2025年12月

2025年12月30日

No.200 出揃った円卓の王(エテルの進化)後日談

万園に在籍する世界王全員に通達が行き渡る。

ストレリチア「円卓の王 13名はただちに万園の玉座に集まってください」

・・・・・・
誤謬「これが円卓の王だけが許されているというストレリチア様への謁見・・・」

円卓の王 第十三席 誤謬(ごびゅう)

誤謬は円卓の王の中では一番若い世界王であり、最も円卓の王として新しい王。
今までストレリチアから招集に立ち会う事がなかったため動揺する。

・・・・・・
花神「とうとう・・・ですか・・・」

円卓の王 第十二席 花神(かしん)

白い部屋と巨大な純白のクッションの上で裸で横になっているのは花神、彼女は花で服を見繕いながらクッションの上に立ち上がる。

・・・・・・
凄艶「ストレリチア様、動き出すのですね」

円卓の王 第十一席 凄艶(せいえん)

多くの芸術作品、そして大きな舞台の真ん中に立つのは凄艶、彼女は歩みを始める。

・・・・・・
媛命「さて、今回はどんな厄介事を押し付けてくるのかな」

円卓の王 第十席 媛命(えんめい)

心安らぐ豊かな空間の中、彼女は憂鬱そうな顔で空を見上げる。

・・・・・・
怜悧「いくね、きっと私達にとっても良くない事が起きるかもね」

円卓の王 第九席 怜悧(れいり)

神経を研ぎ澄まし、ローブを纏う彼女、そしてその周りには無機質で巨大な手、そして怜悧を囲うように舞う無機質な龍のような生物

・・・・・・
玲瓏「終わらせたい仕事があったのですが、仕方ありませんね、これもストレリチア様、そして主様のお導きなのですから」

円卓の王 第八席 玲瓏(れいろう)

多くの本が積まれている書庫の最奥で一人呟くのは玲瓏、彼女の声は現実にしてしまう効果を無意識レベルで持ってしまうため、効果が出ないように極力声を小さくする。

・・・・・・
仙厳「地獄の始まりか、それとも天国の扉が開く音か・・・」

円卓の王 第七席 仙厳(せんげん)

仙厳は気を引き締めてストレリチアの場所に向かう、その表情は硬く、これから起きる事に対して緊張感を持っていた。

・・・・・・
神籟「さて、このタイミングでって事は主様絡みでしょうね、ただし嫌な形でしょうかね」

円卓の王 第六席 神籟(しんらい)

神籟は今から起るであろうことに大体の予測をつけ、移動を開始する、その足取りは何処か楽し気だった。

・・・・・・
惺紡「私の力をもってしてもか、平穏が崩れる音が聞こえるな」

円卓の王 第五席 惺紡(せいほう)

惺紡は過去の世界王戦争の再来を危惧した。だがそれはストレリチア本人が拒んだ結果、
同じ過ちを繰り返す事はないはずだと心の中で自身を言い聞かす。

・・・・・・
朔薬「・・・・・・いったい誰が告げ口したのでしょうね」

円卓の王 第四席 朔薬(さくやく)

疎ましそうにつぶやく彼女の顔はどこか曇っていた。

・・・・・・
円卓の王達が次々とストレリチアが在籍する世界に集まる。

誤謬「ここが・・・そしてお前達がごびゅ~と同じ世界王・・・」

花神「こうして十三席から四席まで集まる事は稀ですね、過去に一度も無かったのではないでしょうか?」

凄艶「そうだね、でもこうして私達を集める理由はないかな?今まで好きにさせてもらっていたのに」

媛命「どうでもいいよ、どうせストレリチア様が決めた事に断れるわけじゃないんだしさ、そもそもそんな事を考えてたら君達、死ぬよ?」

怜悧「珍しく媛命と意見があったね、変な考察はやめるね、どうせすぐに答えは聞けるね」

玲瓏「・・・」(ただ他の世界王達の話を聞く玲瓏)

仙厳「静かにしろ、今ここには朔薬様や惺紡様も居る、どの発言が刑に処されるかわからないぞ」

神籟「そうですね、ですが自由な発言で罰則はありえません、発言の自由を奪う事はストレリチア様は求めていない、寛大なお方ですからね」

惺紡「神籟のストレリチア様至上主義には尊敬に値するね、それはストレリチア様から直接仕事を頂ける立場故かな?神籟?」

神籟「代わりたければ譲ってもいい、だけど果たして惺紡がそんな事出来るのかな?いや出来たとしても話の意図を理解できないだろうね、君は所詮暴力にものを言わすしかないんだからね」

朔薬「神籟、惺紡、これ以上言い合いは辞めてください、そろそろトップ3が入ってきますよ」

朔薬がそういうと3つの光の柱が現れる。

・・・・・・
ストレリチアが座る玉座、その前に3つの椅子が現れる。

誕爛「皆もう集合してるね、こうやって皆の姿を見られるのは凄く感慨深い、気を休めるといい」

円卓の王 第三席 誕爛(たんらん)

円卓の王の中で最も身長が低い誕爛が現れた椅子の上で足を組む、そしてその視線は全員を凍らせるには充分だった。

神籟「相変わらずずっと威嚇してるのね、怖いのよ、いい加減」

誕爛「すまないね、どれだけコントロールしてもこの微細な漏れはどうしようも出来ないんだ、なにせこれは【息を吸って吐く】のと同じ程度の微量なオーラなのだから、これを止めるのは息をするなというのと同義だ」

祖占「いやいや、同義じゃないよ、それは君がオーラの制御が下手だからだよね?下手の理由をオーラの責任に擦り付けるのは私としてはどうかなって思うわね」

円卓の王 第二席 祖占(そうらな)

誕爛「いえいえ、僕のオーラ量は祖占殿以上のものでしてね、というよりほぼオーラという概念を持たない貴女に到底理解出来るものではない、そもそも僕が本気を出せばランクを一つあげるくらい容易だ、あまりデカい態度で居ると僕は君を第三席の座に座らせないといけないな」

祖占「やってみろよガキ、お前みたいな軍隊蟻を量産して出した所で雑魚は雑魚だろうが、それともまさかお前が指揮した従属なら私に届くとでも思ってるのか?それこそ心外だ、第七席連中ならそれで充分殺せるが私を殺せるとは到底思えないけどね」

第三席と第二席が睨み続ける。

軍として最強の力を持つ第三席

個として最強の力を持つ第二席

この二人の意見がかみ合う事は一切ない。

・・・・・・
「待たせたね、全員集まってるね、嬉しいわ」

円卓の王達「「「「来たな」」」」

最後の一席に一人の女性が現れる。

祖占「重役出勤お疲れ様界羅、随分遅かったんじゃない?」

界羅「色々準備に手間取ってね、祖占も誕爛も元気そうね、ずっと自分の殻に閉じこもってばかりじゃなくたまには表に顔を出したらどう?」

誕爛「お生憎だね、僕は既に僕の力を分け与えた僕の世界王を主様の専属神の一人、カナに送っている、彼女は優秀だよ、ランク以上に出来る事が多い、強すぎればカナ本人が壊れる可能性があるからね、あの程度の世界王で丁度いいと僕は思ってるんだけどね」

祖占「それを言えば私もだね、四季雪花、彼女の力はまさに私の後釜に相応しい、私がユミルを送り込んだ、上手くいけばきっと四季雪花は私のような力を手に入れる、全てを失う代わりに全てを得る最強の力をね、それこそ主様が求める最強の専属神だと思わないかい?」

界羅は二人の話を聞き、少し笑いながら首を横に振る。

界羅「お話にならないね、確かに結果的に言えば世界王も世界の質も貴方達二人が関わった子は別格の物となっている、結果的に帝王様の力になれる、それは大変すばらしい事だと私は思います、ですが肝心の帝王様本人を蔑ろにした政策に一体何の意味があるのでしょうか?」

円卓の王 第一席 界羅(かいら)

第四席より下の世界王達はトップ3の会話をただただ聞いていた。
聞く以外の選択肢がなかったのだ。

神籟「聞きたい事は山ほどある、だけどここで口を挟めば誰かの機嫌を損ねてしまうかもしれない、トップ3の実力は万園内でも異常な程の上だ。

その3人の逆鱗に触れる事が何よりも恐怖だった。

界羅「今回の提案も私が行いました、由々しき事態であり、そして今後の万園の在り方を・・・それを明確にしてもらうための時間です、そこで私は貴方達でも帝王様のお力になれる政策を考えストレリチア様に提案しました。あの方は最初こそ悩みはしましたが最後は了承してくれました。」

祖占「おい待て、私達はストレリチア様の話を聞きに来たんだ、お前の話を聞きに来たわけじゃないぞ界羅、これ以上出しゃばるな」

祖占は界羅を睨みつける、だが界羅はそれをものともせず話を続ける。

・・・・・・
界羅「まず一件、万園経由から外れた世界王が生まれた、名はエテル・ノーミール。もとは帝園(ミガドルエデン)出身の従属だった、だけど最近昔の私がそのエテルに敗れたの、それはもう一方的に・・・そして不手際でまさかの私が彼女の相手にすることになった・・・」

仙厳「それが本当ならば異常事態ですね、早く万園の世界王として登録するべきです、でなければ制御が効かずに主様に被害が」

界羅「余計な事はしなくていい、むしろ喜ばしい事です、良い傾向です、なにせただの従属が世界王に進化した、本来ならば世界王に適正がある従属が各世界で育て、万園と帝王様がその従属を選びこの万園の世界王として扱う、だけどその流れを無視したイレギュラー、それをすぐに排除するのは勿体ない、そうは思いませんか?」

凄艶「界羅様、仙厳様や玲瓏様はその状況を放置できない立場にあります、元々界羅様は私達を集めてどうするつもりだったのか、それを聞かせてはくれませんか?」

界羅「世界王としてのトリガー、それは世界王遺伝子を取り込む事、それは誕爛もわかっていることでしょう、なにせ全世界で世界王を作れるのはストレリチア様と私と誕爛の3人だけ・・・今まではその世界王遺伝子を適正がない子に植え付けても身体が朽ちるだけだった」

界羅は冷たい眼差しで円卓の王全員を睨む。

界羅「エテルは元々世界王適正外の従属だった、だけど世界王に進化した、SSSクラスの私を殺す程の力を持って・・・でもそうね、相性で勝っただけで彼女自体のランクをつけるとするなら・・・E+かDかな、進化した【死界の手】はまさに即死級、どんな策も現象もその手の前では無力、近いと言えば祖占に近いかな、それはいいとして、彼女は私の権限で見守る形をとってもらう、一切の接触を許さない」

