2026年05月09日
No.206 保護者であり主
トントントン
フルールは扉を開ける。
エイリ「どうぞ、入って大丈夫ですよ」
エイリの返事を聞いてからフルールは部屋に入る。
フルール「エイリ様、今日の業務を終えたのですが」
フルールはエウレカ探偵事務所の業務を終え、エイリに報告していた。
エイリ「はい、ありがとうございます、琴歌様からの指令もありませんし、追加の仕事も今はありません、なので折角という所もありますし、休憩して頂いても問題ないですよ、どうせなら主様の所に行ってはどうでしょうか?確か主様の班も本社に居るみたいですし、たまには元気な顔を見せてあげたらいいと思いますよ」
エイリとフルールはパト達とは別の所で同居で住んでいた。
仕事上パトと会う機会がかなり減ったエイリとフルールとしては元々の専属侍女としての役割を果たしたいと考えていた。
だがパトが「エウレカ探偵事務所では専属秘書という業務は休止だ、エウレカ探偵事務所の社員として与えられた役割を真っ当してくれたらいい、それも僕にとって試したい事でもあるんだ」と言われていたため、今は専属秘書の業務は行わずにOLとして働いている形をとっている。
フルール「そうですね、たまには主様の所に行きましょうか、でも大丈夫でしょうかね、もし迷惑がられたら・・・」
フルールは心配していた、何故なら自分達は距離を置かれているのではないかと考えているからだ。
パトがEDになっている事は勿論専属侍女であるフルールも把握している。
だがその原因の中に自分が含まれていると考えていたのだ。
フルールも専属侍女として性的な奉仕を行っていたため、それが問題だったのではないか、
パト自身そのことに関して気にしている所があるため距離を置いているのではないか、
そう考えていたため、主であるパトの所に向いたい気持ちはあれど本当に向っていいのか、
そう考える。
エイリ「例えそうだったとしても主様が私達を同行する許可をしていただいたのです、つまりフルールが考えいるような事はありません、心配せずに主様に笑顔を向けてください。」
エイリは笑顔でそういうとフルールをパトの所に送り出した。
エイリ(私も最近主様の所に向ってないですね、でも私の場合はメルリア様に申し訳ないという気持ちの方が強いんですよね、私達も同罪だと思う中メルリア様だけが色んな名目はあれど帝国に置いて行かれた、それはメルリア様にとってもとてもショックな出来事です、あれほど一途に主様を愛していたメルリア様ですからね、きっと・・・だから私は少し距離を置きます、パト様に不満があるわけではなく、メルリア様の事を考えて・・・でもそれって主様の失礼なのでしょうね、誰よりも主様を優先するのが私の役目なのに、いいえ、今はその役割も休止している、なら今は個人的な考えを通しても問題ないはずです!)
エイリはそう考えながら業務に戻る。
・・・・・・
パト達A班はエウレカ探偵事務所本社で待機していた。
ミーエル「ああ、資格勉強しないと、なんで私ばっかりこんなに沢山勉強しないといけないんだろう」
雪花「え~どんな勉強してるの・・・ってうわ!難しい!これ全部覚えないといけないの!?3行読んだらもう頭痛で・・・早退しようかしら、暇だし」
ネル「おいおい雪花よ、勉強嫌いもいいがお前も何かしら資格勉強はしておくのだな、知識は戦闘においてとても大事な事なんだぞ、ミーエルその本を見せてみろ」
ネルはミーエルから本を取る、それは過去問等の問題集だった。
ネル「成程、適当な紙あるか?ないなら能力で作るだけだが」
ミーエル「ないから作って」
ネル「仕方ない、あまりこういう使い方をしたくないんだがな、安っぽいからな」
ネルはそう言いながら神羅万象支配内にある創作支配の能力で紙を生成する。
雪花「ネルって攻撃系の能力しか使えないって思ってたけどそうじゃないのね」
ネル「おいおい、それだと雑魚じゃないか、私達ヘブンズハートの最低条件は【神羅万象支配】そして神羅万象支配は全能力の取得が可能、その中で私は攻撃関係が優れているというだけで基本的な能力の使い方ならなんでも出来る、お前らの真似事だって容易だ、治療だって別に出来るには出来るしな」
