No.206 保護者であり主│No.208 ストレリチアの歴史

2026年05月10日

No.207 強さの証明 episode1

パトはエウレカ探偵事務所で仕事をしている。

基本的には国が手を出しにくい大きな組織、テロリストの駆除、悪信教討伐等宗教関係の討伐等が最も多く依頼として行われている

それらは一度地球防衛軍が国から依頼を受け、それをギルド依頼として発注し、それをパト達エウレカ探偵事務所が受ける形になる事が多い。

見積もりを出して競争になるのだが、あまりにも規模が大きいのと難易度が高いため他企業や組織が依頼を受注出来ないため、ほぼ独占という形でエウレカ探偵事務所が請け負っていた。

今回の任務はドイツからの依頼で悪徳宗教の壊滅を依頼してきた。

被害は世界各国で少年少女を拉致監禁し、教徒として教え込ませているというものだった。
一度国側がその宗教を調べ、監禁された少女を一人救ったのだが、洗脳が酷く、少女本人は拉致されたと思っておらず、「親が君をそこに連れて行くように依頼された、立派になれば親も喜ぶ」という言葉でまさか無断で連れて来られているとは思っても居なかったのだ。

行わせていた事も質が悪かった。
まだ見境もない時期に悪習を習慣づける事で違和感を感じなくさせる、勿論自分の周りも同じ洗脳、共同生活を送っているためそのことに理不尽を感じる事はあれどそれが常識なのだと認識させる。

人は、周りが同じことをしていれば納得はしてなくても違和感を感じる事なく事を生じる習慣がある。
それを利用した手口だと判断した。

ドイツとしてはこのままではドイツの責任という事で他国から責任追及を受けかねないという事で防衛軍に依頼をしてきたという経緯だった。

・・・・・・
パト「組織の壊滅か、普通に壊すのはダメなんだよな、多分」

バハート「そうね、まずは捕まっている子供達の保護、そして被害者の隔離、そこまで済んだうえで関係者の確保、からの建物の調査からの解体かしらね、やる事が多いうえに色々準備や施設が必要になってくる案件だけど」

パト「ああ、言ってる事だけいうとかなり難しい話だ、そもそも調査から大変だろうしな、まず被害者リストとかあったらいいんだけど、それも実際ないんだよな」

雪花「各国に足を運んで行方不明者リストを手に入れるしかないわね、ドイツが独断で責任追及される前に対策したいって話なんでしょう、つまりは他国に情報が漏れる前、という事は知る由もないって事かしらね、まあドイツからしたら世界でヤバイ宗教が居ると思ったら自分の土地内で活動してたっていう貧乏くじを引いたようなものでしょうから結構同情出来る案件でもあるわね」

バハート「それで子供や被害者教徒の保護は第五部隊から施設を貸し出すからそこに収容をお願い、カウンセリングはミーエルちゃんが担当するって話でいいのかな?」

ミーエル「それが私の仕事だからね、情報部隊って事は月花様の班を使えばわざわざ国に足を運ぶ必要はなさそうだね、各国の重要サーバーに入る必要があるならソフィアちゃんの班に声を掛けてエテルちゃんを使うのも手だね、まずは情報を集めて、そこから潜入、からの被害者全員の顔写真を撮影、そこからフィロンちゃんが照らし合わせて個人情報を特定、全てを集めたら回収、そこでやっと私達の出番ってところかな」

パト「そうだな、でも潜入を誰がするかって話だ、リスクは勿論あるけど一人一人の顔を撮るってなるとかなり時間も掛かるし、一日少しで終わるような話じゃない、それこそ時間が必要になる話だと思うんだけどな」

バハート「やり方は任せるよ、私はこれ以上の手伝いは贔屓になっちゃうから、防衛軍側でどうにか出来る事ならそれなりに協力するから相談はしてきてね」

雪花「そうね、ならまたわからない事があったら連絡するわ」

そう話すとパト達は防衛軍施設を後にした。

・・・・・・
シンガポール

第五部隊本部はそこにある。
依頼競争は各国に設けている施設からでも対応は可能なのだが、仕事の説明や詳細、データでは取り扱えない書類上での機密情報の開示等の理由もあり、仕事依頼の話をするとなるとシンガポールまで足を運ぶ必要があった。

パト「ああ、とりあえず月花の班にいるフィロンとソフィアの班に居るエテルで外側と内側で行方不明者情報を集めてくれ、それまでに僕達はドイツに足を運んで拠点の監視を行うよ、あと黄金卿からファルドラの救援要請もしておいてくれないか、潜入となったらファルドラが適任だろ、僕でもいいけど僕は司令塔として動く必要があるから現場をメインに任せたいんだ」

パトは琴歌と連絡をしていた、基本的にエウレカ探偵事務所で人を動かすのはパトではなく琴歌だった。

パトが現場側で動く以上琴歌が全体を把握して人を動かす方が効率がいいという流れだった。

パト「とりあえずは問題無しかな、ドイツに足を運ぶ準備をしようか、当分は日本には帰れないぞ」

雪花「お腹壊さないかしら・・・またアリシアコーポレーションから非常食買っておこうかな・・・」

パト「ちゃんと電子決済しておけよ、経理はエイリやフルールが担当しているからな、今回の案件はかなりの額を貰っているらしい、無事成功出来たら数十年は遊んで暮らせる額は入ってくるレベルらしいぞ」