誕爛「彼女は何が目的なのか、把握して、それで尚安全という保障を得ての発言と取っていいのかな?」

界羅「そうだね、あとはそうね、私を殺そうとしたけどそれでも私の可愛い娘みたいな存在なの」

界羅は笑う。

朔薬「次の話はどのような内容なのでしょうか?」

界羅「これは第七席から言える事なんだけど、君達、実力は確かなんだけど経験値が圧倒的に足りてない、それって偽りの強さともいえるのではないかなって思うの」

神籟「まさか!?あの話が進んだの?!」

神籟は自分の世界から立ち上がる。
界羅は神籟を見て頷く。

界羅「ええ、万園に上層世界と下層世界を設ける。ピラミッド式で条件を満たせば上の層に上がれる仕組み、そして最上層は私達が居る空間、最上層は戦う事はしない、死んだら困るからね、でもそれより下は話は別、居てもいなくても帝王様の力になれない、だから死んでも別に構わない、だから現在円卓の王以外の世界王達は最上層より一段下に降りてもらう、そして条件を満たした者だけこの層に居る権利を与える。」

界羅は笑う。

界羅「別に円卓の王だけが優秀だとは思っていないからね、だからこそ優秀な世界王は歓迎する、勿論帝王様が選んだ別世界の世界王も最上層だ、彼女達は大事な客人であり、帝王様の力になってくれる大事な存在だからね」

円卓の王達全員の表情が曇る。

神籟「ストレリチア様は許したというのですか?!」

界羅「帝王様のため、それで納得してくれました、現時点で約50億体の世界王生成を完了しました。あの方は以前の【世界王戦争】の時に比べて大きな力を得ました。そして世界王戦争はあくまでストレリチア様が世界王を作る練習として増やしていたにすぎない、だけど今回は明確に、目的をもって世界王を作る、その結果が一日で50億体の世界王投入、素晴らしい。私では到底真似できない芸当です、誕爛はどうですか?真似、出来ますか?」

誕爛「1日では無理ですね、それにストレリチア様が作るとなると・・・弱くないですよね、ストレリチア様が直々に作る世界王の強さは最低SSランク、つまりそのレベルの連中が最下層から競い合い、喰らいあい、この層にやってくると」

神籟「EXクラスの量産が目的ですか?」

界羅「あれはストレリチア様ですら作れない領域、そしてただ喰らうだけでなれる領域ではない、そこまでは期待しない、だけど将来的にはそれもありかもですね」

惺紡「今居る円卓の王が落ちた場合、そのままこの層に残留する、その認識でいいのかな?」

界羅「そうだね、既に私達は帝王様にとって大事な存在、そして例外としてメリアの世界で世界王をしている無命、ノルン、も最上層です、目的は先ほども言いましたが帝王様を強くするためです、私達の地位なんて無意味、我々は帝王様に尽くすために生まれた存在、それはストレリチア様だって変わらない、その目的に沿って私は動いた、それだけ、すぐに結果は出ないでしょう、ですが、私はエテルを見てまだこの世界もやり方によってはまだまだ化けると考えた、そして先ほどは否定しましたが今居る円卓の王達が全員EXクラスに到達出来る事を夢見てます、それが結果的に帝王様のためになるのですから・・・」

・・・・・・
その後、界羅は一通りの説明を終えると黙ったまま、ストレリチアを待つ。

その後ストレリチアが現れ、界羅が説明した要件そのままの内容を話す。
そしてこの会議は終える。

円卓の王が下層に向かう事は不可能である、そしてもし今の自分に不満を感じるのであれば円卓の王という立場を失う事を条件に下層に降り、進化を狙う事を許可するという話で落ち着いた。

だが現状円卓の王達が下層に降りるという判断をする者は誰もいなかった。

それもそのはず、この戦いは一部の人を除いて誰も望んでいない結果だったからだ。
だがその中で自分は例外という条件を出してもらえるならその恩恵にあやかりたいと考えるのは普通の事だった。

だが不安もある、もし下層から上がって来た世界王が円卓の王の座を賭けて勝負を仕掛けてきたら、戦闘経験が浅い第七席以下の世界王は太刀打ちできるのか?そういう疑念を持ちながらも各自の世界に戻った。

・・・・・・
神籟「最後に言われた・・・【この事は円卓の王内だけの超重要機密事項である】他の世界から来た従属達に絶対に伝えてはならない、勿論主様本人も、これは万園が独自で行う選別である・・・と」

神籟は界羅という第一席を侮っていた。
元々ミールの時から主様至上主義の考えを持つ、従属も自分すらも主様の為だけの存在、それ以外はあい、だからミールはどこか従属を物として扱う事がある、そしてきっと何か主様関係で起きた時、ミールは無情に従属を殺すだろう、だがそれがミールであり、界羅だ。

ミールはパト以外はどうでもいいと考えているサイコパス気質であり、ヤンデレ思考の持ち主。
最も主を裏切らない存在であり、最も主の善良な心を苦しめる存在、だがストレリチアと同様に最も主に近い存在故に世界はミール、界羅の異常性を隠し通さなければならない。

神籟「本当・・・トップ3にろくなやつがいない・・・全員狂ってるよ。いや、それはトップ3に限らずか、あの戦争で生き残った私達6人全員・・・揃って狂ってるのかもね・・・」

自分のそうだったら、という空想が界羅に奪われ、実現してしまった責任を感じながら神籟は自身の世界に戻った。

そして最下層では再度地獄が始まろうとしていた。

ストレリチア「・・・ごめんなさい、娘たちを殺し合わせるような真似をして・・・許してとは言いません、ですが万園の質を今以上にするために、停滞させないために、そのためなら私は・・・心を鬼にします!」



2025年12月21日

No.199 ユミルの価値観

雪花は自分の世界に入るのが億劫だった。

理由は明確で雪花の世界王、ユミルの会話が長いそれに尽きるからだ。

雪花「自分を強くするためには零園を有効活用しないといけないのは充分理解しているんだけど、やっぱり面倒臭いのよね、ユミルが話しかけてこないなら楽なんだけど・・・はぁ」

雪花はそう言いながらも自分の世界に入る。

・・・・・・
ユミル「あら雪花様、今日は何処の色を塗るのですか?殆ど間違った価値観で埋め尽くしているので独裁の力がドンドン上がっていってますね、私としては凄く良いと思います、このまま独裁の道を歩んでいけばきっと貴女はもっと強くなれる、さあ今日も塗りましょう!いえ!全てを雪花様の色に染め上げてしまいましょう!私はそれを求めてる!誰かが決めた法を辿っても何も面白くない!むしろ誰かが作った法に従っている以上作った人以上の存在になれない!そんなの屈辱的!!私達はそれではいけない!私達は常に道なき道に自分の道だとマーキングしながら進まないといけないのです!誰かが開拓した道なんて無価値!!」

雪花が入って来たとたん、雪花を出迎えたユミルの長い話が始まった。

雪花は相手にせずに自分の空間で最も認識している【実家】の色塗りを続けていた。

雪花(確かここの色は・・・材質は・・・私の感覚では・・・)

雪花はまずはと自分の自室の色を当てはめていった。

独裁の力は強い、きっと独裁を極めれば極端に強くなれるだろう、だがそれを極める程仲間という存在が邪魔になる。

仲間の邪魔をし、仲間が邪魔になる、それは今の自分にとっては大問題、帝国の仕事は基本自分よりも格上相手が通常、自分だけで勝てる相手なんて多くない、いつも部隊の隊員達に助けられているのが現実である。

そんな雪花が自分一人で戦う道を今選んでも自分を追い込むだけだと考えていた。

雪花(まずは周りに適応する力を身に着けるんだ、誰かのレールに収まらないと私は一人で戦う力を身に付けられない・・・今はその時ではないのだから)

雪花の手が触れている場所から色がついていく、雪花のイメージ通り、鮮明に現実での自室を再現されていた。

それを少し離れた所から眺めているユミル。

ユミル「適応を選ぶんだね、でもそれも雪花様の選んだ道、無価値は時に価値を生み出すための養分になり得るってことかな、そうだよね、創作だって多くの作品に触れてセオリーを知ってやっと自作創作ってなるもんね、研究するためには結局誰かの作った道を見ておかないと綺麗な道は自分では作れない、歪なものになる・・・歴史に学べとはよく言った物だよ、流石は雪花様だね」

雪花(さっきと言ってる事逆じゃない、でも事実そう、歴史に学ぶ、先人達の成果を見て新たな構想を得る、普段皆が使っている道路だって、それが【綺麗な道路】というお手本を常に見ているから誰でも見た目だけなら綺麗な道路を再現できる、それは日頃からお手本を見ているから、でも私は建設の人から聞いたことがある、道路のは見た目以上に難しい構造をしている、目に見えているアスファルト、だけどその表面に辿り着くまでの間に多くの材質の土が入っては何度も転圧して押し固める、しかもそれだって適当じゃない、決まった深さに合わせてだ、そうやって強度を得たうえで【綺麗な道路】は完成される、道路のアスファルトだって配合が決まってるけど見ただけじゃ絶対に分からないように、知らなければ【完全な再現】なんて不可能、だからこそ誰かから学ぶことは絶対に怠ってはならない)

雪花は自室の一部に色を塗り終えると移動を始める。

・・・・・・
実家のリビングに置いてあるテレビの電源を入れる、するとそこには数字が表示される。

第零都市 染色率 99% 正0.2% 歪0.8%

雪花「まあ、0.2でも正解があっただけマシか、それにしても本当シビアな世界ね、どこまで細かく判断してくるのよ」

雪花は確認し終えるとテレビを消す、そしてユミルに話しかける。

雪花「ねえ、第零都市って書いてるけどまだここ以外に場所があるの?」

ユミル「勿論ですとも、ここは雪花様の原点だからこそ第零都市、そして私はこの第零都市の王、
ユミル・ゼロです」

雪花「他の都市にも行ってみたいんだけどどうやったらいけるの?」

ユミル「他の都市に顔を出すのですか、それはそれは、ではどの都市に行きますか?今の所第壱都市が解放されてますね、そちらの王、ユミル・バースにコンタクトをとってこちらの都市とあちらの都市を繋ぐ必要があります」

雪花はユミルの言葉から聞きなれない言葉を聞いた、それに対してユミルに質問する。

雪花「ユミル・バース?貴女とは違うユミルが存在するってこと?」

ユミル「勿論、私は所詮この都市の王に過ぎませんので、もっと言いますとこの零園の世界王は私達であって私達ではない、本来のユミルが世界王となります、難しいですよね?意味が理解出来ないですよね?そうですね~~、ならこう例えるのはどうでしょう!」

ユミルはさっき雪花が消したテレビを付ける。

ユミル「もし雪花様が主パトと出会わなかった世界線があったなら・・・そしてその世界線の雪花様が18歳を迎えた時、どんな雪花様なんでしょうかね?」

雪花「それは・・・きっと落ちこぼれのままだったでしょうね、普通に高校を卒業して大学か専門学校に入って、って所かしら」

ユミル「うんうん、そのもしもの世界線の雪花が言わば私達みたいなもの!つまりは原点となるユミルのあらゆる可能性から生まれたユミル、それが私達、私の場合はこの第零都市の王として生きていくと決めた世界線のユミルってところかな、でも第壱都市のユミルは環境も考え方も違う人生を歩んだ別世界線のユミル、だから同じユミルって名前でも全然別人、見た目も全然違うしね」

