外傷・死に関する障害、精神系攻撃等を一切受け付けない
【全耐性完全吸収】全耐性無効になり、受けたエネルギーを変換して回復やオーラにして使用する
【不死転生の加護】寿命・外傷で死なない、瀕死になった場合、修正可能なポイントまで自動で時空間全てを戻し、やり直す、その際の記憶を引き継がれ、伝達による負荷は存在しない。この特性は【無効化系に関与しないものとする】
【無欠の陣】欠点を無くし、完全に優位に立つ(優位に立つ必要な力を自動で会得し、琴歌とは別の意思で自動で戦う)

どれもこれもメリア視点からみても馬鹿げていた、【無欠の陣】は発動直後から近距離、遠距離等本来琴歌が一切出来ない戦闘を全て自動で行うため、琴歌自身が全然戦いのノウハウが無くても問題ないのだ、メリアはそれを見て琴歌にのみ【戦闘訓練の免除】を出している程である。

メリアの見立てでは【帝王神候補序列4位】は硬いを踏んでいた。
だがメルトリアはそれは琴歌本来の実力ではなく、特性で得た実力のため、容認するわけにはいかないと判断したのだ。実際特性や能力を無効化する雪花に琴歌は一切勝てないのが現状だった。

琴歌がここまでぶっ壊れ性能を持ち合わせていても雪花には手も足も出ないのだ、それは全てを容赦なく無力化してしまう【原始支配】によるものだった、そもそも雪花は現段階で【原始支配】しか会得していないが、他のまだ解放さえていない能力や特性は【琴歌以上】とメリアやメルトリアは認めているため、むしろ琴歌を【帝王神候補】に押すならまずは四季雪花を【帝王神候補】にさせてみろというのだ。

琴歌「そう考えたら私と雪花ちゃんって本当にメリアさんにとって喉から手が出る程の人材だったのですね、全然自覚ないですけど」

琴歌は自分の能力や特性、メリア達の話を思い出しながら試行錯誤しながらの自分の能力について考える

・・・・・・
琴歌はパトを見る度にいつも思うのだ、

琴歌(パトさんを見ていたらたまに見える未来視、それは確定的な瞬間ではないのですが、どうもおかしい、私の勘違いかもしれないけど、【ミールさんレベルの人が10人居る】んです、それと同時に帝園と同レベルの世界が10個、恐らくこれはいつの未来かわかりませんが、帝園と同レベルの世界をパトさんが10個保有し、ミールさんのような支配者が10人居るという構図なのでしょうね・・・でもこれ、一体何年後の世界なのでしょうか?)

琴歌の未来視は見えてもいつの未来かわからないのである、しかもその未来も、確定ではなく、現時点で定まっているであろう未来とのこと、メリア曰く【未来は常に変わる、だから見えても全然当てにならない、まだ数十秒とか数分の未来なら信憑性が高く、遠くなればなるほど口約束みたいに全然信憑性が消えるため、参考にもしない方がいい】とのことだった。

琴歌(そうですよね、もしこれが現実になればもうパトさんは今の次元所の話じゃ無くなりますからね・・・大丈夫ですよね?)

琴歌は不安になる、だが確定ではない未来を見て不安になるのは、自分の定まっていない将来に不安を感じる程の無意味なもの、割り切って考えるしかないのかもしれない

琴歌はそう考え、自分の眼について見解を深めるために自分なりに特訓をしていた。

patopatoblog at 11:42|Permalink│日常 

2023年09月26日

No.125 アリシアの専属神契約

メリアは日頃のパトを見ていて思った。

メリア(ご主人・・・専属神の特権を一切使ってないですね・・・)

専属神には10に分けられた契約が存在する

メリアは【心臓】
アリシアは【器(肉体)】
雪花は【右腕】
カナは【心】
ハクは【両脚】
ソフィアは【魂】
琴歌は【眼】
ソルテは【腹】
ラルは【左腕】
月花は【脳】

各部位によって役割と恩恵が定まっており、主であるパトは専属神達に役割に合った命令を出すことが出来るのだ。

メリア(ご主人が普段使っているのはその恩恵の副産物程度ですからね、しっかり使ってもらわないと・・・もしかして忘れてるのでしょうか・・・)

メリアは忘れているのでは?と考えパトの元に足を運ぶ。

・・・・・・

パト「え?専属神契約をしっかり使っているか?」

パトはメリアの言葉に頭を傾ける。

パト「月花とは常に脳内で会話してるけど、そういうのじゃなく?」

月花「そうね、毎日常に会話してるわね、脳内でも声でも」

メリア「月花ちゃんの場合はそれでもいいですけど、他の子はどうですか?しっかり活用してます?」

パト「う~ん、そもそも活用する機会がないしな~、でもそう言うけどそんな便利なものとかあったっけ?」

月花「メリアちゃんは確か【心臓】だったわよね、何が出来るの?」

メリア「心臓ですからご主人の代理の役割を持つのと、それに伴うためにご主人との全共有が可能ですね、つまり月花ちゃんと普段やっているような意思疎通も月花ちゃんの権利を通せば使用は可能ですただ、それは【月花ちゃんから使用許可を貰った時に限る】という制約はありますけどね、だから私が勝手に他の専属神達の契約内容を流用することは出来ません、ただ逆に言えば許可さえもらえればその専属神の負担を私に流すことが可能です」

パト「成程!それは分かり易いね!」

月花「でも逆に言えば私達が許可しなければ意味ないんじゃ」

メリア「だからご主人の代理です、代理というのは保険という意味でもあります、例えばご主人の部位欠損、精神破壊を喰らった場合、私がご主人の代理としてそれを担います、つまり私が居る限り、ご主人に致命傷を与えるのは不可能っというわけです、ご主人を殺す場合は【魂】を持つソフィアを殺さないといけないのは知っているでしょう?」

パト「ああ、確か俺の魂とソフィアの魂は互いに補い合ってる状態なんだよね?」

月花「まさに運命共同体って感じね」

メリア「ソフィアに関してはそこしか仕事がないですけどね、ですが緊急の時は最も仕事をする大事な役割です」

パト「まあ、そういう意味ならもっと使える契約の人が居るってことか」

メリア「そこで私はアリシアの契約をこの際ですからしっかり使ってほしいと思っているのですよ!」

パト「アリシアって確か【器】だったよな、効果は【主との感性把握・欲求把握】だったよな、それの何か使える所あるの?」

メリア「相当使えますよそもそも効果説明が悪いんです!」

月花「へぇ、てっきりパトとの感性共有で一緒に悶えてるだけかと思ってたわ」

メルリア「それもありますけど、そもそもそれは副産物ですね、感性共有というのは一種の身代わりが可能なのですよ、つまり旦那様が怪我を負った時、その痛覚を旦那様の代わりにアリシアが負う、そういう役割です、それが本来の【器】の役割です、なのでこの役割に当てられる方は相当タフな子であることが推奨されているのですよ」

メルリアはパトに頼まれてお茶を取りに行って帰って来たタイミングで話に加わる

ソルテ「そういう話なら確かにアリシアは凄く適任ですね、一見ラルの方が適正高そうに思えるけど、あの人は能力とか特性とかその他諸々が凄く堅いだけで、ラル本体はそこまで耐久性高くないから、天使だし」

メリア「アリシアは神聖エルフ族で無限を扱う、つまり限りが存在しないからアリシアの複製を無限に作れる、つまりご主人の身代わりになる肉体を無限に製造することが可能ですので、アリシアにもダメージが一切入らないという素晴らしい適正持ちなのです!ですので、アリシアが専属神になった時、まだ私とアリシアだけでしたが、アリシア以外にないと思っていましたよ!ふんす!」

メリアはどや顔になる

パト「へぇ、それじゃあ試しに使って見るか、あ、でもアリシアにも一声かけておかないとだな、準備してないだろうし」

月花「そうね!今ONにしたらアリシア様また悶えちゃうかもね!」

パト「それはマズいな、メリア、ちょっとアリシアを呼んでくれるか?」

メリア「任せてください!」

・・・・・・
メリアに呼ばれてアリシアが入って来た。

アリシア「成程、専属神契約を使うのですね!やっと私の役割が発揮されるわけですか!嬉しいですね!」

アリシアは凄く嬉しそうだった、パトとアリシアは日頃から接点が多い方ではなく、今回のようにパトから呼ばれるのはアリシアにとって凄く光栄であり、嬉しい事なのである。

パト「そうそう、そもそもそういう使い方があったなんて全然知らなかったんだけどね、それでどう使ってみてもいい?」

アリシア「もちろんです!私の複製を作りますので、少々お時間をくださいね♪」

アリシアはそう言うとアリシアから分身するように数人のアリシアが現れる

パト「すご、オーラ量も気配も全然変わってない、無限だから何をするにしても上限が存在しないのか、便利だな」

アリシア「月花ちゃんと雪花ちゃんの家にある【無限霊力】と同じですよ、無限に扱える分体力依存です、つまり無限に使えるといっても体力がなければ無限にも限度があります、まあ、私自身にもオーラは存在しますし、私の特性で【無尽蔵の器】で全エネルギー、オーラ、体力、全状態の消費を一切しないので実質体力が無くなるという概念も存在しないんですけどね」

月花「ハクと同じなんですよね、能力自体は火力は凄まじくて消費も凄い分本来なら扱いにくい能力だけど、特性との組み合わせの相性が良いおかげで無敵の能力になってるっていう」

パト「俺もそういうの欲しかった!」バシン!

メリア「ご主人はもっと化物じみてるので大丈夫です!」

パト「俺というより俺の使役している子達だね!」

ソルテ「本当羨ましい、アリシアが2位で私が3位だけどこの間に天と地程の差を感じるのよね、私も能力と特性が一致しているものがあったらいいのに・・・」

メリア「ソルテの破壊眼、私は好きですよ!無条件破壊!しかも負荷無し!それに【能力の宝物庫】持ってるじゃないですか!」

メリアはソルテを慰める、そこにアリシアも加わる

アリシア「【能力の宝物庫】私は凄く羨ましい特性だと思うよ!1度干渉した能力を蓄えて、自動、手動で能力と能力を配合して新たな能力を作り出したり、蓄えた能力をそのまま保管したりって、これがあるだけでもバリエーションが一気に増えるから私は凄く可能性を感じるなぁ~」

ソルテ「使いこなせてるならね、新たな能力作ってもそこから正確に動作させるのはまた別のお話しだから、破壊の理屈って結構簡単なのよね、わからなくても眼の力で壊せるし、でもそれ以外はちょっとお勉強が必要かな~って、パトさんから借りた小説みたいに、能力を獲得して訳も分からずに試してみるって出来たら気が楽なんですけどね」

月花「そうですか?結構すんなり能力を扱えますよ、確かに精度を求めたら時間は掛かりますけど、使う程度ならちょっと慣らせば」

パト「それが月花の凄い所なんだよ、頭の中でそういう組立が一瞬で出来るから九騎神使達の能力を得てもすぐに使えたり応用したり組み合わせたり出来たんだよ」

月花「私!センスあるから」ドヤ!!

月花はパトから褒められた事により大変満足そうな顔をする。

アリシア「それではせっかくなので、一緒に外に出て見ましょうか、パト様」

こうしてアリシアの専属神契約の力を試すためにパトとアリシアは外に出る。

・・・・・・

帝国外に出て辺境の地に降りたパトとアリシアは試しに近くの動物を見つける。

アリシア「あの動物、結構狂暴そうですね、とりあえずあの子の攻撃を無防備な状態で受けて貰っていいですか?」

アリシアはパトにそう言いながら、自分の分身に細工をする、

パト「おっけ~、どうせそう大した威力じゃ・・・ってあれ?熊みたいな見た目してね?」

アリシアが見つけたのは日本に居るヒグマを鋼鉄で多い、ヒグマの数倍大きな熊のような動物だった。

パト(普通にオーラなしで無防備に受けたら死ぬな!間違いなく!)

パトは青ざめながらも熊の攻撃を受ける

パト(い・・・たくない?凄い!全然痛くない!)