雪花「本当!ならこの仕事を無事終わらせて100連休くらいとっちゃおうかな~」

パト「ば~か、その得たお金で設備投資にするんだよ、本来被害者の保護も依頼側の範囲なんだ、それをバハートが気を利かして防衛軍の設備を貸してくれるって話で話が済んでるんだぞ、勿論掛かった費用はこっちに請求するように言ってある、でもそれも自分達で管理出来れば安く済むって話だ!」

雪花「それはバハートちゃんの恩恵を使えばいいのに、そんな設備だって維持費とか管理費が馬鹿にならないと思うんだけど、税金も凄そう」

パト「ふふふ、将来的には家族の元に還すのは勿論だけど、もし身寄りがない子だったらそのままうちの会社で働いてもらうんだ、別に稼ぐ方法はいくらでもある、僕達は力があるし知恵もあるから探偵が向いてると考えてこの職にしたけど、別になんだっていいんだ、それこそアリシアコーポレーションで補ってる非常食だってこっちで作ってしまえばいいだけの話だろ、月花が元々技術開発部隊でそれなりに知識も豊富だ、なら後はそれを理解出来る人材がいればいい、それをその施設から育て働かせるんだ」

ミーエル「自給自足で人材を育てるって事だね、外部からは居れないのはなんで?」

パト「離れる可能性があるからだよ、ちょっと性格悪い話だけど、保護して育てて貰った恩というものを最大限に利用するんだ、なら多少の理不尽くらいなら努力や根性で乗り越えてくれるだろう、そこで離れるという選択肢が取れる外部人材はあまり信頼出来ないんだ、仕事柄情報を外部に出して欲しくないしね」

雪花「その言い分だとフィロンちゃんやミオラちゃんはどうするの?」

パト「フィロンは大丈夫だと思ってる、だけどミオラはどうだろうな、メリアだったらさっさと肉体関係でも作って依存させろって言うんだろうな、とりあえずメリア流を採用するなら依存させる事だろうな、でもそれなら別に僕じゃなくてもいい、それに僕はあまり依存を使った手段は使いたくないんだ」

雪花「恩は利用するって言った奴のセリフじゃないな~、別にいいけどね」

パト達は外部に音が漏れないように力法を使いながら空港に移動していた。

・・・・・・
ドイツ空港 飛行機内

パト「さて、寝るか、色々考えてもいいけど到着してからでも遅くはないだろう」

ミーエル「そういうものだね、ただ情報が少ないよね、世界各国で動いてるって事はそれなりに大きな宗教なんでしょ?なら拠点が一か所とは思えないんだよね、複数あって一か所だけ攻めたら他に情報が回って警戒耐性に入られないかな、そうなると色々と面倒臭いと思うんだけど」

パト「そのための調査さ、でも少なくとも各国にその宗教の簡易的な拠点はあるかもね、そこまで攻める必要があるかどうかも調査してもらうつもりだよ、そもそもミーエルが言ったように一か所攻めた時点他拠点の連中は間違いなく警戒する、すると拉致した子供や被害者教徒だって隠されるか悪用されかねない叩くなら一気に同時に叩く必要がある」

パトはそう話しながら睡眠をとる態勢に入る。

パト「帝園は本当に便利な力だよ、今の僕なら100人くらいは呼べる、少ないならその分倒すだけだよ、帝園の弱者はこの世界では防衛軍の副隊長、隊長クラスだからさ」

雪花「まあ数の力で言えばこっちに分があるわよね、それとファルドラからは連絡来たの?ステラからでもいいけど」

パト「いいや、それに別に勝手に来るだろう」

パトはそのまま寝てしまう。

雪花「呑気なものね、色々大変だと思ってないんじゃないかしら」

ミーエル「多分そうだろうね、雪花ちゃんから見て今回の依頼はどう思う?」

雪花「う~ん、私は戦う専門だから戦闘という視点で言えば凄く簡単、勿論相手側だって刺客は居るかもだけど並大抵の相手なら別に何も怖くないわね、人質がってなっても正直って感じ、体内にもぐりこむとかそんな事されても・・・そもそも能力を受け付けないから」

ミーエル「私も保護した子供達のケアは簡単だと思う、ここでの難しいは情報をどれだけ性格に集められるかだからね、さっきも話してた事だけど被害者の数、建物の数、ここを見誤ると本当に大変、もしかすると今回の宗教が健全だと判断している国があった場合、そこに助けを要求するかも、どこが攻められたかまでわかれば相手だって私達にとって都合が悪い動きをしてくるかもしれない、答え合わせで完全正答をしないとダメって考えたらかなり大変だと思わない?」