雪花「そ、そうなんだ・・・それはちょっと安心かも、第壱都市のユミルも貴女みたいにおしゃべり好きだったらどうしようかと思ったわ」

ユミル「ちなみにこの第零都市では雪花が一番大事だと感じていた双子の妹四季桜花がモデルとなった、だけど第壱都市ではその環境で最も大事だと感じている存在の姿でユミルは存在する、勿論変わればイメチェンしてその姿に変えるかもだけど・・・まあそれは気にしても仕方ない事だね!」

雪花「いい加減家族を使われるのは辞めて欲しいんだけどね、十中八九月花お姉ちゃんの見た目してそうじゃない」

雪花はため息をついた、だがユミルはそれを否定した。

ユミル「月花とパト様はダメ、その二人の真似すると色々圧力を受けちゃう、ぶっちゃけどの世界でもパト様の姿で全部通用する話なんだけどそれをしたら万園から圧力が掛かっちゃって・・・月花に関しては帝園から圧力が掛かっちゃうんだよね、あそこの世界王は敵に回したくないからさ・・・帝園と零園は一切繋がりがないけど、私がその世界の主を模倣してしまえば干渉出来てしまう、干渉するのはいいけど格上相手の世界や世界王が居たらもう大変、だからあの二人の姿で出て来る事は絶対にないね」

雪花「理由がちょっと小物臭いんじゃない?」

ユミル「独裁だって触れてはいけない禁忌は存在するって事だよ、簡単な話で自分の考えを押し付けるとなれば必ず喧嘩になるよね、勿論弱ければ力で簡単にねじ伏せられるけど強いとそうはいかない、むしろ負けを認めてしまえば色々と独裁に亀裂が入っちゃう、この独裁で最もやってはいけないのが負けを認めない事、自身の独裁が一番である事を常に信じないといけないってことなんだよ」

雪花「ふ~ん、それは参考にしておくわ、それで第壱都市のユミルとは連絡は取れたの?」

ユミル「問題ないですよ、むしろ相手も凄く喜んでいます、向かいます?」

雪花「ええ、お願いするわ」

雪花がそういうとユミルの手が光だし、手を祈るように合わせる、そしてユミルが「私の光に触れて」と言うと雪花はユミルの光に触れる、するとその光が雪花を包み込み、あまりの眩しさに雪花は目を瞑ってしまった。

・・・・・・
雪花はまぶた越しから光が弱まった事を確認して目をゆっくりあける。

そこは帝国、雪花の自室だった。

雪花「第壱都市は帝国なのね、関わりが深い土地が都市として選ばれるって事なのね、でも月花お姉ちゃんじゃないとすると誰が・・・」

バース「雪花様♪いらっしゃいませ♪」

雪花はおどろきを隠せなかった。

ユミル・バース、その姿はなんと天野江 奏星だったのだ。

雪花「奏星さん?!私奏星さんが帝国内で一番大事だと思ってたの?!」

雪花は動揺する、あの問題児筆頭で常に迷惑を掛けて来るあの天野江奏星が一番大事だと考えている自分に。

バース「雪花様はこの姿の子の事を一番気に掛けていましたからね!後は私の好みです♪だって可愛いじゃないですか~♪」

ユミル・バースは照れながら顔を隠す、ハッキリ言って第零都市のユミルとは大違いだった。
愛着が湧く雰囲気があった。

バース「この第壱都市は帝国、範囲としましては帝国城下町にエウレカ城内がエリアとなっています、第二の故郷としてぜひ色を塗って行ってください!私は勿論雪花様のアシストをしていきますよ!」

雪花(帝国か・・・まだ日本ならわかるけど帝国が使っている材質とか全然理解出来ないわよ、色はまだシンプルだけど・・・う~~ん、まだ簡単なのかな?)

バース「あ!一つ伝えていない事がありますのでぜひ聞いてください、お時間は取らせません」

雪花「どうぞ、結構重要な事だったりするのかしら?」

バース「恐らく第零都市ではこう聞かされてなかったですか?独裁の力を高めるためにと」

雪花「ええ、私はそう聞いて色を塗っていたわ」

バース「色を塗るまでは一緒なのですが、ここの場合独裁の力は高まりません、ここでは【壊滅の力】が高まります、要は色を外せば外す程現実を壊滅させる、そして壊滅の力が強まるという概念ですね」

雪花「独裁の力とは無関係?でも壊滅の力って何?それも原始支配なの?」

バース「そうですね~、ちょっと違いますね、独裁はあくまで雪花様の原始支配の力を高めるための力です、ここの壊滅支配は雪花様が持つ原始支配とは別の能力を強化するための世界です」

雪花「原始支配以外の能力?私原始支配以外ちゃんと使った事ないわよ、何が解放されたのよ」

バース「壊滅支配ですね、壊す事に特化した破壊神的な力です!どこまでも雪花様武力に長けた方ですからね!きっとこれからも武力に貢献出来る力を得ていくでしょう!」

雪花「物騒な能力ね、でも戦闘センスで評価されている私からすれば良い報告って所なのかしらね、それで例えば色を塗って・・・どうなるの?正しいパターンと間違っているパターンでどう変わるの?」

バース「正しいと壊滅の力ではなく修復の力が高まります、壊滅と聞けば壊す事ばかり意識が向きますが、壊すのは物だけではなく原理も常識も全てですから、すなわち【普通はこれで壊れるけど、その常識を壊す事で壊すという動作で治す事も可能】という現象が起きるのです、壊れるのは眼に見える物だけに限らずって事ですね!」

雪花「それで間違えれば文字通り壊滅の力が高まって見境なく壊すって事か・・・第零都市の時もそうだけどどっちに転んでもメリットがあるわね、これって両方50%にした方が両方扱えるから凄くバランスがいいんじゃないの?」

雪花が思いつき、そのまま口にするがバースは首を横に振った。

バース「それももちろんバランスがあっていいですが・・・正直器用貧乏といっていいレベルです、もう一ついいますともしこの都市全ての色を塗り終えると能力が進化します、聞いたことありませんか?4文字能力、それらに進化しますが・・・もし器用貧乏だと半端な能力で覚醒するでしょうね、もちろん気に入らなければ全てリセットして1から塗り直せば再度作り直す事は可能ですが、面倒ではないですか?」

雪花「一度確定すると塗り直しは出来ないの?」

バース「はい、確定しますともう色に関しては干渉出来ません、世界がその色に適応していまうのです、ですから色は偏っている方がいいですね、7:3の割合でもいいですし、偏っている方が扱いやすいですね、私の感覚の話になりますけどね」

バースは一通り説明し終えると頭を深く下げる。

雪花(このユミルは凄く礼儀正しいわね、変な圧が無い分マシかも・・・)

雪花はユミル・バースに対して警戒心を少し解いた、だがその時だった。

バース「雪花様の身の回りは私にお任せください、疲れたならマッサージをします、怪我をしたなら治療もしましょう、もしその・・・性欲が溜まれば私が相手になりましょう///私も乙女ですが・・・頑張りますね!」

雪花(毎度思うけどなんで世界王とか従属って性行為までがデフォルトで考えてるのかしら、あれかしら私達は性的な事は閉鎖的だけど野性的な種族はむしろオープンだって聞いたことがある、それに近いのかしら、まあ確かに生物が生きていく生理現象の一つではあるから・・・)

雪花はバースの言葉に対して頷きながらも頭を悩ませる。

・・・・・・
雪花「本当広いわね・・・第零都市の比じゃないわよこれ・・・」

バース「元々色を塗る時は一気にです!一部屋とかではなく一定のエリアを一気に染めてしまえば移動する手間が省けますよ」

雪花は「それが出来るなら苦労しないわよ」と思いながらもバースの話を聞く。

雪花「そういえばこの世界って世界の住人は居ないの?」

この世界は風景だけで生物が生息していない。

バース「人ですか?必要ですか?私は貴女が一番大事に考えている人の姿になっているのはせめてものってやつですよ?」

雪花「一番以外は価値が無いって言いたいの?」

雪花は少しムッとしたような顔でバースに聞く。

バース「自身に関わりある人達全員を守るなんて無理な話ですよ、それに貴女には向いてません、例えばこの世界の住人を生み出して仲の良い子が出来たとしましょう、それが他の従属に殺された場合、その従属をどうしますか?殺しますか?ですが権利はあるはずです、雪花様に好かれているというだけで雪花様から粛清を会うのは理不尽ではないですか?」

雪花「それはそうだけど・・・でも殺人は禁止ってルールにすればいいじゃない」

バース「それは名案ですね、では無能な人達が溢れかえりますね、では互いに干渉する事も禁止ですか?」

雪花「なんで?そこまで禁止なんてしないわよ」

バース「人を殺すのが直接的な殺人だけだと思ってます?人は心を殺すために言葉も使えます、人間関係だって使えますし、状況を使う事も出来ます、そんな目に見えないものまで管理する事が雪花様には可能ですか?しかも人が増えればその人達の色も塗らないといけません」

バースは今まで笑顔で語っていたが冷たく、そして鋭い眼光で雪花を睨む。

バース「貴女、主パトの忠誠をこの世界の中なら無下にしてもいいって考えてる?相手を理解するには相手の心を理解しないといけない、質感を知るためには触れなくてはならない、じゃあどうやって触れるの?それは勿論性行為も含まれるわね、男性でも女性でも両生類でもいいですが、自分の力のために自分の身体をこの世界に捧げるような考えは捨てた方がよろしいかと」

雪花は自分の考えが甘かった事に対して反省する。

雪花「そこまで考えてなかっただけよ、そんなに怒らないでよ」

バース「そうですね、私も感情的になりました、ですが私達がやらないのは面倒臭いという理由ではなく【そのやり方が最も雪花様に適している】と判断しているからです、貴女は複数人よりも一人で考える、一人で行動する方が楽だと考えるタイプですからそうしているだけです、ですがそれをすると暴走しがちになるので私達が貴女にとって最も大事な人の姿となって助言をするのです、それが私達ユミルとして考えです」

雪花は再認識した、この世界は雪花に最も優しい世界なのだと、誰よりも雪花の事を考え理解して適応してくれる世界。

雪花「なんかそう聞くとこの世界も悪くないって感じてしまうわね」

バース「そうでしょう♪だから雪花様も気兼ねなくここに滞在するといいですよ、現実世界との時間が気になるなら私が止めておきます、そうすればこの世界で何日居ても現実世界では実質0です!」

雪花は驚く。

雪花「そんな事も出来るの?」

バース「修行とかの手段では使えませんよ?この世界では能力は扱えませんし、力が増える事も減る事もありません、肉体は現状維持なので現実で怪我をしてこの世界に逃げても現実での怪我をそのままこの世界に来ることになりますし、治ることも痛みが治まる事もありません、言わばゲームでいうスタートボタンをして画面停止をしている状態です。休まるのはあくまでゲームプレイヤーのみでゲーム内のキャラクターはそのままです」

