2023年02月
2023年02月24日
No.106 メルリアの独占episode8(Final)
パトはソフィアの居る技術開発部隊の仮眠室に足を運ばせていた。
ソフィア「どうしたの?パト?元気がないよ?」
パト「俺って本当馬鹿だよなって思ってさ・・・」
パトはそう言いながらソフィアに小瓶を渡す。
ソフィア「え?これって雪花の遺伝子?本当に手に入れて来たの!?」
パト「俺が馬鹿だった、皆の想いを無下にしてきた末路だ、愛した人の人権すらも軽視してこんなものをソフィアの手元に運んでしまうような・・・そんなダメな主になったんだよ、俺は」
ソフィア「ええ、何があったの?それにそんなに嫌ならこれは私、受け取らないよ?元々パトのお願いだったわけだし、パトが嫌ならこの研究はしないけど」
パト「いや、それだけはやってくれ、せめて結果がついてこなかったら皆に申し訳ないんだ・・・頼んだよ」
パトはソフィアにそう言いながらソフィアの頭に手を乗せ、そのままその部屋を後にしようとした、
ソフィアは何か嫌な予感がしたため、パトにその先へ行かないように抱きしめる。
ソフィア「ねえ、帰ってくる?私、寂しくならない?もう寂しいのは嫌だよ?」
ソフィアは不安な表情でパトに聞く、だがパトの眼には光が無く、ただソフィアに対して申し訳なさそうに一言告げた。
パト「それじゃあね」
パトはそう言うとソフィアの身体を放し、部屋を後にする。
・・・・・・
パトは自室に戻り、荷物をまとめていた。
メルリア「アナタ?どうしたのですか?そのような荷造りなど・・・」
パト「俺は帝国を離れるよ、そうだな、数日とかじゃなくて、数年、俺に帝国は早すぎるんだ・・・」
メルリアはパトの言葉が一瞬理解出来なかった、そしてメルリアは土下座をし、深く頭を下げる
メルリア「私の責任です、私がこのような状況を生み出してしまったから・・・旦那様がこの帝国を離れるのなら私だけがこの帝国から・・・アナタから離れます、だから・・・そのような事を言わないでください・・・もう独占しようなどと思いません、私は帝国に所属する女神達にどう言えばいいか・・・」
メルリアは泣きながらただパトに対して懺悔の言葉を述べていた。だがパトはそんなメルリアに優しく言葉を掛ける勇気も自信も無くなっていた。
パト「メルリア、命令だ、帝国で俺が帰って来るまでの間、皆を守れ、命を賭けてだ、それで・・・いやいい、フルールとエイリを呼んでくれるか?」
メルリア「・・・はい・・・」
メルリアは泣きながらフルールとエイリを呼んだ、
フルールは何とも言えない空気の中、パトに対して頭を下げる。
エイリも不安を隠せない表情で同じくパトに頭を下げる。
パト「フルール、エイリ、お前達二人は支度しろ、お前達二人が地球での報告係だ、帝国を離れると言っても近況報告なしだとメリア達も納得しないだろうしな」
パトは二人に眼も合わせずに淡々と喋る
パト「俺は声を掛ける奴が居るから帰ってくる間に準備をしておいてくれ」
エイリ「パト様・・・あの・・・どうしてメルリア様は・・・お連れになられないのですか?この大役ならメルリア様にこそ相応しいのでは」
パト「メルリアはどう足掻いてもメリアが手放さないからだ、メルリアは今や帝国の大事な戦力、居ないと帝国全土の大問題になるんだ、それに対してエイリとフルールはそのような事はない・・・いや俺もだ、俺だって居なくても問題ない、周りからは必要と言われ続けたけど、その意味がまったくわからないんだ、居るだけでいいとか、ただ従属の女神を愛でて性のはけ口にすればいいとか、俺はお前らのオブジェでも自己欲求を満たすための愛玩具でもねんだよ・・・」
エイリは普段にないパトの冷たい言葉に怯える。
エイリ「私は・・・そのようなことなど・・・ご無礼をお許しください・・・」
フルール「なんでそんなに威圧するの?私達がそんなにご不満ですか?私達が主様になにか致しましたか?日頃からご無礼がないように接してきたのに」
パト「そうだな、最高のひと時だった、それは嘘でも偽りでもない真実さ、男にとっては楽園だと思う、ただ居るだけで大勢の美しい女神に無条件で愛されて、尽くされて、褒めたたえられて、尊敬されて、気持ちいいに決まってるだろ」
パトは悲しく笑う。
パト「でもダメなんだ、俺はそんな環境に居たら俺が俺じゃ無くなるんだ、俺はもうここに来た時より一人一人を愛せない、何処か軽視してしまって、傲慢に染まっているんだ、何をしても許される、何をしても正義になるこの世界は俺をダメにする、だから離れたいんだ。気持ち悪いんだよ、今の俺は・・・」
フルール「主様・・・」
パト「別にお前達の責任でも従属や専属神の責任じゃない、俺が弱いだけだ、不機嫌なのは俺が今一番自分自身に嫌悪感を抱いてしまったからいち早くこんな自分を変えたいんだ。それだけなんだ・・・」
フルールはパトの絞りだしたような声に何も言い返せなかった。
パト「もういいか?なら準備をよろしくな」
パトは自分の部屋を後にする、残されたメルリアは地に泣き崩れ、エイリとフルールはただメルリアを介抱するのではなく、ただ見つめていた、二人の心境的に誰かに気を使うという余裕がなかったのだ。
エイリ「私達がしてきたことは・・・パト様にとって迷惑だったのでしょうか・・・」
フルール「わかりません、ですが、今のパト様は・・・母星を離れる時の私の心境と似ている気がします。自分の情けなさに苛立つ気持ち・・・パト様も実は私と変わらないのかもしれませんね、度重なる過大評価がパト様を神格化させている帝国ですが、パト様本人はまだその段階ではない、だからその差についてこられなかった、恐らく今までは頑張って馴染もうとしたんだと思います・・・ですがもう無理だと判断したのかも・・・しれません・・・すみません、新参者がわかったような口を・・・」
エイリ「いえ、私はパト様の事を・・・まだ何もわかっていなかったのですね・・・」
・・・・・・
パトはカナの部屋に到着していた。
パト「聞いてたろ?どうする?カナ?」
カナ「・・・私は・・・ここを離れたくないよ・・・」
カナはしっかりパトの脳内を聞いていた、だがカナは帝国に残りたかった、それは今自分の役割を全うするために目標に向かって努力をしているからである、そして何よりそんなカナを支えてくれる仲間が出来た事でカナは帝国という自分の居場所を離れるわけには行かなかった。
カナ「ごめんなさい、強制なら行くよ、だけど私は多分地球で何かを得られない、私にとって地球がパトにとっての帝国なの、あの星だと私は成長出来ない、だから私は帝国から離れたくない・・・」
パト「そっか、いや、いいんだ、俺の我儘だから、別に来るなとは言わない、いつでも遊びにおいで」
パトはそう言うとカナの部屋を出る、恐らくパトはカナが断るという事を予想していたのだ。
パト(カナは帝国に来てから大きな成長を遂げている、だからカナは断るんじゃないかって思ってたんだ・・・だけど辛いな、わかっていても心のどこかではついてきて欲しかったと思う俺が居る、自分の事を後回しにして俺の所に来てくれるカナを期待してしまったんだ・・・都合の良い解釈だ、それが結局帝国に甘えて来た代償か)
カナ「パト!私はそんな・・・!?」バタン
パトの思考と共に扉が閉まった。
カナはそのままその場で泣き崩れてしまった。
カナ「ごめん・・・寄り添ってほしかったのに・・・私は自分の事を選んじゃった・・・ごめんなさい・・・」
カナはパトに着いて行かなかった。
・・・・・・
次にパトはハクの部屋に訪れた。
ハク「パト君!大丈夫?!」
ハクは心配そうに仕事机から飛び出すように駆け寄って来た。
ハク「泣いてるの?辛い事があったの?」
ハクはただパトの事を心配してくれる、優しい女性だ、だがパトは聞かないといけないのだ。
パト「ハク、俺は数年帝国を離れる、ハク、一緒に着いてきてくれないか?」
パトはハクにすがるような気持ちで言葉を贈る。
勿論ハクはパトの問いに困惑を隠せなかった。
ハク「・・・数年っていつまで?」
パト「わからない、俺が満足するまでだよ」
ハク「それまで私も帝国に帰っちゃダメなんだよね?」
パト「ああ、帰らないで欲しい、地球で一緒に過ごして欲しい・・・」
ハクは少しの間沈黙を続ける、ハクの部屋にはハクの特別従属神であるフリムが心配そうに様子を伺っていた。
ハク「ごめんなさい・・・私・・・今の環境が好きなの・・・パト君と一緒に居たいけど・・・この居場所を捨てる事は出来ないよ・・・」
パト「そっか・・・そうだよな・・・悪い、気にしないでくれ!俺の問題だからな、ハクは帝国で自分の生活を見つけたらいいよ、じゃあね、いつでも遊びにおいでよ・・・」
パトはそう言いながらハクと距離を取る。
そしてそのまま部屋を出る。
ハク「パト君!!パト君!!」
フリム「いいのですか?ハク様は主様の専属神、私達従属の事よりも優先しなければいけないのでは・・・」
ハク「でも・・・でも・・・」
ハクは悩んでいた、どっちを取ればいいのかと・・・
だがフリムはそんな悩むハクに話す。
フリム「一つお聞きします、今のハク様にとって一番大事な物はなんですか?」
ハク「え、それは・・・」
ハクはすぐに答えが出なかった、一瞬で多くの物を思い浮かべたのだ。
フリム「すぐに答えが出ないのですね、それが答えです、今のハク様は主様が一番大事だと、思えていないのではないでしょうか?」
ハクはフリムの言葉にハッと驚く。
フリム「私がもし聞かれればハク様と答えます、もちろん私の真の主様はパト様です、ですが今誰かのために死ねと言われれば私はハク様のために死にます、そう即答できます、今のハク様は・・・私や私達を捨てれなかった時点で主様の事を以前よりも愛していらっしゃらないのではないですか?」
ハク「そんなことないよ!!なんでそんな事言うの?!!」
ハクは気が動転していた。
ハクはパトのためなら命をも掛け、世界すらも敵に回す覚悟もあると自分の中で認識していた。
だがフリムに否定されて、普段怒らないハクですら強い憤りを隠せずにいた。
フリム「ではなぜ着いて行かないのですか?主様が心配ではないのですか?世界を敵に回す覚悟があっても今、この環境を壊す度胸もないのでしょうか?ならその覚悟は嘘です、思い込みです、今のハク様はパト様の事は二の次です。今のハク様はパト様の事で命は掛けません、だって今着いて行かないと選択したのですから、他所の地で死んで終わりですよ」
ハクはフリムの言葉を言い返そうとしたが出来なかった。
ハク「・・・私・・・薄情なのかな・・・」
フリム「はい、専属神失格です、ですが私はそんなハク様のお傍に居ます、ですが今の回答は到底理解出来ないとだけ」
ハクはそこまでフリムに言われてもパトを追いかけなかった。
否、追いかける資格がなかった。
ハクはただパトが立っていた扉の前で立ち尽くしていた。
・・・・・・
パトは泣きながら琴歌の部屋に来ていた。
パト(笑えるな、カナもハクも・・・俺を選ばない、これは俺が色んな女性を関わってあの二人を蔑ろにしてきた罰だ、これが俺がやってきた事だ・・・本当、なんで今頃気付いたんだろうな・・・俺は)
そう想いながらパトは琴歌の部屋の扉をノックする。
そのタイミングで琴歌は荷物を持ってパトの前に立っていた。
琴歌「待ってました、行きましょうパト君!」
パト「琴歌・・・何処かに行くのか?」
琴歌「はい!パト君と一緒に地球に行きます!数年でも数十年でも、数百年でも!私はパト君の傍に居ます」
琴歌はそう言いながら笑いかけてくれた。
パト「琴歌・・・政治はいいのかよ?総理大臣だろ?そんな重役が帝国を留守にするなんて」
琴歌「関係ありません、私は総理大臣の前にパト君の専属神であり、恋人です。貴方が何処かに行くのに私が着いて行かない理由はありません、私はパト君のおかげで今の世界があるから、私にとってパト君が居る場所が世界だから、一緒に行くよ」
パトは琴歌の真っ直ぐな言葉に泣き崩れてしまった。
パト「ごめん、ごめんな・・・ずっと寂しい想いばかりさせて、お前達を・・・俺は・・・」
琴歌「ううん、仕方なかったんだよ、お互い、だから地球でお互いをもっと知って、もっと一緒になりましょう」
琴歌は泣き崩れ地に膝がついているパトを優しく抱きしめた。
琴歌「懐かしいですね、私とパト君が出会った頃は逆だったのに、今は私がパト君を抱きしめてます」
パト「情けないな、いや、琴歌がたくましくなったのかな、ははは」
パトと琴歌は二人で笑い合いながら、琴歌はポケットにしまっていたハンカチでパトの顔を拭いた。
・・・・・・
琴歌「今回の騒動はうっすらとは聞いていましたけど、パト君は今回の件で自分の判断があまりにも他人を軽視している事と、自分の傲慢な思考が自分の周りの人達を不幸にさせてしまったことに罪悪感を感じて、雪花ちゃんと話した事も相まって、今の自分の醜さが浮き彫りになったからこそ、今の自分を変えたいってことなんですね」
パト「ああ、これが真実だよ、琴歌なら話してもいいかなって思ったから話したけど、メリアの所には違う伝わり方をしているんだ」
琴歌「わかっています、という事は私と雪花ちゃんが今の所一緒に地球で一緒に行くのですね、月花先輩はどう言っているのですか?」
月花(私は行くわよ、約束したじゃない、私は絶対にパトと離れない、それに私にとって失う物はなにもないの、私にとってパトを失ったら全てを失う事と同意だから、だから私も何百年掛かっても一緒に地球で過ごしてあげる、それにパトの葛藤や悩みは私が一番近くで聞いていたんですもの、一番の理解者が傍に居た方がいいでしょ?)