雪花「成程、だからパトも楽観的なんだ、自分の分野は簡単だから気にしても仕方ないって」

ミーエル「そう言う事でしょうね、主様らしいというか、でも事実私達が出来る事は今の所はほぼないに等しいと思うよ、刺客を送られたら対処するくらいじゃないかな?」

雪花「それならどんどん来てほしいわね!この飛行機内で襲われたりしないかしら、流石に退屈過ぎるわ」

ミーエル「縁起でもない事言うのは辞めてよ、ここで墜落したら陸に足を運ぶ方が面倒臭いよ」

・・・・・・
ドイツに到着。

パト「腰が・・・それに暑いな・・・」

雪花「パト、とりあえずホテルでゆっくりしましょう、観光は明日からで」

ミーエル「観光に来たわけじゃないでしょ!」

???「や~君達にぽん人だね!私にぽん大好きな~のよ~」

パト「な、勝手に来るって言っただろう?」

パト達の前に立っていたのは黄色のローブを被り、黄色の仮面をかぶったパトと似た身長をした男性だった。

パト「ファル、よく来てくれた、潜入の準備はいつ頃出来そうかな?」

ファルドラ「おいおい、まずは久しぶりに会ったんだから一杯酒盛りしてからだろ、そもそも僕だって今来た所だし、情報は色々集めながら来てたけどそれにしても休みたい」

パト「それもそうだな、とりあえず宿を探すか、ファルはどうする?一応今回はエウレカ探偵事務所側の依頼だからファルの金銭面は全面こっちで見るつもりだけど、都合が悪いなら自腹でもいいぞ」

ファルドラ「お!ならお言葉に甘えて全額援助してもらおうかな!僕もそれなりに稼がないと生活が困るからさ、ほら僕達の組織って別に各自報酬制だから給料とかないし、最悪バイト探しだってしないといけないくらいなんだぞ」

パト「秘密結社がバイトは笑えるな、ならしっかり働いてもらうよ」

パト達は宿を探し出した。

・・・・・・
宿を見つけた、シングル4部屋は難しかったため、ダブルの部屋を2部屋とりパトとファルドラ、雪花とミーエルで部屋に泊まった。

パト「さて、最近はどうだったんだ?悪信教と何かしら進展はあったの?」

ファルドラ「雑魚はね、だけど公爵クラスになると全然、気になるのが君主クラスも顔を出さない、闇側の動きがここ2年大人しかった、それが気になるな、2年前なんて世界テロから色々あったわけだしな、僕自身問題も起こしたけどそれだってラディウスが悪信教として暗躍していたからっていうのもあったわけだしな、あの時は確か東京に悪信教が集結していたんだよな、何かしら暗躍しようとしていたってわけだ、だけど今は本当に何も起きていない、いや正式には今回みたいな案件はあるけどそれにしても平和過ぎる、もっと力ある闇側勢力が動いてもいいって思うんだけどな」

パト「2年前の防衛軍は僕から言ってもかなり弱体化してたからね、正義側を壊滅させたいならあのタイミングだと思って僕自身警戒はしてた、だけどそれからはまったくの音沙汰なし、何か企んでいるのかもな」

ファルドラ「そうそう、しかも今回は悪信教とは違うが宗教関係の問題だろ?なら悪信教が裏で絡んでる可能性も充分ありえるだろ、だからこの案件は僕にとっても好都合ってわけだ、何かしらヒントを得られればいんだけどな」

パトはファルドラと真面目な話をしながらも世間話に花を咲かせる。

パト「誰か良い人とか出来たのか?」

ファルドラ「馬鹿言え、そんな事ありえないね」

パト「ぶっちゃけ宝華さんとはどうなんよ?」

ファルドラ「あれは対象外だ、見た目が幼くなったとはいえ中身はあまりにも変態な叔母さん過ぎる、見た目は17歳、中身は37歳は洒落にならんだろ」

パト「でもファルドラは年下が好きなんだろ?え、違うの?」

ファルドラ「それは多分フィロンの事言ってるのか?なら違うな、僕は年下が好きなんじゃない、フィロンが好きなんだぜ?相棒?」

パト「さすがにキモいな、いい歳してるんだからヤバイ発言は控えとけよ」

ファルドラ「お前に言われたくねえよ、実際どうなんよ、どんだけの女を口説いてきたんだ?」

パト「そうだな、最低でも100万人の女神かな、モテモテだぞ、もうそれはそれはマジプレッシャー」

ファルドラ「あれか、自分の行動全てが神格化されるって奴か、動きにくいにも程があるな、エロゲとかの趣味は健在なんだろ?」

パト「勿論だろ、ギャルゲーとかエロゲ―はエロ抜きにしても最高のコンテンツだぞ、それをやめるなんて僕には到底出来ないね」

ファルドラ「それでこそ相棒だな、現実の方がエロゲよりエロゲ主人公やってるのにエロゲの方を選ぶそのヘタレ具合、中々のポテンシャルだぜ!」

パト「うるせ!」

パトはファルドラの肩に対して軽く肘で小突く、そんな会話をして二人は睡眠に入る。

次の日から仕事をするために英気を養うために。

patopatoblog at 03:37│日常 | メインエピソード
No.206 保護者であり主│No.208 ストレリチアの歴史