ネルはミーエルから奪った過去問の問題を紙に書いていた。
軽くペラペラと紙をめくり、一年分の過去問を解いた。
ネル「雪花、答え合わせしてくれないか?」
雪花「おっけ~!・・・」
雪花はネルが解いた問題の答え合わせをする、するとその問題は全て正解だった。
雪花「すご、全部正解じゃない・・・」
ネル「当たり前だ、これくらいの知識持っていなければ能力として扱えないだろう、それに医療知識は戦闘面でも役に立つ、人体の急所を知る事も大事だし、どの部位をどのように効率よく攻撃したら最低限の攻撃で相手を再起不能に出来るかなんて常に得ている知識の中から研究をしている、今のままで充分強いと慢心していたら下の連中に抜かされる恐れがあるだろう、ただでさえ私は今万園ではほぼ下位の世界王だしな、私自身かなり鍛錬と研究を続けているんだ」
ミーエル「関心、ネルでもしっかり勉強というか特訓してるんだ、てっきりずっと遊んでいるとばかり」
ネル「やりがいのある目標があるなら勿論やるさ、帝園の時はやる事がなかっただけだ、なにせ私は序列2位、ミール以外は敵なしだったからな」
ミーエル「一番じゃないじゃん、ミール様がいるじゃん、なら努力しなよ」
ネル「馬鹿言え、次元が違い過ぎて少し努力した程度で埋まる差じゃない事くらい私でも把握していた、ならちまちま努力してもミールの1日で得られる力と私の1日で得られる力の差が100あったとしてそれが99になる程度の努力に何の意味がある、差が開くのを遅くする努力だけしましたなんて負け犬の努力だろう?」
ミーエル「結局負けを認めている時点で負け犬の気がするんだけど、まあ私にはわからない世界だし、別にどうでもいいや、ほらネル返して、私だって別にその問題が難しいなんて思ってないよ、ただ日本語とか英語が難しいって話だよ、私達は本能で理屈を理解してるけど、日本語や英語の文脈や意味で私の知識をどう表現するか、理解するか、それが難しいだけなんだから」
ネル「そうかそうか、なら日本語をしっかり教えてやろうか?私は2日でマスターしたぞ?言葉巧みに主様を貶すためにはしっかり勉強しなければいけないしな!」
ミーエル「努力の方向性が酷い・・・」
雪花「ネルって本当当たり前のように努力が出来るタイプなのよね、しかも普通に頭も良いと来た、普通に脳筋キャラだと思っていたのに、なんか裏切られた気分だわ」
雪花が不貞腐れているとトイレからパトが出て来た。
パト「なんの話をしてたんだ?」
雪花「ネルがかなり頭良い事にちょっと不満というかキャラがブレてるというか」
パト「まあ頭良くないとあんなに能力は扱えないよな、雪花も何か勉強とかするのか?僕は勿論しないけど、強いて言うなら計算が強くなりたいくらいかな、お金の計算出来ないと社長として色々終わってるし」
雪花「私だって・・・うん全然してない、勉強嫌、なんで大人になってまで勉強しなきゃならないのか意味わからない、資格なんて頭良い人に全部取らせて名前だけ借りたらいいじゃない、そういう意味で月花お姉ちゃん達が居るんじゃないの?」
雪花は頭を抱えて包まってしまう。
パト「ほぼほぼ同意見だけど国外で資格を求められた時に誰も資格を持ってなかったら誰かの資格証と資格保有者が到着するまで足止めをくらう事になるんだぞ、それは流石に困るだろ?」
雪花「それこそミーエルちゃんに取って貰ったらいいんじゃない?頭良いし」
ミーエル「私は医療の知識が豊富なだけでそれ以外の知識は全然だよ?」
パト「僕なんて義務教育レベルだぞ?まあ流石に帝国で何度も授業をしていた分多少は学力は上がってるかもだけど、その殆どが多分地球の物理では役に立たないものばかりだしね、いや、どうなんだろ?実際にやったことないからわからないや、物質というか概念が基本違うしなぁ~」
パトは考えている所にフルールがやってきた。
フルール「パト様、お元気そうで何よりです」
フルールはニコっとパトに向けて笑顔を向けた。
パト「フルールじゃないか、どうしたんだこんなところまで来て?何か不手際とかあった?」