パト「ありがとう、月花・・・」
琴歌「3人ですね、他の方には声を掛けないのですか?」
パト「俺の価値観を理解して共感してくれるのは同じ日本人だった人なんだ、悪いけど帝国出身の専属神とは一緒に過ごせない・・・」
琴歌「メリアさんもアリシア様もラル様もソルテ様もソフィアちゃんも・・・全員悲しみますよ?」
パト「だろうな、だけどあの5人が居ると俺はきっと甘えてしまう、あの5人の地球の規模に収まりきらない力に頼ってしまうかもしれないんだ。」
パトはそう言うとソフィアが琴歌の部屋に入って来た。
ソフィア「私も行く!!私もパトと離れたくない!!それに私も何も出来ないよ!!お願いだから私をそんな評価しないで!!」
パト「ソフィア・・・」
ソフィアは不可能支配でパトの会話を聞いていたのだろう、ソフィアは泣いていた、そして本当にすがるようにパトにしがみついて離れなかった。
パト「・・・そうか、ソフィアも確かに俺と同じだもんな・・・来るか?ソフィア?もう贅沢な生活も出来ないぞ?」
ソフィア「いいよ!!パトと離れるくらいなら地球の生活の方が何倍もマシだよ!!」
パト「そっか、ごめんな、勝手に決めつけて・・・一緒に来てくれるか?ソフィア?」
ソフィア「当たり前だよ!!!」ゴン!!(頭突き)
ソフィアはパトの腹部に頭突きをする。パトはいきなりの攻撃に怯んでしまう。
・・・・・・
パトは雪花の所に向かった。
雪花「留守にするけど部隊の事はお願いします、奏星さん」
奏星「私も地球人なんだからお声を掛けて欲しかったのですが、雪花ちゃんが行くなら仕方ありませんね、ですが頻繁に泊まりに行きますからね!」
雪花「もちろん!トールもルーリエも暇な時はいつでも遊びに来なさい!何日でも泊めてあげるから!」
ルーリエ「雪花様!!頑張れ~~!私は毎日通います!!」
トール「おお~、しっかり主様を守るんだぞ、専攻部隊は僕に任せな~!」
雪花「それじゃあ行ってきます!!」
雪花はそう言いながら専攻部隊の部屋を後にした、そしてその扉の先にパトが立っていた。
雪花「月花お姉ちゃんから聞いたわ、決断してくれてありがとう、本当に嬉しいわ」
パト「俺のためでもあるからね、俺は自分の価値感を取り戻したい、もっと帝国に相応しい神になれるように成長したいんだ、まだこんな未熟な状態で帝国に腰を据えたくないだけだよ」
そう言いながらパトと雪花は強い握手を交わす。
雪花「私ももっと成長する、子供のままでは居られないもの・・・」
こうしてパトと共に地球で生活する専属神が決まった。
雪花・ソフィア・琴歌・月花
・・・・・・
そしてパトはメリアの元に向かう。
メリア「そうですか・・・帝国を離れるのですね」
パト「否定しないんだな」
メリア「ご主人が決めた事ですからね、私が何を言っても無意味でしょう、ですが悲しいですね、私は選ばれなかったのですね・・・」
パト「俺がメリアを選ばなかったのは帝国があるからだよ、この帝国はメリアのおかげで成り立っている、だからメリアに任せたいんだ、それに俺はメリアの力を借りずに生きてみる、ずっと支えてくれた事に感謝している、愛してる。」
メリア「通い妻しますよ?私は」
パト「それは好きにしなよ、俺もメリアに会えないのは寂しいからさ、来なかったら呼ぶかもしれない、いや・・・もうメリアだけじゃないな、専属神や従属神もそうだな」
メリア「それなら帝国と変わりませんよ、もうご主人は・・・ごめんなさい、私がもっとご主人の傍に居られればこんなことにはなりませんでした・・・役割を果たせませんでした。」
パト「ならメリアに俺からの命令だ。メリアの力なしでも帝国が他国にも負けないくらい回る国にしなよ、そうすれば俺はメリアを今のポジションから外して俺の傍に置くよ、約束する」
メリア「それは魅力的ですね、では頑張りましょうかね・・・琴歌ちゃん達をお願いします、皆さんは帝国で多くの挫折を味わってご主人と同じように精神が壊れかけそうだった人達です。ずっと心配はしてましたから・・・」
パト「じゃあな、他の専属神もいつでも仕事じゃなくて遊びに来るように言っておいて」
メリア「はい!行ってらっしゃい!パト君!」
・・・・・・
そしてパトは帝園の従属を全員集め、事情を説明し、パト達は帝国の宇宙船に集まった。
パト
雪花・ソフィア・琴歌・月花
ミーエル・スティア・エテル・美魅・リル
エイリ・フルール
計12名
帝国の従属神が知らない間に、残る専属神とメルリアに見送られながら地球に向かった。
メルリア「私の責任です・・・」
メリア「いえ、私の責任ですよ、メルリア姉様の独占を見て見ぬふりをしました、それは帝国の繁栄を考えてです、ですがそこにご主人の事は間違いなく配慮に欠けていました。独占からは何も生まれない、いえ、離れる事はないと疑いもしなかった。私も考え方を改めなければいけませんね。私も反省です。帝国はご主人のためのもの、なのにご主人のためと言いながら蔑ろにしてしまった時点で私も思って居た以上に本来の目的から離れていたのかもしれません」
メリアは表情を変えないままただパト達が乗った宇宙船を見上げながら涙を流し、言った。
メリア「次ご主人が帰ってきた時、この帝国はもっとご主人に寄り添った国にします。もうご主人に無茶なんてさせません、気を使わせません。それが私の課題です」
ソフィア「どうしたの?パト?元気がないよ?」
パト「俺って本当馬鹿だよなって思ってさ・・・」
パトはそう言いながらソフィアに小瓶を渡す。
ソフィア「え?これって雪花の遺伝子?本当に手に入れて来たの!?」
パト「俺が馬鹿だった、皆の想いを無下にしてきた末路だ、愛した人の人権すらも軽視してこんなものをソフィアの手元に運んでしまうような・・・そんなダメな主になったんだよ、俺は」
ソフィア「ええ、何があったの?それにそんなに嫌ならこれは私、受け取らないよ?元々パトのお願いだったわけだし、パトが嫌ならこの研究はしないけど」
パト「いや、それだけはやってくれ、せめて結果がついてこなかったら皆に申し訳ないんだ・・・頼んだよ」
パトはソフィアにそう言いながらソフィアの頭に手を乗せ、そのままその部屋を後にしようとした、
ソフィアは何か嫌な予感がしたため、パトにその先へ行かないように抱きしめる。
ソフィア「ねえ、帰ってくる?私、寂しくならない?もう寂しいのは嫌だよ?」
ソフィアは不安な表情でパトに聞く、だがパトの眼には光が無く、ただソフィアに対して申し訳なさそうに一言告げた。
パト「それじゃあね」
パトはそう言うとソフィアの身体を放し、部屋を後にする。
・・・・・・
パトは自室に戻り、荷物をまとめていた。
メルリア「アナタ?どうしたのですか?そのような荷造りなど・・・」
パト「俺は帝国を離れるよ、そうだな、数日とかじゃなくて、数年、俺に帝国は早すぎるんだ・・・」
メルリアはパトの言葉が一瞬理解出来なかった、そしてメルリアは土下座をし、深く頭を下げる
メルリア「私の責任です、私がこのような状況を生み出してしまったから・・・旦那様がこの帝国を離れるのなら私だけがこの帝国から・・・アナタから離れます、だから・・・そのような事を言わないでください・・・もう独占しようなどと思いません、私は帝国に所属する女神達にどう言えばいいか・・・」
メルリアは泣きながらただパトに対して懺悔の言葉を述べていた。だがパトはそんなメルリアに優しく言葉を掛ける勇気も自信も無くなっていた。
パト「メルリア、命令だ、帝国で俺が帰って来るまでの間、皆を守れ、命を賭けてだ、それで・・・いやいい、フルールとエイリを呼んでくれるか?」
メルリア「・・・はい・・・」
メルリアは泣きながらフルールとエイリを呼んだ、
フルールは何とも言えない空気の中、パトに対して頭を下げる。
エイリも不安を隠せない表情で同じくパトに頭を下げる。
パト「フルール、エイリ、お前達二人は支度しろ、お前達二人が地球での報告係だ、帝国を離れると言っても近況報告なしだとメリア達も納得しないだろうしな」
パトは二人に眼も合わせずに淡々と喋る
パト「俺は声を掛ける奴が居るから帰ってくる間に準備をしておいてくれ」
エイリ「パト様・・・あの・・・どうしてメルリア様は・・・お連れになられないのですか?この大役ならメルリア様にこそ相応しいのでは」
パト「メルリアはどう足掻いてもメリアが手放さないからだ、メルリアは今や帝国の大事な戦力、居ないと帝国全土の大問題になるんだ、それに対してエイリとフルールはそのような事はない・・・いや俺もだ、俺だって居なくても問題ない、周りからは必要と言われ続けたけど、その意味がまったくわからないんだ、居るだけでいいとか、ただ従属の女神を愛でて性のはけ口にすればいいとか、俺はお前らのオブジェでも自己欲求を満たすための愛玩具でもねんだよ・・・」
エイリは普段にないパトの冷たい言葉に怯える。
エイリ「私は・・・そのようなことなど・・・ご無礼をお許しください・・・」
フルール「なんでそんなに威圧するの?私達がそんなにご不満ですか?私達が主様になにか致しましたか?日頃からご無礼がないように接してきたのに」
パト「そうだな、最高のひと時だった、それは嘘でも偽りでもない真実さ、男にとっては楽園だと思う、ただ居るだけで大勢の美しい女神に無条件で愛されて、尽くされて、褒めたたえられて、尊敬されて、気持ちいいに決まってるだろ」
パトは悲しく笑う。
パト「でもダメなんだ、俺はそんな環境に居たら俺が俺じゃ無くなるんだ、俺はもうここに来た時より一人一人を愛せない、何処か軽視してしまって、傲慢に染まっているんだ、何をしても許される、何をしても正義になるこの世界は俺をダメにする、だから離れたいんだ。気持ち悪いんだよ、今の俺は・・・」
フルール「主様・・・」
パト「別にお前達の責任でも従属や専属神の責任じゃない、俺が弱いだけだ、不機嫌なのは俺が今一番自分自身に嫌悪感を抱いてしまったからいち早くこんな自分を変えたいんだ。それだけなんだ・・・」
フルールはパトの絞りだしたような声に何も言い返せなかった。
パト「もういいか?なら準備をよろしくな」
パトは自分の部屋を後にする、残されたメルリアは地に泣き崩れ、エイリとフルールはただメルリアを介抱するのではなく、ただ見つめていた、二人の心境的に誰かに気を使うという余裕がなかったのだ。
エイリ「私達がしてきたことは・・・パト様にとって迷惑だったのでしょうか・・・」
フルール「わかりません、ですが、今のパト様は・・・母星を離れる時の私の心境と似ている気がします。自分の情けなさに苛立つ気持ち・・・パト様も実は私と変わらないのかもしれませんね、度重なる過大評価がパト様を神格化させている帝国ですが、パト様本人はまだその段階ではない、だからその差についてこられなかった、恐らく今までは頑張って馴染もうとしたんだと思います・・・ですがもう無理だと判断したのかも・・・しれません・・・すみません、新参者がわかったような口を・・・」
エイリ「いえ、私はパト様の事を・・・まだ何もわかっていなかったのですね・・・」
・・・・・・
パトはカナの部屋に到着していた。
パト「聞いてたろ?どうする?カナ?」
カナ「・・・私は・・・ここを離れたくないよ・・・」
カナはしっかりパトの脳内を聞いていた、だがカナは帝国に残りたかった、それは今自分の役割を全うするために目標に向かって努力をしているからである、そして何よりそんなカナを支えてくれる仲間が出来た事でカナは帝国という自分の居場所を離れるわけには行かなかった。
カナ「ごめんなさい、強制なら行くよ、だけど私は多分地球で何かを得られない、私にとって地球がパトにとっての帝国なの、あの星だと私は成長出来ない、だから私は帝国から離れたくない・・・」
パト「そっか、いや、いいんだ、俺の我儘だから、別に来るなとは言わない、いつでも遊びにおいで」
パトはそう言うとカナの部屋を出る、恐らくパトはカナが断るという事を予想していたのだ。
パト(カナは帝国に来てから大きな成長を遂げている、だからカナは断るんじゃないかって思ってたんだ・・・だけど辛いな、わかっていても心のどこかではついてきて欲しかったと思う俺が居る、自分の事を後回しにして俺の所に来てくれるカナを期待してしまったんだ・・・都合の良い解釈だ、それが結局帝国に甘えて来た代償か)
カナ「パト!私はそんな・・・!?」バタン
パトの思考と共に扉が閉まった。
カナはそのままその場で泣き崩れてしまった。
カナ「ごめん・・・寄り添ってほしかったのに・・・私は自分の事を選んじゃった・・・ごめんなさい・・・」
カナはパトに着いて行かなかった。
・・・・・・
次にパトはハクの部屋に訪れた。
ハク「パト君!大丈夫?!」
ハクは心配そうに仕事机から飛び出すように駆け寄って来た。
ハク「泣いてるの?辛い事があったの?」
ハクはただパトの事を心配してくれる、優しい女性だ、だがパトは聞かないといけないのだ。
パト「ハク、俺は数年帝国を離れる、ハク、一緒に着いてきてくれないか?」
パトはハクにすがるような気持ちで言葉を贈る。
勿論ハクはパトの問いに困惑を隠せなかった。
ハク「・・・数年っていつまで?」
パト「わからない、俺が満足するまでだよ」
ハク「それまで私も帝国に帰っちゃダメなんだよね?」
パト「ああ、帰らないで欲しい、地球で一緒に過ごして欲しい・・・」
ハクは少しの間沈黙を続ける、ハクの部屋にはハクの特別従属神であるフリムが心配そうに様子を伺っていた。
ハク「ごめんなさい・・・私・・・今の環境が好きなの・・・パト君と一緒に居たいけど・・・この居場所を捨てる事は出来ないよ・・・」
パト「そっか・・・そうだよな・・・悪い、気にしないでくれ!俺の問題だからな、ハクは帝国で自分の生活を見つけたらいいよ、じゃあね、いつでも遊びにおいでよ・・・」
パトはそう言いながらハクと距離を取る。
そしてそのまま部屋を出る。
ハク「パト君!!パト君!!」
フリム「いいのですか?ハク様は主様の専属神、私達従属の事よりも優先しなければいけないのでは・・・」
ハク「でも・・・でも・・・」
ハクは悩んでいた、どっちを取ればいいのかと・・・
だがフリムはそんな悩むハクに話す。
フリム「一つお聞きします、今のハク様にとって一番大事な物はなんですか?」
ハク「え、それは・・・」
ハクはすぐに答えが出なかった、一瞬で多くの物を思い浮かべたのだ。
フリム「すぐに答えが出ないのですね、それが答えです、今のハク様は主様が一番大事だと、思えていないのではないでしょうか?」
ハクはフリムの言葉にハッと驚く。
フリム「私がもし聞かれればハク様と答えます、もちろん私の真の主様はパト様です、ですが今誰かのために死ねと言われれば私はハク様のために死にます、そう即答できます、今のハク様は・・・私や私達を捨てれなかった時点で主様の事を以前よりも愛していらっしゃらないのではないですか?」
ハク「そんなことないよ!!なんでそんな事言うの?!!」
ハクは気が動転していた。
ハクはパトのためなら命をも掛け、世界すらも敵に回す覚悟もあると自分の中で認識していた。
だがフリムに否定されて、普段怒らないハクですら強い憤りを隠せずにいた。
フリム「ではなぜ着いて行かないのですか?主様が心配ではないのですか?世界を敵に回す覚悟があっても今、この環境を壊す度胸もないのでしょうか?ならその覚悟は嘘です、思い込みです、今のハク様はパト様の事は二の次です。今のハク様はパト様の事で命は掛けません、だって今着いて行かないと選択したのですから、他所の地で死んで終わりですよ」
ハクはフリムの言葉を言い返そうとしたが出来なかった。
ハク「・・・私・・・薄情なのかな・・・」
フリム「はい、専属神失格です、ですが私はそんなハク様のお傍に居ます、ですが今の回答は到底理解出来ないとだけ」
ハクはそこまでフリムに言われてもパトを追いかけなかった。
否、追いかける資格がなかった。
ハクはただパトが立っていた扉の前で立ち尽くしていた。
・・・・・・
パトは泣きながら琴歌の部屋に来ていた。
パト(笑えるな、カナもハクも・・・俺を選ばない、これは俺が色んな女性を関わってあの二人を蔑ろにしてきた罰だ、これが俺がやってきた事だ・・・本当、なんで今頃気付いたんだろうな・・・俺は)
そう想いながらパトは琴歌の部屋の扉をノックする。
そのタイミングで琴歌は荷物を持ってパトの前に立っていた。
琴歌「待ってました、行きましょうパト君!」
パト「琴歌・・・何処かに行くのか?」
琴歌「はい!パト君と一緒に地球に行きます!数年でも数十年でも、数百年でも!私はパト君の傍に居ます」
琴歌はそう言いながら笑いかけてくれた。
パト「琴歌・・・政治はいいのかよ?総理大臣だろ?そんな重役が帝国を留守にするなんて」
琴歌「関係ありません、私は総理大臣の前にパト君の専属神であり、恋人です。貴方が何処かに行くのに私が着いて行かない理由はありません、私はパト君のおかげで今の世界があるから、私にとってパト君が居る場所が世界だから、一緒に行くよ」
パトは琴歌の真っ直ぐな言葉に泣き崩れてしまった。
パト「ごめん、ごめんな・・・ずっと寂しい想いばかりさせて、お前達を・・・俺は・・・」
琴歌「ううん、仕方なかったんだよ、お互い、だから地球でお互いをもっと知って、もっと一緒になりましょう」
琴歌は泣き崩れ地に膝がついているパトを優しく抱きしめた。
琴歌「懐かしいですね、私とパト君が出会った頃は逆だったのに、今は私がパト君を抱きしめてます」
パト「情けないな、いや、琴歌がたくましくなったのかな、ははは」
パトと琴歌は二人で笑い合いながら、琴歌はポケットにしまっていたハンカチでパトの顔を拭いた。
・・・・・・
琴歌「今回の騒動はうっすらとは聞いていましたけど、パト君は今回の件で自分の判断があまりにも他人を軽視している事と、自分の傲慢な思考が自分の周りの人達を不幸にさせてしまったことに罪悪感を感じて、雪花ちゃんと話した事も相まって、今の自分の醜さが浮き彫りになったからこそ、今の自分を変えたいってことなんですね」
パト「ああ、これが真実だよ、琴歌なら話してもいいかなって思ったから話したけど、メリアの所には違う伝わり方をしているんだ」
琴歌「わかっています、という事は私と雪花ちゃんが今の所一緒に地球で一緒に行くのですね、月花先輩はどう言っているのですか?」
月花(私は行くわよ、約束したじゃない、私は絶対にパトと離れない、それに私にとって失う物はなにもないの、私にとってパトを失ったら全てを失う事と同意だから、だから私も何百年掛かっても一緒に地球で過ごしてあげる、それにパトの葛藤や悩みは私が一番近くで聞いていたんですもの、一番の理解者が傍に居た方がいいでしょ?)