パトは切り傷一つない状態に驚きと感動を覚える、そしてアリシアの方を見ると、アリシアも何事もなかったような笑顔でパトの方を見て微笑んでいた。

パト「え、アリシア、痛くないの?」

アリシア「はい!怪我は確かに身代わりで受けたのですけど、私の特性【自動超回復】で怪我してもすぐに治っちゃいますから、そうですね、パト様のゲームで例えるなら私のHPが10000あって、1秒の間に8000回復している!みたいなものですかね?」

パト「え、なにそれチートじゃん、俺も凄く欲しい」

アリシア「まあ、それに加えて【無尽蔵の器】で消費しませんし、【自動超回復】で最低限の怪我もしませんし、【無限支配】で常に衰えませんし、後は私は【知識の宝物庫】【能力の宝物庫】【超聖天眼】を持ってます!あらゆる手を使ってでも私は一切怪我を負いません!物理耐性に関しては専属神の中でも一番だと自負しています!」

パト「すっごい持ってるのな、というより【能力の宝物庫】アリシアも持ってたのか?」

アリシア「まあ、神王になるためにはこれは必須ですからね、これを持って居ない状態で神王の地位についてもすぐに抜かされるのがオチですから」

パト「へぇ、でもラルってそんな特性を持ってるなんて聞いたことないけど」

パトはアリシアと話しながら襲ってくる熊を今度はオーラを纏った状態で攻撃し、一撃で沈める

アリシア「ラル様は別ですね、別というより彼女は【宝物庫シリーズ】よりも凄い特性持ちですから、宝物庫があっても仕方ないんですよ」

パト「へぇ、特性って奥深いんだなぁ、俺も何か特性あったらいいのにな」

アリシア「パト様ももちろん特性は存在しますよ、ただ、今はまだパト様には荷が重いだけです、だって私達みたいな特性なんてパト様からしたら低ランク特性です、もっと凄いはずですよ!」

パト「そうか、話は戻るけど、専属神契約の力、これは凄く使えるね!これから悪いんだけど、常に一体置いて貰ってもいいかな?」

アリシア「喜んで!むしろ何体でも置いておきますよ!100体でも1000体でも!なんなら地球の人口分!いえ!アリシア星を作ってそこに置けるだけ全ストックを置いてもいいですね!私の数がパト様の残機数になるのです!これは凄く光栄な事!パト様の命を守れるのですから!」

パト「・・・それ、面白いかも!別にアリシアという原型と止めなくても、例えばスライムみたいな液状の生物にして、それらが住まう星を作る、それならどう?」

アリシアは考えた、別にアリシアと同じ姿を作る事にコストは一切掛からない、だけどパトが言った通りにすれば管理が容易になる上に罪悪感が無くなる、もしアリシアそのままを置いて、パトの代わりに死んだ場合、それはパトにとって【自分の責任でアリシアを殺した】という罪悪感が生まれる、身代わりになるだけの存在だと思っていてもそのアリシアが苦しみもがき、死に絶える姿を見せるのはアリシアとしても論外だった、その分スライムのような感情も肉体も存在しない物にしておけば先ほどの心配と精神的負担は消える、全然問題ない話しだった」

アリシア「いいですね!ではストック用の星と私のスライムを容易しますね!」

パト「もっと早く気付けば良かったね、これでアリシアとも話せるきっかけが出来て嬉しいよ、今度から一緒にこういう風に話そう、能力とかも教えて欲しいし」

アリシア「ありがとうございます」

アリシアはそう言いながらパトの腕に抱き着き、そのまま帝国に戻った。

・・・・・・
メリア「どうでした?」

パト「うん!上手くいったよ!凄いね!あんな事が出来るなら早く言って欲しかったよ、一応アリシアと話し合って、俺の身代わりになる用のアリシアスライムを量産して、ひとつの星で管理するから、メリアも協力して」

アリシア「私の複製同士であれば契約を移す事も可能でしたので、このように管理すれば私も楽ですし、パト様も安心できると思うのです、いかがでしょうか?メリア様」

メリア(・・・成程、身代わり専用の複製・・・凄く良い案ですね!盲点でした、私もその案を直属部隊に採用しましょう!)

メリア「いいですね!全然問題ありません、ではそのように即座に手配しましょう、いつまでに出来る?アリシア?」

アリシア「空き星は帝国で200程ありますので、その中から1惑星を頂きましょう、スライムのような形状なら量産も1分で1000万体は容易なので、水陸両用生命体になるように改造して放っておきますね!」

月花「それって複製って言うのかしら?」

パト「アリシアをモデルにしてて、そこから自分で改造してるから問題ないんじゃないかな、知らないけど」

ソルテ「凄い芸当、私には絶対に出来ない芸当だわ、はぁ、破壊神は破壊するだけしか脳がない・・・」

パト「ソルテ!元気出して!逆になんでも壊せるんだから凄いじゃん!」

メルリア「今日は一段と賑やかですね、アナタ♪」

こうしてアリシアの専属神契約の力を上手に扱う事を覚えた。



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2023年09月15日

No.124 奴隷の少女episode2

少女が次に目を覚ました時には色んな人の話し声が聞こえて来た

少女「あれ・・・また寝ちゃってたんだっけ・・・」

ミーエル「起きたね、ぐっすり眠れたようで良かったよ、ちょっと待っててね!」

ミーエルは少女にそう言うと隣の部屋に居るパト達に少女が目覚めた事を伝えに言った。
少女はその話声を聞いていた

ミーエル「目が覚めたよ!主様!」

パト「そうか、体調は大丈夫なんだろう?」

雪花「まあ、ミーエルちゃんが見てるわけだしそこはお墨付きでしょ、言語は大丈夫?私日本語しか話せないわよ?」

パト「だからあれほど英語を勉強しておけって・・・あ、ここ英語も無理だ、終わった・・・」

ミーエル「なんちゃって英語だからそもそも主様でもまともに話せないでしょ!あと言語に関しては脳を弄って日本語にしてあるから!しかもあっちも日本語がしっかり理解出来るようにしたの!」

雪花「え!それ私にもやってよ!そうしたら勉強しなくて済む!」

パト「雪花の場合能力を無力化するからただただ脳を取り出すだけじゃない?」

ミーエル「脳とか取り出さないよ!でも雪花ちゃんは確かに無理かな、主様にはしてもいいけど」

パト「よし、その時は頼んだ!社長なのに喋れないのは大変だ」

そう話しながら3人が少女の部屋に入って来た

・・・・・・
パト「おはよう、よく眠れたかな?」

少女「貴方が私を助けてくれたのですか?」

雪花「そうよ、もう安心だからね」

そう言いながら雪花は少女に毛布を掛け直しながら少女の隣に座る

パト「とりあえず君が捕らわれていた組織は全員逮捕した・・・って言っても2人くらいだけどね、今は取り締まりで人身売買を世界的撲滅を計っているのだけど、中々割り出せなくてね、オークション会場だった場所の情報を手に入れても次の日にはもぬけの殻、実際どうやってオークション情報が流れてるのか知りたいけど、それは上級階級のお偉いさんがお客さんってのもあって、中々協力してくれない、やっぱり世界的に影響力のある会社のお偉いさん相手だと萎縮しちゃうのかね」

少女から見て、スーツのような服を着こなしている白髪の男性は頭を掻きながら答える

パト「僕はパト、エウレカ探偵事務所の社長、年齢は20歳で会社自体もまだまだ設立一年目の若い会社だけどここに居るメンバーの実力は本物だ、安心していいよ」

雪花「私は四季雪花、エウレカ探偵事務所討伐戦略課課長、要は暴力団だと用心棒とかをめっためたにしちゃう仕事ね!」

ミーエル「それで私はミーエル、エウレカ探偵事務所医療復興課課長、やってる事は基本的に医療関係だね」

パト「君の名前を教えて貰えるかな?」

少女は三人から自己紹介され、ゆっくりと答える

ノノ「ノノ・リシバー、です。15歳です、よろしくお願いします・・・」

パト「ノノさんか、よろしくね、それでね、君を捕えてた組織は壊滅した、勝手に調べてしまって申し訳ないけど君の親戚は皆居ない、つまり今の所、ノノさんが帰れる場所がないんだ、治ってすぐ話す内容じゃないよ思うけどね」

ノノ「いえ・・・おおよそそこは理解していました、私はお偉い方に買われ、この身を弄ばれ、そして奴隷のように過ごすのだと考えていましたので・・・特にショックではありません」

雪花「15歳でそんな事まで覚悟してたのね、可哀そうに・・・」

雪花はノノの背中を優しくさする

パト「それで僕達も仕事として組織を解体させた、だけどそこの被害者を助けてはい終わり、っていうのも冷たい話しじゃない?だからエウレカ探偵事務所は孤児院があるんだ、大人なら探偵事務所の従業員として働いて貰いたい、だけど孤児院ならそこで勉学を学んで、将来を探す手伝いが出来る、もちろんエウレカ探偵事務所で働いてくれるなら大歓迎、生活費込みだから給与は少ないけど、衣食住と少々の娯楽なら提供出来る、もちろん会社が大きくなればそれなりの給与は約束する、もちろん自分のやりたい事があればいつでも退職しても構わないし、次の会社への入社も全面的にフォローさせてもらう!どうかな!悪い話しじゃないと思うけど?」

ノノ「私の場合は・・・どちらでもよろしいのですか?」

パト「うん、孤児院は18歳までは子供として見なしている、だから18歳以下は働くもヨシ、勉強をして18歳になった時に他所に就職でもここで働いてもヨシ!自由は与えるよ」

ノノ「・・・私にとって全然悪い話しじゃない・・・むしろ良すぎて裏を感じる・・・」

雪花「裏ね、裏を言えばただの人材不足、事情はあるのだけど、とりあえず事務的作業をしてくれる人がどうしても欲しいのよね、思ったより皆現場に駆り出されるから」

パト「そうそう、大体は3人一組なんだけど、皆他国に出張、儲けはあるから文句は言えないんだけど、それでも事務処理は全然、皆出張から帰って来るなり、もうずっとパソコンとにらめっこ、大変なわけさ」

ノノ「それで今働ける人が居ないと?」

パト「孤児院を建ててそこにノノさんと同じ境遇の人は数人居る、やっぱり皆療養が必要だったり、子供だからね、遊んで勉強してって環境が大事なんだよ、当然ノノさんも同じ、だからまずは自分の生活を充実させよう、そこから余裕が生まれて人生に多くの選択肢が生まれるんだよ」

パトはそう居ながら笑いかける。

ノノ「・・・わかりました・・・孤児院で勉強をさせてもらっても・・・よろしいでしょうか?」

パト「もちろん!歓迎しますよ、ノノさん」

・・・・・・
パト達はノノの居る部屋を後にし、隣の部屋とは違う別室に向かう。

雪花「パト、綺麗事言ったわね、ただでさえこの事務所建てた時に大赤字で、起業してすぐに数億稼いで赤字から黒字にして幸先良い!ってなった時に孤児院運営でまたまた大赤字!!しかもこの事務所の数倍デカい!光熱費とか、生活費、教育費諸々とすんごいお金だけど賄えるの?」

パト「会社運営だからね、でも狙いはあるよ、恩は買っておくべきだ、後はもっと教育で探偵業をこなせる一般人を増やして大きい依頼から小さい依頼、指名手配犯の討伐から迷子の猫探しまで!あらゆる分野で活躍するのさ!そしてまずは日本展開!その後は世界!いつかは街の看板にうちの会社の広告看板を飾るんだ!」

雪花「あらあらおっきな野望、それじゃあお金稼ぐために悪信教でもとっちめに行きましょうか?雑魚でも倒せば数億手に入るし、あの孤児院代と3年分の費用は賄えるわよ」

パト「そうだな、でも防衛軍依頼で受けたら安くなるよな、なら自分達で見つけないとな、はぁ、悪信教も増えてくれないかな、こんなこと言ったらダメなんだろうけど、いいお金儲けなんだよ、本当」