フルール「いえいえ、私の業務が終わって落ち着いたのでパト様の所に遊びに来たって感じですかね」
パト「そうかそうか、なら折角だし二人で散歩でもしようか!皆僕とフルール席を空けるからゆっくりしててよ」
パトはそう言うとフルールを連れて外に出て行った。
ネル「随分嬉しそうだったな、あの娘がそんなに気に入っていたのか?」
雪花「まあパトが個人的に保護している子だしね、歳は近いかもだけど色々特別でしょ、娘っていったら肉体関係あるし色々拗れてヤバイけど、大事だと思うよ」
ミーエル「実際気にしてたしね、でもどこか地球の方がフルールちゃんは向いてると思ってるみたいだし、実際フルールちゃんくらいの実力でもなんとかなるから地球は居心地いいかもね、帝国に比べたら」
3人は話を続けていた。
・・・・・・
パトとフルールは街をゆっくり歩いていた。
パト「どう、地球は馴染めそう?帝国よりかは居心地良いと思ってるんだけど」
フルール「はい、実際私でも実力を発揮出来るといいますか、むしろエイリ様程出来る方が色々地球に合わせて規制されているのが辛そうだなとは思いますが」
パト「それは仕方ないよ、僕は別に無双したい訳じゃないからね、チートとかそんなものはなしで自分の使えるものでどこまでやれるか、それが僕達のやりたい事だからさ、出来れば帝国基準のスペックは使わないで欲しいんだよ」
フルール「そうですね、その考え方なら私はバッチリです!しっかり適応出来てますよ」
フルールは笑顔で答える、その姿を見てパトも安堵する。
パト「でも安心したよ、ずっと僕の所に来なかったからさ、忙しいのかなって思ってたんだよ、そろそろ僕の方から顔を出した方がいいかなとか」
フルール「そんなことは・・・いえ色々忙しかったのも本当ですが、実際は少しだけ気を使ってました、私なんかがパト様の所に行って良いものかと」
パトはフルールが何を気にしているのか、それをすぐに読み取った。
パト「フルールは関係ないし、もちろんエイリだってメルリアだって関係ないよ、誰も悪くない、強いて言うなら僕が弱かったのが原因だ、器があまりにも小さすぎたんだ、もっと寛大ならもっと皆を幸せに出来ただろう、帝国だってメリア達にとっても有利な国営に導けたものを僕一人の我儘で止まっていた事だって多い、それは僕が色々と弱かったせいであって皆の責任じゃない」
パトは少し悲しそうな顔で前を見る。
パト「今思うと意地になって肉体関係を拘る必要も無かったのかなって思ってるよ、なにせ僕は帝国の国王だ、国益を考える事も国民を裕福にさせるのも僕の義務だ、皆僕を信じて僕達の国に身を委ねているわけだしね、だったら僕は躊躇してたらダメだったんだ、メリアの言う通り身体を許して進化させて強化させて、子供を孕ませて、将来有望な遺伝子を残す、現存の女神達も性行為までしたら世界を持つ事が出来るかもしれない、そうなればエウレカ帝国は大きな進化を遂げてすぐにでも世界で一番の国が出来ていたかもしれない、誰もが望むハッピーエンドを僕だけが頑なに拒んだ結果なんだ、だから僕が悪い」
フルール「そうやっていつも自分だけが悪いって思い詰めてる、それだと疲れるでしょう?」
フルールは言葉を崩す、今は専属侍女、いや主と従属の関係ではなく保護者と保護されている者として話をする。
フルール「パト様がそこまで考える必要は今はないと思います、国王とただの国王様のご厚意で保護された市民の私程度が対等の価値観を持つというのが不可能なのは理解してる、でも私は主であり、国王であり、私を保護してくれた大事な人だからこそ言える、貴方は今自分をそうやって攻めるべきじゃないです。やり方が悪かった、パト様にばかり負担を掛けるやり方がおかしい、そう考えるしかないじゃないですか、そもそも男性一人で数百万の女神を孕ませるなんてどう考えたって無茶苦茶です、道徳的にも酷いと思います、パト様を酷使させれば成り立つなんてそれは成り立つなんて言いません」
フルールは震えながらパトの腕袖を掴む、出過ぎた事を言っていると思っているフルールの声はどこか必死で、少し泣きそうな顔でパトを見つめる。