パト「ありがとう、月花・・・」
琴歌「3人ですね、他の方には声を掛けないのですか?」
パト「俺の価値観を理解して共感してくれるのは同じ日本人だった人なんだ、悪いけど帝国出身の専属神とは一緒に過ごせない・・・」
琴歌「メリアさんもアリシア様もラル様もソルテ様もソフィアちゃんも・・・全員悲しみますよ?」
パト「だろうな、だけどあの5人が居ると俺はきっと甘えてしまう、あの5人の地球の規模に収まりきらない力に頼ってしまうかもしれないんだ。」
パトはそう言うとソフィアが琴歌の部屋に入って来た。
ソフィア「私も行く!!私もパトと離れたくない!!それに私も何も出来ないよ!!お願いだから私をそんな評価しないで!!」
パト「ソフィア・・・」
ソフィアは不可能支配でパトの会話を聞いていたのだろう、ソフィアは泣いていた、そして本当にすがるようにパトにしがみついて離れなかった。
パト「・・・そうか、ソフィアも確かに俺と同じだもんな・・・来るか?ソフィア?もう贅沢な生活も出来ないぞ?」
ソフィア「いいよ!!パトと離れるくらいなら地球の生活の方が何倍もマシだよ!!」
パト「そっか、ごめんな、勝手に決めつけて・・・一緒に来てくれるか?ソフィア?」
ソフィア「当たり前だよ!!!」ゴン!!(頭突き)
ソフィアはパトの腹部に頭突きをする。パトはいきなりの攻撃に怯んでしまう。
・・・・・・
パトは雪花の所に向かった。
雪花「留守にするけど部隊の事はお願いします、奏星さん」
奏星「私も地球人なんだからお声を掛けて欲しかったのですが、雪花ちゃんが行くなら仕方ありませんね、ですが頻繁に泊まりに行きますからね!」
雪花「もちろん!トールもルーリエも暇な時はいつでも遊びに来なさい!何日でも泊めてあげるから!」
ルーリエ「雪花様!!頑張れ~~!私は毎日通います!!」
トール「おお~、しっかり主様を守るんだぞ、専攻部隊は僕に任せな~!」
雪花「それじゃあ行ってきます!!」
雪花はそう言いながら専攻部隊の部屋を後にした、そしてその扉の先にパトが立っていた。
雪花「月花お姉ちゃんから聞いたわ、決断してくれてありがとう、本当に嬉しいわ」
パト「俺のためでもあるからね、俺は自分の価値感を取り戻したい、もっと帝国に相応しい神になれるように成長したいんだ、まだこんな未熟な状態で帝国に腰を据えたくないだけだよ」
そう言いながらパトと雪花は強い握手を交わす。
雪花「私ももっと成長する、子供のままでは居られないもの・・・」
こうしてパトと共に地球で生活する専属神が決まった。
雪花・ソフィア・琴歌・月花
・・・・・・
そしてパトはメリアの元に向かう。
メリア「そうですか・・・帝国を離れるのですね」
パト「否定しないんだな」
メリア「ご主人が決めた事ですからね、私が何を言っても無意味でしょう、ですが悲しいですね、私は選ばれなかったのですね・・・」
パト「俺がメリアを選ばなかったのは帝国があるからだよ、この帝国はメリアのおかげで成り立っている、だからメリアに任せたいんだ、それに俺はメリアの力を借りずに生きてみる、ずっと支えてくれた事に感謝している、愛してる。」
メリア「通い妻しますよ?私は」
パト「それは好きにしなよ、俺もメリアに会えないのは寂しいからさ、来なかったら呼ぶかもしれない、いや・・・もうメリアだけじゃないな、専属神や従属神もそうだな」
メリア「それなら帝国と変わりませんよ、もうご主人は・・・ごめんなさい、私がもっとご主人の傍に居られればこんなことにはなりませんでした・・・役割を果たせませんでした。」
パト「ならメリアに俺からの命令だ。メリアの力なしでも帝国が他国にも負けないくらい回る国にしなよ、そうすれば俺はメリアを今のポジションから外して俺の傍に置くよ、約束する」
メリア「それは魅力的ですね、では頑張りましょうかね・・・琴歌ちゃん達をお願いします、皆さんは帝国で多くの挫折を味わってご主人と同じように精神が壊れかけそうだった人達です。ずっと心配はしてましたから・・・」
パト「じゃあな、他の専属神もいつでも仕事じゃなくて遊びに来るように言っておいて」
メリア「はい!行ってらっしゃい!パト君!」
・・・・・・
そしてパトは帝園の従属を全員集め、事情を説明し、パト達は帝国の宇宙船に集まった。
パト
雪花・ソフィア・琴歌・月花
ミーエル・スティア・エテル・美魅・リル
エイリ・フルール
計12名
帝国の従属神が知らない間に、残る専属神とメルリアに見送られながら地球に向かった。
メルリア「私の責任です・・・」
メリア「いえ、私の責任ですよ、メルリア姉様の独占を見て見ぬふりをしました、それは帝国の繁栄を考えてです、ですがそこにご主人の事は間違いなく配慮に欠けていました。独占からは何も生まれない、いえ、離れる事はないと疑いもしなかった。私も考え方を改めなければいけませんね。私も反省です。帝国はご主人のためのもの、なのにご主人のためと言いながら蔑ろにしてしまった時点で私も思って居た以上に本来の目的から離れていたのかもしれません」
メリアは表情を変えないままただパト達が乗った宇宙船を見上げながら涙を流し、言った。
メリア「次ご主人が帰ってきた時、この帝国はもっとご主人に寄り添った国にします。もうご主人に無茶なんてさせません、気を使わせません。それが私の課題です」
2023年02月18日
No.105 メルリアの独占episode7(R18)
パトは急いで雪花を追いかけた、雪花は自分のミスでメルリアに恥をかかせる行為をした。
その罪悪感できっと雪花は深く傷ついていると考えた。
パト「雪花・・・何処に行ったんだよ!!」
走りながらすれ違った侍女達に雪花の行方を聞き、雪花を見かけたという情報を頼りに追いかけて行った
・・・・・・
場所は雪花の自室だった。
パト「あいつ・・・無茶苦茶足早くなってんなぁ・・・全然俺、追いつけなかったんだけど・・・」
パトは雪花の部屋をノックする、鍵は開いていたため、そのまま申し訳ないと思いながらも雪花の部屋に入る。
すると雪花が部屋の隅で泣いている姿があった。
パト「雪花・・・」
パトはどう雪花に話しかければいいかわからなかった、元はと言えば自分の責任で雪花が傷ついてしまったのだ、だからこそ、「心配ない」という言葉を掛けるにはパトは言葉が上手く出てこなかった。
雪花「ごめんなさい、私のせいで・・・メルリアにも悪い事をしたわ・・・」
パト「雪花だって俺のために動いてくれたんだろ?そんなに責めないでくれ、勘違いだったなら謝ればいいじゃないか・・・」
雪花「それで相手の股間に指突っ込んで凄んでいいってわけ!?私は怒るにしてもあまりにも下品で無礼過ぎた・・・相手の事を一切考えなかった、聞く耳すらも持たなかった、あの二人が私に見てきた目線・・・あれはもはや軽蔑の眼だった、もう私はあの二人から好かれる事もないし、今後仲良くもなる事がない、それが私だけの問題ならいい、けどそれが関節的にパトの負担にもなる、私の勝手な行動が多くの人を傷つけた、そんな真実を打ち付けられて平気な顔をしてられないわよ!!」
雪花は机を思い切り叩き、大声でパトに叫ぶ。
パト「それは・・・雪花の反省する点だ、フォローのしようがない」
雪花「ならどっかに行って!何も考えてないのに私の前に来ないで!!」
パトは雪花の言葉で感情的になり、雪花に声を荒げる。
パト「なんだよ!その言い方は!!俺はお前が心配だから追っただけだ!理由なんて知るか!お前のミスならお前が勝手に反省すればいいだろ!!俺は自分の責任で雪花が傷つくのが辛い!!だからこうやってここまで来たんだよ!!」
雪花「なによそれ!結局自分のためじゃない!!私の事なんてどうでもいいんでしょ!!薄情者!!」
パト「ああそうかよ!!言葉の意味も伝わらないんだったら何言っても意味ないよな!なんで俺の言葉に耳を貸さないんだよ!!!」
パトは雪花の前ギリギリまで近づき睨みつける
パト「殴るか?蹴るか?暴力でまた誤魔化して俺の言葉を遮るのか?それが今回の失敗なんだろ!!それを直す気ないなら一丁前に凹んでんじゃねえよ!!!」
パトは雪花に怒鳴る、雪花はパトに本気で怒鳴られて怒りよりも恐怖の感情で泣き崩れそうになった。
雪花「・・・ごめんなさい・・・」
パト「俺も感情的になり過ぎた・・・ごめん・・・」
雪花「・・・わかってる、感情的になったら人の話をろくに聞こうともしないのは私の悪い癖だって・・・でも辛かったんだもん・・・」
パト「だから言っただろ、俺は心配してここに来たんだって、落ち着いて話して、もう怒鳴らないから」
パトはしゃがみこんで頭を伏せている雪花を抱きしめ、頭を撫でる。
雪花は静かにすすり泣きながら時間を過ごす、そして少し時間が経って、雪花も落ち着きを取り戻した。
雪花「ねえ、パト、謝ったら許してくれるかな・・・私」
パト「そうだね、すぐには許してくれないかもしれない、それだけ酷い事をしたからね、でも何度も誠意を見せたら3人共許してくれるよ、な?」
雪花はパトの言葉で深いため息を吐いた、それだけ自分のしてきた事が酷い事だと自覚していた。
パト「でも謎だよね、雪花が見た俺のパンツの内側にあった穴、雪花はそれの奥が何か見えたの?」
雪花「いや、一度怒りのままその穴に指をツッコんでその奥にある物を指で思い切り抉ったけど、感触は凄く柔らかかった、それに暖かかったし、ヌルっとしてたから私は女性の体内だとばかり・・・」
パト「もしそうだとしたら、俺の体液を無断で手に入れている事になるし、もし体内に取り込んだらそれなりのパワーアップをするから案外わかるかもしれないな」
雪花「でも今思うとメルリアの体内に私の付けた傷は無かった、かなり強く引っ搔いたから普通に傷がついたと思うし・・・はぁ」
パト「だからメルリアの股間に手を入れたのか?自分の付けた傷跡を確かめるために?」
雪花「ええ、でも無かった、それにその穴があった根拠も無かったし、あの部屋に居た二人の証言も聞いた、流石のメルリアも二人を騙してまでパトを襲わないと思うし、やっぱりメルリアの線は薄いかもしれない、でもそうだとしたら第三者がやったってことになるから面倒なことになったかもしれないわよ」
雪花の言う通り、もしメルリアが今回の犯行の犯人でなければ他にパトを襲った犯人が居るということだ、それはつまり帝国内に裏切り者が居る事になるのだ。
パト「考えたくないな、このタイミングでいきなりそんな事を仕掛けてくるって事になると俺の身の回りに関わっている奴の犯行ってことになるぞ・・・」
雪花「パト、パトが良いなら私と一緒にこの部屋で寝て?その方が私も気が楽なの、お願い・・・」
パト「・・・月花に状況を聞いてみるよ」
パトはそう言いながら脳内で月花を呼び掛けてみた。
パト(月花、そっちの状況はどう?)
月花(酷い状況、メルリア様が酷く落ち込んでしまって、エイリもフルールも今二人共凄くメルリア様の心配をしてる、後今回の件が問題になってメリアちゃんとソルテ様も来てる、今回の件は結構大問題になるかも・・・)
パト(俺も今雪花から話しを聞いたんだけど、もしメルリアが犯人じゃないなら第三者が俺を襲っていた事になる、そうなると俺の周りに人全員を疑わないといけなくなるぞ・・・)
月花(そうね、今回に関しては私も容疑者に入るわね、なにせパトは普段私の思考を見てないから私の考えがわからない以上、アリバイを持っているとは言えない、身近でパトの状況が一番わかるって考えたら私が一番疑わしいしね)
パト(待てよ!それを言ったらバレるリスクが一番高いのも月花になるじゃないか!それに月花が雪花を追い込むなんてあり得ない!)
月花(信じてくれるのは嬉しいし、私もしてないから安心してって言ってあげたいけど、今回はパトの周りの人物の犯行、前日は雪花を操ってパトと性行為をさせた、今回は能力禁止エリアにしたにも関わらず能力を使用していた、雪花は多分道具の力だと思って動いたと思うけど、今のパトに痕跡がない以上あの場所で能力が使われたのは確かなの、つまりあのエリアでも能力が扱えて、空間を別の場所と繋げることが出来る能力者、そんな子を見つけないといけないわ)
パト(なら尚更月花は無理じゃないか、月花には空間と空間を繋げるホールを作る能力は持ち合わせていない、そうだろ?)
月花(そうね、そんな芸当は出来ないわ、でももし道具なら?道具ならアリシアコーポレーションで扱っている空間転移のホールがある、技術自体は存在するわよ?)
パト(月花、言ってる事が滅茶苦茶だぞ、さっきは道具はあり得ないって言っただろ!なのになんで次は道具の可能性があるって言うんだ?)
月花(二つの思考パターンを容易したのよ、今の二つの思考的にパトはどっちの線が正解だと思う?私はね、色んな思考パターンを作り出してそこから一番可能性が高い考察を選んで調べてみるのだけど、)
パト(成程、あの場面で能力が扱えないなら能力の線は低い、そしてアリシアコーポレーションの技術は存在する、あと雪花の証言で俺は一度射精をしているらしい、つまりもし相手の体内に俺の体液が入っている場合、俺にとって見覚えのない成長をしている奴が居る可能性があるんだ)
月花(成程、でもおかしいわよね?ならなんで昨日は雪花の身体を操って雪花の体内にパトの体液を出させるような事をしたの?操った側になんのメリットも存在しないじゃない、そこをまず解決しないと一つの問題点だけを探っても正解には辿り着けないわよ)
パトは月花の言葉に悩んでしまう、月花の言う通り、相手の目的がはっきりしないのだ、パトの体液が目的なら雪花を操る必要性がない、それなら最初からホールで搾取すればいいだけなのだから、しかも今回のタイミングを狙って行っているのはおかしいと考えるパトは混乱していた。
雪花「難しそうね、我儘を言ってごめん・・・」
パト「今俺の部屋にメリアやソルテが来ているらしい、雪花が問題じゃない、今回俺を襲った奴が誰かが問題なんだ、だから雪花は気にしなくていい、俺は話を聞きに行くから」
雪花「行かないで・・・」
雪花は切なそうな声でパトの服を掴む
雪花「我儘なのは承知してる、だけどお願い、今日だけは私と一緒に居て・・・じゃないと、耐えられそうにないよ」
パトは雪花の弱っている姿を見て、雪花と一緒に居る事を決断する
パト(とりあえず今日は雪花と一緒に居る、メリアとソルテには今日は戻らないから明日話を聞くとだけ言っておいてくれ、調べる事があるなら自由に部屋を物色していいからって伝えといてくれるか?)
月花(わかったわ、雪花の事をお願いね、そんなに弱っている雪花、見た事ないから)
月花の言葉を聞くとパトは月花とのリンクを切った、恐らく月花側は今もパトの思考を読んでいるかもしれないがそんな事はお構いなしに雪花と一緒に居ると決めた。
パト「今日は一緒に寝よう」
・・・・・・
パトと雪花はパトが雪花に腕枕をして抱きしめるように互いに寄り添い合いながら眠っていた。
雪花「私、全然人として成長してないね・・・」
パト「それは俺も同じだよ、むしろ多分地球に居た時の方がしっかりしていた、今の俺は・・・周りの甘い環境に慣れ過ぎてダメになってる」
雪花「それ、私も思うわ、周りが優秀過ぎるのよね、だから私が何もしなくても周りが何でもしてくれる、だけど地球に居た頃ってさ、皆が未熟で欠点を持っていたから大変だった分自分の事をしっかりやらなくちゃいけなかったわよね」
雪花はパトに打ち明ける
雪花「私達にとって帝国という環境はまだ早いんじゃないかな・・・実力という面は仕方ないけど、精神的というか、一個人的な所だと私達はまだまだ帝国に馴染めていないと思うの・・・」
パトは雪花の話を聞いていた、ただその雪花の言葉がパト自身にも深く染み込み、そしてパトにとってずっと考えて居たことだからだ。
雪花「パト、私と一緒に帝国を離れない?今度は一時的なものじゃなくて、私達だけで生活出来るように仕事を始めてさ、その稼いだお金で生活するの、今の地球だってまだまだ悪信教の問題だって片付いてない、色々問題は残ってる、確かに少しづつだけど関与してたけど、私は地球人だもん、せめて地球の問題を解決してから帝国で生きたいわ・・・」
パトにとって雪花の提案は不思議を聴き心地が良かった、パト自身も「悪くないな」と思って居たからだ。
パト「いいかもね、俺も正直疲れたんだ、ずっと誰かの事を考えて、ほぼ毎晩誰かと性行為をして、つい最近は一度に数人としてしまった、正直、俺は今の自分が気持ち悪いんだ、それに怖いんだ、いつか俺は大事だった皆を軽視してしまうんじゃないかって、大事だった性行為も作業になって、愛情すらも感じれなくなっていくのがさ・・・だから俺もこの帝国から離れたい、皆には悪いけど、俺はこの一年ずっと退屈だった、充実はしていたし、沢山の愛情や恩恵を受けた、だけど俺が今欲しいのは愛情や恩恵じゃないんだ、この力を誰かのために使いたい、人助けがしたいんだ、今地球で誰も出来ない事が俺なら出来る、だから俺にしか出来ない方法で地球を救いたい、こんなところでのうのうと生きて居たくないんだ・・・だから雪花の誘いは凄く賛成だし、凄く嬉しいんだ」
雪花「うん」
パト「俺はどうしたらいいんだろうな、俺はどっちを取ればいいんだろうな、地球を取れば俺は数年は間違いなく帝国に帰らないだろう、それはつまり今居る帝国をまた数年空ける事になる、それは従属や専属神を裏切る行為だ、だけど俺は雪花の言う世界で生きたいんだ・・・生きたいんだよ、俺は・・・地球人であり、日本人なんだから・・・」
パトは雪花に悩みを打ち明ける。
パトだって雪花の描く世界で生きたい、だけど帝王であるパトはその選択肢をする重みが生まれる、それはメリアへの最大の裏切り行為でもある、
パトは雪花を抱きしめながら泣く、そして吐き出すように雪花にうったえかける。
パト「俺も雪花と生きたいよ・・・もう嫌だ、こんな世界で生きたくないよ・・・俺は・・・」
雪花「パト・・・私がパトの生きたい世界で一緒に居るよ、私達はお互い未熟すぎるから一緒に支え合って生きていこう・・・」
パト「雪花・・・」
パトは雪花を抱きしめ、そのままお互い泣きながら眠りについた。
・・・・・・
パトは起きた、だがそこはさっきまで居たベッドではなく、帝園だった。
そして帝園でもパトが居たのはルナの屋敷だった。
ルナ「おはようございます、主様」
パト「ルナが呼んだのか?どうしたの?」
ルナは得意げな顔をしてパトに小さな小瓶を渡す。
パト「これは?」
ルナ「雪花の遺伝子、卵子です。」
パトは驚いた、まずなぜルナがそのような物を入手していたかだった。
パト「おい・・・これをどこで・・・」
ルナ「以前主様が雪花の遺伝子を欲していたので、こちらからアクションを起こしました。」
ルナは手に入れた経緯を説明し始めた。
ルナ「まず雪花の卵子を摘出する方法でしたが、私が主様の体液に粘着性を高めて、雪花と交わって主様の体液を輩出した瞬間に体液を操作してひも状にする必要がありました、そして雪花の卵子と主様の精子が接触した段階で私がそのまま両方の遺伝子情報を引き抜き一度一つの小瓶で保管しました、もちろん雪花は私の能力で操作して眠っている間に行為をさせました、通常のように何度も回数を重ねられてしまったら入手が困難になりましたので、」
パト(それって・・・昨日の話だよな・・・!?)