雪花「そうね、今まではあの服装見ると嫌気がさしてたけど、今はお金にしか見えないわ」

パトと雪花はぐふふと怪しい笑いをする中、扉がノックされる

ステラ「ちょっと、とんでもない事言わないでよね、しかもここ壁薄くない?」

パト「そりゃあレンタルだもの、現場プレハブは安く抑える!レンタル代だって馬鹿にならないからね!」

ステラ(天野江宝華)がパト達の居る建物に足を運んできた。

パト「それで、任務は完了?ステラさん?」

ステラ「もうバッチリ、私の所に仕事を回してくれるのは感謝するわ、本当は直接防衛軍からの依頼を受けたいのだけど、あまり表に出していい組織じゃないから・・・」

パト「わかってますよ、中抜きは1割でいいですよね?」

ステラ「ええ、いつも通りね、となれば4700万か、まあ、なんとかって所ね」

パト「ちなみに次の仕事ありますけどどうです?3件程紹介出来ますよ?」

ステラ「あらあら太っ腹、パト君が受けたらいいのに」

雪花「従業員オーバー、全員出払ってま~~す、琴歌ちゃん仕事凄く出来るから従業員の数よりも多く仕事手に入れて来ちゃうのよね~、大変大変」

パト「そうそう、今回の件で助けた子をうちの孤児院に連れて行ったら次はイギリスですよ」

ステラ「この三人って事は実力重視の依頼なのね、そっちの方が楽そうね、代わりましょうか?」

パト「やだな~、馬鹿3人で集まってるのに捜査必須の依頼受けたら犯人逃しちゃいますよ~」

雪花「そうそう、私達が行くのはテロリストとか、軍隊、組織壊滅!犯人ががっつりわかって後は突破するのみ!って仕事だけ、後はそこの被害者をミーエルちゃんが直せば終わり、それが一番いいのよ、この班は」

ステラ「楽しそうで何よりだわ、防衛軍も助かってるわよ絶対、それじゃあ3件とも貰える?こっちも3つに分かれて仕事をするわ」

パト「お願いしますね、居場所は今回みたいに僕の携帯についてるGPSを辿ってきてください、近づいてきたらオーラでわかりますよね?」

ステラ「楽勝!それじゃあ報告も済んだ事だし、一杯飲みましょうか!パト君もどう?」

パト「そうですね、行きましょうか、雪花はどうする?まだ19だけどこの国なら一応酒飲めるぞ?」

雪花「お酒はパス、私お酒嫌いなの、食事だけ一緒するわ」

ミーエル「私はノノさん見てますね、3人で行ってきてください」

・・・・・・
3人はレストランで食事をしていた

ステラ「・・・忘れてたわ、見た目・・・」

パト「身分証明書は16歳だしね、仕方ないさ、ジュースお飲み」

ステラ「この身体本当嫌い!若いなんて肌がぴちぴちで筋肉痛にならないのと、胃もたれしないのと、髪の質が手入れしなくてもいいのと、何着ても許されるくらいしかないじゃない!!」

雪花「堪能してるじゃないですか、私も飲まないんだから我慢してステラさん」

パト「なら僕もジュースで、帰ってデータまとめておきたいからね」

ステラ「それにしても僕って慣れないわね、ずっと俺だったのに」

雪花「私は逆に馴染みあるけどね、俺だと社長として恥ずかしいから、僕、私とかで呼称を直してるのよ、確かに交渉とか、お客様相手に俺はありえないからね、僕でいいんじゃない?」

パト「せっかく頑張って俺にしたのに・・・僕のままにしとけばよかった、はぁ」

ステラ「プライベートくらい使い分けたらいいのに」

パト「今は慣れる期間だからプライベートでも僕、俺なんて使い分けて仕事中に出たら目も当てれない」

ステラ「努力中なのね、他の皆は元気?」

雪花「さあ、私達も次から次へと別の国に向ってるから全然、もう20日くらいは日本に帰ってないわね、仕事の依頼は琴歌ちゃんの班が取ってきて、それを事務所で仕訳けながら適当な班に振り分けてるの、防衛軍の仕事が殆どかしらね、まだ広告とかしてないから」

ステラ「出来ないわね、でも防衛軍の仕事だってそんな早く終わる事は想定してないでしょ?」

雪花「防衛軍の人でも出来る仕事なんて回ってこないからね、でも逆に天職よ、ライバルが全然居ないから、しかもWCBTで成績を残してる私達、そして下にはあの元世界三強、ステラさん率いる【黄金卿】盤石よ!」

パト「ステラさんにはこれからもお世話になりますよ、損はさせませんので」

ステラ「もちろんよ、あのアリシアコーポレーション製品も貴方達に頼めば格安で手に入るし、良い事尽くめよ!感謝してるわ!」

雪花「極力帝国の力は借りたくはないんですけどね、一応」

ステラ「確かそうだったわね、地球人の人だけで成り立たせるって事で建てた事業だものね」

雪花「はい、帝国の力を借りずに生き抜く、ステラもそうだけど、パトの恩恵を受ければ歳を取らないし死ぬこともない、不老不死、そんな長寿を生きるためにはそれなりの人生経験は必須、帝国に甘えてばかり居たら私達が駄目になる、そうでしょ?パト?」

パト「そうだな、帝国は居心地が良すぎる、俺からしたら天国だよ、全てが整っているし何もしなくても侍女が全部やってくれる、外に出たら僕は注目の的、学生の妄想を詰め込んだような世界さ、だけどそんな世界に居ても僕は満たされなかった、ずっと考えていたけど、それは自分で生き抜く感覚は一切なかったからなんだ、だから今こうやって自分達でお金を稼いで、その稼いだお金で人を助けて、仲間とこうやってご飯を食べる、それが今僕が求める幸せなんだ」

ステラ「あり過ぎてもダメか、贅沢な悩みね、でも素敵、頑張りなさい、私も貴方には恩しかないからね、しっかり働くわ、目的を果たすためにね」

パト「はい、お互い頑張りましょう!」

三人はそんな世間話をしながら食事を済ませ、ステラもどうせだからとパト達の事務所で寝るようになった。

・・・・・・
ステラ「悪いわね~、ベッドまで借りちゃって」

雪花「いいのよ、一人増えてもレンタル代は変わらないんだから、ね?パト」

パト「そうそう、あ、一緒の部屋だと気になります?」

ステラ「そういう恥じらいはとっくの昔に吹っ飛んで行ったわ、防衛軍で仕事してるとたこ部屋なんて当たり前、男と同じ部屋で寝る事なんてザラよ、もちろんイタズラしようものならその腕をへし折るけどね!パト君は許しちゃおうかな」

雪花「そんなこと冗談で言ってると本当に喰われますよ~~、言っておきますけど一度関係を持ったら問答無用で従属ですからね!ただでさえ、帝園の恩恵を受けるためにキスして少量の覚醒しちゃってるのに」

ステラ「業務的な感じだから!後冗談だから!でも約束通り目的を果たしたら貴方の物になるわ、それだけの恩と支援を貰ってるもの、私も恩知らずで居たくないわ」

雪花「予約ってことね、パトも本当次から次えと」

パト「でもねでもね!最近全然東京の時みたいなモテ期来ないんだよ!安定!」

雪花「馬鹿言うんじゃないわよ!私が横で睨んでるからよ!高級なスーツを来て、現場では服に埃を付けずに敵を薙ぎ払って、防衛軍の援助の時なんて男も女も憧れの的だったのよ!大変だったわ!」

ステラ「貴方は確かに色々目立つわね、良い環境に居たせいか、凄く美形なのよ、大人の色気が出てるとも言うわね、帝国って女性しか居ないんでしょう?だから女性への扱いというか、素振りが本能感覚で身についてるのよ、道理で私もパト君を見てたらドキドキするはずだわ!」

雪花「そこまでの効果はないわよ、ステラさん、は~やだやだ、近い将来叔母さんとも同じ関係になるなんて、ストライクゾーンが広い旦那様だこと」

パト「まあまあ、でも最近雪花も正妻の余裕じゃないけど凄く余裕が出て来たよね!」

雪花「まあ、慣れよね、どう考えても、あれだけ常に周りに女性が居て、昨日は誰とヤッてただ、今日は誰がパトの部屋に行くだ、以前はこんなプレイをしただ、私とパトはこんなプレイしてたわねとか、もう性に対してオープン過ぎるとね・・・慣れって怖いわ、いやそれでも私とパトの性行為を除いた琴歌ちゃんや月花お姉ちゃんは後で殴るけども!!」

ステラ「えげつないわね、私その世界でやっていけるかしら・・・」

雪花「嫉妬深い私が慣れたのだから大丈夫!そういう意味では奏星さんなんてかなり積極的よ!もう盛ん過ぎて猿そのものね!」

ステラ「あはは、あの子は相変わらずで良かったわ」

雪花「またタイミング見て連れてくるわね、あの子もステラさんに会いたいでしょうし!」

パト「ほら、そろそろ寝るぞ、明日も早いんだ、片付け大変だぞ」

雪花「は~い、おやすみ!」

パト達はそのまま寝てしまった、横に居たノノやミーエルは既に深い睡眠に入っていた・・・。



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2023年09月14日

No.123  次の次元に立ったハク

誰しも体験はないだろうか?

日頃ゲーム等をしていて、ふと始めた時に、なにかのきっかけで今まで出来なかった事が出来るようになった事。

なにかのきっかけで人は飛躍的に成長する時がある、それはまるで覚醒でもしたかのような優越感に浸る時もある。

ハクもそうだった。

ハク「・・・あれ?」

ハクは一瞬の閃きとその閃きに対して【上手くいくかも?】という根拠のない自信が生まれた、
そしてとりあえずで試してみると出来た、そしてそこから連鎖のように次々と難解だった事が容易に想える程次々と解決していった、ハクはその成長に楽しくなり、眠る間もなくずっと特訓空間で自分の力を高めていた。

数日・・・

カナ「ハクが数日仕事や部屋に戻ってないの!」

パト「は?!マジか!誰かハクの居場所を知っている奴はいないか?」

カナはハクが行方不明になった事を自室のパトに伝えに来ていた。

メルリア「特訓コーナーですかね、ずっとあそこにハクが居ましたよ」

パト「え、という事は数日もの間ずっとそこから帰ってないのか?!体調は大丈夫なのかよ?!」

パトは慌てて特訓コーナーに向った。

・・・・・・
パト「ハク!!?」

パトがハクの居る特訓コーナーに向かうとハクは数日間そこに居たとは思えない程元気な姿をしていた。

ハク「パト君!どうしたの?」

パト「どうしたの?じゃないよ、数日も部隊にも部屋にも帰ってなかったそうじゃないか」

ハク「あ・・・数日経ってたんだ、ごめんなさい・・・でもね!でもね!凄いの!私凄く強くなったの!パト君に見て欲しい!!」

ハクはいつもと違い凄くテンションが高かった。

パト「えっと、もしかしてずっとここで特訓をしてたのか?」

ハク「うん!凄く上手くいって、今まで難しいと思ってた事が次々と出来るようになってね!それで凄く楽しくなっちゃって!」

パト(凄くハイになってるな、でも成長を実感出来る時が一番楽しいって気持ちもわかるし、当然か、でもどう強くなったんだろう、ハクは)

パトはそう考えながらハクの実験の成果を見るために訓練相手になった。

・・・・・・
ハク「行くよ!パト君!」

パト「ああ、いつでもいいよ!」

ハクはパトの声と聞くと構えることなくその場に立ち尽くした、するとハクの周りが一瞬で凍り付いた。

カナ「すご!自然支配使ったの?」

ハク「ううん、時空支配だよ、そしてこれをね」

ハクはそういうと瞬間的に凍った空間から一瞬に業火に変えた。

カナ「凄い!次は業火!でも自然支配なら出来ると思うけど」

ハク「うん、これはね、【時を強制的に止めた反動で生み出した】現象なの」

カナ「時を強制的に止めた?!今までは時の流れを極限まで自分だけ遅める事が限界だったよね?」

ハク「うん!完全に時について答えを出せたの!だから攻撃でもね!えい!」

ハクは何もしなかった、だが特訓コーナーの壁が一瞬で大穴を開ける程の衝撃波が生まれた。

ハク「時を止めた反動を利用した衝撃波だね、弓矢と同じで、ぐぐ~~~って時の流れを止めてギリギリまで止めていっきに一点放出!そうすれば何もしなくてもこうやって強力な衝撃を生み出す事が出来るの!」

ハクは日頃と違い凄く早く喋る、それほど嬉しい事だったのかもしれない

ハク「これを利用すればあくまで衝撃は能力を私用した結果の現象、つまり雪花様の原始支配を掻い潜る事が出来るの!初めて雪花様から一手を奪う手段を手に入れたの!」

カナ「凄い技術だね、確かに止める術を手に入れたらそれだけで応用が沢山利く、もしかしてずっとそれを試してたの?」

ハク「うん!パト君!お願いなんだけど、私にオーラ弾を放ってもらっていいかな?」

パト「いいけど・・・ほい!」

パトはハクに目掛けてそこまで強くないオーラ弾を放った、するとハクの周りでオーラ弾がピタッととまってしまったのだ。

ハク「成功!うん!私の周りに時空支配を纏えば障害物が来ても勝手に止めてくれる!自分から迎えばしっかり取れる!それでこの止めたオーラをさっきの弓矢の感覚で~~~」

ハクは集中する、するとパトのオーラ弾が凄い勢いでパトの方向に飛んできた!!