パト「ごめんね、別に自暴自棄になってるわけじゃないんだ、そういう可能性もあったって話をしたかったんだ、僕だって間違っていると思っていたよ、モラルとか道徳は置いておいても100万も10万でも毎日毎日なんて絶対に無理だ、例え出来たとしてもそうなると大事にしたい子達をおろそかにしてしまう事になる、全てを得ようとして大事な物を失うなんて馬鹿な話はないだろう?だから僕は大事な物を優先したんだ、その選択に今は後悔はないよ」
パトはフルールの頭を優しく撫でる。
フルール「その大事な物の中に私が入ってるのは凄く嬉しいです、私は貴方に全てを救われた、だからこそ私の全てを貴方に委ねると心から誓っています。別に私が専属神の皆様のように特別になれるなんて自惚れてはおりません、メルリア様やエイリ様よりも愛されたいなんて望んでおりません、だけど一番非力であってもお傍に置いてほしい、お傍で貴方のお力になりたい、そう思っています」
パト「ありがとう、そこまで言ってくれたら流石に照れるよ、でもそんなフルールだから一緒に連れて来たんだよ、これからも遠慮せずに僕の所に遊びにおいで僕は君の保護者でもあるんだからさ」
フルール「はい!」
パトとフルールは手を繋ぎながらゆっくり散歩を続けた。
フルールの表情は先ほどまであった不安の感情はなく、晴れやかな表情だった。
フルールは扉を開ける。
エイリ「どうぞ、入って大丈夫ですよ」
エイリの返事を聞いてからフルールは部屋に入る。
フルール「エイリ様、今日の業務を終えたのですが」
フルールはエウレカ探偵事務所の業務を終え、エイリに報告していた。
エイリ「はい、ありがとうございます、琴歌様からの指令もありませんし、追加の仕事も今はありません、なので折角という所もありますし、休憩して頂いても問題ないですよ、どうせなら主様の所に行ってはどうでしょうか?確か主様の班も本社に居るみたいですし、たまには元気な顔を見せてあげたらいいと思いますよ」
エイリとフルールはパト達とは別の所で同居で住んでいた。
仕事上パトと会う機会がかなり減ったエイリとフルールとしては元々の専属侍女としての役割を果たしたいと考えていた。
だがパトが「エウレカ探偵事務所では専属秘書という業務は休止だ、エウレカ探偵事務所の社員として与えられた役割を真っ当してくれたらいい、それも僕にとって試したい事でもあるんだ」と言われていたため、今は専属秘書の業務は行わずにOLとして働いている形をとっている。
フルール「そうですね、たまには主様の所に行きましょうか、でも大丈夫でしょうかね、もし迷惑がられたら・・・」
フルールは心配していた、何故なら自分達は距離を置かれているのではないかと考えているからだ。
パトがEDになっている事は勿論専属侍女であるフルールも把握している。
だがその原因の中に自分が含まれていると考えていたのだ。
フルールも専属侍女として性的な奉仕を行っていたため、それが問題だったのではないか、
パト自身そのことに関して気にしている所があるため距離を置いているのではないか、
そう考えていたため、主であるパトの所に向いたい気持ちはあれど本当に向っていいのか、
そう考える。
エイリ「例えそうだったとしても主様が私達を同行する許可をしていただいたのです、つまりフルールが考えいるような事はありません、心配せずに主様に笑顔を向けてください。」
エイリは笑顔でそういうとフルールをパトの所に送り出した。
エイリ(私も最近主様の所に向ってないですね、でも私の場合はメルリア様に申し訳ないという気持ちの方が強いんですよね、私達も同罪だと思う中メルリア様だけが色んな名目はあれど帝国に置いて行かれた、それはメルリア様にとってもとてもショックな出来事です、あれほど一途に主様を愛していたメルリア様ですからね、きっと・・・だから私は少し距離を置きます、パト様に不満があるわけではなく、メルリア様の事を考えて・・・でもそれって主様の失礼なのでしょうね、誰よりも主様を優先するのが私の役目なのに、いいえ、今はその役割も休止している、なら今は個人的な考えを通しても問題ないはずです!)