ルナ「そして主様の体液と雪花の卵子を分別する必要があったのですが、そのような細かい作業は私ですら至難の業、なので今日私の能力でホールを作り、主様が就寝中に道具を使って体液を入手しました、これを磁石と同じ性質を持たせることで混ざり合った小瓶の中から主様の体液だけを磁石と砂鉄をくっつけるように排除しました、それでも残っている微少の精子を私がなんとか除去して正確な雪花の卵子を入手しました、どうぞ、受け取ってください、これは日頃から私の事を愛してくださっている主様へのプレゼントです、対価は求めません」
パトはルナからいきなり聞かされた経緯を聞きながら手元にある小瓶を見つめていた・・・
正直パトは今持っている小瓶を地面に投げつけたかった。
パト(結局俺が原因かよ・・・俺が馬鹿な事を言ったから、皆を不幸にしたんじゃねえかよ・・・ルナは善意でやっただけだ、それは俺がルナに相談したからルナの好意でやってくれたんだ、だって普段はどんなことでも対価を求めるルナが今回は対価を求めなかった、きっとかなり難しい問題だったからルナも協力したかったんだろう、その気持ちは善意なんだ、俺の感情で無下にするのは間違っている。)
パト「ありがとう、ルナ、本当に嬉しいよ」
ルナ「はい、これで主様の目的も進みますね」
パトは自分の判断でここまで多くの人を巻き込んで迷惑を掛けた、もはやそれが強いトラウマになった瞬間だった。
パト(無理だ、今の俺には帝国の長は荷が重すぎる、複数人を愛するのだって無理だ、平等に愛することだって出来ていない、間違いなく優劣が出てる、俺はそもそも常識というものが欠如してるんだ・・・まずは当たり前の事を当たり前のように自分でやりたい・・・)
パトはルナに掛けた言葉とは裏腹に虚しい気持ちのまま現実世界に戻った。
・・・・・・
パトは起きた、胸元には雪花が包まって寝ていた、雪花のためにしていた腕枕の腕は雪花の頭の重さのせいで血が止まっており、感覚がマヒしていた、だがその雪花の奥にある机にはしっかりとルナから受け取った小瓶が置かれていた。
パト(ソフィアの所に持っていこう、これはケジメだ、俺がしっかりと目的を果たす、そしてその後はもう・・・俺は・・・)
何も指示しない・・・そう考えようとしたがそれを決めてしまえばまた逃げる事になると考えたパトはそのまま眠っている雪花の髪を優しく撫でながら雪花が起きるのを待った。
・・・・・・
雪花「私は今からメルリア様達に謝ってくるわね、後はメリアちゃんも事情を聴きたいだろうし、それも説明してくるわね」
パト「ああ、俺はソフィアに用事があるから・・・」
パトはルナの件は言わなかった。
というより言えなかった。
ルナの責任にしてしまったらルナの善意を否定してしまう事になる、だからパトは自分でホールを使って自慰行為をしているところを雪花が勘違いしてメルリアと揉めたという話で進めようとしていた。
もちろんパトの思考が見えている月花はその考えに異議を唱えた。
月花(本当にそれでいいの?そうやって皆を庇って自分だけ・・・)
パト(いいんだよ、俺が蒔いた問題だ、誰も悪くない、皆俺の被害者なんだ、もういいんだ、後月花、昨日の事を聞いていたんだよな、月花はどう思ってる?俺は月花と琴歌、カナとハクの考えも聞きたいんだ、俺は・・・この問題が片付いたら帝国を離れる、俺は・・・今言った4人と常駐契約をしているエテル・美魅・リルの3人とミーエルとスティア、を連れて行く、メリア達には悪いけど、俺はメリアの力も借りることなく生きたいんだ、そうじゃないと俺は成長出来ないんだよ・・・)
月花(パト・・・)
パト(それじゃ俺は行く、月花は俺の考えた通りに伝えといてくれ、どんなに偽りだと思ってもそれが真実だと、俺が証言した事だと、強く念を押してくれ、俺はちゃんと今回の件の落とし前はつける、じゃないと雪花やメルリアに合わす顔がないんだよ)
パトは小瓶を持って、雪花の部屋を去った。
その罪悪感できっと雪花は深く傷ついていると考えた。
パト「雪花・・・何処に行ったんだよ!!」
走りながらすれ違った侍女達に雪花の行方を聞き、雪花を見かけたという情報を頼りに追いかけて行った
・・・・・・
場所は雪花の自室だった。
パト「あいつ・・・無茶苦茶足早くなってんなぁ・・・全然俺、追いつけなかったんだけど・・・」
パトは雪花の部屋をノックする、鍵は開いていたため、そのまま申し訳ないと思いながらも雪花の部屋に入る。
すると雪花が部屋の隅で泣いている姿があった。
パト「雪花・・・」
パトはどう雪花に話しかければいいかわからなかった、元はと言えば自分の責任で雪花が傷ついてしまったのだ、だからこそ、「心配ない」という言葉を掛けるにはパトは言葉が上手く出てこなかった。
雪花「ごめんなさい、私のせいで・・・メルリアにも悪い事をしたわ・・・」
パト「雪花だって俺のために動いてくれたんだろ?そんなに責めないでくれ、勘違いだったなら謝ればいいじゃないか・・・」
雪花「それで相手の股間に指突っ込んで凄んでいいってわけ!?私は怒るにしてもあまりにも下品で無礼過ぎた・・・相手の事を一切考えなかった、聞く耳すらも持たなかった、あの二人が私に見てきた目線・・・あれはもはや軽蔑の眼だった、もう私はあの二人から好かれる事もないし、今後仲良くもなる事がない、それが私だけの問題ならいい、けどそれが関節的にパトの負担にもなる、私の勝手な行動が多くの人を傷つけた、そんな真実を打ち付けられて平気な顔をしてられないわよ!!」
雪花は机を思い切り叩き、大声でパトに叫ぶ。
パト「それは・・・雪花の反省する点だ、フォローのしようがない」
雪花「ならどっかに行って!何も考えてないのに私の前に来ないで!!」
パトは雪花の言葉で感情的になり、雪花に声を荒げる。
パト「なんだよ!その言い方は!!俺はお前が心配だから追っただけだ!理由なんて知るか!お前のミスならお前が勝手に反省すればいいだろ!!俺は自分の責任で雪花が傷つくのが辛い!!だからこうやってここまで来たんだよ!!」
雪花「なによそれ!結局自分のためじゃない!!私の事なんてどうでもいいんでしょ!!薄情者!!」
パト「ああそうかよ!!言葉の意味も伝わらないんだったら何言っても意味ないよな!なんで俺の言葉に耳を貸さないんだよ!!!」
パトは雪花の前ギリギリまで近づき睨みつける
パト「殴るか?蹴るか?暴力でまた誤魔化して俺の言葉を遮るのか?それが今回の失敗なんだろ!!それを直す気ないなら一丁前に凹んでんじゃねえよ!!!」
パトは雪花に怒鳴る、雪花はパトに本気で怒鳴られて怒りよりも恐怖の感情で泣き崩れそうになった。
雪花「・・・ごめんなさい・・・」
パト「俺も感情的になり過ぎた・・・ごめん・・・」
雪花「・・・わかってる、感情的になったら人の話をろくに聞こうともしないのは私の悪い癖だって・・・でも辛かったんだもん・・・」
パト「だから言っただろ、俺は心配してここに来たんだって、落ち着いて話して、もう怒鳴らないから」
パトはしゃがみこんで頭を伏せている雪花を抱きしめ、頭を撫でる。
雪花は静かにすすり泣きながら時間を過ごす、そして少し時間が経って、雪花も落ち着きを取り戻した。
雪花「ねえ、パト、謝ったら許してくれるかな・・・私」
パト「そうだね、すぐには許してくれないかもしれない、それだけ酷い事をしたからね、でも何度も誠意を見せたら3人共許してくれるよ、な?」
雪花はパトの言葉で深いため息を吐いた、それだけ自分のしてきた事が酷い事だと自覚していた。
パト「でも謎だよね、雪花が見た俺のパンツの内側にあった穴、雪花はそれの奥が何か見えたの?」
雪花「いや、一度怒りのままその穴に指をツッコんでその奥にある物を指で思い切り抉ったけど、感触は凄く柔らかかった、それに暖かかったし、ヌルっとしてたから私は女性の体内だとばかり・・・」
パト「もしそうだとしたら、俺の体液を無断で手に入れている事になるし、もし体内に取り込んだらそれなりのパワーアップをするから案外わかるかもしれないな」
雪花「でも今思うとメルリアの体内に私の付けた傷は無かった、かなり強く引っ搔いたから普通に傷がついたと思うし・・・はぁ」
パト「だからメルリアの股間に手を入れたのか?自分の付けた傷跡を確かめるために?」
雪花「ええ、でも無かった、それにその穴があった根拠も無かったし、あの部屋に居た二人の証言も聞いた、流石のメルリアも二人を騙してまでパトを襲わないと思うし、やっぱりメルリアの線は薄いかもしれない、でもそうだとしたら第三者がやったってことになるから面倒なことになったかもしれないわよ」
雪花の言う通り、もしメルリアが今回の犯行の犯人でなければ他にパトを襲った犯人が居るということだ、それはつまり帝国内に裏切り者が居る事になるのだ。
パト「考えたくないな、このタイミングでいきなりそんな事を仕掛けてくるって事になると俺の身の回りに関わっている奴の犯行ってことになるぞ・・・」
雪花「パト、パトが良いなら私と一緒にこの部屋で寝て?その方が私も気が楽なの、お願い・・・」
パト「・・・月花に状況を聞いてみるよ」
パトはそう言いながら脳内で月花を呼び掛けてみた。
パト(月花、そっちの状況はどう?)
月花(酷い状況、メルリア様が酷く落ち込んでしまって、エイリもフルールも今二人共凄くメルリア様の心配をしてる、後今回の件が問題になってメリアちゃんとソルテ様も来てる、今回の件は結構大問題になるかも・・・)
パト(俺も今雪花から話しを聞いたんだけど、もしメルリアが犯人じゃないなら第三者が俺を襲っていた事になる、そうなると俺の周りに人全員を疑わないといけなくなるぞ・・・)
月花(そうね、今回に関しては私も容疑者に入るわね、なにせパトは普段私の思考を見てないから私の考えがわからない以上、アリバイを持っているとは言えない、身近でパトの状況が一番わかるって考えたら私が一番疑わしいしね)
パト(待てよ!それを言ったらバレるリスクが一番高いのも月花になるじゃないか!それに月花が雪花を追い込むなんてあり得ない!)
月花(信じてくれるのは嬉しいし、私もしてないから安心してって言ってあげたいけど、今回はパトの周りの人物の犯行、前日は雪花を操ってパトと性行為をさせた、今回は能力禁止エリアにしたにも関わらず能力を使用していた、雪花は多分道具の力だと思って動いたと思うけど、今のパトに痕跡がない以上あの場所で能力が使われたのは確かなの、つまりあのエリアでも能力が扱えて、空間を別の場所と繋げることが出来る能力者、そんな子を見つけないといけないわ)
パト(なら尚更月花は無理じゃないか、月花には空間と空間を繋げるホールを作る能力は持ち合わせていない、そうだろ?)
月花(そうね、そんな芸当は出来ないわ、でももし道具なら?道具ならアリシアコーポレーションで扱っている空間転移のホールがある、技術自体は存在するわよ?)
パト(月花、言ってる事が滅茶苦茶だぞ、さっきは道具はあり得ないって言っただろ!なのになんで次は道具の可能性があるって言うんだ?)
月花(二つの思考パターンを容易したのよ、今の二つの思考的にパトはどっちの線が正解だと思う?私はね、色んな思考パターンを作り出してそこから一番可能性が高い考察を選んで調べてみるのだけど、)
パト(成程、あの場面で能力が扱えないなら能力の線は低い、そしてアリシアコーポレーションの技術は存在する、あと雪花の証言で俺は一度射精をしているらしい、つまりもし相手の体内に俺の体液が入っている場合、俺にとって見覚えのない成長をしている奴が居る可能性があるんだ)
月花(成程、でもおかしいわよね?ならなんで昨日は雪花の身体を操って雪花の体内にパトの体液を出させるような事をしたの?操った側になんのメリットも存在しないじゃない、そこをまず解決しないと一つの問題点だけを探っても正解には辿り着けないわよ)
パトは月花の言葉に悩んでしまう、月花の言う通り、相手の目的がはっきりしないのだ、パトの体液が目的なら雪花を操る必要性がない、それなら最初からホールで搾取すればいいだけなのだから、しかも今回のタイミングを狙って行っているのはおかしいと考えるパトは混乱していた。
雪花「難しそうね、我儘を言ってごめん・・・」
パト「今俺の部屋にメリアやソルテが来ているらしい、雪花が問題じゃない、今回俺を襲った奴が誰かが問題なんだ、だから雪花は気にしなくていい、俺は話を聞きに行くから」
雪花「行かないで・・・」
雪花は切なそうな声でパトの服を掴む
雪花「我儘なのは承知してる、だけどお願い、今日だけは私と一緒に居て・・・じゃないと、耐えられそうにないよ」
パトは雪花の弱っている姿を見て、雪花と一緒に居る事を決断する
パト(とりあえず今日は雪花と一緒に居る、メリアとソルテには今日は戻らないから明日話を聞くとだけ言っておいてくれ、調べる事があるなら自由に部屋を物色していいからって伝えといてくれるか?)
月花(わかったわ、雪花の事をお願いね、そんなに弱っている雪花、見た事ないから)
月花の言葉を聞くとパトは月花とのリンクを切った、恐らく月花側は今もパトの思考を読んでいるかもしれないがそんな事はお構いなしに雪花と一緒に居ると決めた。
パト「今日は一緒に寝よう」
・・・・・・
パトと雪花はパトが雪花に腕枕をして抱きしめるように互いに寄り添い合いながら眠っていた。
雪花「私、全然人として成長してないね・・・」
パト「それは俺も同じだよ、むしろ多分地球に居た時の方がしっかりしていた、今の俺は・・・周りの甘い環境に慣れ過ぎてダメになってる」
雪花「それ、私も思うわ、周りが優秀過ぎるのよね、だから私が何もしなくても周りが何でもしてくれる、だけど地球に居た頃ってさ、皆が未熟で欠点を持っていたから大変だった分自分の事をしっかりやらなくちゃいけなかったわよね」
雪花はパトに打ち明ける
雪花「私達にとって帝国という環境はまだ早いんじゃないかな・・・実力という面は仕方ないけど、精神的というか、一個人的な所だと私達はまだまだ帝国に馴染めていないと思うの・・・」
パトは雪花の話を聞いていた、ただその雪花の言葉がパト自身にも深く染み込み、そしてパトにとってずっと考えて居たことだからだ。
雪花「パト、私と一緒に帝国を離れない?今度は一時的なものじゃなくて、私達だけで生活出来るように仕事を始めてさ、その稼いだお金で生活するの、今の地球だってまだまだ悪信教の問題だって片付いてない、色々問題は残ってる、確かに少しづつだけど関与してたけど、私は地球人だもん、せめて地球の問題を解決してから帝国で生きたいわ・・・」
パトにとって雪花の提案は不思議を聴き心地が良かった、パト自身も「悪くないな」と思って居たからだ。
パト「いいかもね、俺も正直疲れたんだ、ずっと誰かの事を考えて、ほぼ毎晩誰かと性行為をして、つい最近は一度に数人としてしまった、正直、俺は今の自分が気持ち悪いんだ、それに怖いんだ、いつか俺は大事だった皆を軽視してしまうんじゃないかって、大事だった性行為も作業になって、愛情すらも感じれなくなっていくのがさ・・・だから俺もこの帝国から離れたい、皆には悪いけど、俺はこの一年ずっと退屈だった、充実はしていたし、沢山の愛情や恩恵を受けた、だけど俺が今欲しいのは愛情や恩恵じゃないんだ、この力を誰かのために使いたい、人助けがしたいんだ、今地球で誰も出来ない事が俺なら出来る、だから俺にしか出来ない方法で地球を救いたい、こんなところでのうのうと生きて居たくないんだ・・・だから雪花の誘いは凄く賛成だし、凄く嬉しいんだ」
雪花「うん」
パト「俺はどうしたらいいんだろうな、俺はどっちを取ればいいんだろうな、地球を取れば俺は数年は間違いなく帝国に帰らないだろう、それはつまり今居る帝国をまた数年空ける事になる、それは従属や専属神を裏切る行為だ、だけど俺は雪花の言う世界で生きたいんだ・・・生きたいんだよ、俺は・・・地球人であり、日本人なんだから・・・」
パトは雪花に悩みを打ち明ける。
パトだって雪花の描く世界で生きたい、だけど帝王であるパトはその選択肢をする重みが生まれる、それはメリアへの最大の裏切り行為でもある、
パトは雪花を抱きしめながら泣く、そして吐き出すように雪花にうったえかける。
パト「俺も雪花と生きたいよ・・・もう嫌だ、こんな世界で生きたくないよ・・・俺は・・・」
雪花「パト・・・私がパトの生きたい世界で一緒に居るよ、私達はお互い未熟すぎるから一緒に支え合って生きていこう・・・」
パト「雪花・・・」
パトは雪花を抱きしめ、そのままお互い泣きながら眠りについた。
・・・・・・
パトは起きた、だがそこはさっきまで居たベッドではなく、帝園だった。
そして帝園でもパトが居たのはルナの屋敷だった。
ルナ「おはようございます、主様」
パト「ルナが呼んだのか?どうしたの?」
ルナは得意げな顔をしてパトに小さな小瓶を渡す。
パト「これは?」
ルナ「雪花の遺伝子、卵子です。」
パトは驚いた、まずなぜルナがそのような物を入手していたかだった。
パト「おい・・・これをどこで・・・」
ルナ「以前主様が雪花の遺伝子を欲していたので、こちらからアクションを起こしました。」
ルナは手に入れた経緯を説明し始めた。
ルナ「まず雪花の卵子を摘出する方法でしたが、私が主様の体液に粘着性を高めて、雪花と交わって主様の体液を輩出した瞬間に体液を操作してひも状にする必要がありました、そして雪花の卵子と主様の精子が接触した段階で私がそのまま両方の遺伝子情報を引き抜き一度一つの小瓶で保管しました、もちろん雪花は私の能力で操作して眠っている間に行為をさせました、通常のように何度も回数を重ねられてしまったら入手が困難になりましたので、」
パト(それって・・・昨日の話だよな・・・!?)
ルナ「そして主様の体液と雪花の卵子を分別する必要があったのですが、そのような細かい作業は私ですら至難の業、なので今日私の能力でホールを作り、主様が就寝中に道具を使って体液を入手しました、これを磁石と同じ性質を持たせることで混ざり合った小瓶の中から主様の体液だけを磁石と砂鉄をくっつけるように排除しました、それでも残っている微少の精子を私がなんとか除去して正確な雪花の卵子を入手しました、どうぞ、受け取ってください、これは日頃から私の事を愛してくださっている主様へのプレゼントです、対価は求めません」
パトはルナからいきなり聞かされた経緯を聞きながら手元にある小瓶を見つめていた・・・
正直パトは今持っている小瓶を地面に投げつけたかった。
パト(結局俺が原因かよ・・・俺が馬鹿な事を言ったから、皆を不幸にしたんじゃねえかよ・・・ルナは善意でやっただけだ、それは俺がルナに相談したからルナの好意でやってくれたんだ、だって普段はどんなことでも対価を求めるルナが今回は対価を求めなかった、きっとかなり難しい問題だったからルナも協力したかったんだろう、その気持ちは善意なんだ、俺の感情で無下にするのは間違っている。)
パト「ありがとう、ルナ、本当に嬉しいよ」
ルナ「はい、これで主様の目的も進みますね」
パトは自分の判断でここまで多くの人を巻き込んで迷惑を掛けた、もはやそれが強いトラウマになった瞬間だった。
パト(無理だ、今の俺には帝国の長は荷が重すぎる、複数人を愛するのだって無理だ、平等に愛することだって出来ていない、間違いなく優劣が出てる、俺はそもそも常識というものが欠如してるんだ・・・まずは当たり前の事を当たり前のように自分でやりたい・・・)
パトはルナに掛けた言葉とは裏腹に虚しい気持ちのまま現実世界に戻った。
・・・・・・
パトは起きた、胸元には雪花が包まって寝ていた、雪花のためにしていた腕枕の腕は雪花の頭の重さのせいで血が止まっており、感覚がマヒしていた、だがその雪花の奥にある机にはしっかりとルナから受け取った小瓶が置かれていた。
パト(ソフィアの所に持っていこう、これはケジメだ、俺がしっかりと目的を果たす、そしてその後はもう・・・俺は・・・)
何も指示しない・・・そう考えようとしたがそれを決めてしまえばまた逃げる事になると考えたパトはそのまま眠っている雪花の髪を優しく撫でながら雪花が起きるのを待った。
・・・・・・
雪花「私は今からメルリア様達に謝ってくるわね、後はメリアちゃんも事情を聴きたいだろうし、それも説明してくるわね」
パト「ああ、俺はソフィアに用事があるから・・・」
パトはルナの件は言わなかった。
というより言えなかった。
ルナの責任にしてしまったらルナの善意を否定してしまう事になる、だからパトは自分でホールを使って自慰行為をしているところを雪花が勘違いしてメルリアと揉めたという話で進めようとしていた。
もちろんパトの思考が見えている月花はその考えに異議を唱えた。
月花(本当にそれでいいの?そうやって皆を庇って自分だけ・・・)
パト(いいんだよ、俺が蒔いた問題だ、誰も悪くない、皆俺の被害者なんだ、もういいんだ、後月花、昨日の事を聞いていたんだよな、月花はどう思ってる?俺は月花と琴歌、カナとハクの考えも聞きたいんだ、俺は・・・この問題が片付いたら帝国を離れる、俺は・・・今言った4人と常駐契約をしているエテル・美魅・リルの3人とミーエルとスティア、を連れて行く、メリア達には悪いけど、俺はメリアの力も借りることなく生きたいんだ、そうじゃないと俺は成長出来ないんだよ・・・)
月花(パト・・・)
パト(それじゃ俺は行く、月花は俺の考えた通りに伝えといてくれ、どんなに偽りだと思ってもそれが真実だと、俺が証言した事だと、強く念を押してくれ、俺はちゃんと今回の件の落とし前はつける、じゃないと雪花やメルリアに合わす顔がないんだよ)
パトは小瓶を持って、雪花の部屋を去った。
2023年02月12日
No.104 メルリアの独占episode6(R18)
パトと月花、フルールの三人はメリアの部屋に訪れる。
メリア「ご主人!どうしました?月花ちゃんと侍女を連れているという事はプライベートではないですね」
パト「ああ、ごめん、一応プライベートなんだ、これでも」
パトは申し訳なさそうに、先ほど技術開発部隊でソフィアに話していた事をメリアに話す、不足な点は月花がフォローしながらのため、メリアもレプリカに関しての情報はしっかり理解することが出来た。
・・・・・・
メリア「成程、レプリカ開発ですか、確かに現段階は禁忌ですが、それはソフィアの言う通り、今まで誰も上手く開発出来なかった技術で多くの被害者を生み出したからです、でもソフィアがレプリカ開発にやる気ってことはソフィアなりに手ごたえありそうなのかもしれませんね」
メリアは考える、そこにパトが素朴な疑問を投げる
パト「メリアクラスでもレプリカ技術って難しいの?」
メリア「そうですね、出来なくはないんです、ですがどうしてもエラーが発生してしまって想定とは違う動きをしたりするんです、ご主人もレプリカ関係の漫画やお話を見た事ってないですか?レプリカという事はオリジナルが存在します、つまりレプリカはオリジナルになれない、そんな劣等感からオリジナル、いや世界をも嫌悪し、反逆をするというお話、これは神界でも実際に何度も起きたお話です、なので禁忌になっています。歴史は繰り返すとも言いますが、それは私達の価値観、いや世界観では不可能だった、でもソフィアの異質異能なら上手くいくかもしれません」
パト「まだ上手く扱えないのに?」
メリア「ですが可能性を持っているのはこの世界でソフィアだけです、いいですよ!やりましょう!この技術がもし帝国で開発出来れば月花ちゃんの言う通り犠牲が無くなります、もちろん先ほど聞いた通り感情は加えないんですよね?」
月花「ええ、非人道的行為に見えるけど、感情はないわ、後から生まれる可能性はあるかもだけど、それは元技術開発部隊の私から言わせてもらうけど、都度調整が必要になるわね、こればかりは仕方ないかも」
メリア「そうですか、いいでしょう、ある程度のリスクを背負わないとこのような功績は生まれません、私が責任を持ちますので、進めてください、ただし、雪花ちゃんに許可を得るのは自己責任でお願いします。そう言えばどのような用途で使用するのですか?」
パト「えっと・・・性欲の抑制・・・」
メリア「むむむ・・・私との性行為はご不満ですか?ご主人・・・」じとー
パト「違うんだ!偏りを無くすために欲しいんだ!俺からは絶対に断れないしさ!だから感情の無い第三者に委ねれば俺もそういう管理が上手くいくと思うんだ!な!」
メリア「はぁ、仕方ありません、ですがずっとというわけにはいきませんよ?」
パト「はい・・・ヘタレを極めててすみません・・・」
月花「メリアちゃんからもメルリア様を止めてよ、そうすればそもそもこんな問題にはならないのに」
メリア「私が仲介に入ってもいいですけど、そうすれば私は平等に貴女達にも仲介に入りますよ?そこは権力関係なしに自由にして居るのですから、メルリア姉様が同室の権利を得て、毎晩夜伽が出来るのはメルリア姉様の権利です、それに私からしてもメリットはありますしね」
月花「メルリア様から聞いた、やっぱり覚醒による戦力になるから?」
メリア「その通りです、それにご主人の前で言うのはアレですけど、今ご主人の股間が反応しなくともいくらでも反応させる術はあります、そこまで問題視するような内容でもありませんし、メルリア姉様の独占欲は雪花ちゃんと同等レベルだと思えばフェアです、私が止める必要はありませんね」
パト「でもメリア、俺とそういうこと出来ないんだぞ?」
メリア「確かにそうですね、自力で反応させれないのは残念です、ですが別に私は性行為だけが全てだと思って居ませんので、反応しないなら一緒に居るまでです、性行為が一番愛を感じられるからその手段を選んでいるだけですので」
パト「そうだったんだ、でも少し気が楽かも・・・」
メリア「そうですね、見境なさそうに見えるかもですが、私も毎日発情してるわけではありませんので、もちろんご主人が求めてくださるなら一瞬で発情しますよ!楽勝ですね!!」
パト「最後のセリフで台無しだよ、でもありがとう、雪花に聞いてみるよ」
メリア「はい、ご主人、いい結果を得られる事をご期待してますね」
パトとメリアはそう話し、メリアの部屋を後にする。
・・・・・・
移動中
パト「さて、メリアからは了承を得たわけだし、一番大変そうな雪花の説得に行くか」
月花「それが一番大変そうよね、私が雪花でも確かにすぐに首を縦に振るような案件じゃないしね」
フルール「そうですね、自分のレプリカを作りたいから卵子を提供してくれ・・・は恐ろしいですね」
パト「・・・殴られる事は覚悟しよう・・・」
・・・・・・
どかーーーーーーーーん!!!