パト「うわっと?!」

パトは咄嗟に避けた、だが大したオーラ弾ではなかったのだが、ハクが弾いたオーラ弾は速度が乗っていた事もあり、質の割には高火力な物になっていた。

ハク「どうどう!これで相手の攻撃を受け止める術と反射する術を手に入れたよ!あ!もしかして能力使用後の結果を私の能力よりも前に置いておけば【能力無効化】を阻止できるんじゃないかな?!」

ハクはそう独り言を言うとあの手この手で調整を始めた、その間カナがパトに話しかける。

カナ「凄いね、この技術をものにしたら専属神内でも上位クラスの人達と渡り合えるんじゃないかな?」

パト「そうだな、凄い技術なのは間違いないよ、正直あれをされると俺でもハクに攻撃できる手段がかなり限られてくる、カナはどうなの?」

カナ「多分私は大丈夫、だってハクが行っているのは時間操作だからね、次元は時間という概念を壊す事も出来る、時間という概念が無くなればハクのあの技術は根本的に消えちゃうからね」

パト「そっか、でもアリシアにならいい勝負できそうだよな」

カナ「無限と虚偽でそうはならないと思うけどね、虚偽で時間という概念そのものを壊されたり、ハク本体を壊されたら時間関係ないからね、その相手の能力事時間で抑えきれるならまだ戦えそうだけど、無限がそれを許さないだろうし・・・無限だからハクの時間と止める行為に対して、無限はその時間の質量を無限に生成してぶつける、防波堤もある程度の高波は抑えれても限度を超えたら壊れちゃうのと同じ、膨大な質量と時間で潰されたらね・・・」

パト「渡り合えないじゃん、さっきカナが言ってたくせに」

カナ「この技術がもっと質をあげたらだよ!今はの完成度だとまだ敵わないけど、もしこの時間の干渉が自分の周りだけじゃなく広範囲に広げて私達くらいまで届くと、心臓の時間だけを止める【強制心臓麻痺】とか出来そうじゃない?」

パト「おっかない事言うなよ、でもそれいい案だな、ハクが今どれだけ止める事が出来るのか聞いてみるか」

パトはそう言うとハクの元に歩く

・・・・・・
パト「どう?上手くいきそう?」

ハク「うん!時空支配で時を私の周りだけ止める、だけどさっきの【時差爆発】とそれの現象を再度外回りから固める時空支配、三重構造にしたら雪花様なら時空支配を一度壊したら溜めていた衝撃波が襲うの!操作も出来るけど、ここはオートにした方がいいよね!それでそれを常に補完出来るサイクルを作れば!・・・だけどそれはあくまで戦闘モードのお話しで、日常だと危ないし、衝撃波を常に私の周りに纏っている状態だから私からなにも触れなくなっちゃうの、そこは不便かな・・・」

パト「まあ今思いついて実戦してるわけだし、今の内にどんどん考えよう、それでハクは今時間と止める事が出来てるけど、どこまでの範囲ならいける?」

ハクはパトからそう言われた事で一度試してみる

ハク「う~ん、今までは時間を完全に止めるというより、極限まで遅くする、後は八時宝礼(やちかほうらい)でメリアちゃんから法則はわからないけど時戻しや時送り、時止めの技術は教わってた、あの技術は今思うと今の私には出来過ぎた効率重視の能力だったんだなって理解出来るよ、もしあれを自分の加減で最大出力まで出せるようになれば相当強くなれる!この世界そのものを掌握することだって可能になるよ!!」

ハクは思考が口から全て出ている状態でもお構いなしに時止めの範囲を広げる、するとハクは咄嗟にその時止めを辞めた。

パト「どうしたんだ?ハク?」

ハク「・・・危ない事を思いついちゃったんだよ・・・凄く凄く・・・だけどこれって大丈夫なのかな・・・使っていいやり方なのかな・・・」

ハクの表情が先ほどと変わって青ざめていった、それほど恐ろしい事に気付いてしまったのだろう。

パト「教えて貰えるか?どんな使い方なんだ?」

ハク「対象者だけ時の流れに逆らわせるんだよ、つまり今は一緒に時と流れてる状態なんだけど、相手だけその場に留める、そうすれば・・・多分その肉体は簡単に朽ちる・・・」

パト「そうなの?タイムリープ的な事にならないの?」

ハク「あれは時耐性がある人が偶然出来る行為だね、耐性があっても車酔いみたいになりやすいんだけど、耐性が無いと膨大な時の波に無防備な状態で当たるわけだから・・・瞬間的なら気絶、数秒ならもう身体ごと壊す事が出来るよね・・・」

ハクはそう言いながら続ける

ハク「あと考えもしたの、血流を一部時で止めて遮断とか、心臓とか一部を時止めで・・・でもそれらの殺傷力と後遺症を考えたら・・・凄いなって・・・でも今の私なら多分・・・簡単にできてしまう」

ハクは自分自身の力に怯え始めた。

パト「それでどこまで広げれそうなの?」

ハク「実用性を求めるなら・・・300M・・・それ居ないなら必中で問題ない」

パトは驚いた、ハクは近距離、中距離に置いて大きな成長を得た、いきなり過ぎる結果に驚きを隠せなかった。

パト「そうか、でも帝国ならもっと、いや、それ以上の技術は持ってる、もっとハクも切磋琢磨していいだよ、ほら、まずは疲労もあるだろうし、少し休みな」

・・・・・・
パト「メルリアから見て、ハクの成長はどう?」

カナはハクの元で話していた、そしてパトは少し離れたところにあるベンチに座り、メルリアに話しかける

メルリア「そうですね、能力の完成度で言えば上級神ですら倒せます、いえ、耐性が無ければ最上級神も倒せる力ですね、そもそも時支配というのはそれほどの代物です、しかもメリアから聞いていますけど、ハクはその時支配の中でも別格、混沌支配や超越支配で時支配の限度をものともしていない、白銀帝王龍という種族がハクを後押ししている、私も盲点でした、私達にも出来ない事です、メリアはハクを見た瞬間にその素質を見抜いたのでしょう、その組み合わせが生まれるなんて、この歴史上一度も存在しなかった、ハクは今こそこのレベルですけど、将来は私達の都合の良い世界に作り替える、それまで何度もやり直し、ハク自身が敵わない敵でも生まれる条件、それらを過去で潰してそもそも【うまれてこなかった】という存在抹消まで容易に出来るでしょう、あの子を専属神に入れておいたのはファインプレーです、敵にしたくありません、いえ、そこまで成長しきるまえに殺してしまいますね、私でも・・・」

パト「・・・・」

あのメルリアにすらそこまでの評価を与えるハク、それほどハクの力は恐ろしい物だった、時を支配する、そんなのフィクションのファンタジーものなら定番の能力と言ってもいい、だがそれらは人間が使い、小さな野望で、大した力も持たずに使っているに過ぎない、最終的にまで極めた時空支配とは世界改変行う禁忌をを許された秘儀。

パト「悪用はさせないし、ハクはそんな使い方はしない・・・俺はハクを守るよ」

・・・・・・
パトは雪花と二人で話していた

雪花「へぇ、ハクがねぇ、私もそろそろハクに負けちゃう時が来るのかしらね~」

パト「え、負けそうと思った事あるの?」

雪花「今までだとないわね、正直時空支配なんて意味ないし、でも時空支配で生み出した後の衝撃波は考えたわね、お父さんの時もそうだけど、能力で生み出した現象は能力じゃないから消せないのよね、例えば岩を私に投げてきたら、能力で岩を操作して投げる事は阻止できても投げて来た岩は阻止できない、そこは私自身がどうにかしないといけない事だからね、原始支配はそこまで便利じゃないわ、使いこなせば話は別なんだけどね」

パト「確か原始、だから1から0、0から1にする能力であり、どんな現象、物質も0にすることが出来る、が本来の原始支配だったよね?」

雪花「そうそう、だから本来なら私に届く前に全現象が私の前で消滅するはずなの、つまり、私の周りだけ無そのものになるわけね、でもそこまでオートになってないおかげでこうやって生きてるわね、能力も控えめな性格で助かったわ、これ以上のオートは望めないわね~」

パト「まだ扱えないの?」

雪花「結構扱えてるわよ、ただそれは0から1を作る方、1から0にするのはかなり難しい、ぶっちゃけ出来る気がしない、なんでもかんでもって話なら簡単なのは知ってるわよね?」

パト「確か、計算式の最後に【×0】を入れたらいいんだろ?そうすれば強制的に答えは0になる、つまり無力化出来る、そんなイメージだったよな?」

雪花「そうそう、だけどそれはかなりの荒業でそこまで数式全部を0にするから消したくないものまで消してしまうの、それが対象物だけならいいけど、自然とか、いろんなものまで関連付けてたらもう最悪、私の想像より必要以上のものが消えちゃう、だから私は【集団戦では邪魔】にしかならない、これをマニュアルで動かすよりオートの方が賢いからオートにしかしないの、練習はしてるのだけどね、こればかりは頭の悪さを嘆くしかないわね、慣れなのかもしれないけど」

パト「慣れかもしれないじゃん、シーノに聞いてみたらどう?シーノって感覚でやってそうじゃない?」

雪花「確かに!それじゃあ暇な時にシーノちゃんに聞いてみよう!あの子話してると昔の桜花と話してるみたいで複雑なのよね」

雪花は苦笑いをする。

パト「まあまあ、シーノも初めて自分が興味を持てる娯楽に出会えて楽しく過ごしてるんだし、おおめにね、ハクとは戦ってみる?」

雪花「パス、まだあの子の心を折りたくないわ、折る気はないけどね」

雪花はそう言いながら空っぽになっているコップにお茶を注ぐために冷蔵庫からお茶を取りに立ち上がった。

パト「確かもうそろそろだよな、WCBT、俺と月花、後はメリアとかソフィアは出ないけど、雪花とハクは出るんだろ?優勝できそうか?」

雪花「さあてね、でも月詠さんとは戦ってみたいかも、もちろんお父さんにリベンジもしたいし・・・準決勝でお父さん!決勝で月詠さんだね!」

パト「おいおい、ハクだって勝ち上がるだろ、あれだけの完成度だぞ、もう隊長相手でも敵なしだろ」

雪花「わかんないわよぉ~、シェインさんは時耐性かなり高いし、バハートちゃんだって時耐性は高い上に天秤で時を下げてきたらハクだってキツイわよ、アランさんもパトに負けてから混沌支配をかなり使いこなしてるって聞くし、ヘルナさんもあれだけの技を持って居たら何をしてくるかわからない、相変わらず隊長連中は油断ならないわよ」