雪花「わかりやすい例えをどうもありがとう、でもそれでもこの世界は使い所は沢山あることがわかったわ」

雪花はバースに対して笑いながら一通り探索し終えると自室に戻る。
すると雪花は服を全て脱ぎだし、そのまま自分のベッドに入る。

雪花「一度やってみたかったのよね、こうやって全裸でベッドに寝るの、現実だと気が気じゃなくてできなくてさ、でもここなら問題ないわけだよね?」

バース「はい問題ないですよ、あ、飲み物とか要ります?一応現実再現なのでつくれますよ」

雪花「そうなの?でもそれって大丈夫なの?」

バース「私の力です、都合が良い話ですが、私は任意で現実世界をこちらに干渉させる事も出来ます、なのでこの世界での蛇口をひねれば本来であれば何も出てきませんが私が触れれば現実世界の水と繋がり水を出す事が出来ます」

雪花「便利なのね、それじゃあ寝ているから近くに置いといて」

雪花はそういうとそのまま眠ってしまう。
雪花はたまにはこの世界を休息の場として使うのもありだと思いながら・・・。

2025年12月15日

No.198 従属の強化(R18)記憶のカケラその1

パト「以前聞いたことあるけど従属はなんで俺から体液とか、エネルギーを貰うと強化されるんだ?」

パトは暇つぶしで呼んでいたシンに聞いていた。

シン「セクハラですか?」

パト「いや、まあそう思われても仕方ないな、でもそこ否定的ならシンには今後はそんな関係は望めないね」

シン「冗談ですよ、そんな事言わないでくださいよ!えっと説明しますとですね!私達は主様の力から生み出された存在なんです、それはまず理解してますか?」

パト「それは勿論、でも帝園だと月花の力も影響しているだろ?」

シン「そうですね、ですから帝園という世界を強化して恩恵を受けられるのは主様と月花様の二人のみです、そして逆に私達に恩恵を与えられるのもお二人のみです」

パト「って事は月花の体液やエネルギーでも良いってわけ?」

シン「実際はそうですね、ですが密度が全然違います、例えばですが、主様の場合、唾液よりも精液の方が主様の情報量が多いのはわかりますか?遺伝子的な意味で捕えて貰っても構いません」

パト「うんうん、そうだね、それはなんとなくでもわかる」

シン「次に月花様の場合ですが、月花様の場合はそうですね、唾液、ここでは愛液と言いましょうか、それらを摂取したとしても遺伝子的な情報量は少ないですよね」

パト「確かにね、となると女性の場合は卵子とか?」

シン「そうですね、ですがそれを得る方法は?」

パト「・・・現実的に摂取出来るものじゃないな、ああ、もしかしてだから精液の方が効率がいい的な?」

シン「はい、もちろん唾液でも主様や月花様の体内で生成された分泌物には変わりないです、だから強化は出来ますが・・・効果が薄いんです」

パト「血液とかは?」

シン「ありですね、血液は特に遺伝子情報がありますからね、ですが魔族や妖怪族みたいな血を好んで飲む種族から良いですが私達は流石に嫌です、だって血を飲むなんて生理的にも嫌です」

パト「まあ、そうだな、俺も月花の血を飲めって言われたら結構きついかも・・・」

シン「そうです、つまり気持ちの問題という所もあります、例えば従属が男で主が男と女両方居た場合、男の精液を摂取する手段を選ぶと思いますか?」

パト「俺が従属だったとしても女の人の方がいいな」

シン「それが本音です、摂取方法で言えば私は主様と月花様から摂取可能です、ですが私は女であり、もちろん性欲もあります、そして私は主様が大好きです、そして同性恋愛に一切の興味がありません、となれば月花様から唾液を貰ったり、愛液をすするような手段を選ぶことに抵抗があるのはわかりますか?」

シンは順序よく説明する、パトもシンが恥ずかしがることなく説明するため、下心なしで真面目に話を聞けた。

これがシンの人柄がなせることだとパトも納得していた。

パト「うん、わかる、選択肢はあっても取りたくないってことだね」

シン「その通りです、だから極力私達は主様の唾液や精液で強化されたい、ひとつの我儘だと思ってください」

パト「そう言えば昔ミールから聞いたことあるんだけど、唾液は1帝オーラ相当、精液は5帝オーラ相当って聞いたことあるけど実際そうなの?」

シン「間違いはないですが、補足があります、それは摂取方法ですね、言わば【どうやって摂取したか】によって効率が全然違います。」

パト「それは初耳だな」

パトは勉学的意味合いで興味を持つ。
シンは分かりやすいように指から光の映像を映し出す。

シン「問題です、主様の唾液を一定数摂取したとします、口から摂取するのと股間から摂取するの、どちらが効率が良いかわかりますか?」

パト「ええ、口からじゃないの?」

シン「外れです、女性型の従属の場合股間、主に膣内から子宮に届ける方が摂取効率が高いです。卑猥な話などではなくこれは女性が最も遺伝子を吸収しやすい臓器があるという意味です。口からは栄養として吸収するので勿論効果はあるのですが残念ながら子宮程の効果は得られませんね」

パト「どれくらいの差があるんだ?」

シン「大まかに例えるなら唾液を口から摂取した場合1帝オーラ相当の強化だとすれば、子宮からの摂取は3帝オーラ相当の強化が見込めます、勿論量や質にも関係します、ですが3倍の効果は見込めます」

パト「っとすれば精液の場合は5帝オーラ相当だから15帝オーラ相当か、それって凄くないか?」

シン「はい、これは主が男、従属が女だから成り立つ最大限の強化方法です、男と男、女と女、女と男ではこうはいきません、主が女で従属が男の場合は主である女の人が男の従属から力を吸収する関係性になります、というかそもそも女神が複数の男性と関係を持つと穢れが発生して朽ち果てますので実際は成り立ちませんね」

パト「そうだよな、確か複数の遺伝子を持つことが出来ないからだっけ?」

シン「その通りです、女神は一つの遺伝子を取り込んで次の子孫を残す事が可能ですが、それが二つの遺伝子が交わることで穢れが生まれる、結果的に女神は身体を維持出来ずに崩壊する。そういう意味では人間や動物、生物の方が肉体的には強いですね」

パト「そうか、だから主である俺が男だから女の従属が生まれやすいとか?」

シン「主様の場合、主様が今構成されているものが月花様、メリア、カナと雪花の4名ですから、女性だけの世界が生まれるのは仕方ないですね、実質女性と女性が作り上げた世界のような認識なんでしょうね」

パト「俺男なんだけどなぁ、でも世界を作られる時に世界は俺を女と認識しているって事か、何か微妙な気分だな」

シン「それがむしろ良かったです、先ほども言いましたが男の主と男の従属は相性が悪いのです、戦いとか相棒的意味合いで言えば優秀なのかもしれないのですが、強化方面では絶望的ですね、女性と女性も同じです、女と男は・・・逆に従属に殺されるパターンが多いですね」

パト「シンはそういう所も把握してるのか?」

シン「勿論、能力で把握していますよ、勉強してますので、ミール様が色々な世界線を作って教えてくれたりもするんです、ですが・・・酷いものですよ」

パトは聞いた。
女が主で従属が男だらけの末路、それは強姦による女主の消滅。
女が強いが男が反乱を企て、実力で勝てないため数狙いで強姦し、消滅させる等。

殆どが強姦による消滅だった。

パト「胸糞悪い話だ、でもそれって専属神内でも居たよな、ソフィアとソルテの世界には男の世界王や従属が、危ないのか?」

シン「ソフィアは大丈夫ですね、なにせ二人は身内ですし、人との従属契約は存在しないので、ソルテは・・・どうですかね、人との契約はありませんが世界の中ではわかりかねます」

パト「逆に言えば女しか居ない世界は安心って事か、メリア、アリシア、雪花、ハク、琴歌、ラル、月花の7人は問題無しなのは救いか、カナは・・・よくわからないんだよな、あの世界、カルティナの世界ってゲームみたいな世界だろ、それって魔物に負けたらって展開にならないのかな?カナ曰く負けたらゲームみたいに消滅するからとは言ってたけど、逆に負けなければって事もあり得るよな」

シン「それは世界王が守りますよ、先ほどの世界は世界王が居ない世界でしたので、世界王が居れば世界王が主を守ります、なので基本は大丈夫です、そのため世界王が居る世界か否かでは世界の質が全く異なるのですよ」

パト「そうなのか・・・それは良かった、というかなら早く言ってくれよ、心配したじゃないか!」

シン「いえいえ、でも心配するのは大事ですよ、それで話を戻しますが、主様についてですが、ストレリチア様がそもそも男を作らないと思います、効率が悪いというのもありますが、主様が男なら従属は女性の方が色々と扱いやすいのですよ、肉体的にも精神的にも蹂躙しやすいっていうメリットが強いですからね」

パト「俺はそんな事しないぞ!それにそもそも俺だって女だけだと居心地が悪いというか、扱いに困ると言うか、捨て駒として扱えないというか・・・色々気にしてしまうんだよ!心配事が増えるというか」

シン「それは主様が優しいからですね、でもそのメリットを覆せる話にはなりません、むしろそのメリットが残っている限り万園は絶対に女しか作りません、主様が女性を作りやすいというのも相まってね、専属神や従属神達も女性ばかりですし、女性の世界王が定着しやすく、そして従属も女性を作れる」

パト「結果、俺の能力で俺だけのハーレム世界の完成ってわけか、とんだなろう小説みたいな話だな、いや、なろう小説の方がまだ御利巧さんだよ」

シン「10人とか100人とかのレベルではないですからね、メリアみたいな事を言って申し訳ないですが肉体関係は積極的に取って欲しいです、私達にとって意味合いが異なりますので、愛情表現というのもありますが、私達を育てるという意味でもありますから、そもそも肉体関係は一つの信頼関係を築くにもうってつけです、卑下する気持ちもわかりますが、価値観が違うとだけ言っておきます」

パト「シンまでメリアみたいな事言うんだな、それが一番幸せの形だって」

シンは頭を横にふる。

シン「それはあくまで効率の話です。主様が効率よく私達を鍛えたいならこうした方がいいという話です。私は自身で言うとお勧めはしません、価値観は違えど嫉妬等の感情はあります、特にネルは間違いなく主様に強い恋愛感情を抱いてますし、私も勿論主様が大好きです。だからこそ義務的に性行為をしてほしくない、愛して欲しいと願います、そもそも私達は強いですから力なんて求めてません、十三天の心は力よりも愛情が欲しいです、それは別に肉体関係に限らず定期的に呼んでこうして話してくれるだけでも凄く嬉しいものなのです」

パト「そうか、何処に言っても俺は男であることでしか評価されないのかと思ったよ」

シン「これは教養です、だから知識を入れた上で主様が選べばいい事です。ほかに聞きたい事はありますか?」

パトはシンから従属の強化について話しを聞けたことで満足したがもう一つ聞きたい事があった。

パト「世界王の立場はどうなんだ?」

パトはネルが世界王に進化したりと世界王というクラスに属する従属とも接点が増えた、ミールも帝園の世界王として存在している、だがそれは他の従属と同じなのか?