パトは部屋の隅まで吹っ飛んだ。
雪花に殴られたのだ。
雪花「とうとう私の人権すらも軽く見たか!最低!私でいいじゃない!私の何が不満なの!」
パト「いや、だからそういうことじゃなくてだな・・・」
雪花「私がやる!レプリカなんて必要ないわ!そもそも私のレプリカが非人道的な扱いを受けるのもいい気がしないし、私が出来る事をレプリカに奪われるなんて納得がいかないわ!」
月花「なら、雪花はパトが他の子との性行為を見届ける事が出来る?後は他の子とパトがそういう雰囲気になっても止めずに了承することが出来る?自分は混ざらず、文句を言わず、平等に判断できる?耐えれる?私は雪花、貴女は病んでしまうと思うのだけど?」
月花が冷静に雪花を説得するが、怒り奮闘に雪花からしたら月花の言葉は耳に入らなかった
雪花「なんでそんな事しないといけないの!私だけ愛したらいいじゃない!そもそも私は他の子とパトが性行為しているのだって大反対なんだから!私は自分だけ愛されたい!自分だけを相手してほしい!それがどんどん離れていって自分がパトと一緒に居られる機会を奪われているのになんでそこまで妥協しないといけないのよ!」
パト「間違ってないよ、俺が間違っている、それはここに来る前から自覚はしてるから」
雪花「そう、侍女達と一緒でもいいから私もパトと同室にして、一度パトとの同居もメリアちゃんから邪魔されて凄く寂しいっていうのに・・・」
パト「わかった、そうしよう、そもそも近い内にそうするつもりだったし・・・」
月花「いいの?!メルリア様の問題だってあるのに?!」
パト「ソフィアやメリア、月花だって思ってるんだろう、俺の気の持ちようでどうにでもなる問題だって、ならもう少し頑張ってみるよ、メルリアの件は俺から言うし、雪花に我慢をさせないようにもする」
パトは雪花に殴られて怒りを向けられたことで再度頑張ってみようと決心した。
雪花「メルリア様の件は私がどうにかする、どうしても管理してほしいなら私が管理してあげる、私はパトを支えるって決めてるのだからそれくらいどうってことないわよ!もっと私を信じなさい!いいわね!」
パト「はい・・・」
月花「もう、とりあえずミーエルちゃんには声掛けとくわよ、雪花、もし貴女の心が折れたらレプリカ案に協力してもらうから、いいわね?」
雪花「出来なかった時の落とし前って事でしょ、わかったわ、私がもしパトの管理を投げだしたら遺伝子でもなんでも提供してやるわよ」
月花「それじゃあパト、当分雪花と私が同室で居ようと思うのだけどいいかしら?私がしっかり状況を把握して判断したいから」
パト「いいけど、喧嘩だけは辞めてくれ、後俺が言うのもあれだけど、もし心が折れても自分を責めないでくれ、元々俺達の価値観とは程遠いんだ、間違いなくストレスを感じる、胸が締め付けられる思いをさせる、だからそれで逃げても仕方ないんだ、俺の今の取り巻く価値観がおかしい・・・いや違うだけなんだからさ・・・」
雪花「ええ!それじゃあ部屋に戻りましょう!私暇だから一週間程仕事休んで一緒に居てあげるわ!」
月花「え、いいの?それ?奏星さんが困らない?」
雪花「逆に私が手伝ったら迷惑になったわ、そもそも私はデスクワークに向いてないし、今はもう現場に行くこともないから本当に私の居場所が無くてね・・・だからパトの側近としての仕事をやりたかったのよ!」
パト「それじゃあよろしく頼むよ雪花」
パト達は雪花の強い意志を信じて、共に自室に戻り、侍女達に雪花と月花の荷物やベッドを持ち運ばせ、一週間の同居をする準備を整えた。
・・・・・・
パト達は自室に戻ってからメルリアに雪花と月花が一週間同居する事を話し、雪花がその間、パト周りの女性関係の管理を試験的に行う事を説明した。
メルリア「成程、一人の女性と関係が偏らないように雪花が管理すると、別に問題はないですよ」
メルリアはパトの横に座り、当たり前のようにパト周りの世話を完璧にこなす、食事中でも使用済みの食器が出たらすぐに片付け、次々とメニューを出し、至れり尽くせりの完璧な侍女の仕事っぷりを見せつけた。
雪花「本当この生活を続けてたらパトがまたダメ人間になりそうね・・・」
パト「俺も正直ちょっと怖いや、地球で世界中旅してた頃の事が今出来るかと言われたらちょっと自信ないな~」
エイリ「ここに来る前のお話ですか?凄く興味深いお話ですね!メリア様やソフィア様もいらしたと思うと」
月花「いいわよね、私はその間セキと二人で色んな国を歩いてたのに」
雪花「それは月花お姉ちゃんが選んだ道でしょ、強がらずに私達と一緒に来てたら良かったのに」
月花「それをしてたら今頃九騎神使の子達とは会えなかったわね、ある意味私の選択は正解だったのよ♪」
パト「そうだね、月花が得た物は凄く大きいと思うよ!」
パト達は6人で食を囲み、パトはエイリと侍女達と共に大浴場に向かい、他4人も女性用の大浴場に向かった。
そして就寝前になる。
部屋の割り振りは専属侍女の3人が同じく一室を使い、月花と雪花とパトがパトの寝室で眠る事にした、それはメルリア対策でもあり、夜這い等のリスクも考えての事だった。
雪花(私が管理すると言った以上私がその権利を悪用して独占するのはNG、ここはしっかり私も我慢して抑制しないと)
雪花は絶対に役割を果たそうと意気込む、だがそうは言っても眠気には勝てずにパトや月花が先に就寝している姿を確認して雪花も睡魔に身を委ねて寝てしまった・・・。
・・・・・・
朝、雪花は目を覚ますと裸のパトがうつ伏せになっていたのだ。
雪花「え?!なんで?!」
雪花は寝起きと同時に目の前の光景が信じられなかった、月花も雪花の声で目が覚め、パトの光景を見て「またか・・・」と声をこぼす程度だった。
雪花「誰が?!というよりなんで私は起きなかったの?!どんなに静かにやってても音は隠せないでしょう!?」
月花「隠せるわよ、というより、私達多分深い睡眠を強要させられたかも、それに加え私達の周りを無音空間にすれば私達は絶対に起きれないし、気付けない、動く気配を感じようにも深い眠りに入ってたら気付くにも気付けないだろうし・・・」
雪花「ちょっとメルリア様に一喝入れて来る!!こんなの強姦じゃない!!パトの意思に反してる!こんなの許されるわけないわ!!」
雪花が怒りのまま部屋を飛び出そうとベッドから離れる瞬間、パトが雪花の腕を掴む。
雪花「なによ!パトはまだメルリア様を庇うの!ここまでされて!どうかしてるわよ!!」
パト「違う・・・ここまでやったのは・・・雪花だよ・・・」
雪花「は?」
雪花はパトの言っている意味がわからなかった。
パト「俺は・・・昨夜、雪花の夜這いに起こされたんだ、それで朝までずっと性行為をしていた・・・その後雪花は部屋のシャワーを使って体の汗を流して戻ったんだよ・・・」
パトの説明に理解出来なかった雪花だったが、話を聞いて自分の身体の違和感に気付いた。
雪花(んん、なんか股間が痛い・・・これは長時間性行為をした時の痛みと似てる・・・それに確かに言われてみれば寝起きのだるさかと思ったけど、身体が疲労している・・・凄く疲れてる・・・)
雪花「でも私・・・記憶がないわよ・・・」
月花「言いがかりになるけど・・・メルリア様が雪花をコントロールしたのかもしれないわね、要は雪花が独占する形を作って管理を無下にさせるか、もしくは雪花だけじゃなく、他の従属や専属神すらもコントロールして定期的にパトと性行為をさせる事でメルリア様だけ占領しているという言い分を否定させるためとか・・・メルリア様はパトの事に関してはお淑やかでもなんでもない、一人の強い女性、独占するためならなんでもすると思うわ、なにせあのメリアちゃんのお姉さんなのよ?」
雪花「パト!そんなの許されるの!!」
パト「証拠がないから無理だ、例え俺がメルリアに真実を話させようとしてもあらゆる手を使って隠すだろうさ、それに俺は脅してまでそう言う事はしたくない、どんな愛情でも受け入れるって決めたんだから、それを拒むのは俺の気持ちに反する」
月花「そもそもさっきの話は私の憶測、証拠もないからメルリア様がやったという証拠がない時点でメルリア様を責めるのはダメ、でもメルリア様も本気なら私の言った事を絶対にやってのける、そう考えるだけよ」
雪花「いいわ、上等じゃない、ならこの一週間でメルリア様を出し抜いてパトを守ってやろうじゃない!というかせっかく性行為したのに私自身覚えてないのは気に入らないもん!痛みと疲労感しか残ってないのとか!!」ぷんすか
パト「悪い・・・服取って貰える?」
雪花はすぐにパトの服を取り、手渡す。
すると扉をノックする音が聞こえ、パトが「どうぞ」と声を掛ける、するとメルリアが入ってきて挨拶をする。
メルリア「おはようございます、アナタ、朝食が出来てますのでぜひ召し上がってください」
パト「ああ、メルリア、ちょっと身体が重たいから治療をしてもらっていい?」
メルリア「どうなさいましたか?昨晩はよく眠れませんでしたか?」
パト「いや・・・まあ、そうかな」
パトは言葉を濁してしまった、真実を話すと雪花の立場が危ういと考えたからだ。
メルリア「わかりました、ではそのまま失礼しますね」
メルリアはそう言うとパトに回復能力を使い、パトの身体の重みを取り去った。
・・・・・・
朝食中
エイリ「メルリア様、昨晩は久しぶりにゆっくり眠ってましたね!」
フルール「そうですね、一緒に寝たのは何か久しぶりに感じました」
メルリア「そうですね、やりすぎは旦那様のお身体に障るので自重しました、おかげで私は今日も元気です♪」
月花(証言はある、目撃者もあるって事は遠隔操作?でもそんな強い能力の気配は隠せないはず、いや私の次元で考えてても仕方ないのかしら、メルリア様と同じ次元の人で可能かどうか、それを聞かないと意味がないわね)
雪花(次は絶対に阻止する・・・事を軽く見ていたわね、もしかするとメルリア様を敵に回していると考えると・・・勝てるかどうか・・・)
パト「メルリア、今日中に俺の室内に【能力無効化エリア】を作ってくれ、実験として試してみたいんだ」
メルリア「わかりました、ただちに行いますね、テスト結果をエイリに試させますね」
パト「ああ、頼む、月花、今日も玉座に行かないとソルテに伝えてくれ、後用事があればここに来るように伝えておいてくれ」
月花「わかったわ、体調が優れないのだからしっかりパトは休んで」
月花はそう言うとそのまま食事を終えて部屋を後にした、そして雪花はパトと一緒に過ごすために自室でくつろいでいた。
・・・・・・
メルリア「これで完了ですね、試しに能力を使用してみてください」
雪花「凄いわね、私の原始すらも能力発動しないわね」
パト「俺の新法すらも発動しない、これはかなり強力だな、期待できそうだ」
雪花「メルリア様、ありがとうございます」
メルリア「では何か御用がありましたらお声をおかけください、アナタ」
メルリアとエイリはその場で頭を下げ、パトの自室を後にした。
雪花「さて、私達は、使えないけどメルリア様はどうかしらね」
パト「ネルを呼んでみるか、見るだけで大体どんな代物かわかるだろうし」
パトはそう言うとネルを召喚した、すると理解していたかのようにネルが召喚されたと同時に前に進む。
ネル「主様よ、私は別に探偵でも物色が趣味なわけでもないのだ、だが必要とするなら成果は残してやろう」
ネルはそう言いながら部屋の四隅を見渡し、パトがネルに渡したオーラ分能力やオーラを使って性質を確かめていた。
・・・・・・
ネル「結論から言うと主様や雪花が考えて居るような事はない、メルリアですらもこの部屋で能力を扱うのは不可能だろう、だがこの空間を作っている装置を切れば話は別だ、だから私が絶権を使用して24時間は絶対に止めれないようにしておいた、これでいいだろうか?主様?」
パト「最高だネル、もしこの状況で同じことが起きた場合、メルリアの線は薄くなるな」
雪花「もちろんだけど、部屋の外でコントロール状態になっても室内に入れば解除されるのよね?」
ネル「ああ、そういう空間だからな、だから遠隔操作という芸当も不可能だろうな、中々素晴らしい技術を開発したじゃないか、悪用されたら面倒だぞ、主様よ」
パト「って言いながら1オーラしか渡してないのに、ネルは普通に能力を扱えてるじゃん」
ネル「私の絶権はどんなものよりも優先されるのだ、こんな道具如きで抑えれる代物じゃないぞ、主様」
パト「流石だ、せっかくだし3人でゲームでもしようよ、後で月花も合流するだろうしさ!」
こうしてパト達は1日を過ごした、そして2日目の夜が訪れた。
・・・・・・
雪花「作戦は万全、就寝前に数十時間は寝たから今はもう眠くない!絶対に守ってやる!!」
雪花はパトと月花が寝るのを見届けた後もゲームをしながら時間を潰す。
するとパトに異変が起きたのだ。
パト「うう、うう、、あああ」
パトは小刻みに震えながら声を漏らしていた。
雪花「んん?パト?寝言?」
雪花はパトの変化に気付きながらも大したことではないと一度は見過ごした、だが次の瞬間、雪花すらも想定していない事態が起きた
雪花「んん?これって・・・この臭いって・・・まさか?!」
雪花はパトの所から青臭い臭いに気付き、慌ててパトの布団をめくる、するとパトの下部が濡れていた。
雪花「なんで・・・なんで射精してるのよ・・・おかしいじゃない・・・」
別にパトは自慰をしていたわけではない、むしろ触れてすらいない、なのにこんな事態が発生している、能力は扱えない、それはネルからもお墨付きを貰っていた、もう変化点はないはずだと考えて居ると。
雪花(待て!なんで考えなかったの私?!この部屋はあくまで【能力無効化エリア】別い道具の効果まで制限するエリアじゃない!なら?!)
雪花はもしやと考え、パトのズボンを脱がし、そのままパンツも脱がした、そのパンツの裏側にはどこかの空間と繋がっているのがわかった。
雪花は怒りのままその穴に勢いよく指をツッコみ思い切り引き抜いた!!
雪花「誰か知らないけどコソコソしてんじゃないわよ!!」
音までは相手に伝わらない、そこで雪花はパトの寝室を出て、専属侍女の部屋に走って向かった!!
・・・・・・
雪花(メルリア!!)