パト「でも雪花はそれらをものともしない、強いよ、本当」

雪花「・・・パトにだけ言っておくわ、今バハートさんと約束してるの」

パト「約束?」

雪花「もしこの大会でバハートさんと当たった時、私が勝ったらバハートさんが私の直属部隊に入るって」

パト「いいのか?バハートさんだって地球防衛軍の入っているのにこっちの事もなんて」

雪花「別に直属部隊に入ったからと言って何かをさせる気はないわ、でもそうね、独占はしておきたいわね、パトの力に干渉している子なんて稀だから」

パト「まあ、雪花が欲しいと思うならいいんじゃない、というより他の専属神の条件的に雪花ぐらいしか無理だろうし」

雪花「確かに!メリアちゃんもそこらへんは被らないように配慮してくれたのかな?アリシア様と琴歌ちゃんは除いて」

パト「あるだろうね、しっかり口説き落とせよ、そしてしっかり優勝だ!」

雪花「リベンジよ!今年はどんな方法で抽選なのかしらね!まあどこに入っても優勝しちゃうわけだし~~、一回戦からお父さんでも月詠さんでもいいけどね~~♪」

パト「あ、宝華さんは出るのかな?」

雪花「出ないでしょ、正体バレたらまずいのに」

パト「でもステラで出ればよくない?仮面は壊れないだろう?」

雪花「戦い方で一発よ、あんな癖の強い暴君、知ってる人からしたら素顔隠さなくても一発よ、身体の癖までは隠せないんだから」

パト「確かに・・・でもそう考えると昨年よりレベルが下がるよな・・・」

雪花「昨年が異様にレベル高かったのよ、シェインさんも言ってたでしょ、一回戦から準決勝、準々決勝レベルだったって、本来のレベルはそんなものなのよ」

パト「そうか、そう考えると正義側のレベルの低さは問題だな・・・」

パトはそう呟きながら、お茶を飲んだ・・・

パト「これから俺達がハクのように覚醒して強くなった時、正義側も優勢に立てるのか」

雪花「正直微妙ね、強くはなるわ、でもこの力を果たして正義として振る舞っていいのか、それはちょっとズルい気がするわね、まだ私やハク、カナ、琴歌ちゃん、月花お姉ちゃんはいいわ、でもメリアちゃん、アリシア様、ラル様、ソルテ様、ソフィアちゃんの力は借りちゃダメな気がする、もちろん帝国の力もね、悪を完全に壊すのは良い事だと思う、でも行き過ぎた正義は悪と変わらないのも重々承知している、私だってこの一年戦争屋をやって多くの星に足を運んで、多くの命を消してきた、でも正義にも悪にもなる、つまり、行き過ぎた力は過剰防衛に過ぎないの、どれだけ犠牲者が出てもね」

パト「はは、メリアみたいな事を言うんだな・・・雪花も」

雪花「考えて見て、悪信教だって世界から見たら邪教集団、悪だわ、でもその宗教に救われた人は?その宗教に根付いた文化を持つ国は?それらを正義として疑わないはずよ、それからしたら地球防衛軍は悪の組織、国の言いなり、過剰な暴力で他の主張を許さない組織って見え方も出来るの、警察を正義の味方と見るか、権力を良い事に横暴を働く怖い人と見るか、それはその人達の感性で決まるのよ」

パト「話が分からなくなってきたな・・・」

雪花「つまり、私達が正義だと信じて悪を根絶やしにするのはおかしいって話、それが私達地球出身者の問題だから別にいいけど、それを地球とは関係ない帝国を連れてくるのは恥ずかしい行為って事」

パト「正義にも悪にも過剰に肩を持つなってことか、理屈でわかっていても難しい話だな」

雪花「ええ、正義と呼べる人に守りたい人は沢山いるわ、でもそれは悪と呼ばれる人も同じ、守りたい人、守りたい世界があるから戦うの、それは絶対に忘れちゃだめ」

パトは雪花の言葉を聞いて、雪花もこの一年で成長したのだと認識した、帝国という正義とも悪ともなれる国に居たからこそ至った考えなのかもしれない

・・・・・・
パトは寝室で眠っていた。

俺も東京に居た時に急激な成長をした、そこからもさらに俺は強くなった、今ハクは急激な成長を体感している最中だ、これからカナだって琴歌だって、雪花も月花も体感するだろう、各々が才能をどんどん開花させ力を得る、そして本来のポテンシャルに近づいていくんだ、その時、力に飲まれないようにしないといけないな・・・

パトは力を持つという事を考え、そのまま深い睡眠へと入って行った。



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2023年09月12日

No.122 黎明の陽射し

パトとメリアは二人の時間を過ごしていた。

パト「メリア、順調か?」

パトは深くは問わない、それはメリアにとって求めて欲しくないとわかっているからだ。

メリア「順調ですよ、ご主人♪」

メリアはそう言いながらパトに抱き着く、二人きりだと表では見せない程甘えてくる、そんなメリアの姿が愛おしく思うパト

パト「別に隠し事をするななんて言わない、嘘をつくななんて言わない、メリアの好きにしたらいい、俺はメリアの行動に文句は言わない」

パトはメリアの頭を優しく撫でながらそう言う。

メリア「そうですか、では隠し事も嘘もつきます、だけど絶対に約束します、ご主人や専属神の子達は絶対に裏切りません、それだけは約束します」

パト「それだけ聞けるならいいよ」

パトとメリアはそう話しながら時間を過ごす。

・・・・・・
メリア「ではメルリア姉様、後はご主人をよろしくお願いしますね」

メリアは身なりを整えるとリビングで待機していたメルリアに声を掛ける

メルリア「メリア、あまり旦那様を心配させないであげてくださいね」

メリア「そうですね、私は今もメルリア姉様のポジションが羨ましいですよ、今すぐにでも代わりたいくらいです!」

メリアはそう言いながら、パトの部屋を後にする。

メルリア「旦那様、着替えをお持ちしました」

パトは半裸のままベッドに座っていた。

パト「あまり抑制出来なかったなぁ、琴歌から聞いていた通りならメリアは何か悪事を働いている、俺はメリアにも汚れ役はするなと言っていた、だけど国のためなら汚れ役が必要なのもわかる、だから少しでもメリアから話してくれると期待はしてたんだけどなぁ」

パトは少し寂しそうにメルリアに語る。

メルリア「メリアなりの考えがあると思います、旦那様もメリアを信じてあげてください、メリアの姉として、お願いします」

パト「疑いなんてしてないよ、だけど辛いなら辛いって言ってほしいんだ、それだけでいいんだ、確かにメリアにとって俺の場所は休める場所なのかもしれないけど・・・」

パトはため息をつく、

パト(正直、メリアが悪さをしてたって嫌いになる事はない、それだけ俺だってメリアを愛している、だけど、だからこそ、その悪さも俺と共有してほしいと思うのは俺の我儘なのかな、いや、実際は俺がメリアに命令すればいいだけの話、メリアだって専属神なんだ、俺が命令すればメリアは断る事は出来ない、むしろ聞かれたならメリアは隠さずに答えるだろう、だけどそれをしないのは俺の覚悟の弱さだ、メリアがどれほどの闇と悪を抱えているかわからない、それを許容できるのか、その自身が今の俺にはない、弱い自分自身が悪いんだ)

・・・・・・
メリアは自室に帰る、そしてパトの事を考える。

メリア(私の事を凄く気にしてくれてますね、ですが、怖くて聞けないって所ですかね、正直ご主人が聞いてこられても少し抵抗はありますね、ご主人はまだ綺麗ですからね、人の不幸や犠牲の上で成り立つ平和に偏見を持って居る、琴歌ちゃんもそうですけど、どれだけ綺麗事を言っても、それを実験し、成果を得たからこそ、歴史と学問は存在する、知恵とは何かを犠牲にしなければ得られない世界の宝、その価値が高ければ高いほど、独占した時に優位に働く、それを平凡出身の琴歌ちゃんにはまだわからないんですよね、まだまだ甘いです)

メリアはそう言いながら、服を脱ぎ、着替える、そして自身の股に感じる温かい感触の記憶を堪能しながら、ベッドに倒れ込む。

メリア(さあ、明日はシスリットの報告ね、初仕事はどれ程の物か、正直、従属神の好感度は高くはないと思いますし、どこかのタイミングでご主人が一度つけていた【好感度眼鏡】の完成品を貰いましょう、それがいいですね、それをシスリットに渡して、好感度が一定値より低い愚か者を徹底的に教育ですね、大事なのは依存、好感度はそこからどうにでもなります、今従属神を抑えているのは将来性、つまりこの帝国に将来性を感じなくなったら即浮気される、それを阻止するためにもご主人と肉体関係を持ってもらいたいのですが、それも上手くいかない、なら好感度の低い反乱分子を尋問して洗脳して、ご主人を崇拝し、依存し、絶対的存在になって貰いましょう、そこからですね)

メリアはそう考えながら眠りについた。

・・・・・・・
メリアはパトの事しか考えていない、それはメリアはパトのために生まれ、パトという存在が自分の存在意義であり、パトという存在がメリアの全てだった、そのため、パトが絶対ではない世界がそもそも不満があり、メリアはパトのためならどんな手でも野望を成し遂げる。

メリア「さて、仕事の成果を聞きに行きましょうかね・・・っとその前にご主人の所に行っておねだりですね!」

メリアはそう言いながら、パトの部屋に向う。

・・・・・・
メリア「ご主人!おはようございます!」

パト「メリア!おはよう、珍しいね、どうしたの?」

ソルテ「メリア様、おはようございます」

月花「メリアちゃんおはよう~~」

リビングにはパトや専属侍女の3人の他に秘書のソルテと補佐の月花が居た

メリア「ご主人!以前使っていた【好感度眼鏡】が欲しいのですけど、私にひとつ貰ってもいいでしょうか?」

月花「メリアちゃん、その好感度で低い子に怒ったりしないわよね?」

メリア「そんなことしませんよ!少し入国してくる従属神を見て、調査をしたいだけです、もちろん見るのは好感度の高い低いでピックアップして低い子は何故低いのか、それを調べます、偵察やスパイの可能性もありますからね、その調査結果次第で次の政策検討会の議題にしようと考えているのです!」

ソルテ「でも従属神なら確かにそれだけする必要性はありますね、一般の神ならやりすぎですけど、従属神は既に帝国の配下、それなら国の運営関係で協力するのは義務です」

パト「別に構わないけど、あんまり住人を虐めるような事には使うなよ、命令だ」

メリア「もう、信用ないですね~、わかりました!私は絶対に悪用したりはしません!」

メリアはそう言うとパトから【好感度眼鏡】難なく入手する。

・・・・・・
メリア(私は・・・使いませんよ、私はね~~♪)

メリアは自分で使う気はサラサラなかったため、なんの問題もなかった、
パトが命令の効力を発揮するのは専属神のみ、つまりメリアはパトが強情で意思を曲げない場合、メリアですら計画を破綻させざるを得ない状況が生まれる可能性がある、だけど、メリア自身が特に何もしてなければなんの問題もなく、メリアの計画は進むのだ。

メリア(ご主人が私の手を穢す行為は許さないですからね、大事にして貰えてる証拠です、ならこの手を穢す行為は一切致しません、代わりの子にやってもらうだけです)

メリアはそう考えながら勤務部屋に入る、
そしてメリアは呼ぶ

メリア「交代の時間ですよ、しっかり勤務を頼みますよ、アナリシア」

メリアがそう言うと、即座にメリアの秘密基地に到着する。

アナリシア・サリヴァーレ 黎明の陽射しNo.4 種族:変幻神

アナリシアとメリアの現在位置を変えると同時にアナリシアがメリアに化け、メリアは常に裏の基地に居座る形となる、だが専属神との仕事はメリア自身が請け負っている、もし偽物で相手をすれば、それはパトや専属神への裏切り行為になるからだ。

・・・・・・
メリア「さて、シスリット、もう来ていたのですね、状況を聞かせて貰っていいですか?」

メリアはそう言いながらコーヒーを作る、この基地には【黎明の陽射し】のメンバーが在籍するが、雑用をするような神は一人も居ない、そのため、メリア自身が身の回りの事をこなさなければならないのだ。

シスリット「はい、まだ最初の方なので、上手く結果を出せているかわかりませんが、今の所表で主様の悪評を訴える者は居ません、それどころか帝国の政策にすら興味を示していない女神が殆どという印象です、【私達が考えた所で帝王様や専属神様の足元にも及ばないのだから考える必要がない】というのが共通の認識ですね」

シスリット・ホリーティア 【黎明の陽射し】No.5 種族:堕落劣下幸神

メリア「そうですか、それは良い話しですね」

嘘である。
メリアはそんな情報等一切求めていない、正直政策の件に関して従属神が興味が沸くはずがない、メリアが気にしてるのは女神一人一人のパトへの好感度、そこ一択なのだ。

メリア「なら政策に関しては問題ないという認識で良さそうですね、一部の声とは言え、そう認識出来るのは良い事です、それでシスリットにはこれを渡します」

メリアは【好感度眼鏡】を渡す、もちろんパトから貰ってからメリアは別のデザインに変えてある。

メリア「それは【忠誠眼鏡】ご主人への忠誠度が数字で見える眼鏡です、それが【80以下】の場合、尋問をせざるを得ませんね、対象は従属神、配下神まで手を伸ばしたい所ですけど、まだシスリット的にも辛い話しでしょう、なので、どんな力を駆使してもいいので、その眼鏡で判断してリストアップし、私に逐一報告しなさい、貴女の仕事次第でメルリア姉様の平穏な生活が懸かっていると思いなさい」

シスリット「わかりました、では今から教育に戻ります、失礼致します。」

シスリットはそう言うと即座に消えてしまった。

メリア「さて、エラトマ、そろそろ大量に仕事が入ってくるわよ」

メリアがそう言うと奥の部屋から勢いよく扉が開く!