シン「基本は同じです、ですがネルによると、世界王に進化してから唾液交換では強化出来なくなったと聞きました。」

パト「え、そうなのか?でもネルはそんな事一言も」

シン「ネルから聞いた話になりますが、万園の神籟(しんらい)?という方が言うには、世界王は世界王を喰らうか、主本人、もしくはストレリチア様から直接恩恵を頂かないと強化出来ない、少なくとも万園関係の世界王はそうだと言っていたそうです、つまりストレリチア様から功績として世界王としての経験値を貰うか、主、ここではパト様が高濃度、相当量の精液提供で強化出来るというわけですね、勿論子宮に直接です、吸収率も考えたらこれだけの条件でやっと世界王が強化される、ただの従属よりも成長の難易度がかなり高いと見た方がいいですね」

パト「ストレリチアの恩恵っていうのは?」

シン「それは神籟様も知らないみたい、その恩恵を受けているのは万園でもたった一人の世界王だけと聞いたから、ほかの世界王は皆世界王を喰らって強化された存在であると答えたらしいわ、ネルが言われたのは「貴女は私達が出来なかった強化方法、主様からの恩恵を得て強化する方が近道、ストレリチア様が現在世界王を頻繁に作らない今、後天的な強い世界王は生まれないから」とおっしゃったそうですよ」

パト「万園も性行為を勧めるわけか、もう嫌になるな・・・」

パトの表情は暗くなる。

シン「酷い妄想と言えばどれだけ良かったか、私が主様の立場なら恐らく同じことを考えます、どの世界に言っても肉体関係を迫られる、そうしないと強い従属を手に入れてもそれ以上の強化が出来ないと強制してきているみたいなものですからね、心中お察しします」

パト「何かいい方法はないのかな、例えば血液とか!」

シン「致死量に至らなければいいですね、ですが性行為が無理ならそれも致し方ない決断です、ですがそれは危険な橋です。血液だってしっかりと主様の体内で生成された高濃度な遺伝子情報が入った血液が必要となります、つまり回復しながら血液を与えるのは不可能なんです、何故なら回復で生み出した血液は瞬時に身体を強化して作り出しているものであって濃度が高くありません、勿論精子だって透明なものに意味はないです、しっかりと白い事が前提です、つまりは高濃度で無ければならない事が条件です、血液ならばかなりの量を取られます、ですがまだ楽ではありますね、ですが貧血だったり、身体が弱る事は免れません、それに比べ性行為による精子提供はおおよそ3回が限界でしょうが、命の別状がない上に身体的不調になる事もありません、すみません何度もでも結局のところ皆さんが勧めるだけの事はあるのです」

パト「選択肢はあってもそれを選ぶか否かは話は別って事か」

シン「そうです、毎日キスをして唾液を与えるよりも1回の性行為、血液1リットルを提供するよりも1回の性行為、この際汗や尿、涙でもいいですよ、ですがそれらを一定量飲むよりも1回の性行為、全て性行為1回に勝る効率的手段が存在しないんです、むしろそれが主が男、従属が女の関係だけが許された最大級の利点と言ってもいいです」

パト「・・・ありがとう!いい勉強になったよ!」

パトはシンの頭を撫でながら褒める。
シンは顔を真っ赤にしながらも嬉しそうに身を委ねる。

パト(・・・どいつもこいつも結局は身体かよ・・・いちいちこんなことで腹を立ててる自分が本当に気持ち悪い、周りが求めてるんだから協力するという形でやればいいのに・・・こうやって俺の気持ち一つで皆を困らせてるのが現状っていうのがわからないのか?本当反吐が出る)

これはパトがEDになる要因になった一つのきっかけ、
【肉体関係こそが全従属が求めている事である】という事実。

patopatoblog at 20:26|Permalink│日常(R18) | メインエピソード

No.197 誕爛(たんらん)

これは万園、世界王戦争時代のお話。

この話を語るのは神籟(しんらい)。

神籟「これは私がまだ世界王戦争で戦っていた時期のお話です。といっても時期も後半も後半、ほぼ最後の方になりますかね、私が唯一死を覚悟した戦いを思い出したんです」

神籟は語る。

・・・・・・
世界王戦争、ストレリチアが優秀な世界王を作ろうと切磋琢磨していた時代、それこそ数億という数の世界王達が産み落とされた、だがどの世界王も自我が強く誰もが自身が世界の王であるという事を疑わない、誰かの下につくなどありえないと断言するような個性派揃いだった事もあり、生まれて間もない世界王達は戦いを続けていた。

だがそんな世界王戦争もストレリチアが世界王を上手く作るコツを見つけ出せば世界王を作る頻度も下がり、数が減って来ていた。


世界に世界王が1000体も居なくなった頃、現時点で最強種として名を轟かせていたのは8名。

界羅(かいら)、祖占(そうらな)、誕爛(たんらん)、高簾(こうれん)
朔薬(さくやく)、惺紡(せいほう)、神籟(しんらい)、御殿(ごでん)

この8名の世界王ランクはEXランク以上、軍として群れない世界王のため、各自名を上げては
挑戦者を待つか、獲物を狙いに行く【狩る側】の存在だった。

8名の最強種の中でもランク分けがされており、外側では臨戦態勢を張っているが、内心は格上とは戦いたくないという感情が下位ランクの最強種達は考えていた。

1位:界羅
2位:祖占
3位:誕爛

4位:高簾
5位:朔薬

6位:惺紡
7位:神籟
8位:御殿

3グループに分けられており、
1位~3位は戦ってはならない、無敵グループ
4位~5位は戦っても勝利を絶対に得られない、無敗グループ
6位~8位は本来の最強種と呼ばれる、最強グループ

とされている。

神籟はこの時自身を狙う御殿といつ戦ってもおかしくない状況になっていた。
互いが姿を見れば威嚇、そしてどちらかが仕掛けた段階でどちらかの死は確実、
そしてこの戦いに巻き込まれるとSSS+クラスの世界王でも死は避けられないだろうと万園全体で
緊張感が漂っていた。

そしてそんな状況になっていたのはもう2グループ存在していた。

4位高簾と5位朔薬だった、互いに同レベルの世界王として決着をつけようとしていたためだ。

そして囁かれていたのは3位である誕爛が誰かを狙っているという噂。

順当にいけば1位か2位のどちらかだが、このグループが本気で戦うという事は同じ最強種である4位以下の世界王ですら巻き込まれれば死を覚悟するしかないと言われているレベルだと言われていた。

・・・・・・
数年後。

詳しい話は飛ばすが結果だけを伝えると7位神籟と8位御殿の戦いが始まった。
時間にして4ヵ月、結果は7位の神籟が8位の御殿を喰らい、神籟の勝利で終えた。

そしてその戦いが火蓋となり、4位と5位の戦いも始まった。
これが多くの被害を出した最悪の戦いとなった。

日々互いを睨み牽制してしあっていた世界王達を無惨に蹴散らしながらも最後は5位の朔薬が4位の高簾を撃破し、8体だった最強種が6体になった。

ここで問題が残っていたのは3位誕爛が誰を狙っているのか、それが今だにわかっていなかった。
そもそも誕爛が本気で誰かと戦っているのを見た者が居ないのだ。

神籟は長い戦いの傷を癒すために身を潜めていた時に最悪の事態が起きた。

・・・・・・
神籟「やっと鬱陶しい存在が消えた、ずっと目の仇にしてきてましたからね、御殿は、ですが流石は建築の世界王、あらゆる建設物が私の真言を防いできたうえに私を妨害する設備と攻撃する設備を無限に作り続けながら無限に広がる建物の空間に閉じこもった時は・・・いやもう考えるのは辞めましょう、この頭痛は半年は収まらないかもしれないわね・・・」

神籟が自分の世界で休息をとっていると自分の世界に大きなヒビが入ったのが眼に入る。

神籟(襲撃?確かに私が弱っている所を狙うのはセオリー的にも問題ない、だが私を狙う奴なんて・・・)

神籟は警戒する、そしてヒビから大きな穴が空き、そこから一人の赤い髪と赤い目を宿した者が降りて来た。

神籟「誕爛(たんらん)?!」がば!!

神籟は想定外の来客に疲れを気にせずに警戒態勢に入った。

誕爛「随分弱っているみたいだな神籟、君が最強種を撃破したのはこれで二人目、凄い事じゃないか、私は誰も倒していないというのに」

誕爛は笑いながら神籟に話しかける、神籟に近づいて来る誕爛の足取りは軽かった。

神籟「わざわざ私の世界に入ってきて何?万全の状態である私じゃなくてこんな弱り切った私を殺して満足?」

誕爛「?別に?世間話をしに来ただけだよ、神籟との世間話を終えたら次は朔薬の所だね、あの子も凄いよね、3人目の最強種を撃破したらしいしね、あんな大人しそうな子が戦ってみたら最も強いというのは面白いものだよね」

神籟は警戒していた。

神籟(何を企んでいる?世間話をするためだけに私の世界に入って来るか?というか本来相手の世界に入るのはリスクが高すぎる行為、なにせ相手のテリトリー内、何が起きてもおかしくない、むしろ相手の世界に入った時点で負けは確実と思ってもおかしくないのに・・・馬鹿なのか?それとも・・・)

神籟の世界に入っても問題ないと判断しているのか?

それだけ誕爛と神籟の間には実力差があるのか?

神籟の脳裏には誕爛の事で頭がいっぱいになっていた。

神籟が得意とする真言で一度誕爛を狙ってみる。

神籟「§右手を上げろ§」

神籟が真言を放つが誕爛が右手を上げるは一切なかった。

神籟(私の世界に居て私の真言の影響を一切受けないのか・・・勝てないのは間違いないな・・・)

神籟は誕爛のランクを確認する、これは万園ではデフォルトで出来る行為であり、相手の名前と世界王ランクはいつでも表示可能である。

誕爛(たんらん) ランクEX+
神籟(しんらい) ランクEX

神籟(EX+か、私のランクよりも上、まだEXよりも上があった事に驚きだよ、これで3位とされているんだから他の二人なんてどんな化物よ、リスクを冒したくないからって一度も会った事ないけどこればかりは後悔かな)

神籟はリスクを冒してでも一度くらいは上位3名のステータスは確認するべきだったと後悔するがそれも既に遅い。

誕爛が神籟に話を続けるが神籟は一度も会話が頭に入って来なかった。

誕爛「聞いてる?」

神籟「ええ、全然聞いてないわ、聞けるわけないでしょ、貴女、怖すぎるのよ」

神籟は降伏したような笑みで答える。

誕爛「あはは、私は君、いや君達を狙わないよ、私はね、ずっと君達を見守っていたんだ、雑魚に興味はないけど君達は雑魚じゃない、有望な世界王達だ、特に朔薬、惺紡、神籟、君達は努力してここまで上がって来た、それは賞賛に値するよ、でも残念だけど、誰一人として私の領域までは来られなかった。でもそれは仕方ない事、普段から得ている栄養の量が違うんだ」

誕爛は笑いながら話す、神籟は栄養という言葉に不審を抱き、質問する。

神籟「栄養?それはどういう意味?それは世界王をいくら喰らってきたかの話?だとすれば誕爛、君の言い分はおかしい、見守って来たと言っていたのは嘘じゃないだろうね、事実君が誰かと戦っている姿、狩りをしている姿を見た者は誰もいない、正確には誰も生き残ってないだけかもしれないがでも一切情報がないのはおかしい。数年前だったか祖占の無差別攻撃で数百億の世界王達が溶けて養分にされた事件は今ここまで生きている世界王達なら強さ関係なく把握している」