雪花は勢いよく部屋を空けたが、3人は静かに就寝していた、だが雪花が勢いよく扉を開ける事で3人共起き上がってしまった。
雪花「メルリア!!そこまでしてパトと性行為がしたいか!!」
雪花はメルリアの胸ぐらを掴み、メルリアのズボンに手を入れ、メルリアの陰部に指をはめた、メルリアの股間は雪花が触る前から既に酷く濡れていたため抵抗なくスルっと中に指が入った。
メルリア「痛いですよ・・・雪花・・・」
雪花「うるさい!あんたはどれだけ自分の欲求のためだけにパトを苦しめたんだ!!コソコソしやがって!!いい加減にしろ!!専属侍女を降ろさせるぞ!!」
雪花はメルリアの中に入れた指を激しく動かし、メルリアに怒鳴る
メルリア「指を動かさないで・・・んん///」
雪花「そんなに欲求不満なら私が代わりにイカせてやるわよ!それでさっさと寝ろ!!」
メルリア「雪花、勘違いしてますよ!私はただ自慰行為をしてそのまま就寝していただけです・・・昨日今日と私は我慢していたので・・・ただそれだけで・・・ああん///」
雪花「お前の履いているパンツ!その裏側が全部物語ってんだよ!パトの股間と繋がっている穴が・・・穴が・・・」
メルリアの履いていたパンツの裏側には・・・穴はなかった・・・。
雪花「そんな・・・そんな・・・」
雪花は動揺しながらメルリアの中に入れていた指を退け、メルリアのベッド周りを探し始めた。
だがメルリアの周りには何もなかった。
エイリ「雪花様!酷いです!メルリア様は昨日も今日も凄く我慢しているのに!!そんな仕打ちはあんまりですよ!!」
フルール「証拠もないのに・・・」
メルリア「私が一番疑わしかったのなら仕方ないです、誤解が解けたなら私はそれでいいですよ」
エイリとフルールはしゃがんでいるメルリアに駆け寄り、雪花を強く睨みつける、その騒動を聞きつけたパトと月花が後から部屋に入る。
月花「何があったの!!?」
パト「おい・・・」
パトの目の前の惨状を見て、言葉を失った。
下半身裸で半泣きでしゃがみこんでいるメルリア
それを庇いながら雪花を睨むエイリ
同じく庇いメルリアの心配をするフルール
そして立ち尽くしている雪花
月花「あんた・・・まさか勝手に決めつけたの?あれほど言ったのに・・・」
パト「月花!雪花・・・どうしたんだ、それに俺はなんでその・・・出てたんだ・・・」
雪花「それは、パトのパンツの裏にあった空間が問題で・・・」
パト「俺のパンツは月花が用意した新品だぞ、そんな変な道具じゃない・・・」
雪花「ならなに?!能力だとでもいうの?!あの能力無効化エリアで?!ネルからもお墨付きを貰った部屋で能力が使われてたっていうの?!おかしいじゃない!!それで私は・・・メルリアを・・・」
雪花は自分の右手の中指と人差し指についている、メルリアの愛液を見て言葉を失った・・・
雪花「ごめん・・・私、ムリだわ・・・最低過ぎる・・・」
雪花は涙を流しながら、部屋に置いてあった紙で手を拭き、一人パトの部屋から去ってしまった。
パト「雪花!!雪花!!」
パトは雪花を呼ぶがそれに答えることなく去って行った雪花、パトは雪花を追いかけるか、メルリアの心配をするか、どうしたらいいかわからず立ち尽くしてしまった。
月花「パト私がメルリア様を見るから雪花を追いかけて!」
パト「ああ!頼む!!」
パトは雪花を追うために部屋を後にした、そして出てすぐに居た侍女に雪花が何処に行ったかを聞き、雪花を追いかけた。
メリア「ご主人!どうしました?月花ちゃんと侍女を連れているという事はプライベートではないですね」
パト「ああ、ごめん、一応プライベートなんだ、これでも」
パトは申し訳なさそうに、先ほど技術開発部隊でソフィアに話していた事をメリアに話す、不足な点は月花がフォローしながらのため、メリアもレプリカに関しての情報はしっかり理解することが出来た。
・・・・・・
メリア「成程、レプリカ開発ですか、確かに現段階は禁忌ですが、それはソフィアの言う通り、今まで誰も上手く開発出来なかった技術で多くの被害者を生み出したからです、でもソフィアがレプリカ開発にやる気ってことはソフィアなりに手ごたえありそうなのかもしれませんね」
メリアは考える、そこにパトが素朴な疑問を投げる
パト「メリアクラスでもレプリカ技術って難しいの?」
メリア「そうですね、出来なくはないんです、ですがどうしてもエラーが発生してしまって想定とは違う動きをしたりするんです、ご主人もレプリカ関係の漫画やお話を見た事ってないですか?レプリカという事はオリジナルが存在します、つまりレプリカはオリジナルになれない、そんな劣等感からオリジナル、いや世界をも嫌悪し、反逆をするというお話、これは神界でも実際に何度も起きたお話です、なので禁忌になっています。歴史は繰り返すとも言いますが、それは私達の価値観、いや世界観では不可能だった、でもソフィアの異質異能なら上手くいくかもしれません」
パト「まだ上手く扱えないのに?」
メリア「ですが可能性を持っているのはこの世界でソフィアだけです、いいですよ!やりましょう!この技術がもし帝国で開発出来れば月花ちゃんの言う通り犠牲が無くなります、もちろん先ほど聞いた通り感情は加えないんですよね?」
月花「ええ、非人道的行為に見えるけど、感情はないわ、後から生まれる可能性はあるかもだけど、それは元技術開発部隊の私から言わせてもらうけど、都度調整が必要になるわね、こればかりは仕方ないかも」
メリア「そうですか、いいでしょう、ある程度のリスクを背負わないとこのような功績は生まれません、私が責任を持ちますので、進めてください、ただし、雪花ちゃんに許可を得るのは自己責任でお願いします。そう言えばどのような用途で使用するのですか?」
パト「えっと・・・性欲の抑制・・・」
メリア「むむむ・・・私との性行為はご不満ですか?ご主人・・・」じとー
パト「違うんだ!偏りを無くすために欲しいんだ!俺からは絶対に断れないしさ!だから感情の無い第三者に委ねれば俺もそういう管理が上手くいくと思うんだ!な!」
メリア「はぁ、仕方ありません、ですがずっとというわけにはいきませんよ?」
パト「はい・・・ヘタレを極めててすみません・・・」
月花「メリアちゃんからもメルリア様を止めてよ、そうすればそもそもこんな問題にはならないのに」
メリア「私が仲介に入ってもいいですけど、そうすれば私は平等に貴女達にも仲介に入りますよ?そこは権力関係なしに自由にして居るのですから、メルリア姉様が同室の権利を得て、毎晩夜伽が出来るのはメルリア姉様の権利です、それに私からしてもメリットはありますしね」
月花「メルリア様から聞いた、やっぱり覚醒による戦力になるから?」
メリア「その通りです、それにご主人の前で言うのはアレですけど、今ご主人の股間が反応しなくともいくらでも反応させる術はあります、そこまで問題視するような内容でもありませんし、メルリア姉様の独占欲は雪花ちゃんと同等レベルだと思えばフェアです、私が止める必要はありませんね」
パト「でもメリア、俺とそういうこと出来ないんだぞ?」
メリア「確かにそうですね、自力で反応させれないのは残念です、ですが別に私は性行為だけが全てだと思って居ませんので、反応しないなら一緒に居るまでです、性行為が一番愛を感じられるからその手段を選んでいるだけですので」
パト「そうだったんだ、でも少し気が楽かも・・・」
メリア「そうですね、見境なさそうに見えるかもですが、私も毎日発情してるわけではありませんので、もちろんご主人が求めてくださるなら一瞬で発情しますよ!楽勝ですね!!」
パト「最後のセリフで台無しだよ、でもありがとう、雪花に聞いてみるよ」
メリア「はい、ご主人、いい結果を得られる事をご期待してますね」
パトとメリアはそう話し、メリアの部屋を後にする。
・・・・・・
移動中
パト「さて、メリアからは了承を得たわけだし、一番大変そうな雪花の説得に行くか」
月花「それが一番大変そうよね、私が雪花でも確かにすぐに首を縦に振るような案件じゃないしね」
フルール「そうですね、自分のレプリカを作りたいから卵子を提供してくれ・・・は恐ろしいですね」
パト「・・・殴られる事は覚悟しよう・・・」
・・・・・・
どかーーーーーーーーん!!!
パトは部屋の隅まで吹っ飛んだ。
雪花に殴られたのだ。
雪花「とうとう私の人権すらも軽く見たか!最低!私でいいじゃない!私の何が不満なの!」
パト「いや、だからそういうことじゃなくてだな・・・」
雪花「私がやる!レプリカなんて必要ないわ!そもそも私のレプリカが非人道的な扱いを受けるのもいい気がしないし、私が出来る事をレプリカに奪われるなんて納得がいかないわ!」
月花「なら、雪花はパトが他の子との性行為を見届ける事が出来る?後は他の子とパトがそういう雰囲気になっても止めずに了承することが出来る?自分は混ざらず、文句を言わず、平等に判断できる?耐えれる?私は雪花、貴女は病んでしまうと思うのだけど?」
月花が冷静に雪花を説得するが、怒り奮闘に雪花からしたら月花の言葉は耳に入らなかった
雪花「なんでそんな事しないといけないの!私だけ愛したらいいじゃない!そもそも私は他の子とパトが性行為しているのだって大反対なんだから!私は自分だけ愛されたい!自分だけを相手してほしい!それがどんどん離れていって自分がパトと一緒に居られる機会を奪われているのになんでそこまで妥協しないといけないのよ!」
パト「間違ってないよ、俺が間違っている、それはここに来る前から自覚はしてるから」
雪花「そう、侍女達と一緒でもいいから私もパトと同室にして、一度パトとの同居もメリアちゃんから邪魔されて凄く寂しいっていうのに・・・」
パト「わかった、そうしよう、そもそも近い内にそうするつもりだったし・・・」
月花「いいの?!メルリア様の問題だってあるのに?!」
パト「ソフィアやメリア、月花だって思ってるんだろう、俺の気の持ちようでどうにでもなる問題だって、ならもう少し頑張ってみるよ、メルリアの件は俺から言うし、雪花に我慢をさせないようにもする」
パトは雪花に殴られて怒りを向けられたことで再度頑張ってみようと決心した。
雪花「メルリア様の件は私がどうにかする、どうしても管理してほしいなら私が管理してあげる、私はパトを支えるって決めてるのだからそれくらいどうってことないわよ!もっと私を信じなさい!いいわね!」
パト「はい・・・」
月花「もう、とりあえずミーエルちゃんには声掛けとくわよ、雪花、もし貴女の心が折れたらレプリカ案に協力してもらうから、いいわね?」
雪花「出来なかった時の落とし前って事でしょ、わかったわ、私がもしパトの管理を投げだしたら遺伝子でもなんでも提供してやるわよ」
月花「それじゃあパト、当分雪花と私が同室で居ようと思うのだけどいいかしら?私がしっかり状況を把握して判断したいから」
パト「いいけど、喧嘩だけは辞めてくれ、後俺が言うのもあれだけど、もし心が折れても自分を責めないでくれ、元々俺達の価値観とは程遠いんだ、間違いなくストレスを感じる、胸が締め付けられる思いをさせる、だからそれで逃げても仕方ないんだ、俺の今の取り巻く価値観がおかしい・・・いや違うだけなんだからさ・・・」
雪花「ええ!それじゃあ部屋に戻りましょう!私暇だから一週間程仕事休んで一緒に居てあげるわ!」
月花「え、いいの?それ?奏星さんが困らない?」
雪花「逆に私が手伝ったら迷惑になったわ、そもそも私はデスクワークに向いてないし、今はもう現場に行くこともないから本当に私の居場所が無くてね・・・だからパトの側近としての仕事をやりたかったのよ!」
パト「それじゃあよろしく頼むよ雪花」
パト達は雪花の強い意志を信じて、共に自室に戻り、侍女達に雪花と月花の荷物やベッドを持ち運ばせ、一週間の同居をする準備を整えた。
・・・・・・
パト達は自室に戻ってからメルリアに雪花と月花が一週間同居する事を話し、雪花がその間、パト周りの女性関係の管理を試験的に行う事を説明した。
メルリア「成程、一人の女性と関係が偏らないように雪花が管理すると、別に問題はないですよ」
メルリアはパトの横に座り、当たり前のようにパト周りの世話を完璧にこなす、食事中でも使用済みの食器が出たらすぐに片付け、次々とメニューを出し、至れり尽くせりの完璧な侍女の仕事っぷりを見せつけた。
雪花「本当この生活を続けてたらパトがまたダメ人間になりそうね・・・」
パト「俺も正直ちょっと怖いや、地球で世界中旅してた頃の事が今出来るかと言われたらちょっと自信ないな~」
エイリ「ここに来る前のお話ですか?凄く興味深いお話ですね!メリア様やソフィア様もいらしたと思うと」
月花「いいわよね、私はその間セキと二人で色んな国を歩いてたのに」
雪花「それは月花お姉ちゃんが選んだ道でしょ、強がらずに私達と一緒に来てたら良かったのに」
月花「それをしてたら今頃九騎神使の子達とは会えなかったわね、ある意味私の選択は正解だったのよ♪」
パト「そうだね、月花が得た物は凄く大きいと思うよ!」
パト達は6人で食を囲み、パトはエイリと侍女達と共に大浴場に向かい、他4人も女性用の大浴場に向かった。
そして就寝前になる。
部屋の割り振りは専属侍女の3人が同じく一室を使い、月花と雪花とパトがパトの寝室で眠る事にした、それはメルリア対策でもあり、夜這い等のリスクも考えての事だった。
雪花(私が管理すると言った以上私がその権利を悪用して独占するのはNG、ここはしっかり私も我慢して抑制しないと)
雪花は絶対に役割を果たそうと意気込む、だがそうは言っても眠気には勝てずにパトや月花が先に就寝している姿を確認して雪花も睡魔に身を委ねて寝てしまった・・・。
・・・・・・
朝、雪花は目を覚ますと裸のパトがうつ伏せになっていたのだ。
雪花「え?!なんで?!」
雪花は寝起きと同時に目の前の光景が信じられなかった、月花も雪花の声で目が覚め、パトの光景を見て「またか・・・」と声をこぼす程度だった。
雪花「誰が?!というよりなんで私は起きなかったの?!どんなに静かにやってても音は隠せないでしょう!?」
月花「隠せるわよ、というより、私達多分深い睡眠を強要させられたかも、それに加え私達の周りを無音空間にすれば私達は絶対に起きれないし、気付けない、動く気配を感じようにも深い眠りに入ってたら気付くにも気付けないだろうし・・・」
雪花「ちょっとメルリア様に一喝入れて来る!!こんなの強姦じゃない!!パトの意思に反してる!こんなの許されるわけないわ!!」
雪花が怒りのまま部屋を飛び出そうとベッドから離れる瞬間、パトが雪花の腕を掴む。
雪花「なによ!パトはまだメルリア様を庇うの!ここまでされて!どうかしてるわよ!!」
パト「違う・・・ここまでやったのは・・・雪花だよ・・・」
雪花「は?」
雪花はパトの言っている意味がわからなかった。
パト「俺は・・・昨夜、雪花の夜這いに起こされたんだ、それで朝までずっと性行為をしていた・・・その後雪花は部屋のシャワーを使って体の汗を流して戻ったんだよ・・・」
パトの説明に理解出来なかった雪花だったが、話を聞いて自分の身体の違和感に気付いた。
雪花(んん、なんか股間が痛い・・・これは長時間性行為をした時の痛みと似てる・・・それに確かに言われてみれば寝起きのだるさかと思ったけど、身体が疲労している・・・凄く疲れてる・・・)
雪花「でも私・・・記憶がないわよ・・・」
月花「言いがかりになるけど・・・メルリア様が雪花をコントロールしたのかもしれないわね、要は雪花が独占する形を作って管理を無下にさせるか、もしくは雪花だけじゃなく、他の従属や専属神すらもコントロールして定期的にパトと性行為をさせる事でメルリア様だけ占領しているという言い分を否定させるためとか・・・メルリア様はパトの事に関してはお淑やかでもなんでもない、一人の強い女性、独占するためならなんでもすると思うわ、なにせあのメリアちゃんのお姉さんなのよ?」
雪花「パト!そんなの許されるの!!」
パト「証拠がないから無理だ、例え俺がメルリアに真実を話させようとしてもあらゆる手を使って隠すだろうさ、それに俺は脅してまでそう言う事はしたくない、どんな愛情でも受け入れるって決めたんだから、それを拒むのは俺の気持ちに反する」
月花「そもそもさっきの話は私の憶測、証拠もないからメルリア様がやったという証拠がない時点でメルリア様を責めるのはダメ、でもメルリア様も本気なら私の言った事を絶対にやってのける、そう考えるだけよ」
雪花「いいわ、上等じゃない、ならこの一週間でメルリア様を出し抜いてパトを守ってやろうじゃない!というかせっかく性行為したのに私自身覚えてないのは気に入らないもん!痛みと疲労感しか残ってないのとか!!」ぷんすか
パト「悪い・・・服取って貰える?」
雪花はすぐにパトの服を取り、手渡す。
すると扉をノックする音が聞こえ、パトが「どうぞ」と声を掛ける、するとメルリアが入ってきて挨拶をする。
メルリア「おはようございます、アナタ、朝食が出来てますのでぜひ召し上がってください」
パト「ああ、メルリア、ちょっと身体が重たいから治療をしてもらっていい?」
メルリア「どうなさいましたか?昨晩はよく眠れませんでしたか?」
パト「いや・・・まあ、そうかな」
パトは言葉を濁してしまった、真実を話すと雪花の立場が危ういと考えたからだ。
メルリア「わかりました、ではそのまま失礼しますね」
メルリアはそう言うとパトに回復能力を使い、パトの身体の重みを取り去った。
・・・・・・
朝食中
エイリ「メルリア様、昨晩は久しぶりにゆっくり眠ってましたね!」
フルール「そうですね、一緒に寝たのは何か久しぶりに感じました」
メルリア「そうですね、やりすぎは旦那様のお身体に障るので自重しました、おかげで私は今日も元気です♪」
月花(証言はある、目撃者もあるって事は遠隔操作?でもそんな強い能力の気配は隠せないはず、いや私の次元で考えてても仕方ないのかしら、メルリア様と同じ次元の人で可能かどうか、それを聞かないと意味がないわね)
雪花(次は絶対に阻止する・・・事を軽く見ていたわね、もしかするとメルリア様を敵に回していると考えると・・・勝てるかどうか・・・)
パト「メルリア、今日中に俺の室内に【能力無効化エリア】を作ってくれ、実験として試してみたいんだ」
メルリア「わかりました、ただちに行いますね、テスト結果をエイリに試させますね」
パト「ああ、頼む、月花、今日も玉座に行かないとソルテに伝えてくれ、後用事があればここに来るように伝えておいてくれ」
月花「わかったわ、体調が優れないのだからしっかりパトは休んで」
月花はそう言うとそのまま食事を終えて部屋を後にした、そして雪花はパトと一緒に過ごすために自室でくつろいでいた。
・・・・・・
メルリア「これで完了ですね、試しに能力を使用してみてください」
雪花「凄いわね、私の原始すらも能力発動しないわね」
パト「俺の新法すらも発動しない、これはかなり強力だな、期待できそうだ」
雪花「メルリア様、ありがとうございます」
メルリア「では何か御用がありましたらお声をおかけください、アナタ」
メルリアとエイリはその場で頭を下げ、パトの自室を後にした。
雪花「さて、私達は、使えないけどメルリア様はどうかしらね」
パト「ネルを呼んでみるか、見るだけで大体どんな代物かわかるだろうし」
パトはそう言うとネルを召喚した、すると理解していたかのようにネルが召喚されたと同時に前に進む。
ネル「主様よ、私は別に探偵でも物色が趣味なわけでもないのだ、だが必要とするなら成果は残してやろう」
ネルはそう言いながら部屋の四隅を見渡し、パトがネルに渡したオーラ分能力やオーラを使って性質を確かめていた。
・・・・・・
ネル「結論から言うと主様や雪花が考えて居るような事はない、メルリアですらもこの部屋で能力を扱うのは不可能だろう、だがこの空間を作っている装置を切れば話は別だ、だから私が絶権を使用して24時間は絶対に止めれないようにしておいた、これでいいだろうか?主様?」
パト「最高だネル、もしこの状況で同じことが起きた場合、メルリアの線は薄くなるな」
雪花「もちろんだけど、部屋の外でコントロール状態になっても室内に入れば解除されるのよね?」
ネル「ああ、そういう空間だからな、だから遠隔操作という芸当も不可能だろうな、中々素晴らしい技術を開発したじゃないか、悪用されたら面倒だぞ、主様よ」
パト「って言いながら1オーラしか渡してないのに、ネルは普通に能力を扱えてるじゃん」
ネル「私の絶権はどんなものよりも優先されるのだ、こんな道具如きで抑えれる代物じゃないぞ、主様」
パト「流石だ、せっかくだし3人でゲームでもしようよ、後で月花も合流するだろうしさ!」
こうしてパト達は1日を過ごした、そして2日目の夜が訪れた。
・・・・・・
雪花「作戦は万全、就寝前に数十時間は寝たから今はもう眠くない!絶対に守ってやる!!」
雪花はパトと月花が寝るのを見届けた後もゲームをしながら時間を潰す。
するとパトに異変が起きたのだ。
パト「うう、うう、、あああ」
パトは小刻みに震えながら声を漏らしていた。
雪花「んん?パト?寝言?」
雪花はパトの変化に気付きながらも大したことではないと一度は見過ごした、だが次の瞬間、雪花すらも想定していない事態が起きた
雪花「んん?これって・・・この臭いって・・・まさか?!」
雪花はパトの所から青臭い臭いに気付き、慌ててパトの布団をめくる、するとパトの下部が濡れていた。
雪花「なんで・・・なんで射精してるのよ・・・おかしいじゃない・・・」
別にパトは自慰をしていたわけではない、むしろ触れてすらいない、なのにこんな事態が発生している、能力は扱えない、それはネルからもお墨付きを貰っていた、もう変化点はないはずだと考えて居ると。
雪花(待て!なんで考えなかったの私?!この部屋はあくまで【能力無効化エリア】別い道具の効果まで制限するエリアじゃない!なら?!)