エイリはそう考えながら業務に戻る。
・・・・・・
パト達A班はエウレカ探偵事務所本社で待機していた。
ミーエル「ああ、資格勉強しないと、なんで私ばっかりこんなに沢山勉強しないといけないんだろう」
雪花「え~どんな勉強してるの・・・ってうわ!難しい!これ全部覚えないといけないの!?3行読んだらもう頭痛で・・・早退しようかしら、暇だし」
ネル「おいおい雪花よ、勉強嫌いもいいがお前も何かしら資格勉強はしておくのだな、知識は戦闘においてとても大事な事なんだぞ、ミーエルその本を見せてみろ」
ネルはミーエルから本を取る、それは過去問等の問題集だった。
ネル「成程、適当な紙あるか?ないなら能力で作るだけだが」
ミーエル「ないから作って」
ネル「仕方ない、あまりこういう使い方をしたくないんだがな、安っぽいからな」
ネルはそう言いながら神羅万象支配内にある創作支配の能力で紙を生成する。
雪花「ネルって攻撃系の能力しか使えないって思ってたけどそうじゃないのね」
ネル「おいおい、それだと雑魚じゃないか、私達ヘブンズハートの最低条件は【神羅万象支配】そして神羅万象支配は全能力の取得が可能、その中で私は攻撃関係が優れているというだけで基本的な能力の使い方ならなんでも出来る、お前らの真似事だって容易だ、治療だって別に出来るには出来るしな」
ネルはミーエルから奪った過去問の問題を紙に書いていた。
軽くペラペラと紙をめくり、一年分の過去問を解いた。
ネル「雪花、答え合わせしてくれないか?」
雪花「おっけ~!・・・」
雪花はネルが解いた問題の答え合わせをする、するとその問題は全て正解だった。
雪花「すご、全部正解じゃない・・・」
ネル「当たり前だ、これくらいの知識持っていなければ能力として扱えないだろう、それに医療知識は戦闘面でも役に立つ、人体の急所を知る事も大事だし、どの部位をどのように効率よく攻撃したら最低限の攻撃で相手を再起不能に出来るかなんて常に得ている知識の中から研究をしている、今のままで充分強いと慢心していたら下の連中に抜かされる恐れがあるだろう、ただでさえ私は今万園ではほぼ下位の世界王だしな、私自身かなり鍛錬と研究を続けているんだ」
ミーエル「関心、ネルでもしっかり勉強というか特訓してるんだ、てっきりずっと遊んでいるとばかり」
ネル「やりがいのある目標があるなら勿論やるさ、帝園の時はやる事がなかっただけだ、なにせ私は序列2位、ミール以外は敵なしだったからな」
ミーエル「一番じゃないじゃん、ミール様がいるじゃん、なら努力しなよ」
ネル「馬鹿言え、次元が違い過ぎて少し努力した程度で埋まる差じゃない事くらい私でも把握していた、ならちまちま努力してもミールの1日で得られる力と私の1日で得られる力の差が100あったとしてそれが99になる程度の努力に何の意味がある、差が開くのを遅くする努力だけしましたなんて負け犬の努力だろう?」
ミーエル「結局負けを認めている時点で負け犬の気がするんだけど、まあ私にはわからない世界だし、別にどうでもいいや、ほらネル返して、私だって別にその問題が難しいなんて思ってないよ、ただ日本語とか英語が難しいって話だよ、私達は本能で理屈を理解してるけど、日本語や英語の文脈や意味で私の知識をどう表現するか、理解するか、それが難しいだけなんだから」
ネル「そうかそうか、なら日本語をしっかり教えてやろうか?私は2日でマスターしたぞ?言葉巧みに主様を貶すためにはしっかり勉強しなければいけないしな!」
ミーエル「努力の方向性が酷い・・・」
雪花「ネルって本当当たり前のように努力が出来るタイプなのよね、しかも普通に頭も良いと来た、普通に脳筋キャラだと思っていたのに、なんか裏切られた気分だわ」