神籟は続けて話し続ける・

神籟「界羅だってそうだ、この世界を統括するストレリチアの代理を担う存在、そんなストレリチアの右腕的存在である界羅は唯一ストレリチア本人から養分を貰い強さを得ていると、これは既に誰もが知っている事、じゃあ誕爛、君はどうやって養分を得ているって言うんだ!才能だけでここまで強かったなんて言わせない!」

誕爛は神籟の目を見て笑う。

誕爛「私はね、この万園で唯一、ストレリチア様と同様、【世界王を生み出す事が出来る世界王】なんだよ、つまり私の世界にはこの万園と同様世界王達が住む世界が存在する。そしてどこからその養分を作るか?簡単な話だよ、世界王を生み出すための養分を自分の力として吸収している、つまり自分の身体一つで自給自足が成立しているんだよ、そして私の能力はさっき言った通り世界王を作り出すものだ、じゃあわかるよね?」

誕爛は神籟に笑いながら問いかける、だがそれはとても分かりやすい問題。

神籟「世界王だけの軍隊、そしてそれらを養分にしているって事は誕爛の力は・・・はは、もしかして存在する世界王の能力全てか・・・世界王レベルの全知全能ってわけか、規格外め」

誕爛「褒めないでくれ、それでも私は3位、界羅にも祖占にも勝てない、不思議だろう?世界王を作る世界王で生み出した世界王を統べるのは勿論、あらゆる世界王の力を扱える私がこの二人には勝てないんだ、でもそれが真実なんだ、だから諦めた、上を目指す事も下の子達に対して何かをしようとも思わない、それが私だよ、だから心配しなくていい、君レベルの真言は私も持ってる、だから」

誕爛はそう言うと神籟に言葉を発する。

誕爛「§右腕を上げろ§」

神籟「?!?!」右腕が上がる。

誕爛「元々はCランクくらいの子が持っていた世界王の力だったかな、でも私が扱えばそれはEX+級の精度になる、もちろん朔薬も、惺紡も、死んだ他の最強種の子達の力も全部、私は持っているよ」

誕爛は指を慣らすと誕爛の背後に無数に群がる世界王達が現れる。

神籟は目を見開く、驚きを隠せなかった。

その数は今この万園に存在する世界王の数、いや元々億と居た万園に世界王以上の数の世界王が誕爛という一人の世界王から現れたのだ。

誕爛「この子達は私が作れる最高ランクS+級の世界王達だけ呼んだんだよ、私の世界はこんな戦争は起きていない、私はストレリチア様よりも平和な世界を実現出来ている、でも乱暴しようと思えばいくらでも戦えるよ、例えばこの子達、神籟にとってはS+ランクの雑魚だけど、私の恩恵を受ければ全員EXランクと戦えるくらいには強化出来るけど・・・どうする?」

神籟(ああ・・・無理だ、勝てるわけがない、つまり私が戦ってきたのは・・・無駄だったってわけか・・・なんかやる気失ったな・・・)

神籟は泣きだす、それは降伏というよりどう頑張っても辿り着けない領域が存在するのだという絶望、戦意喪失だった。

・・・・・・
神籟「私はあの出来事から戦意を失った、どう頑張っても絶対的な格上は存在するとわかったから、だから周りからは丸くなったとか、大人しくなったとか言われてるけど・・・私だけが知っている誕爛の実力を見てから・・・私はちょっと拗ねてるのかもね、今も尚、戦争を終えて、唯一生き残った6名として残って、そこから円卓の王という組織が作られ、何をすることなく6位という席に座ったのも・・・本来の私なら4位の席を狙っていたかもしれないけど・・・結局は無意味だってわかってしまったから・・・6位に甘んじてるのかもね・・・」

神籟は最後に誕爛との会話を思い出し、語る。

誕爛「私はいつでも見守ってるよ、弱い子を見守るのは強き者の定めだからね」

神籟「私がそう言われたの・・・」




2025年12月07日

No.196 召喚士最強

地球防衛軍第五部隊はギルドを起ち上げた。

それはロイドが発案し、実現させたプロジェクトであり、世界で防衛軍に入ってはいないが力を持つ者の力をなんとか防衛軍側に貸してもらおうという第三勢力の加入を狙った案だった。

内容は防衛軍第三部隊、第五部隊の二部隊で発生した業務の外注依頼、それをランク分けして依頼する事で防衛軍隊員の安全な業務、そして今までに比べて防衛軍の負荷を軽減する効果があった。

Sランク、Aランク、Bランク、Cランク

基本はこの4ランクで仕事があり、グループや企業で登録した組織にも所属しているメンバーや組織実績によってランクを定め、受けられる仕事を調整している。

Sランクは隊長・副隊長クラスが受けるレベル
Aランクは選抜組隊員(幹部)クラスが受けるレベル
Bランクは選抜組隊員(新人)クラスが受けるレベル
Cランクは一般隊員クラスが受けるレベル

とされているためどの仕事も基本難易度が非常に高く、登録しているグループや組織、企業でも
仕事が受けられるCランク以下のDランク、Eランクが多く存在する、その時はCランクチームが格下チームを雇う事で仕事に参加出来るシステムであり、このギルドではCランク以上の組織というのは強い意味を持つのだ。

ロイドがここまで考えたのはあくまで協力者であるため死者を出してはいけないと考えたためだ。
そのため、登録されたメンバー各自にランクが設定され、仕事での役割バランスを整えるために
【職業】というものも同時に登録された。

それはまるでゲームのRPGのようなもので、剣士、治癒士、能力者等その役職の役割が出来る者を片っ端から称号を付けるシステムを採用している、そのため実力者は役職が複数ついている事が当たり前であり、仕事を受ける時もその役職持ちが何人必要等最低条件が組み込まれている事が殆どのため、複数の役職を持つ者が居て、ランクが高いメンバーが居るのは優良と判断されていた。

・・・・・・
ここまで説明してまずパトが立ち上げた組織

エウレカ探偵事務所

エウレカ探偵事務所の組織ランクはギルド最強とされる【Sランク】本来ならばクランを作って普段誰も取れない【Sランク】【Aランク】の案件を元請け受注者として格下組織を雇い共に業務をやらせるというのが本来の組織としての在り方だろう。

そして職業の話に戻る、その中で最も珍しいとされている職業、それは【召喚士】

防衛軍ギルドに登録されている召喚士は全体の約1%未満、現時点で1000人ギルド登録しているとすればたったの10人にも満たないレア職である、

元々は獣魔使い、魔物使い、日本になると式神使いの類がこの役職に選ばれる。

エウレカ探偵事務所ではパトと月花が選ばれた。

・・・・・・
パト「召喚士だけの親睦会って何をしろって言うんだ・・・」

月花「数少ないって事はそれだけ成長のきっかけ、発見が少ないって事でもあるから同職者同士で色々刺激を与えて成長してくださいって事でしょうね、でも」

パトはスティアを、月花はセキを連れていた。

その周りに居るのは獣使い、魔物、悪魔、妖怪のような雑魚キャラと言ってしまえばそれまでの生き物しか居なかった。

セキ「おい月花よ、わしはこやつらと同じ類か?月花はわしの事を犬と思っておったのか?」

セキは不機嫌そうに睨む

月花「犬なんて思ってないわ、鳥とは思ってるけど」

セキ「そう言う事を言っとるんじゃないわ!なんでわしがこやつと同系統扱いなのじゃ!酷いのじゃ!酷いのじゃ!わしはお主の守り神で今はパートナーじゃろうが!!」

月花「じゃあ琥珀かアイレでも良かったのよ?あの子達と散歩してあげるの楽しいし」

セキ「おいおい、月花よあんな理性や品性が欠ける奴らと同じ空間に置いていたら二人が危ないじゃろう、琥珀はまだ大丈夫じゃがアイレが心配なのじゃよ」

月花「セキ、あまり大きな声で喋らないで、ヘイトが私に向くでしょ、周りを下に見てるって勝手に思われて恨まれたらどうするの」

セキ「むしろ同程度と思われるくらいなら劣等感を抱いてて欲しいのじゃよ・・・」はぁ

セキはため息をつく、それを横目で見ていたパトは心の中で安堵する。

パト(良かった、スティアは基本寝ているし、こういうのに一切興味ないからセキみたいにイライラすることもないし、とりあえずこの場はなんとか凌ごう・・・ネルなんて出したら絶対にセキ所の話じゃないぞ・・・)

パトはスティアではなくネルを連れてきていたらと想像し、溜息をついていた。

召喚士A「あの、パトさんですよね、僕WCBTを見てまして!2年前ではありますが凄く強くかっこよかったです!昨年は出ていませんでしたが今年は出られるのですか?」

パト「え、ええそのつもりです、ですが今年は各国予選かららしいですね、まずは日本代表にならないといけませんからね、となるとやはり強敵は昨年準優勝の四季雪花ですかね、彼女は僕の大事なパートナーであり、相棒であり、家族ですから、もちろん月花も警戒してますよ」

パトは月花に話しかける。

月花「日本代表になれるのはたったの4枠、そしてアジア大会で16枠、ヨーロッパ大会16枠、アフリカ・オセアニア大会16枠、アメリカ大会16枠、計64名のWCBT大会だったかしら、アジア大会だったら問題ないのだけど日本大会となると凄く大変ね、パトと雪花、美魅、今年は出るかわからないけど、カナやハクも日本国籍、私を含めたとしても誰かは必ず予選落ちするしね」

パト「ソフィアも一応日本国籍だな、となると・・・はは、日本で既にWCBT準決勝レベルだな、激戦区だ」

召喚士A「いやはや、今年は大変そうですね、ですが今上がった名前って殆どがエウレカ探偵事務所のメンバーですよね、流石です、Sランクは伊達じゃないですね、パトさんも召喚士だったのは本当以外でした、ご本人がそこまで強いのに召喚獣を扱う場面ってあるのですか?」

パト「そうだね、基本僕は従属に頼ってるんだ、僕自身はあまり何もしないかな、僕がそうしたいっというより従属達が仕事を奪われるのを極端に嫌うというか、というわけであまり従属達の仕事を奪わないようにしてるって感じだね」

召喚士A「達って今頭の上に乗っている子だけじゃないですか?!えっと、あまり詮索するのはご法度なのは理解してますがその・・・その子は実力で言うと何番目ですか?」

パト「考えた事なかったですね、ですがこの子自体は相当強いですよ、かなり上の部類ですね」

召喚士A「そうなのですか、あ!これ使ってみます?」

召喚士Aはパトに万歩計のような機械を渡した。

パト「これは・・・」

召喚士A「召喚した生物の力量を計る機械です、人間のオーラと違ってこれは総合戦闘力を見る機械らしくて、数字は思った以上にシビアだと聞きました」

召喚士Aは自分で精霊を召喚した、その精霊は風属性の光の粒のような存在だった。

召喚士A「僕は恥ずかしながら・・・戦闘力21です、ランクはEです、ですが風魔法は素晴らしいものですよ!」

パト「おお~~」
月花「おお~~」

パトと月花は面白そうだと思い、セキに提案した。

月花「セキ、やってみたら?」

セキ「わしがこれを?おい月花よ・・・」イライラ

召喚士A「え?!まさかそこの女性の方、四季月花さんの召喚した方なのですか?!人型?!凄すぎる?!」

召喚士Aは驚く、そしてその声を聴いて周りも動揺する

召喚士B「あの人が召喚した生物?!人でしょ?!」
召喚士C「いやいやありえないって、でもいいなぁ~」

パト(やっぱりセキは目立ちすぎじゃないか・・・月花)

月花(他の子の方が大問題よ、フォティアとかリアの方が人型ドラゴンってファンタジー感強いからね)

パト(でもなんか話題を持っていかれたみたいでなんか悔しいな)

月花(パト、今でもこういうのでスゲーー!って言われるの好きだしね~、ネルでも出したら?)