雪花はもしやと考え、パトのズボンを脱がし、そのままパンツも脱がした、そのパンツの裏側にはどこかの空間と繋がっているのがわかった。
雪花は怒りのままその穴に勢いよく指をツッコみ思い切り引き抜いた!!
雪花「誰か知らないけどコソコソしてんじゃないわよ!!」
音までは相手に伝わらない、そこで雪花はパトの寝室を出て、専属侍女の部屋に走って向かった!!
・・・・・・
雪花(メルリア!!)
雪花は勢いよく部屋を空けたが、3人は静かに就寝していた、だが雪花が勢いよく扉を開ける事で3人共起き上がってしまった。
雪花「メルリア!!そこまでしてパトと性行為がしたいか!!」
雪花はメルリアの胸ぐらを掴み、メルリアのズボンに手を入れ、メルリアの陰部に指をはめた、メルリアの股間は雪花が触る前から既に酷く濡れていたため抵抗なくスルっと中に指が入った。
メルリア「痛いですよ・・・雪花・・・」
雪花「うるさい!あんたはどれだけ自分の欲求のためだけにパトを苦しめたんだ!!コソコソしやがって!!いい加減にしろ!!専属侍女を降ろさせるぞ!!」
雪花はメルリアの中に入れた指を激しく動かし、メルリアに怒鳴る
メルリア「指を動かさないで・・・んん///」
雪花「そんなに欲求不満なら私が代わりにイカせてやるわよ!それでさっさと寝ろ!!」
メルリア「雪花、勘違いしてますよ!私はただ自慰行為をしてそのまま就寝していただけです・・・昨日今日と私は我慢していたので・・・ただそれだけで・・・ああん///」
雪花「お前の履いているパンツ!その裏側が全部物語ってんだよ!パトの股間と繋がっている穴が・・・穴が・・・」
メルリアの履いていたパンツの裏側には・・・穴はなかった・・・。
雪花「そんな・・・そんな・・・」
雪花は動揺しながらメルリアの中に入れていた指を退け、メルリアのベッド周りを探し始めた。
だがメルリアの周りには何もなかった。
エイリ「雪花様!酷いです!メルリア様は昨日も今日も凄く我慢しているのに!!そんな仕打ちはあんまりですよ!!」
フルール「証拠もないのに・・・」
メルリア「私が一番疑わしかったのなら仕方ないです、誤解が解けたなら私はそれでいいですよ」
エイリとフルールはしゃがんでいるメルリアに駆け寄り、雪花を強く睨みつける、その騒動を聞きつけたパトと月花が後から部屋に入る。
月花「何があったの!!?」
パト「おい・・・」
パトの目の前の惨状を見て、言葉を失った。
下半身裸で半泣きでしゃがみこんでいるメルリア
それを庇いながら雪花を睨むエイリ
同じく庇いメルリアの心配をするフルール
そして立ち尽くしている雪花
月花「あんた・・・まさか勝手に決めつけたの?あれほど言ったのに・・・」
パト「月花!雪花・・・どうしたんだ、それに俺はなんでその・・・出てたんだ・・・」
雪花「それは、パトのパンツの裏にあった空間が問題で・・・」
パト「俺のパンツは月花が用意した新品だぞ、そんな変な道具じゃない・・・」
雪花「ならなに?!能力だとでもいうの?!あの能力無効化エリアで?!ネルからもお墨付きを貰った部屋で能力が使われてたっていうの?!おかしいじゃない!!それで私は・・・メルリアを・・・」
雪花は自分の右手の中指と人差し指についている、メルリアの愛液を見て言葉を失った・・・
雪花「ごめん・・・私、ムリだわ・・・最低過ぎる・・・」
雪花は涙を流しながら、部屋に置いてあった紙で手を拭き、一人パトの部屋から去ってしまった。
パト「雪花!!雪花!!」
パトは雪花を呼ぶがそれに答えることなく去って行った雪花、パトは雪花を追いかけるか、メルリアの心配をするか、どうしたらいいかわからず立ち尽くしてしまった。
月花「パト私がメルリア様を見るから雪花を追いかけて!」
パト「ああ!頼む!!」
パトは雪花を追うために部屋を後にした、そして出てすぐに居た侍女に雪花が何処に行ったかを聞き、雪花を追いかけた。
No.103 メルリアの独占episode5
パトは帝国から帰って来た。
パト(とりあえずルナとの話し合いで、性欲を一瞬で調整する【精神系能力者】、だけど月花とも話したけど、帝王神候補であるメルリアにすら速攻で効果を発揮できる程の・・・正直かなり条件絞るから難しいそうだけど、技術開発部隊に聞いてみないとだよな・・・)
メルリア「おかえりなさいませ、アナタ」
パト「メルリア、ただいま、ちょっと技術開発部隊に足を運ぶから、そうだな・・・フルールをお供に置いていくよ、たまには一緒に外で歩かないとな、経験をさせないと」
メルリア「フルールですね、わかりました、では御呼びいたします」
メルリアはそのまま自室に戻り、フルールを呼びに行った。
そして奥の部屋でフルールは慌てるように支度をし、パトの所に急いで向かってきた。
パト「別に慌てなくてもいいのに」
フルール「いえ!お待たせさせてしまうわけには行きませんので!」
パト「とりあえず行こうか、そんなにペースは速くないと思うからゆっくりついてきてね」
パトはフルールを連れて技術開発部隊に向かった。
・・・・・・
技術開発部隊
パト「えっと、先に月花がアポを取りに行ったはずだけど・・・まあ大丈夫か」
パトが少し不安になりながらも技術開発部隊の部屋に入る。
技術部隊員A「主様!!このような場所に来てくださり!光栄です!!」
パト(あ~、やっぱり、アポとか要らなかったかな・・・かなりウェルカムじゃん、ってそうか、ここの責任者はソフィアだからここでの不貞は直接帝国No.3の権力者の耳に入ることになるのか、やっぱりアポは取っておいた方が良さそうだな、従属の精神を維持するためにも)
ただ、ソフィアにそれを伝えても部下に伝えるとは想像も出来ないが・・・
フルール「主様は凄いですね、このような私から見ても凄く地位の高い神達から忠誠を頂けるなんて」
パト「俺自身が凄いかって言われると怪しいけどね、フルールもそう感じた事はない?」
フルール「よくありました、未熟なのに崇拝者達は私の事を尊敬の眼で見てくれていましたから、ですが規模が違うじゃないですか、私の時はどちらかというと妄信的な崇拝でしたけど、ここの従属はそんなものではなく主様を認識してそれでも尊敬している、そのように感じます」
パト「だといいけどね、ほら、ついた、ソフィアの・・・いや、研究員の仮眠室だ・・・」
ソフィアは一応技術開発部隊の総長なのでちゃんと総長の部屋があるのだが、何分広すぎて居心地が悪いらしく、ソフィアは常に研究員用の一人用仮眠室を占領して常にそこで惰眠を貪っているのだ。
・・・・・・
パト「ソフィア~、起きてるか~~」
ソフィア「パト~~!月花ちゃんから聞いたよ~、レプリカだよね?とんでもない事を考えるな~お主は~」
パトはソフィアの寝ていたベッドの横に座り、ソフィアは当たり前のようにパトの上に座り、話す。
月花「思考がリンクしてるからとりあえず帝園で話してた内容をそのままソフィアちゃんに伝えたから」
月花はソフィア用に容易してあるゲーミングチェアでくつろぎながら話す。
パト「仕事が早くて助かる、というかソフィア、お前とうとう職場にゲーム環境を完備させたな・・・メリアに見つかると怒られるぞ・・・」
ソフィア「問題なしだよ!何故ならこれらは研究費で買ったから名目上は研究道具!つまり仕事道具の一環なのであーる!それにここは仮眠室!実際は私の物だけど、名目は部隊員共有機材!つまりメリアの一存で取り上げる事は不可能なのだーー!」
月花「はぁ、変な所に頭を使うわよね、ソフィアちゃんは・・・これでメリアちゃんと同等の頭脳を持っているんだから不思議でならないわ」
パト「そういえば素朴な疑問なんだけど、メルリアとソフィアならどっちが頭良いんだ?」
ソフィア「私だよ!メルリアちゃんは頭は良い方だけど、メリアに比べると全然だからね、メリアの頭脳はあの帝王メルトリアと同等、帝王神候補の中でも中間くらいだし、私もそれくらいかな」
月花「へぇ、メルリア様私から見ても凄く頭良いように見えるのに・・・」
ソフィア「融通の問題だよね、勉強とか記憶力の話じゃなくてIQの話し、勉強なんて所詮は知識だし、記憶力だって所詮は頭を効率よく使うための判断材料の維持力、そこからそれらの情報をしっかり使うのが頭の良さだからね」
パト「あ~~パス、俺にはついていけないや、それでソフィアの感覚で【精神系能力者】【好意がなく忠誠がある】、そんな条件を満たすものは出来そう?」
ソフィア「物の方がいいの?提案にあったレプリカとか神造人間(じんぞうにんげん)の方がいいの?」
パト「作りやすい方かな、でも物だとメルリアみたいな帝王神候補相手にちゃんと効くものを作れるかが問題になるけど、後消費量とかね、1個に何回効果があるのかとか、それを常に持ち歩くなら量産してもらいたいし・・・」
ソフィア「でもそれを作ると専属神の子達にとってもデメリットが多そうだよね、性欲をパトの一存で抑えられるんだから、それってパトが望むことなの?」
ソフィアから耳の痛い言葉が飛んできた。
実際その通りで、物にすればパト側の事情一つで専属神や従属神の好意を無下にする事が可能になる、それは果たして相手から見たらどう思うのか・・・一方の都合でそこまでする必要はあるのか?
月花「まあ、確かにパトの一存で私達の性欲や好意を抑えられるのはちょっと嫌ね、やっぱりそこは互いの問題だから、本当言えばこの問題もパトがしっかりしていれば済む問題で、主であるパトがメルリア様に一喝入れれば終わる、ただそれだけのお話なのよね」
パト「うん、それは重々承知してる・・・酷い事だよな・・・やっぱりなしでいいか・・・」
フルール「あの・・・すみません、お言葉をよろしいでしょうか?」
パトが提案を下げようとした時、フルールが声を上げる。
月花「いいわよ、フルールさんも意見があるなら聞くわ」
フルール「まず私達専属侍女が主様にここまでのご迷惑をお掛けしている、そのことを深く謝罪させてください」
フルールはパト達に深く頭を下げる。
フルール「それで、本題なのですが、主様が出来たらいいっとおっしゃいましてもそれが出来ないからこうして問題になっていると認識していたのですが・・・」
月花「そうね、でも出来ないから全部道具や他人に任せるというのはちょっと違うと思わない?それにこの問題はどうにもならない問題じゃなくてパトがメルリア様にしっかり言い聞かせばいい話、違う?」
フルール「ですが出来ていません、いえ、出来るはずがありません、何故なら主様だから、期待を裏切る行為だけはしたくない、出来ることなら受け入れたいと考える主様だから、その人格を変えてまで相手の好意を否定するのは・・・難しいのではないかと・・・いえ、すみません、私よりも共に居た時間が長いお二人にご無礼な事を・・・」
月花「せっかくいい事言っているのだから自分の言葉に自信を持って、でもまあ私もソフィアちゃんもそれは知ってるわ、いやむしろそういう所が好きとってもいいくらいだもの、正直この提案は私達の首を絞めてるの、だって否定しなさいって事は私のお誘いも否定されるかもしれない、それって凄く寂しいじゃない、もしパトが私とだけ関係を持っていれば絶対にそんな事言わないけど、パトは複数と関係を持っている、私なんて、今パトと肉体関係を持っている子で言うと何十分の一の存在なの、そういう意味ではフルールさんと同じ立場ね、貴女も身体の関係を持っているのでしょう?」
フルール「えっと・・・一度だけ///」
ソフィア「???」(まったく話についていけないソフィア)
月花「パトはこの状況から成長しないといけない、全員の誘いを受け入れるのなら複数人と同時に性行為をする度胸を持ってもらわないと駄目、でもそれも嫌ならもう断る事を教えるしかない、それを物に頼るのは「私達の事をまったく信用してない、物の効果に頼らないと駄目」って言われてるようなものなの、だから極力私は道具の力を使ってほしくないの、わかる?」
フルール「それは・・・そうですね、私は月花様のような恋人関係ではありません、主様の配下であり、主様の慰みを癒す一侍女です。だからそのような価値観にはご理解が及びませんでした・・・ご無礼をお許しください」
パト「フルール、そこまで自分の価値感を下げるな、俺はメリア達全員を押し通してでもお前を傍に置こうと思うくらいは大事に思っている、もっと自分に自信を持って、それにそんな「自分は主の性処理だけの存在」みたいに言うな、しっかり愛情はあるし、俺が極悪に聞こえる・・・」
月花「既に色欲の権化じゃない」(ニヤニヤ)
パト「うっせ!郷に入っては郷に従えだろ!俺は神界の価値観でやってるだけだよ!」
フルール「ありがとうございます・・・主様」
フルールは再度深く頭を下げる、それに対して月花もフォローに入る。
月花「別に意見を言うのは構わないのよ、人それぞれ価値観や経験している事が異なるのだから、そこから誰もが納得できる回答案が出る事だってよくあるのだから、だから自分の考えはしっかり持って、しっかり伝える事、パトの侍女をやるならしっかりね!パトは優柔不断だからフルールさんがしっかり導いてあげないとこの主様は中々前に進めないんだから」
フルール「はい!ありがとうございます!月花様!」
フルールは涙目ながらも月花の言葉に自信を持った。
ソフィア「じゃあとりあえず物がモラル的にダメって話なら、もうこれはレプリカと神造人間だね、第三者がジャッジして性欲を抑える、まあ思いつく限り、その条件に当てはまってる人なら一人居るかな」
パト「マジで!誰?!」
ソフィア「【雪花ちゃん】だよ、雪花ちゃんのレプリカなら【原始支配】を持っているから【精神支配】も可能だし、例え相手に能力耐性があっても【原始支配】でいくらでも無効化出来るから、そこの使用に特化したものを調整して作ればいけるかも」
ソフィアはパトの上から下り、月花が座っているチェア周りに置いてあるメモ帳を取り出し、書き留める。
ソフィア「正確は雪花ちゃんのままだと嫉妬心が凄いから感情を無くさせて、雪花のパトに対する忠誠心と愛情を残してしまえば感情は無いから【感情はないが、忠誠心と執着心がある】状態をバランスよく作れるね、後は頭は良すぎると面倒だから雪花ちゃんの自頭のままほっといてっと」(遠回しに雪花は馬鹿だと言っている事に気付いていないソフィア)
パト「可能なのか?」
ソフィア「雪花の遺伝子情報が欲しいけどね、一番欲しいのは雪花だけの遺伝子情報」
月花「ああ、今の雪花はパトの遺伝子情報が体内にあるけど大丈夫?」
ソフィア「う~ん、レプリカだからね、唾液とか皮膚とかじゃなくて卵子とかが良いんだけど・・・パトと複合している卵子じゃなくて雪花の体内で出来た新鮮な混ざり気のない物は持って来れないの?」
月花「私は嫌よ、実の妹の股間に手をツッコむなんて」
パト「月花、お前は子宮内の物を素手で取るつもりか・・・男の俺でもわかるけど凄くグロイ絵図だぞ・・・」
月花「そもそも私達の身体は神仕様じゃない!生理だって来てないのに」
ソフィア「うん、だから一応人間の身体としての説明をしたけど、月花ちゃんに生理がないなら雪花ちゃんも生理はなさそうだよね、なら多分私達と同じ遺伝結晶だからそれを回収してきて!」
パト「待て!だからどうやって取るのさ?!」
ソフィア「えっとね、女神の身体については習ってるよね?人間と違って女神の体内には常に人間でいう卵子が留まってる状態なの、つまり一度性行為をすれば100%妊娠、だけど違うのはそこからすぐに体内で肉体を宿すわけじゃなくて、その状態で維持される、結晶にどんどんお互いの遺伝子情報を組み込む事も可能、遺伝結晶自体は母体の方は必要になれば毎日生成する、つまり卵子が無くなればどんどん毎日付け足されるってこと、逆にずっと卵子単体が居ればそのまま身体は卵子を作らずに居るって感じかな、だから遺伝結晶になっている間は母体は毎日遺伝結晶に自信の遺伝子を足しているし、性行為をすることで男性側の遺伝子をその都度入れて遺伝結晶を強化することも出来る、」
パト「一応習っているけど」(というかソフィア知識で詳しいくせになんで性的な事は一切知らないというか無関心なんだか・・・)
月花「つまり、雪花の出来立てほやほやの卵子を遺伝結晶と混ざる前に入手して持ってこいと・・・」
月花が頭を抱え、そしてぼそっと言い放つ
月花「雪花のお腹を掻っ捌くか・・・」(闇顔)
パト「怖い事言うなよ、それはまあ、ミーエルに頼めばいけるかもしれないぞ?一応治療の分野だろ?卵子摘出も治療内容次第では出来そうじゃない?」
月花「治すのは出来るけど取り出すのよ?しかも雪花になんていうの?「雪花のレプリカ作りたいから卵子ちょうだい!」って?絶対に私達殴られるわよ?」
パト「理由が理由だしな・・・しかも求めてるものも中々イカれてるし・・・」
ソフィア「どうする?唾液とか皮膚でもいいけど、それで出来るのは見た目ぐらいだから能力までしっかり引き継いでる保証はないよ?」
パト「劣化版レプリカになるってことか、目的が違えばそれで良いんだろうけど、今回はメルリアみたいな相手でもって話だからな、劣化してしまうのはマズイな」
ソフィア「でもこのレプリカ技術は面白いかもね!以前までは誰も上手く出来ないからって禁忌に指定されてたけど上手くいけば帝国の独自技術として凄く助かるかも!」
月花「そうね、非人道的行為をレプリカにやらせる事で従属への負担が減る、でも見た目はやっぱり人型だから罪悪感は持ちそうね、実際そういうアニメを見た事あるし・・・愛着とか沸いちゃったら反対意見も出てきそう・・・」
ソフィア「そうだね、そもそもレプリカを作るならメリアなら「子供を作れ」って言いそうだしね、ぶっちゃけそっちの方が手っ取り早いし、育てる手間はあるけど」