雪花が不貞腐れているとトイレからパトが出て来た。
パト「なんの話をしてたんだ?」
雪花「ネルがかなり頭良い事にちょっと不満というかキャラがブレてるというか」
パト「まあ頭良くないとあんなに能力は扱えないよな、雪花も何か勉強とかするのか?僕は勿論しないけど、強いて言うなら計算が強くなりたいくらいかな、お金の計算出来ないと社長として色々終わってるし」
雪花「私だって・・・うん全然してない、勉強嫌、なんで大人になってまで勉強しなきゃならないのか意味わからない、資格なんて頭良い人に全部取らせて名前だけ借りたらいいじゃない、そういう意味で月花お姉ちゃん達が居るんじゃないの?」
雪花は頭を抱えて包まってしまう。
パト「ほぼほぼ同意見だけど国外で資格を求められた時に誰も資格を持ってなかったら誰かの資格証と資格保有者が到着するまで足止めをくらう事になるんだぞ、それは流石に困るだろ?」
雪花「それこそミーエルちゃんに取って貰ったらいいんじゃない?頭良いし」
ミーエル「私は医療の知識が豊富なだけでそれ以外の知識は全然だよ?」
パト「僕なんて義務教育レベルだぞ?まあ流石に帝国で何度も授業をしていた分多少は学力は上がってるかもだけど、その殆どが多分地球の物理では役に立たないものばかりだしね、いや、どうなんだろ?実際にやったことないからわからないや、物質というか概念が基本違うしなぁ~」
パトは考えている所にフルールがやってきた。
フルール「パト様、お元気そうで何よりです」
フルールはニコっとパトに向けて笑顔を向けた。
パト「フルールじゃないか、どうしたんだこんなところまで来て?何か不手際とかあった?」
フルール「いえいえ、私の業務が終わって落ち着いたのでパト様の所に遊びに来たって感じですかね」
パト「そうかそうか、なら折角だし二人で散歩でもしようか!皆僕とフルール席を空けるからゆっくりしててよ」
パトはそう言うとフルールを連れて外に出て行った。
ネル「随分嬉しそうだったな、あの娘がそんなに気に入っていたのか?」
雪花「まあパトが個人的に保護している子だしね、歳は近いかもだけど色々特別でしょ、娘っていったら肉体関係あるし色々拗れてヤバイけど、大事だと思うよ」
ミーエル「実際気にしてたしね、でもどこか地球の方がフルールちゃんは向いてると思ってるみたいだし、実際フルールちゃんくらいの実力でもなんとかなるから地球は居心地いいかもね、帝国に比べたら」
3人は話を続けていた。
・・・・・・
パトとフルールは街をゆっくり歩いていた。
パト「どう、地球は馴染めそう?帝国よりかは居心地良いと思ってるんだけど」
フルール「はい、実際私でも実力を発揮出来るといいますか、むしろエイリ様程出来る方が色々地球に合わせて規制されているのが辛そうだなとは思いますが」
パト「それは仕方ないよ、僕は別に無双したい訳じゃないからね、チートとかそんなものはなしで自分の使えるものでどこまでやれるか、それが僕達のやりたい事だからさ、出来れば帝国基準のスペックは使わないで欲しいんだよ」
フルール「そうですね、その考え方なら私はバッチリです!しっかり適応出来てますよ」
フルールは笑顔で答える、その姿を見てパトも安堵する。
パト「でも安心したよ、ずっと僕の所に来なかったからさ、忙しいのかなって思ってたんだよ、そろそろ僕の方から顔を出した方がいいかなとか」
フルール「そんなことは・・・いえ色々忙しかったのも本当ですが、実際は少しだけ気を使ってました、私なんかがパト様の所に行って良いものかと」