エラトマ「やった!!どこまで痛めつけていいの!どこまで!ねえ!どこまで!!」

エラトマ・マールム 【黎明の陽射し】No.3 種族:白銀帝王龍

メリア「そうですね、殺したら意味ありません、もちろん幽閉をしたらここの存在が容易にバレます、なので、夢でも洗脳でもいいです、貴女の存在も露見しないようにしっかりと・・・ね」

エラトマ「簡単じゃん!それだけでいいの!それだけで殺し以外は何してもいいの!!やった!私やってみたかったんだ!針千本!針何本目から喘いでくれるかな~?痛覚に強い部位から弱い部位に、そして針はどんどん深く深く差し込んでね~~!【これくらいなら耐えれる】っていう救済を粉々にして泣かせるんだ~!それで千本が終わって相手が安堵したら追加の千本を持ってきてね!それを【横のバカが泣き言言うから余っちゃった~~、もし嫌なら説得してよ~~】って、そうすれば痛い思いをしたくない奴らは泣きながら、罵詈雑言を発しながら・・・う~~~~濡れてきちゃった~~~子宮が震える~~~~~!!!」

メリア「まず貴女が落ち着きなさい、別に仕事内容は任せます、最低条件さえ満たしていれば私から言う事はありません、興奮して自慰行為したいなら拷問中にでも拷問している女神を使ってでも発散しなさい、だけど言っておきます、成果は出してもらいますよ、壊したいわけではありません、【ご主人を愛さなければ恐怖がやってくる】そして忠誠を誓い、尽くし続ければ【恐怖がやってこない】それどころか【甘い蜜】が止めどなく降り注ぐ、そういう状態を作りたい、そして依存させる、肉体関係を持たせられないなら依存です、恐怖が根本にある依存は強力なものです、それが主からであれば独裁政権、つまり主への反逆を生む可能性がありますが、主は関係ない、むしろ助ける側、ヒーローになればもっとも~~~~~っと、ご主人への愛が確実になると思いません?」

エラトマ「狂気だね、流石は私が認めた主だ、それじゃあ針を沢山用意しないと♪ああ、子宮の震えが治まらない・・・疼いちゃう♪」

エラトマはそう言いながら奥の部屋に戻る。

メリア(本来白銀帝王龍は邪悪な龍、これが本来の姿、ハクは本当に異例、白銀帝王龍なのに全然狂気が存在しない、本当いい子を見つけることが出来ました、しかも最近あの子は強さに拍車が掛かっている、とうとう雑魚から格上まで、時間の耐性が存在しない相手なら傷一つ受ける事なく倒す事が出来るようになった、専属神内で言えば低いですけど、ハクは本当有望、成長が楽しみです)

・・・・・・
メリアが1時間ほど、紅茶を堪能していると基地内に入ってくる者が居た。

メリア「帰ってきましたか、どうでした?」

サウル「弱い、創造主、あれが本当に上級なのでしょうか?」

メリア「そうですよ、貴女が強すぎるのです、貴女の存在、それこそが異例、凶器なのですから」

サウル・カレウエ 【黎明の陽射し】No.1 種族:神造穢粘液神

サウルはメリアとファナが開発し、成功した神、穢れを纏い、支配する神造女神。

メリア(女神は体内に穢れを取り込む事で絶命する、それはどんな強い女神でも例外ではない、そしてその穢れの性質、特性を何百という実験体のサンプル結果を得て、この子を作り上げた、もちろん毒だって容易、そして穢れの性質を分析しているから、私や専属神、直属部隊の子達にはワクチンを打たせて貰ってる、誤って穢れを投入されたら大変だものね、死にはしないにしても気分の良い話しではないわ)

サウル「それで次は神王?」

メリア「いえ、最上級神ですよ、ですがそこまで来ると難しいですね、野良の最上級神は私達でも欲しい神材ですからね、あまり実験で消費したくないんですが・・・」

サウル「男なら?」

メリア「・・・気持ち悪い話しですが、男の神も穢れが生まれれば死ぬはずです、ですが私は男という存在が気持ち悪い、ご主人以外の男なんて死ねばいい、不愉快、少し優しくしたら気安く話しかけてくるのも不愉快、身内でも関係なくです、表には出しませんがね、触られたらその手を塵も残さずに消し飛ばしたい・・・私に触ったという記憶すら・・・許せない、私の身体はご主人のもの、私の身体を知っていいのはご主人だけ、この体温も、柔らかさも、汗も、垢も、臭いも、全部全部・・・ご主人だけの物です・・・」

サウル「なら男消す?」

メリア「辞めておきましょう、それは大変魅力的ですが、反感を買われます、流石の私も世界を敵に回す程馬鹿ではありません、ですが【神殺し】を完全な物にするのであれば、男の研究も必要ですね、ファナに任せましょう、少し席を外すわね」

サウル「どうしてたらいい?」

メリア「能力のON・OFF練習をしていなさい、後は人間形態を維持出来るように、貴女に肉体を与えなかったのはその【変幻支配】で何者にもなれる可能性を見出したかったからなのだから」

サウル「了解しました、創造主」

サウルはそう言うと幼い少女の姿から液体に戻る、それが本来のサウルの姿だった。
サウルは粘液種、スライムという存在である。肉体を持たないため怪我という概念が存在しない、そして吸収もされないため、食べられても消化されずにそのまま残る、そして内側から穢れを生み出し、消滅させる、【黎明の陽射し】最強の生まれて数か月の【神王級】である。

・・・・・・
メリア「というわけで男の穢れを研究してほしいのだけど」

ファナ「興味深い、女神の穢れは有名な話だが男の穢れは聞かない、それを見つけ出せというのか」

ファナは研究室にある液体ボックスを眺めながら考える。

ファナ「いいだろう、だがここは曲がりにも帝国だ、女帝でも研究のためとはいえ、帝国、まして女帝の手の届く範囲に男を置くのは気分が悪いだろう、別の研究施設を用意してくれるのかな?」

メリア「手配しましょう、男の神は【下級神】そして次は【中級神】と上げて、【神王】までやっておいてください、女神は大事ですが、男は要りません、まあ他の男に股を開いた穢れた女神もゴミ同然なおですがね、その男が怒って近づいてくると考えただけでも嗚咽ものです」

ファナ「女帝も大概狂ってる、だがそれがいいのだがな、良かろう、帝国の領土で帝国外に研究施設、そして研究用モルモットとして男の下級神を1000体容易してくれ、そうだな、性交をした場合も見ておきたいからな、殺しても構わない女神を100体、経験人数が1人の男は?2人の男は?と多くのパターンで研究をしたいからな」

メリア「わかりました、帝国外から拉致してきましょう、もう帝国の女神は配下神ですら財産です、ご主人の動き次第では下級神でも最上級神クラス以上のポテンシャルを持たせる事が出来る事を知ったので」

ファナ「へぇ、それは興味深い、それはいつか私達も帝王様に身体を捧げてもいいのかね」

メリア「もちろんです、ですがファナやエラトマは邪悪過ぎるので、愛想笑いを覚えてください、サウルはまだ生まれて間もないのでこれから教えますし、アナリシアはコミュ障という奴ですかね」

ファナ「だが帝王様は凄いお方だ、いつか帝王様本人を研究したいものだ、1日で現帝王神の数十倍のポテンシャルの伸び、そしてその恩恵として接吻程度で相手への覚醒、性行為で更なる覚醒とポテンシャルの大幅強化、自身の姉を使ってよくもまあ、そこまでの結果を導き出したものだ」

メリア「誘導したわけじゃないですよ、ただそう、身近に見やすい研究対象が居たので、見ていただけです、おかげで身体が寂しかったですよ」

メリアはメルリアとパトの性行為をメルリアの初体験以来全て観察していた、それは性行為の回数とメルリアの覚醒幅の観察をしたかったからだ、結果、キスや体液提供は覚醒は促せるが、ポテンシャル自体は全然上がらず、種族だけが上がったという状態になる、もちろん種族が上がっているので種族値が上がり、ポテンシャルは上がるのだが、元々高種族は成長幅が少ない、だが性行為は別である。

メリア「性行為1回でメルリア姉様程の完成された種族とポテンシャルですら関係なく覚醒した、それそして回数を重ねる事に現時点のメルリア姉様の最大ポテンシャル値から2倍、次の性行為で2倍に膨れ上がったポテンシャルからさらに2倍、つまり2回性行為するだけで本来の4倍強くなっているのです」

ファナ「化物じゃないか・・・そんな事がありえるのかい?」

メリア「もちろんポテンシャルだけの話です、実力は上がりません、ですが、ポテンシャルは上限値、それが無限に上がるというのは恐怖です、神界はポテンシャルの高さで判断しますからね」

ファナ「だがおかしな話だ、なら女帝、君は既にとんでもない量の覚醒をしているのではないか?」

メリア「してますよ、ただ封印されているだけです、ですが面白い結果は得られました」

メリアは話す。

メリア「ご主人が相手に対する好感度によって覚醒の有無が変わる、つまりご主人が相手に好意がない状態で性行為しても全然覚醒しないのです、天野江奏星、唯一専属神以外で何度も肉体関係を持って居た子です、その子も私は見ていました、ですが彼女も中々の性行為回数を重ねているにも関わらず大きな成長をしないのです、それはつまり、【好意がないと主からの恩恵を受ける事は出来ない】、メルリア姉様は2倍、それはご主人がメルリア姉様にそれだけ愛情がある証、ですがその数値を明確に出したいのです、つまり100なら2倍というのであれば、私はもっともっと媚びさせます、そして好感度200で3倍、好感度300で4倍と一度の性行為で覚醒を促せるのであれば私は帝国をそのように動かします」

ファナはメリアが意気揚々と語る姿を見て考える

ファナ(やはり狂っている、私も大概狂っていると認識しているがこいつはその比ではない、自分が第一優先でもなく帝王パトの為だけに全てを注いでいる、それ以外は帝王パトを喜ばせるパーツに過ぎないと言わんばかりな・・・これが帝王神候補だというのだからこの世界も狂っている・・・面白い!)

メリア「いつかおふざけと呈して、皆に【好感度眼鏡】を付けて貰ってご主人の好感度を見ましょう!そうすればデータは取れる!そこから計算して、ご主人の事をもっと理解することが・・・」

ファナ「女帝、貴女の目的はなんだ?」

ファナは聞く、メリアはその問いについて即答する。

メリア「ご主人が世界の中心となる世界を作る、いずれご主人は帝王神になる、そして世界の王になった時、ご主人が世界の支配者となり常識となる、全世界はご主人の手のひら、だけどそれを叶えるためには近道は出来ない、色んな不明瞭を明確にしないといけないし、反乱分子を徹底的に除去しないとカビが生えてしまう、【絶対支配】を持つ私は封印が解けた時にこれらを全て絶対にする、その下準備です。ご主人に逆らう者はゴミ、忠誠を誓えない者もゴミ、信仰出来ない奴もゴミ、難癖つける馬鹿には輪廻転生すらも許さない徹底した死を、悪と呼ばれる存在もご主人が認めるなら認める。そんな世界です、私はそんな世界を作れたら・・・もう何もしません、ただご主人の横で愛玩具として人生を真っ当しましょう、今はそんな未来を作るための投資です、だから今こうやって私がご主人から離れる事は仕方ないと割り切れます」

ファナは震えた、自分も狂気に満ちていると自覚していたが、メリアはその比ではない、格が違うと本能から理解した。

ファナ(はは・・・思い出すな、こいつが私を勧誘してきた時、そこはかとない恐怖を感じた、【こいつには絶対に逆らってはいけない】という上下関係を一目見ただけで植え付けられた、他のメンバーもそうだ、私は・・・とんでもない奴の下についたのだな)