パト(いやいい、そもそもミーエル、エテル、美魅がその従属ですって言えば終わる話だしな)

パトは変な所で目立つのは嫌がった、というのが自分よりも従属の方が優秀と思われるのがプライドが傷つくため、ほかの人達にそれだけは伝えたくなかった、実際は自身よりも強い従属だらけなのだが。

召喚士A「あの、ぜひこの戦闘力測定器を当てて貰えませんか?比較してみたいです!」

月花「いいけど、これって最大値はいくら?」

召喚士A[9999が限界みたいです、人とは違いますからね」

月花「セキ、とりあえず壊しておきなさい、牽制しておきましょう」ボソボソ

セキ「パト坊に話題を向けないためじゃな、いいじゃろう、ならわしがちょっと驚かしてやろうではないか!」

セキは戦闘力測定器に触れ、力を込めた、すると即座に数値が9999と表示された。

召喚士A[9999?!カンストですか?!ここに居る大体の人で最高は156だったのに・・・」

パト(まあ、当然だろうな、うちのスティアならもしかすると500くらいで済むかも、全然強化してないし)

月花(そうね、でも大丈夫でしょ、なにせもう話題はセキに向いてるからここからパトに向く事なんて)

召喚士B「まさかパトさんの従属もそれくらい強かったりするのですか!」

パト(うわ、全然駄目じゃん、でもいいか、今のスティアなら!)

パト「そうだね、でもうちの子は今寝てるし、そこまで期待しない方が・・・」

パトがそう話しているとスティアが起きた、そして運悪く、空腹で人型の姿に戻った。

スティア「主様!お腹空いた~~!ご飯~~!美味しいお肉をご所望~~」

召喚士B「獣人?!いや、これは・・・まさか神獣?!」

場がどよめく、パトは困惑する、スティアに事情を説明するまえに召喚士Bはもう一台の戦闘力測定器をスティアに持ってきていた。

召喚士B「あの!これを持ってもらってもいいかな?」

スティア「んん?なにこれ?」

パト「おいおい!勝手に僕の従属に接触は・・・」

スティアが戦闘力測定器を持った瞬間数値が9999と表示されたが煙が噴き出し、爆発した。

スティア「あれれ~~?壊れた?」

召喚士B「はわわわわわわ・・・・・・」動揺

パト(やってしまった・・・とりあえず勝手に渡した事について注意を)

月花「すみません、パトがしっかり躾をしているとは言え貴女に何かあればパトの責任になります、不用意に他人の従属に触れるのは辞めてください。」

月花は真面目な顔で相手を睨みながら注意する、
さっきまでざわめいていた召喚士達の空気が変わり、大人しくなる。

召喚士B「すみませんでした・・・」

パト「ちなみにこの事は内緒にしていてくれ、僕達は召喚士の職を与えられたけど召喚士として仕事をするつもりはないんだ、これはあくまでこの場だから連れて来ただけですので」

パトが周りに口止めをしようとする横で声がした。

ネル「主様よ、むしろここでこいつらを徹底的に脅して格の違いというものを見せておいた方が面白いのではないか?」

パト「ネル?!馬鹿お前なんで出て来た?!」

ネル「馬鹿とはなんだ主様よ、随分な挨拶だな、私が出たら主様がここに居たのだろう、まあ状況は案の定大体把握しているわけだがな」

ネルはニヤニヤしながら召喚士Aの元に歩く。

ネル「それを貸せ、私は主パトの無限に存在する従属の中で最も愛用されている最強の従属だ、お前達みたいなゴミと主様との格の違いを徹底的に教えてやろう」

ネルは召喚士Aの持つ機械に指をさす、それだけでその部屋にあった全ての測定器を破壊した。

召喚士A「ふ・・・触れても無いのに・・・全てをカンスト破壊・・・ば・・・化物?!」

ネル「ああそうだ、思うだろう?私のような化物が居て、お前達を見る時の感想は何か?それはゴミがどれだけ集まってもゴミだ。戦力になりやしない、ゴミがデカいか小さいかの違いだ、全てちりとりの中にしまい込めば違いもわからん、私からすればそれだけの事だ」

ネルは召喚士A含むその場に居る召喚士達にドヤ顔で語る。

パト(詰んだな・・・後でネルには説教だ・・・)

月花(パト以上に目立ちたがりが居るのを忘れてたわ・・・)

二人は頭を抱える、セキも溜息をつくが今この場において誰もネルを止める事は出来ない。

ネル「おい雑魚共、お前らのゴミを出せ、やる気ある奴から私に掛かってこい、相手してやる、ただし、私に近づける奴がいるかどうか・・・いた?!」ぽかん!

ネルは後ろからパトに殴られた。

パト「威圧するな、事情を知っているなら大人しくしていろ、なんで親睦会なのに悪目立ちしなくちゃならないんだよ」

ネル「相変わらず小者精神の主様よ、ここはお前らと自分達では格が違う、だから不可能だが精々私達のように使えるゴミになってみろくらいは言ってみせろ、これだから主様はダメなのだ」

パト「だ~か~ら~!そういう場じゃないって言ってるだろう!」

スティア「ネル~~、私お腹空いてるから後で良い?」

ネル「仕方ないな、それではここらのゴミに実力差を見せる前に飯にしよう!時間の無駄は止すんだ主様よ、こいつらが生涯鍛えたところで今の主様にも届かない、従属だって所詮はあのおもちゃの数値で1000くらいが精一杯の奴が一人くらいでるだけだろう、ゴミだ、少なくとも帝園の一番雑魚でもあんなおもちゃの数値なんてすぐにカンスト破壊可能だ、いつまでも庶民の娯楽に付き合ってる暇はないぞ」

ネルはスティアと共に食堂に向っていった。

・・・・・・
パト「本当に最悪だ、ほかの召喚士達やる気をなくしてなかったら良いんだけど」

月花「まあいいんじゃない、どうせライバル企業になってたかもしれないし、レア職を持って居たらレアな仕事も負かしてくれるかもしれないじゃない!でもレア職の召喚士が居なくなれば仕事独占!いいお金になるわ♪」

パト「はぁ、僕は普通に仲良くなって終わりたかったのに、戦闘面で役に立たなくても情報面で役に立つと思ってたのに・・・これじゃあ僕だけハブられるよ」

月花「まあ、あれね・・・どんまい♪ネルにちゃんと事情説明してなかったパトも悪いって割り切るしかないわ」

パト「そうだよな、うんありがとう、とりあえずネルには説教だな)

パトは疲れた背中を月花に向けながら食堂に向った。

月花「でも本当パトは大変よね、力をつけるために帝園の従属を倒す、だけどそれで契約が完了するからパトが扱う従属の数が増える、しかも帝園は毎日従属を数えきれない数生み出しているみたいだから
サボっちゃうと後々大変だし、従属の軍隊を扱う世界ってよく言った物ね」

パト「倒すだけが条件じゃないにしても大体が倒したら契約してやる、認めてやるみたいな奴ばっかりだから友情ゲットみたいな奴は本当稀だな、最初が、というかスティア、エテル、ミーエルがただただおかしかったんだなって思い知ったよ」

パトと月花は二人で待機室話していた。
ネルとスティアの帰りを待っているのもあるが騒動が治まるまで時間を空けていた。

パト「さて、どう説明するか・・・」

パトと月花は元居た部屋に戻る。

・・・・・・
召喚士A「パトさん!四季さん!すみません!気を使わせてしまって」

パト「いえ、僕も申し訳ありません、彼女は凄く生意気といいますか、強さ故にって所がありましてですね、僕自身あまり彼女をこの場に連れて来たくはなかったのです」

召喚士A「いえ、こちらが詮索したのが原因ですし、むしろ彼女クラスの相手にあそこまで言われても正直納得という言葉しかありません、もちろん私達の従属が弱いというわけではなく、彼女程の実力者の前では弱者は無力というのはこの世界に居る以上誰もが認識している事です。もちろん悔しいから努力もします、世界は広いんだって思えました、いい機会を与えて貰って感謝です」

召喚士B「私も申し訳ありませんでした、テンションが上がってしまって・・・」

月花「私達の従属は強いが故にどこでどのように一般人や貴方方に支障をきたすかわからないので、お互い気を付けていけたらそれでいいですよ」

全員が謝罪しあい和気あいあいと従属達の話で盛り上がっている所に再度ネルが帰ってくる。

ネル「主様よ、どうだ?雑魚共を一掃してやるが話はついたか?」

パト「ネル、それ以上言うと本気で怒るよ、礼儀と作法は弁えろ」

ネルはため息をつきながら笑う。

ネル「まったく最近の主様は暴君が足りないな、シンみたいになってきてるぞ、まあそれでシンの適正値が上がるなら別にいいが、中途半端な心変わりなら私も異議申し立てはあるぞ」

ネルはそう言いながら近くの椅子に座り、全員を眺めていた。

セキ「何故わしの隣に座るのじゃ」

ネル「従属はここに座るルールなのだろう?なら私がここに座っても問題ないだろう」

ネルは腕と足を組みパトを見つめる。恐らく本気で怒ると言われ少し拗ねているのだろう。

パト「本当にすまなかった、それじゃあ従属について話そうか」

パトは召喚士とされる人達に従属との向き合い方や共に戦うについてを話した。
結果を言えば次元が違い過ぎてまったく参考にならなかったというのが最後のオチとなった。

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2025年12月04日

No.195 琴歌の仕事と日常

客先「ですが・・・申し訳ありませんが貴方方の経歴を調べさせていただいたのですが・・・その全員中卒というのは・・・信頼性がないといいますか・・・」

琴歌「学校で学ぶこと以上に学べる環境で学び、社会に出ているのですが何か問題でも?会社としての実績は説明しましたよね?そこに学歴は関係ありますか?」

客先「いえ、やはり最低限の学歴がないというのは・・・すみません、今回の話はなかったことで・・・」

・・・・・・
琴歌「今回の取引先の人は酷かったですね、まさか学歴だけで断るなんて、真の敵は無能な味方とはよく言ったものですね、大きなチャンスを無駄にするなんて」

フルール「主様や地球出身の方々はわかりますが、私達帝国の神達の学歴みたいな経歴はどうなっているのですか?」

琴歌「一応同じく中学卒扱いにしてます、そもそも日本国籍なら中学までは義務教育なので自動的に中卒扱いですね、それでどうしましょうか、今日の営業は飛んでしまいましたし今日くらいはゆっくりしましょうか」