パトはフルールが何を気にしているのか、それをすぐに読み取った。
パト「フルールは関係ないし、もちろんエイリだってメルリアだって関係ないよ、誰も悪くない、強いて言うなら僕が弱かったのが原因だ、器があまりにも小さすぎたんだ、もっと寛大ならもっと皆を幸せに出来ただろう、帝国だってメリア達にとっても有利な国営に導けたものを僕一人の我儘で止まっていた事だって多い、それは僕が色々と弱かったせいであって皆の責任じゃない」
パトは少し悲しそうな顔で前を見る。
パト「今思うと意地になって肉体関係を拘る必要も無かったのかなって思ってるよ、なにせ僕は帝国の国王だ、国益を考える事も国民を裕福にさせるのも僕の義務だ、皆僕を信じて僕達の国に身を委ねているわけだしね、だったら僕は躊躇してたらダメだったんだ、メリアの言う通り身体を許して進化させて強化させて、子供を孕ませて、将来有望な遺伝子を残す、現存の女神達も性行為までしたら世界を持つ事が出来るかもしれない、そうなればエウレカ帝国は大きな進化を遂げてすぐにでも世界で一番の国が出来ていたかもしれない、誰もが望むハッピーエンドを僕だけが頑なに拒んだ結果なんだ、だから僕が悪い」
フルール「そうやっていつも自分だけが悪いって思い詰めてる、それだと疲れるでしょう?」
フルールは言葉を崩す、今は専属侍女、いや主と従属の関係ではなく保護者と保護されている者として話をする。
フルール「パト様がそこまで考える必要は今はないと思います、国王とただの国王様のご厚意で保護された市民の私程度が対等の価値観を持つというのが不可能なのは理解してる、でも私は主であり、国王であり、私を保護してくれた大事な人だからこそ言える、貴方は今自分をそうやって攻めるべきじゃないです。やり方が悪かった、パト様にばかり負担を掛けるやり方がおかしい、そう考えるしかないじゃないですか、そもそも男性一人で数百万の女神を孕ませるなんてどう考えたって無茶苦茶です、道徳的にも酷いと思います、パト様を酷使させれば成り立つなんてそれは成り立つなんて言いません」
フルールは震えながらパトの腕袖を掴む、出過ぎた事を言っていると思っているフルールの声はどこか必死で、少し泣きそうな顔でパトを見つめる。
パト「ごめんね、別に自暴自棄になってるわけじゃないんだ、そういう可能性もあったって話をしたかったんだ、僕だって間違っていると思っていたよ、モラルとか道徳は置いておいても100万も10万でも毎日毎日なんて絶対に無理だ、例え出来たとしてもそうなると大事にしたい子達をおろそかにしてしまう事になる、全てを得ようとして大事な物を失うなんて馬鹿な話はないだろう?だから僕は大事な物を優先したんだ、その選択に今は後悔はないよ」
パトはフルールの頭を優しく撫でる。
フルール「その大事な物の中に私が入ってるのは凄く嬉しいです、私は貴方に全てを救われた、だからこそ私の全てを貴方に委ねると心から誓っています。別に私が専属神の皆様のように特別になれるなんて自惚れてはおりません、メルリア様やエイリ様よりも愛されたいなんて望んでおりません、だけど一番非力であってもお傍に置いてほしい、お傍で貴方のお力になりたい、そう思っています」
パト「ありがとう、そこまで言ってくれたら流石に照れるよ、でもそんなフルールだから一緒に連れて来たんだよ、これからも遠慮せずに僕の所に遊びにおいで僕は君の保護者でもあるんだからさ」
フルール「はい!」
パトとフルールは手を繋ぎながらゆっくり散歩を続けた。
フルールの表情は先ほどまであった不安の感情はなく、晴れやかな表情だった。
patopatoblog at 05:32│日常