ファナ「もういい、頭が痛くなる」

メリア「別にこの目的は皆にも言っている事ですので、まだまだ軽いですよ」

ファナ「表でもそれを平気で言ってるのか?!」

メリア「はい、別に隠す野望でもないですし、これは必然ですから」

ファナ「・・・メリア様、貴女が隠す程の野望とは・・・なんですか?」

メリア「んん?ないですよ?私はご主人の物ですから、私がNo.1の世界なんて要りません、ご主人がNo.1、そして私がNo.2これです」

メリアは軽いお喋りを済ませた感覚で挨拶をし、研究所を後にする。
研究所に残ったファナは近くにある椅子に座り、頭を抱える

ファナ「世界は広いものだ、私がまだ常識神に思える、いや、私もあの領域まで狂えということか・・・」

ファナは笑っていた、「最高の環境だ・・・」

・・・・・・
メリアはやる事を終え、メリアに偽装しているアナリシアと場所を一瞬で代わる。

メリア「ふう、業務と言ってもやる事ありませんし、ご主人が次のおふざけで【専属神達がご主人のからの好感度を見る】ように誘導しましょう、法則を見つけれれば今後良い研究になりますしね」

メリアはニコニコしながら次の行動に移す準備をする。
パトのために。

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2023年09月04日

No.121 赤字経営 ネス工房

ネス「また赤字・・・毎日仕事してるのになんでっすか・・・」

ネスは毎月行っている決算をしていた、その金額を見て気分が下がっていた。。


ネス「経営に向いてないんすね、いっその事どこか経営が上手い妖怪の所に行って一緒に働かせてもらうっていうのも手っすね、でも求人なんてあるのか・・・そもそも妖怪族はほとんど手に職を持って生計を立ててるっす、自分の事は自分でしろって考えばかりの一族っすから誰も雇ってくれないっすよね・・・」

ネスは深いため息をついた、誰かに頼れたらと考え、主であるパトが頭に浮かぶ。

ネス(主に相談しよう、そうすればもっと仕事を斡旋してくれるかもしれないっす、でも仕事してるのに赤字って変な話っす・・・)

・・・・・・

パト「やっと自分の経営の下手さに気付いたか、遅すぎる気もするけど」

ネス「主、私なんかに時間を取られるのが不愉快極まりないのは承知の上なんすけど、このままだと飢え死にっす、どうか仕事をくださいっす!」

パト「いやいや、ネス、ネスは仕事量としては充分過ぎる、問題なのはお金の設定だ、そこがほとんどどんぶり勘定だからマイナスになるんだよ」

ネス「どんぶり勘定ってなんすか?なんか旨そうっすね」

パト「大体これくらい?でお金を決めてるってことだ、本来なら自分の売り上げが出るように値段を決めておくんだよ、1仕事何ミル、って、確か人形修理とか武器修理、制作でもある程度値段を決めてただろう、あれはどんな根拠で決めてるんだ?」

ネス「大体これくらいって感じっすね」

パト「馬鹿!普通は武器作成なら、制作の工程に掛かる時間、技術料を含めたうえで計算するんだよ!そのうえで妖怪族の間の大体の定価を把握するんだ!例えば妖怪族の間で10000ミルで武器を作られているならそこからスタートだ!そこからどうギリギリまで売り上げが出る数字で他のライバル店を差をつけるかが商売!同レベルならそうだけど、もしネスの技量が買われていたら定価10000ミルよりも高い値段でも仕事が来る!そうやって技術で儲けるか!質より量で儲けるか!そこからなんだ!」

ネス「なるほどっす!ちなみに妖怪族の武器制作はオーダーメイドなら50000ミル、そこから素材代やら諸々が乗ってるはずっす!」

パト「つまり、似たような工程で仕事してるとどうしても50000ミルは掛かるって話だ、ネスならどれくらい安くする?」

ネスはパトに言われて考える、そして

ネス「30000ミルで出来るっす!だからいつも30000ミルから見積もり作ってるっすよ?」

パト「ばかもん!馬鹿正直に30000ミルにするやつがあるか!出来るとわかっていてもある程度幅見ておくんだよ!30000ミルはライバル店との値引き駆け引きが発生した時の最低金額!家電製品の店の仕組みは大体そうだ!覚えておけ!!」

ネス「家電商品が何かわからんっすけど了解っす!!」

パト「とりあえず48000ミルだ、なら普通に仕事をこなすだけで18000ミルの売り上げだ、そして材料費!ネスはこれをどう算出してる?俺の時もそうだったけど値段を把握してるのか?」

ネスは得意げな顔で話した。

ネス「それはもう間違いないっす!情報網ってやつっすよね!こんな辺境の地でもチラシは来るッス!その中から最安の材料を仕入れてるっす!これで間違いないっす!」

パト「情報の視野がせまーーい!」

パトが大げさな素振りでネスを否定する

パト「材料費を最安というのなら世界各国を巡れ!そもそもその材料の生産元は把握してるのか?そこからどれだけ材料屋が仲介に入ってるかで材料屋のランクも変わってくるんだぞ」

ネス「え、そうなんすか?てっきり材料屋が材料を制作してるとばかり」

パト「それは加工屋だ、素材を見つける人、次にそれを加工する人、次に加工した素材を材料として作る人、それを売る人、それを遠くまで売るための運送、支店、からの契約会社!そしてネスの元にだ!(パトも詳しくは把握してない)」

ネス「すっごい数の人が介入してるんすね!!」

パト「そうだ!つまりネスが買ってる材料屋は悪いけど、間に沢山の仲介が入ってる末端の材料屋、つまり凄く高い!!鉄の原価を知ってるのか?」

ネス「原価ってなんすか?」

パト「鉄本来の値段だよ!他のなにも介入していない元々の値段!大体1キロ単位だからそこから購入する時に大体何ミル上乗せされてるかわかるんだよ、鉄1キロ100ミルだとして材料屋の鉄塊10キロが3000ミル、はい!何ミル上乗せされてるでしょうか!」

ネス「えっと・・・1キロ100ミルで・・・10キロが1000ミルっすから・・・2000ミル上乗せされてるっす!」

パト「そう!つまり2000ミルも加わってるんだ、それで本題だが、ライバル店と差をつけるのは他の店よりも安くする方法があると言ったよな?」

ネス「うっす!」

パト「ここで大事になってくるのが、【どの段階で購入するか】だ!ぶっちゃけ鍛冶の仕事は知らないけど、加工された鉄じゃないと駄目なのか?無加工の鉄でも同じ武器は作れるんじゃないか?」

ネス「そうっすね、加工ならうちでも出来るっす!武器の修理やメンテナンスで加工はお手の物っス!」

パト「なら材料屋で買うんじゃなくて、一番最初の素材を見つける人から直接貰えばいい、違うか?」

ネス「・・・主・・・頭いいっすね・・・そうすれば仲介料金は掛からない・・・っす」

パト「そう、素材を見つけた人の費用が上乗せされる程度、つまり限りなく原価に近い値段で購入が出来る、そこから運送屋は必須だからそこさえおさえれば・・・ほら!安くなる!こうやって他のライバル店を差を広げるんだ!だけどこれは対人関係や交渉スキルが必須になってくる!、業界のタブーがあるみたいに、ルールを知っておかないといけない」

ネス「業界のタブーっすか?」

パト「ああ、もしネスみたいな職人が素材提供者から直接貰った場合、損する奴が沢山居るだろ?」

ネス「そうっすね、加工屋とか材料屋っすよね?」

パト「ああ、つまりそこらの連中の仕事を奪う行為になる、つまり敵が増える、素材提供者や運送屋にとっては関係ない話しだけど、それでいい気がしない奴らも居る、だからそういう争いにならないように業界の間で暗黙の了解があったりするんだ、だけどこっちも商売、破っても問題ないルールはバレない程度にやれば良い、馬鹿正直にやってたらいつまでも貧乏経営者だ」

ネス「なんか悪っすね!でも安くなった材料をそのまま見積もりにしたらバレるんじゃないっすか?」

パト「馬鹿正直に見積もりにしなくていいんだよ、そうだな、材料屋で買えば3000ミル、だけどネスは1000ミルで購入できた、なら大体2800ミルくらいで見積もりに書けばいい、詳細は黙って居たらいい」

ネス「成程っす!そうすればその分の金額はうちの儲けになるんすね!」

パト「そうだ、これで工費と材料費の話は認識できたか?」

ネス「えっと・・・認識は出来たんすけど・・・情報がかなり必要になるんすね」

ネスは頭を抱える。

パト「そうだな、しかも素材の原価だってその時その時で価値が変わる、常に一定じゃない、素材提供者は価値がある時に売れば儲け、だけど材料屋みたいにいちいち値段を変えれない店からすると赤字、逆に価値がない時に売れば赤字、だけど材料屋みたいな店は儲けだ、何故かもうわかるよな?」

ネス「入ってくる材料の値段が違うからっすか?」

パト「そうだ、さっきも言ったけど素材提供者から色んな人が仲介して材料屋に届く、つまりそこから上乗せされた最終金額が材料屋の手元に来るんだ、だけど材料屋ももちろんライバル店は居る、つまり安い方が売れる、そしてコロコロ値段を変えてしまえば客も減る恐れがある、普通は変えるんだけど、やっぱり決まった定価で取引したいからな、それを毎度変えられたら客側は溜まったもんじゃない、そうだろ?」

ネス「1000ミルだったものがいきなり高騰で1500ミルになったら泣くッス・・・」

パト「だから基本値段のバランスって凄く繊細で見極めが難しいんだ」

ネス「頭がこんがらがってきたッス・・・」

パト「後少しだ、頑張れ妖鳥」

パトはネスの頭を軽く撫で、労う。

パト「工費は妖怪族の中で普及している定価額を知る、材料費は原価に近い安い経路で購入する、後は何かわかるか?」

ネス「え、まだあるんすか?」

パト「この工房や工具はどうやって維持するんだ」

ネス「あ~~なる程っス」

パト「この工房だって消耗品だ、使い続ければ綻びが生まれる、数年経てば壊れもする、つまり、この場所や環境で仕事をするための費用を乗せないといけないんだ、例えるなら祭りの屋台で買う物だな、あれらが高いのはその場所を使わせてもらっているという場所に費用も入ってる、原価、人、場所、それらを計算した結果、普通のスーパーよりも高い値段で設定されてるんだ、自動販売機だって原価から場所や電気代とかの維持費、税金が乗って今の値段に設定されているんだ、それくらい場所に掛かる費用というのは大事って話だ」

ネス「成程・・・全然考えてなかったっす」

パト「ちなみにこの場所って実際の所維持費は掛かってないのか?」

ネス「妖怪族は自分達の村や家族、縄張り内で独自のルールを作りたがるっすからね、園自体に収める税額は一定で決まってるだけでそのほかは関与されてないっす」

パト「その税金って何に使われてんだ?」

ネス「妖怪族の都市じゃないっすかね、知らないっすけど」

パト「つまり一定の税金を納めれば特になにをしてても良いってことか、それでその税金の金額は?」

ネス「時間の概念が場所によって曖昧っすから、一人生涯5億ミル収めれば支払い義務は終わるっす」

パト「5億ミルって、妖怪族の寿命って何年?」

ネス「さあ、誰も死なないっすからね、うちも14歳っすし、妖怪は自然現象で生まれるのが殆どっすから親なんて概念もないっすから、種族事に違うんじゃないっすかね?ただ聞いた話によると死んでも税金が払い終えて居ない場合、無理矢理蘇生させられるらしいっす、死にたいなら税金を払ってから死ねってことっすね」

パト「死ぬことすらも許さない税制ってヤバいな」

パトはそう言いながらネスの寿命を人間とは違うとわかっている状態で大体100年と換算して、地球の感覚で考えたところ年約500万払わないといけない計算だった、1000年~2000年生きるのなら丁度いい数字になるため、恐らく寿命1000年くらいを基準に考えているのだと考えていた。

パト「少なくともネスは1000歳は生きるよ、よかったな」

ネス「え、あと986年も生きないといけないんすか?生き地獄じゃないっすか」

パト「ちなみに早く死にたいなら沢山稼げよ、ちなみに先月は何円税金を納めたんだ?」

ネス「2万ミルっすね、あまりにも生活品が買えなかったっすから本来収めるはずだったお金がなくなったんす・・・」

パト「まだ1000年以上は生きないとだな」

ネス「世知辛い世の中っす・・・」

・・・・・・
ネスはパトに言われた事をメモにしていた。

パト「まあ、仕事があるのはわかるけど、さっきも言った通りタイムリーな情報が商売では必須だ、少しでも古いとすぐに置いて行かれる、俺も最近起業したんだけど、そこらあたりは琴歌や月花が凄いから俺も全然なんだ」