月花「でもまあ、メリアちゃんみたいな暗部関係限定で使うならアリね、琴歌ちゃんから聞いたことあるけど、メリアちゃんは国のために配下神を使って非人道的行為な作戦を多く実行しているらしいし、どっちにしろその作戦は必須なわけだからそれをレプリカにやらせれば今非人道的行為をしている配下神を救う事が出来る、琴歌ちゃんに伝えれば帝国の政策としても前に進むかもしれないわ」
パト「綺麗事を言うならレプリカだって意識を持つ生命体だ・・・ってなるけど、国のため、平和のためなら仕方ないのかもね・・・でも平和になったらレプリカだって人権を持ってもいいと思うんだ」
ソフィア「それはダメだね、一度権利を与えると権利が無い歴史に憤怒してクーデターが起きちゃう、この技術は表に出してはダメな物だよ、だから私が作るのはこの一体だけ、そこからは琴歌ちゃんとメリアとアリシアが話し合えばいいだけ、そこで作るなら技術開発部隊で作るし、方針に従うしってだけでね、今回はその実験段階かな」
月花「その第一被験者が雪花なのはちょっと複雑だけどね」
パト「まあ、雪花に直接害はないだろうし、言い方次第では雪花も乗り気になるかもよ?」
3人は数時間程話し合い、方針を固めていった、フルールはこうして国の技術が生まれるのかと強く感心したと同時に帝国の闇を一部見てしまった事に強く後悔した。
・・・・・・
パト「とりあえずメリアに提案しよう、それで意見を貰って問題なければ雪花に伝える、それで二人の了承を得たら、雪花から卵子を摘出して、ソフィアの技術開発部隊でレプリカ開発を進めて貰う!その完成度次第で運用するかどうかを琴歌の政治部隊に検討してもらって、出来たレプリカは俺が貰う。それでいい?」
月花「大変そうね、とりあえずメリアちゃんの所に行きましょうか、」
ソフィア「ふふ~ん、久しぶりに面白そうな研究だからね!しっかり了承得て来てね!私も機材や材料を準備して待ってるから!」
パト達はソフィアの部屋を後にする。
パト(とりあえずルナとの話し合いで、性欲を一瞬で調整する【精神系能力者】、だけど月花とも話したけど、帝王神候補であるメルリアにすら速攻で効果を発揮できる程の・・・正直かなり条件絞るから難しいそうだけど、技術開発部隊に聞いてみないとだよな・・・)
メルリア「おかえりなさいませ、アナタ」
パト「メルリア、ただいま、ちょっと技術開発部隊に足を運ぶから、そうだな・・・フルールをお供に置いていくよ、たまには一緒に外で歩かないとな、経験をさせないと」
メルリア「フルールですね、わかりました、では御呼びいたします」
メルリアはそのまま自室に戻り、フルールを呼びに行った。
そして奥の部屋でフルールは慌てるように支度をし、パトの所に急いで向かってきた。
パト「別に慌てなくてもいいのに」
フルール「いえ!お待たせさせてしまうわけには行きませんので!」
パト「とりあえず行こうか、そんなにペースは速くないと思うからゆっくりついてきてね」
パトはフルールを連れて技術開発部隊に向かった。
・・・・・・
技術開発部隊
パト「えっと、先に月花がアポを取りに行ったはずだけど・・・まあ大丈夫か」
パトが少し不安になりながらも技術開発部隊の部屋に入る。
技術部隊員A「主様!!このような場所に来てくださり!光栄です!!」
パト(あ~、やっぱり、アポとか要らなかったかな・・・かなりウェルカムじゃん、ってそうか、ここの責任者はソフィアだからここでの不貞は直接帝国No.3の権力者の耳に入ることになるのか、やっぱりアポは取っておいた方が良さそうだな、従属の精神を維持するためにも)
ただ、ソフィアにそれを伝えても部下に伝えるとは想像も出来ないが・・・
フルール「主様は凄いですね、このような私から見ても凄く地位の高い神達から忠誠を頂けるなんて」
パト「俺自身が凄いかって言われると怪しいけどね、フルールもそう感じた事はない?」
フルール「よくありました、未熟なのに崇拝者達は私の事を尊敬の眼で見てくれていましたから、ですが規模が違うじゃないですか、私の時はどちらかというと妄信的な崇拝でしたけど、ここの従属はそんなものではなく主様を認識してそれでも尊敬している、そのように感じます」
パト「だといいけどね、ほら、ついた、ソフィアの・・・いや、研究員の仮眠室だ・・・」
ソフィアは一応技術開発部隊の総長なのでちゃんと総長の部屋があるのだが、何分広すぎて居心地が悪いらしく、ソフィアは常に研究員用の一人用仮眠室を占領して常にそこで惰眠を貪っているのだ。
・・・・・・
パト「ソフィア~、起きてるか~~」
ソフィア「パト~~!月花ちゃんから聞いたよ~、レプリカだよね?とんでもない事を考えるな~お主は~」
パトはソフィアの寝ていたベッドの横に座り、ソフィアは当たり前のようにパトの上に座り、話す。
月花「思考がリンクしてるからとりあえず帝園で話してた内容をそのままソフィアちゃんに伝えたから」
月花はソフィア用に容易してあるゲーミングチェアでくつろぎながら話す。
パト「仕事が早くて助かる、というかソフィア、お前とうとう職場にゲーム環境を完備させたな・・・メリアに見つかると怒られるぞ・・・」
ソフィア「問題なしだよ!何故ならこれらは研究費で買ったから名目上は研究道具!つまり仕事道具の一環なのであーる!それにここは仮眠室!実際は私の物だけど、名目は部隊員共有機材!つまりメリアの一存で取り上げる事は不可能なのだーー!」
月花「はぁ、変な所に頭を使うわよね、ソフィアちゃんは・・・これでメリアちゃんと同等の頭脳を持っているんだから不思議でならないわ」
パト「そういえば素朴な疑問なんだけど、メルリアとソフィアならどっちが頭良いんだ?」
ソフィア「私だよ!メルリアちゃんは頭は良い方だけど、メリアに比べると全然だからね、メリアの頭脳はあの帝王メルトリアと同等、帝王神候補の中でも中間くらいだし、私もそれくらいかな」
月花「へぇ、メルリア様私から見ても凄く頭良いように見えるのに・・・」
ソフィア「融通の問題だよね、勉強とか記憶力の話じゃなくてIQの話し、勉強なんて所詮は知識だし、記憶力だって所詮は頭を効率よく使うための判断材料の維持力、そこからそれらの情報をしっかり使うのが頭の良さだからね」
パト「あ~~パス、俺にはついていけないや、それでソフィアの感覚で【精神系能力者】【好意がなく忠誠がある】、そんな条件を満たすものは出来そう?」
ソフィア「物の方がいいの?提案にあったレプリカとか神造人間(じんぞうにんげん)の方がいいの?」
パト「作りやすい方かな、でも物だとメルリアみたいな帝王神候補相手にちゃんと効くものを作れるかが問題になるけど、後消費量とかね、1個に何回効果があるのかとか、それを常に持ち歩くなら量産してもらいたいし・・・」
ソフィア「でもそれを作ると専属神の子達にとってもデメリットが多そうだよね、性欲をパトの一存で抑えられるんだから、それってパトが望むことなの?」
ソフィアから耳の痛い言葉が飛んできた。
実際その通りで、物にすればパト側の事情一つで専属神や従属神の好意を無下にする事が可能になる、それは果たして相手から見たらどう思うのか・・・一方の都合でそこまでする必要はあるのか?
月花「まあ、確かにパトの一存で私達の性欲や好意を抑えられるのはちょっと嫌ね、やっぱりそこは互いの問題だから、本当言えばこの問題もパトがしっかりしていれば済む問題で、主であるパトがメルリア様に一喝入れれば終わる、ただそれだけのお話なのよね」
パト「うん、それは重々承知してる・・・酷い事だよな・・・やっぱりなしでいいか・・・」
フルール「あの・・・すみません、お言葉をよろしいでしょうか?」
パトが提案を下げようとした時、フルールが声を上げる。
月花「いいわよ、フルールさんも意見があるなら聞くわ」
フルール「まず私達専属侍女が主様にここまでのご迷惑をお掛けしている、そのことを深く謝罪させてください」
フルールはパト達に深く頭を下げる。
フルール「それで、本題なのですが、主様が出来たらいいっとおっしゃいましてもそれが出来ないからこうして問題になっていると認識していたのですが・・・」
月花「そうね、でも出来ないから全部道具や他人に任せるというのはちょっと違うと思わない?それにこの問題はどうにもならない問題じゃなくてパトがメルリア様にしっかり言い聞かせばいい話、違う?」
フルール「ですが出来ていません、いえ、出来るはずがありません、何故なら主様だから、期待を裏切る行為だけはしたくない、出来ることなら受け入れたいと考える主様だから、その人格を変えてまで相手の好意を否定するのは・・・難しいのではないかと・・・いえ、すみません、私よりも共に居た時間が長いお二人にご無礼な事を・・・」
月花「せっかくいい事言っているのだから自分の言葉に自信を持って、でもまあ私もソフィアちゃんもそれは知ってるわ、いやむしろそういう所が好きとってもいいくらいだもの、正直この提案は私達の首を絞めてるの、だって否定しなさいって事は私のお誘いも否定されるかもしれない、それって凄く寂しいじゃない、もしパトが私とだけ関係を持っていれば絶対にそんな事言わないけど、パトは複数と関係を持っている、私なんて、今パトと肉体関係を持っている子で言うと何十分の一の存在なの、そういう意味ではフルールさんと同じ立場ね、貴女も身体の関係を持っているのでしょう?」
フルール「えっと・・・一度だけ///」
ソフィア「???」(まったく話についていけないソフィア)
月花「パトはこの状況から成長しないといけない、全員の誘いを受け入れるのなら複数人と同時に性行為をする度胸を持ってもらわないと駄目、でもそれも嫌ならもう断る事を教えるしかない、それを物に頼るのは「私達の事をまったく信用してない、物の効果に頼らないと駄目」って言われてるようなものなの、だから極力私は道具の力を使ってほしくないの、わかる?」
フルール「それは・・・そうですね、私は月花様のような恋人関係ではありません、主様の配下であり、主様の慰みを癒す一侍女です。だからそのような価値観にはご理解が及びませんでした・・・ご無礼をお許しください」
パト「フルール、そこまで自分の価値感を下げるな、俺はメリア達全員を押し通してでもお前を傍に置こうと思うくらいは大事に思っている、もっと自分に自信を持って、それにそんな「自分は主の性処理だけの存在」みたいに言うな、しっかり愛情はあるし、俺が極悪に聞こえる・・・」
月花「既に色欲の権化じゃない」(ニヤニヤ)
パト「うっせ!郷に入っては郷に従えだろ!俺は神界の価値観でやってるだけだよ!」
フルール「ありがとうございます・・・主様」
フルールは再度深く頭を下げる、それに対して月花もフォローに入る。
月花「別に意見を言うのは構わないのよ、人それぞれ価値観や経験している事が異なるのだから、そこから誰もが納得できる回答案が出る事だってよくあるのだから、だから自分の考えはしっかり持って、しっかり伝える事、パトの侍女をやるならしっかりね!パトは優柔不断だからフルールさんがしっかり導いてあげないとこの主様は中々前に進めないんだから」
フルール「はい!ありがとうございます!月花様!」
フルールは涙目ながらも月花の言葉に自信を持った。
ソフィア「じゃあとりあえず物がモラル的にダメって話なら、もうこれはレプリカと神造人間だね、第三者がジャッジして性欲を抑える、まあ思いつく限り、その条件に当てはまってる人なら一人居るかな」
パト「マジで!誰?!」
ソフィア「【雪花ちゃん】だよ、雪花ちゃんのレプリカなら【原始支配】を持っているから【精神支配】も可能だし、例え相手に能力耐性があっても【原始支配】でいくらでも無効化出来るから、そこの使用に特化したものを調整して作ればいけるかも」
ソフィアはパトの上から下り、月花が座っているチェア周りに置いてあるメモ帳を取り出し、書き留める。
ソフィア「正確は雪花ちゃんのままだと嫉妬心が凄いから感情を無くさせて、雪花のパトに対する忠誠心と愛情を残してしまえば感情は無いから【感情はないが、忠誠心と執着心がある】状態をバランスよく作れるね、後は頭は良すぎると面倒だから雪花ちゃんの自頭のままほっといてっと」(遠回しに雪花は馬鹿だと言っている事に気付いていないソフィア)
パト「可能なのか?」
ソフィア「雪花の遺伝子情報が欲しいけどね、一番欲しいのは雪花だけの遺伝子情報」
月花「ああ、今の雪花はパトの遺伝子情報が体内にあるけど大丈夫?」
ソフィア「う~ん、レプリカだからね、唾液とか皮膚とかじゃなくて卵子とかが良いんだけど・・・パトと複合している卵子じゃなくて雪花の体内で出来た新鮮な混ざり気のない物は持って来れないの?」
月花「私は嫌よ、実の妹の股間に手をツッコむなんて」
パト「月花、お前は子宮内の物を素手で取るつもりか・・・男の俺でもわかるけど凄くグロイ絵図だぞ・・・」
月花「そもそも私達の身体は神仕様じゃない!生理だって来てないのに」
ソフィア「うん、だから一応人間の身体としての説明をしたけど、月花ちゃんに生理がないなら雪花ちゃんも生理はなさそうだよね、なら多分私達と同じ遺伝結晶だからそれを回収してきて!」
パト「待て!だからどうやって取るのさ?!」
ソフィア「えっとね、女神の身体については習ってるよね?人間と違って女神の体内には常に人間でいう卵子が留まってる状態なの、つまり一度性行為をすれば100%妊娠、だけど違うのはそこからすぐに体内で肉体を宿すわけじゃなくて、その状態で維持される、結晶にどんどんお互いの遺伝子情報を組み込む事も可能、遺伝結晶自体は母体の方は必要になれば毎日生成する、つまり卵子が無くなればどんどん毎日付け足されるってこと、逆にずっと卵子単体が居ればそのまま身体は卵子を作らずに居るって感じかな、だから遺伝結晶になっている間は母体は毎日遺伝結晶に自信の遺伝子を足しているし、性行為をすることで男性側の遺伝子をその都度入れて遺伝結晶を強化することも出来る、」
パト「一応習っているけど」(というかソフィア知識で詳しいくせになんで性的な事は一切知らないというか無関心なんだか・・・)
月花「つまり、雪花の出来立てほやほやの卵子を遺伝結晶と混ざる前に入手して持ってこいと・・・」
月花が頭を抱え、そしてぼそっと言い放つ
月花「雪花のお腹を掻っ捌くか・・・」(闇顔)
パト「怖い事言うなよ、それはまあ、ミーエルに頼めばいけるかもしれないぞ?一応治療の分野だろ?卵子摘出も治療内容次第では出来そうじゃない?」
月花「治すのは出来るけど取り出すのよ?しかも雪花になんていうの?「雪花のレプリカ作りたいから卵子ちょうだい!」って?絶対に私達殴られるわよ?」
パト「理由が理由だしな・・・しかも求めてるものも中々イカれてるし・・・」
ソフィア「どうする?唾液とか皮膚でもいいけど、それで出来るのは見た目ぐらいだから能力までしっかり引き継いでる保証はないよ?」
パト「劣化版レプリカになるってことか、目的が違えばそれで良いんだろうけど、今回はメルリアみたいな相手でもって話だからな、劣化してしまうのはマズイな」
ソフィア「でもこのレプリカ技術は面白いかもね!以前までは誰も上手く出来ないからって禁忌に指定されてたけど上手くいけば帝国の独自技術として凄く助かるかも!」
月花「そうね、非人道的行為をレプリカにやらせる事で従属への負担が減る、でも見た目はやっぱり人型だから罪悪感は持ちそうね、実際そういうアニメを見た事あるし・・・愛着とか沸いちゃったら反対意見も出てきそう・・・」
ソフィア「そうだね、そもそもレプリカを作るならメリアなら「子供を作れ」って言いそうだしね、ぶっちゃけそっちの方が手っ取り早いし、育てる手間はあるけど」
月花「でもまあ、メリアちゃんみたいな暗部関係限定で使うならアリね、琴歌ちゃんから聞いたことあるけど、メリアちゃんは国のために配下神を使って非人道的行為な作戦を多く実行しているらしいし、どっちにしろその作戦は必須なわけだからそれをレプリカにやらせれば今非人道的行為をしている配下神を救う事が出来る、琴歌ちゃんに伝えれば帝国の政策としても前に進むかもしれないわ」
パト「綺麗事を言うならレプリカだって意識を持つ生命体だ・・・ってなるけど、国のため、平和のためなら仕方ないのかもね・・・でも平和になったらレプリカだって人権を持ってもいいと思うんだ」
ソフィア「それはダメだね、一度権利を与えると権利が無い歴史に憤怒してクーデターが起きちゃう、この技術は表に出してはダメな物だよ、だから私が作るのはこの一体だけ、そこからは琴歌ちゃんとメリアとアリシアが話し合えばいいだけ、そこで作るなら技術開発部隊で作るし、方針に従うしってだけでね、今回はその実験段階かな」
月花「その第一被験者が雪花なのはちょっと複雑だけどね」
パト「まあ、雪花に直接害はないだろうし、言い方次第では雪花も乗り気になるかもよ?」
3人は数時間程話し合い、方針を固めていった、フルールはこうして国の技術が生まれるのかと強く感心したと同時に帝国の闇を一部見てしまった事に強く後悔した。
・・・・・・
パト「とりあえずメリアに提案しよう、それで意見を貰って問題なければ雪花に伝える、それで二人の了承を得たら、雪花から卵子を摘出して、ソフィアの技術開発部隊でレプリカ開発を進めて貰う!その完成度次第で運用するかどうかを琴歌の政治部隊に検討してもらって、出来たレプリカは俺が貰う。それでいい?」
月花「大変そうね、とりあえずメリアちゃんの所に行きましょうか、」
ソフィア「ふふ~ん、久しぶりに面白そうな研究だからね!しっかり了承得て来てね!私も機材や材料を準備して待ってるから!」
パト達はソフィアの部屋を後にする。