琴歌はそう言いながら笑顔で歩き続けた。

エイリはフルールに小さい声で話しかける。

エイリ「琴歌様、ちょっと怖いね、やっぱり実力で評価されなかったのが気に障ったのでしょうかね」

フルール「多分・・・でも私もあの人は無能だと思う、判断材料として活用するのはいいと思いますが、それで全てをわかったように決めつけるなんて・・・」

琴歌「人は色々いますからね、日本だけではないんですよ、学歴社会というのは、お隣の韓国や中国だって学歴です、後は血筋ですかね、実力社会で成り立つ社会の方がいいと思うのですがね、私もかなり帝国の考えに寄ってますね、あはは」

琴歌は二人の話に入る、その表情は笑顔だったが、声色が笑っていなかった。

・・・・・・
エウレカ探偵事務所内

琴歌「という事があったんですよ!」

パト「それはまた凄い人に当たったもんだね、僕もそれを言ったら中卒・・・というか学校にすら行った事ないんだけどな」

琴歌「実力はあるのに変な肩書で判断するのは損だと思うのですがね」

パト「まあまあ、僕達が普通じゃないんだよ、やっぱり昔から中卒は下に見られやすいからね、何かのプロとかわかりやすい職ならいいけど探偵って結局は資格とかないからさ」

月花「あら、こう見えて私と琴歌ちゃんは弁護士試験を受けるつもりよ?やっぱり資格があれば色々仕事がやりやすいしね」

月花はそう言うと六法全書を出して来た。

パト「おいおいここは探偵事務所だぞ、法律事務所でも作るつもりか?色々逆転しちゃうのか?」

琴歌「ですがいい案だと思いまして、結局のところ何かしらの肩書が居るのならまずは資格を持つ事がいいのではと、私と月花先輩はこういう勉強は得意ですからね、この調子で難しい試験を色々取るのも悪くないですね、知識を権利を生かして仕事に役立てる!」

月花「探偵たるもの多くの知識は必須、つまり知識がない状態で推理なんて出来ないって事よ、見た目は子供頭脳は大人の名探偵さんだって知識量は凄いでしょ、知識があれば応用に活かす事も出来るし、ロジックを見破る事だって出来るもの!簡単に例えるなら科学の毒物で人が死んでた場合、その犯人を見つけるためにはその毒薬の性能を知る必要があるわよね?でも知らないと相手の犯行時間とか症状がわからないのよ、【飲ませた】【吸った】【塗った】少なくともこれだけの可能性があるわけだしね」

パト「やっぱり難しいんだな、僕は事件に遭遇しやすいと思って探偵事務所にしたけどそこまで考えてはなかったな」

琴歌「パト君は雪花ちゃんと同じく力で相手をねじ伏せてくれればいいですよ!実力行使を確実に実行出来る人なんて中々居ませんからね」

パト「ああ、ならいいけど」

パトは考えながら質問する。

パト「学校辞めた事後悔とかしてる?」

琴歌「私ですか?いえ、まったく、むしろ早い段階で自分の役割が決まって良かったです、どちらにせよパト君で出会わなかったらまともに仕事も出来ていません、なにせ無茶は出来ないんですから、ずっと机で作業する事務が関の山ですかね、秘書って何気に動きますからね」

月花「そうね~、私も後悔してないわ、私って基本なんでも出来るし、それに対して学歴があればとりあえず問題ないかなって考えてたくらいで、今はかなり重要な仕事をしてるわけだし、学校が全てとは思わないわ、まあ、学歴が一つの判断材料として機能しているのも確かだからそれは少し勿体ないとは考えるけどね、でもそれだと今も大学生をしてないといけないわけでしょ、時間が勿体ないわ」

パト「そうか、なら良かったよ」

やはり二人は頭がいい分自分の可能性は自分で見つけだし、実力で実行する力がある。
この二人を見ているとパト自身もただ戦うだけではなく、多くの知識として資格を取る必要があると
考えた。

パト「まあ、メリアから色々勉強は教わってるし、そろそろ僕も資格勉強とか始めてみようかな~」

月花「パトはまず英語!多国語の勉強をしっかりして!世界のめんどうくさい問題を請け負うって事は少なくとも多くの国の言語を理解しないと駄目なんだから、どうするの?知らない言語の看板前に集合とか言われたら!まだ翻訳AIだって完璧じゃないのよ!」

パト「でも脳内で月花が翻訳してくれるし・・・」

月花「私の脳みそは一つだけ!だから私が自分の仕事に専念している時はパトの事で相手するのは無理よ!それが嫌なら私を楽させる事ね!常に会社で寝てるだけとか!」

琴歌「それは絶対にあり得ないので安心してください、月花先輩♪私、宝の持ち腐れは嫌いなので♪最大限有効活用させてもらいますよ~」にっこり

月花「じょ、冗談じゃない、そんな黒い笑顔向けないでよ琴歌ちゃん」

琴歌「私だって冗談と理解してますよ、ではパト君、私は家に帰りますが今日は何が食べたいですか?」

パト「いや、数十分前にメリアから連絡来てて、もうご飯作ってるみたいだよ、最初はどうかと思ったけど何気にちゃんと専業主婦やってくれてるね」

パト達が地球でエウレカ探偵事務所で働いている間、メリアは最初こそは帝国で仕事をしていたのだが、やはりパトと離れるのは嫌だとメリアが地球に押しかけ、エウレカ探偵事務所の仕事は一切関わらない、帝国の仕事も緊急でない限り関わらない、という条件でパトと琴歌の家に専業主婦として住んでいるのだ。

琴歌「私が居ない間帝国で何かを進められる可能性を廃除出来る分私にもメリットがある、みたいな交渉をされたら私も断れませんよね、それにエウレカ探偵事務所の件も一切助言はしないと約束してくれましたし、何かあってもエウレカ探偵事務所関係なら手を出さないとも約束してくれましたし・・・破ったら遠慮なく帝国に返してくださいね、パト君!」

パト「わ、わかってるよ・・・」

パトは聞けないでいた、「メリアと一緒で大丈夫か」と
琴歌とメリアは仲が悪い、それはパト含め、専属神内でも有名な話だった。
それは仕事柄仕方ないと思える所がある分、周りもフォローが難しく、個人でなんとかして貰おうと
放置していた、故にパトは少し気まずい環境で過ごしていたのだ。

・・・・・・
帰宅

メリア「ご主人!琴歌ちゃん!おかえりなさい!ご飯とお風呂両方出来ていますので好きな方から選んでください!」

メリアはエプロンを着用して二人を出迎えた。

琴歌「では私はお風呂を頂きますね」

メリア「着替えは置いていますので、あと今日はヘルシーにしてますので油の心配はしなくていいですよ」

琴歌「助かります」

琴歌はメリアに笑顔でお礼を言うとそのままお風呂に入って行った。
パトはそれを見届けるとメリアに話しかける。

パト「専業主婦はどう?」

メリア「暇ですね、ですが帝国でも基本暇でしたのでそこまでって感じです、時間はほぼ無限にありますからね、その長い神生での一間の休息、そう思えればこのような暇はなんでもありません、暇を上手く活用できないようでは専業主婦は出来ませんからね!」

メリアはドヤ顔をしながらパトの上着や荷物を受け取り、着替えの準備をする。

パトとメリアがソファーでくつろぎながら談笑しているとお風呂から出て来た琴歌がパトの隣に座る、
3人の座る位置は決まっている。

琴歌「何を話してたんですか?」

メリア「ご主人が英語の勉強をしたいと言っていたのでそれについて話してまして、ご主人多言語を理解するのが凄く苦手なのか全然コツを掴んでくれなくて」

パト「無茶言うなよ、俺だって結構頑張ってるんだぞ、むしろなんで月花の頭脳を持ってるのにここまで頭に入って来ないんだ?使い方の問題か?」

琴歌「難しいですよね、私はまず基礎を徹底して覚えますね、それがないと文章を作れませんからね」

メリア「琴歌ちゃん帝国に居る間で結構他の星の言語も習得してましたよね?」

琴歌「アリシア様について行って何度も会議に参加させてもらいましたからね、最初なんて毎度違う星に行く旅に聞きなれない言語で喋られるので大変でした、しかも地球みたいに勉強の本があるわけではないので理解するのにも苦労しましたし」

パト「でも理解したんだから凄いよな、最近なんて琴歌だけ向かう機会が多かったんだろ?凄いだろ」

琴歌「いえいえいえいえ~~、その代わり警備はアリシア様の時に比べて4倍は多く動いてましたけどね~~」テレ

メリア「仕事の話で盛り上がるのはいいですがご飯も食べましょう!常に出来たて状態になるように私のオーラでしっかり保護してましたからね!食べたらリラックスして貰って二人共明日に備えて寝てくださいよ!健康第一ですからね!」

琴歌「なんか今のメリアさんが綺麗すぎて違和感が凄い違和感を感じますね・・・」

メリア「仕事だったからですよ、今は使命とか仕事とか何も考えていませんからね、いいじゃないですか私だって何も背負う事なく生きてる方が楽でいいんですよ」

パト「メリアがそれでいいならゆっくりしてくれてもいいんじゃないかな」

琴歌「同感です、むしろ私達がこうして頑張ってる間はメリアさんは何もしないし、させないしで私にもメリットがありますよ」

メリア「仕事関係になると私と琴歌ちゃんは険悪ですからね、別に辞めろとは言いませんが、帝国では容赦しませんよ」

琴歌「ええ、何度でも言葉でねじ伏せて見せますよ」

パト「はいはい!ご飯食べる!バチバチしない!!」

3人はそうしてご飯を食べる。

・・・・・・
就寝

パト(俺の股間が反応しなくなってから夜這いに恐れる事が一切なくなったな、琴歌はそもそもそう言う事は一切しないけど、メリアも全然してこないのは意外だったな・・・)

パトはそう考えながら横で寝ている琴歌とメリアを見る。

基本3人川の字で寝ている、シングルベッドを3つ繋げてマットをトリプルサイズにしている。
メリアは二人が寝る前に裁縫をしていた。

メリアは裁縫が好きらしく、基本自分の服は自分で作るらしい。
よく考えたら幻想郷から出て世界を旅していた時も服はメリアが作ってくれていた。
生地はオーラを編んで実体化させる技術があるらしく、自然素材じゃない分強度が高く、軽量であり、効果的なため敢えて自身のオーラを使っていた。

そうして裁縫しているメリアを眺め、横で資格勉強をしている琴歌を見て、そして二人が就寝したところを見届けてからパトは寝る。

パト(以前はゲームしてたんだけどな・・・どうも気が削がれるんだよな、別に不自由してないからいいんだけどさ)

パトは寝に入った。
今日も一日が終わる。




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