ネス「奥が深いんすね・・・」

パト「あとはネスには必要ないかもだけど、宣伝費とか、経費だね、宣伝は「自分はこういう仕事をしてます!こういうサービスをしています!」ってアピールするための費用だね、もちろん効果は集客だ、客が居ないと商売は成り立たないからね、まずは知ってもらう事から始めないとスタート地点には立てないぞ、次に経費、さっき言った道具とか消耗品、場所代は経費として計算するんだ、年でこれだけ取るって決めたらそこからおおよその件数に合わせて計算して乗せておくんだ、うちの国だとそこの基準があって面倒くさいけど、妖怪族の国なら問題ないだろうし」

ネス「成程っす、ちなみにどんな感じっすか?」

パト「そうだな、地球感覚で言うと年10万を経費として持っておく場合、月15件仕事すると考えて12ヵ月で合計ノルマ180件、だから10万から180を割って、役560ミル、つまり最低でも1件に560ミルを経費で乗せておけば問題なしってことだ、多すぎるのは別に売り上げになるから問題ないし、こんなもんだろ」

ネス「成程っす、一度これで見積もりを変えてみるっす!」

ネスがパトから貰った案件の見積もりを作り直してみた。

パト「ネスにだけ特別扱いできないからここからは自分でやるんだぞ、贔屓にして他の妖怪族が俺と契約しに来てくれたらそれはそれで凄く楽だからいいけど」

ネス「・・・それは今は辞めてほしいっす、独占したいっす、この繋がりはちょっと・・・」

ネスは走らせていた筆を止めた。

パト「別に今は考えてないけどそうはいかないよ、いつかはこの世界全員と契約して力を手に入れないといけないわけだし」

ネス「そうっすね、我儘だったっす、でももし他の妖怪族と契約したらうちみたいな根暗とは関わってくれないと思うと・・・辛いっす」

ネスは少し泣きそうな顔で俯く、パトはこういう反応には弱く、言葉を詰まらせる。

パト(別にネスは嫌いじゃない、でも将来、契約する従者が増えた時、今みたいにネスと関係を続けてるかと言われたら自信はない、だって今でさえ専属神の子達でも関わりが少ない奴が出てきている、従属神なんてもってのほかだ、その中で帝園の従属なんてネルとかルナ、駐在契約をしている3人以外だとそこまで接点がない、俺の肉体は一つしかないからな・・・)

そんな事を考えるパトでもネスに応える

パト「辛いなら今回みたいに連絡してこい、そうすれば俺がいつでも召喚してやる、そこは我儘になってもいいんじゃないか?それも関係を繋ぐ努力は居るんだ、商売と同じでな、太客は逃さないのも技量だぞ!」

パトはそうネスを励ます。

ネス「そうっすね、せっかく約束を守って定期的に仕事をくれるっす、最近はあのティエル様から仕事を流してくれる事もあるっす、天使族や鬼族が客として一生居てくれる保証はないっすからね、頑張るっす!」

ネスはそう言いながら再度ペンを走らせる。

パトは笑顔でネスの仕事姿を見届けながら、月花から渡された【経営指南本】を読みながら自分の起業した会社が上手くいくように勉強に励む。

2023年09月01日

No.120 奴隷の少女 episode1

暗い部屋、ジメジメとした空間、狭い牢屋に入れられてた悪環境

???「ケホ、ケホ」

一人の少女は足枷のついた自分の足を見つめながらみすぼらしい服を身に纏っていた。

それは薄着であり、何日もお風呂に入ってないため自分の垢と部屋の汚れで服は薄汚れていた
少女の歳は今年で15歳、それなりに成長期を迎え、胸やお尻、初潮も既に迎えているが処方されるわけでもなく、ただそれらは糞尿と共に垂れ流す、到底人としての扱いではなかった。

ここは人身売買を生業としている悪徳組織の商売品保管倉庫だった。

・・・・・・
少女は12歳の頃、世界革命テロの影響で両親を亡くし、住んでいた町、身内全て無くしていた。
だが国はそれらの子供を保護せずに国の復興資金を得るために闇金に手を染める国も少なくなかった。

それが人身売買、自身の国の孤児を他国の人身売買を行う企業に安値で売ったのだ、
少女はその売られた一人だが、この3年間売れる事はなかった。

異世界ファンタジーなら悪趣味な貴族や成金が幼き幼女の身体、処女を喜び高値で購入するという事もあっただろう、だが時代と環境が悪かった。

世界テロにあったのは孤児を買った企業の国も同じ、比較的被害が少ない国は国税を増やし、復興に当てていた、その中でもお金持ちは税金のターゲットになり、高額の資金を国から奪われてしまっていた。

そのうえ、客となる人も被害でそれどころではなく、大企業を抱える富豪の資産は暴落、
つまり、お金持ちと呼ばれる人も自身の事で手一杯のため、それどころではなかったのだ。

悪徳業者はそこまでの流れは読めてなかったのだ、復興と不況が続く世の中では性の娯楽が富豪達の中で流行ると考えていたからだ。

経営者「クソ!全然売れやしねえ!維持費にいくら掛かると思ってんだ!!」ドカン!!!

経営者は悪態をついていた、今回で各国から100名の女子供を集めていた。

10歳程の子供から20歳前の女性までを揃えていた、だが売れない。

10歳~12歳は幼さもあり、比較的安値で設定されていた
13歳~18歳は初潮も迎え、それなりに発育と成長しているため高額に設定されていた
19歳~20歳はそれなりに自我と社会性を持っているため、奴隷や性奴隷としての需要が高く、それなりに高額な設定をされていた。

そして処女か否か、体のバランス、顔の整い、性格等で一人一人に値段が細かく設定されていた。

それが原因で10歳~12歳は元値が安値でも成長の可能性、性格の調教、ほぼ確実な処女、ほぼ皆無な男性経験というステータスを加えられ、もっとも高額取引に出されていたのだ。

少女はその高額設定が原因で誰も手を出さずに3年間牢屋の中で生活をしていた。

・・・・・・
少女は同じ牢屋の中に居る女性を眺めていた。

それは元々生きていた物だった。

???「・・・臭ってきた・・・気持ち悪い・・・」

元同居人だった女性は悪環境の中病に侵され、そのまま飢餓と共に亡くなってしまったのだ。
だがこの環境では珍しい事ではなく、少女が居たこの3年間で数十人が亡くなってしまったのだ。

???「私もこの人みたいに死んじゃうのかな・・・それなら早く死にたいな・・・」

夢も希望もない、少女はそう思いながら、死体を足で隅に寄せる、だからと言って臭いがマシになるわけではないが、不愉快な感情を少しでも和らげる事は出来た。

この3年間で売れた奴隷は10人前後、死んだ奴隷は60人前後、現在は20人程しか居なかった、
だが人身売買の経営者は経済が元に戻っている事ともう売れないと考えオークションに出店しようと考えているようだった。

少女はその話が聞こえ、少しの希望が差し込んだ。

???(もし私が選ばれたらこんな地獄から解放されるのかな、でも選んだ人が性欲にまみれたおじさんだったらきっと毎日性奴隷、そうじゃなくても無賃金労働の奴隷、どっちにしてもろくな環境じゃないのはわかる)

少女希望は一瞬で途絶えた、今居る地獄から次の地獄に移り変わるだけだと、なら結局希望を持つだけ意味ないんじゃないかと。

???(別に選ばれなくてもいいや、それより早くこのまま死んでしまいたい・・・)

・・・・・・

そして数日後、少女の身体に異変が起きた。

???「ケホ、ケホ、ケホ、ケホ!!」

少女は以前から咳をしていた、だが数日経つ事に日に日に悪化していった。
少女と同居していた死体は経営者が片付けたが、その場の液体まで片付けてはいなかった、
そのため悪臭は残り、ウジやハエも沢山沸いていた。

???(よく考えたら同居人が死んだのは初めてかも、もしかしてこの虫から菌が・・・最悪・・・)

少女はそう考えながら、だが座る気力もなく、そのまま冷たい地面に横たわっていた。

???(私、このまま死ぬのかな・・・死ぬのってやっぱり楽じゃないんだ・・・)

数日前からオークションに一人、また一人と連れて行かれる、だが恐らくここの経営者の奴隷管理が業界の中でも悪質なのだろうか、評判は悪く、その業者出品の奴隷は一切売れなかった。

少女はそのことについては経営者が怒鳴るような声が牢屋の中まで聞こえていた。

経営者「見た目は綺麗にしてても病気持ちの可能性があるだぁ?!ふざけんな!全然いい値で売れねえのにどうやって品質管理の金があるってんだ!大赤字だっつうの!!」

???(ざまあみろ、お前みたいな悪はそのまま不幸のどん底に落ちてしまえ・・・)

そんな事を考える少女だった。

・・・・・・

それから数日、異変は起こった。

少女は病気のままずっと伏していた、だがここ2日程、食料が配られないのだ。

少女(まさか・・・逃げた?嘘?そんなことってある?)

他の奴隷も飢餓で伏しており、水分は自身の尿を飲み、凌いでいた。

少女(もう最悪・・・とことん理不尽だ・・・)

少女はそう考え、意識が途絶えそうな中、扉が開く

雪花「居た!!パト!居たわ!!凄い臭い・・・結構人居るわよ・・・」

パト「月花に食料と布を、ミーエルはただちにここに居る被害者達の健康状態を確認しろ」

少女は女性の声と男性の声を聞いた、そのまま意識は途絶える・・・

・・・・・・

少女は目を覚ます、それは今まで見ていた薄暗い空間ではなく、白い天井、ここ数年ここまで白い白と照明の光に目がくらむ。

少女「・・・ここどこ?」

少女はそう喋り、自身の服装、そして今寝ている場所がベッドの上だという事に気付く。

少女「・・・私・・・助かったんだ・・・」

身体が軽い、あれだけ出ていた咳も止まっている、そして何より、体中に纏わりついていた薄汚れた自信の油垢がなくなっていた。

少女「他の人は・・・」

当たりを見回すがわからなかった。

そうこうしていると扉が開き、美しい身なりの女性が話しかけて来た。

ミーエル「目が覚めた?かなり酷い状態だったけど、もう大丈夫!むしろあの状態でよく生きた方だよ!うんうん!」

少女「あの・・・ここは?」

ミーエル「病室だけど?えっと何処の病室って言われたら、【エウレカ探偵事務所】の保健室みたいな所っとしか言えないかな」

少女はミーエルの言葉をなんとか理解しようとする、そして聞いた

少女「助けてくれてありがとう・・・えっとどういう状況ですか?」

ミーエル「う~ん、私も治療班として言っただけだから詳しくは知らないけど、主様が国に蔓延る人身売買を行う業者を捕まえ、被害者を救ってほしい、みたいな依頼をその国のお偉いさんから直接貰ったみたいだよ、それなりに高額報酬だからみんな張り切ってたけど」

ミーエルはペラペラと話す、だが少女にとって常識は12歳の頃で止まっているため、気にすることもなかった、だが12歳で教育が止まっている事もあり、理解出来ない言葉の方が多かった。

ミーエル「あ、話通じないといけないからちょっと脳を弄って私達の言語に修正しておいたからね!私達の言語は会話は成立するけど、貴女の母国の言語は聞く事は出来るけど、喋る事は出来ないから注意ね!」

少女「んん?えっと意味がわからない・・・けど私は助かったの?これからどうなるの?買われたの?」

ミーエル「買われた?いや、それはないけど、これからか~~、別に救ってからの事は私も知らないし、というか・・・えっと・・・」

ミーエルは言いづらそうに言葉を曇らせる。

少女「どうしたの??」

ミーエル「えっとね・・・実は・・・あの場所で生き残っていたのは貴女一人なの、他の人は既に死んでた・・・」

少女「え?でも私が気を失う時はまだ周りは息を」

ミーエル「多分それは何度も気を失っていたから時間感覚がおかしくなっていたんだよ、私達が駆け付けた時は全員死んでた、その中で貴女だけがかろうじて生きてたから助ける事が出来たの」

少女「そんな・・・」

ミーエル「でも助かったわけだし!良かったね!後は主様と直接話して決めてね!」

ミーエルはそう言いながら部屋を後にする。

少女「・・・私だけ・・・あんな状態で・・・」

少女は自分の生命力の高さに驚きながら、そして生きているという実感を得るためにそのまま布団に倒れ込んだ。


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