No.32 メイドイン!テイコク!2│No.34    メイドイン!テイコク!4

2022年09月14日

No.33 メイドイン!テイコク!3

ソルテ「【援喜神】ルーリエみたいに、相手を喜ばせる事や、応援してステータス向上や運気を向上させる神、これらを主体にするべきかしらね、でもそれだけだと足を引っ張るかもしれない。ある程度の実力も備えて貰っていないと・・・」

ソルテは【援喜神】に目を付け、従属神の名簿を見ていた。

ソルテ(検索したら万を超える数、これらから優秀な神材を選ぶ、骨が折れるわね)

ソルテが玉座にある秘書の机で仕事をしているとパトが来る

パト「お疲れ様、いい従属神は見つけた?」

ソルテ「そうですね、パト様はどのような侍女をお求めですか?」

パト「俺は・・・そうだな~しっかり仕事してくれるけど嫌な顔とかしない元気な子が良いかな~」

ソルテ「容姿等の好みではどうですか?」

パト「それは・・・そんな目で見る気はないから気にしなくていいよ」

パトは従属神との関係をに匂わせる話になると極端に冷たくなる。
パトの方針は【個神の尊重】【帝国住人一人一人の幸福と満足】であるため奴隷のように一生を容易に縛る考えが心底気に入らなかった。

ソルテ「私だって、嫌ですよ、従属神とは言え、他所の女と関係を持たれるのは、神界の常識と価値観でも嫌だと思う神は居ます。」

パト「ならなんで、メリアに賛成したんだよ、メリアの国政策の方針は【帝王第一の独裁政権】だ、それは確かに俺や俺の周りに居る専属神は何不自由ない生活が出来る、それに専属神は俺が愛したからこそ今の関係がある、だけど従属神はどうだ?顔も知らない、名前も知らない、話した事もない、そんな相手と契りを結び、永遠の契約をさせ、一生選択の自由を奪い、俺に尽くさせる。それを俺は許容できない」

ソルテ「なら何故キスは?!」

パト「従属神1万では誰も幸せになれないからだ、10万でも計算したら足りなかった、100万必要だったんだ、こんな馬鹿でかい規模の国だ、その単位じゃないと一人一人に満足に休息を与えることが出来ない、自由が生まれない、俺はもっと自由に生きて欲しい、生きる事に楽しみを見出して欲しい。そう考えてる、こんなことを言えば失礼だけど、だから我慢した。我慢してキスをした、俺は帝王だ、嫌な事ばかりから逃げてても仕方ないだろ?」

ソルテ(実際覚醒した従属神が増えたおかげで間違いなく帝国は以前より仕事の周りが良くなっていく、だけど、その分管理する量も増える・・・)

ソルテ「管理はどうするつもりですか?メリア様が少数精鋭型を取ったのは信頼を持つ者を集め、管理を容易にし、反逆の可能性を下げた結果です、ですがここまで力ある従属神を100万も持ち、外部にもそれらを配置させるなら裏切りや、他国が捕まえ拷問し情報を聞き出すかもしれない、そんな可能性があるのです!」

パト「そうだな、それは確かに管理が難しくなる分、その可能性が高まるだろうな」

ソルテ「だからメリア様は保険として契りを結ばせようとしています、そうすれば最低でも裏切りは不可能!」

パト「肉体的にはな、でも精神的な支配は無理だ、そんな契約じゃないだろ?両者が望まない行為は反感と恨みを買うぞ?」

ソルテ「それは・・・そうですが・・・」

・・・・・・

パトとソルテの話を玉座から聞く月花とメルリア。

月花「正直、どちらも正論に感じるわね、国という大きな組織を動かす以上綺麗事ばかりも言ってられない。どう思います?メルリア様?」

メルリア「国の政策に正解はありません、ですが私は旦那様の考え方が好きですね、メリアの政策は確実性を求めすぎる、それは確かに国全体の安定性が高いのでしょうけど、意外性のある成長を見込めません。あくまでメリアが思い描く政策が進むだけ、そんな国になります。」

月花「パトの政策は民は自由になるけど、その分不安定になったり、不明瞭な線引きが生まれるから上の管理がお粗末になる、そういう事ね」

メルリア「ええ、ですが私も知っています、そんな風に民個人に自由を主張させる国は最初こそは良いのですが・・・長い時間を与えられると共にその恩恵を忘れ、当たり前のようにその自由に依存し、民の質が落ちます、上がる事はないでしょう。」

月花「痛い話ね、私の住んでた日本もそんな感じだわ、平和に慣れすぎた人が多すぎて、自由の程度を勘違いして、好き勝手に、そして平和が本当に絶妙なバランスで成り立っていて少し傾けば大きな不幸がやっていくることを疑わない人ばかりだから・・・」

メルリア「そう、今は従属神100万全員旦那様に忠誠と好意があります。【思考盗聴】をして裏切者や私利私欲に覚醒した力を悪用しようとする者が居ないかずっと見ていましたが、全員純粋なものでした。メリアが厳選しただけの事はあります。」

月花「つまりメリアちゃんはその忠誠と好意を利用してしまいたいってことなのね、恋心とか尊敬とかの感情って波があるし、落ち着いちゃうと中々戻らないって言うしね」

メルリア「相手の心理をよく理解するメリアだからこその【従属神100万名との契り】そのように深く考えるとメリアの考えがある意味堅実なんですよね。」

月花とメルリアは悩む。

・・・・・・

メリアは琴歌と一緒に居た。

メリア「ご主人はせっかくここまで動き出したのに、中途半端過ぎます。ここは確実に肉体的にでも縛っておけばいいのに、精神は時間があればどうにでもなるのに」

琴歌「確かに国を動かす上では感情論が過ぎますね、ですが道徳的ではないのは確かです」

メリア「道徳的?人間の定めた価値観の話でしょう?あんなの日本のローカルルールでしょう、同じ地球でも通用しない物を世界規模、ましてや神々の世界に持ってくるのはどうかと思いますが?」

琴歌「そうですね、メリアさんが言っていた【郷に入っては郷に従え】その通りだと思います、ここは日本ではありません、帝国です、神々の世界であっても一つの国であり、パトさんが国王です、なら日本と同じようにローカルルールがあっても問題ないのではないですか?」

メリア「そこに日本のローカルルールも含めようと?」

琴歌「そうですね、せっかく私達はこの国を導く側に居るのですから、自ら法を作っても問題ないはずですが?」

メリア「そうですね、ですがこの帝国に住む国民はどれだけ賛成をしますかね?」

琴歌「賛成はしないでしょうね、従属神にはデメリットしかありませんから、忠誠があり、好意がある人が拒むなら求めてはいけない、愛されてはいけない、なんて絶対に言えませんから」

メリア「そう、【愛される努力をしなさい】もいいですが、従属神にそのチャンスはあると思いますか?会えないのに?なら何処で出会い、愛されるのか?」

メリアが答える。

メリア「ないんですよ、チャンスなんて、従属神全員、ご主人に愛される事なんて!なら私が愛されるチャンスを与えましょう!平等に!そしてそこから愛の忠誠を示せばいい!それは果たして非人道的なのでしょうか?琴歌ちゃん?」

琴歌「そこにパトさんの都合が入ってません、メリアさんの政策に矛盾してますね」

メリア「・・・本当貴女は素敵です。喉から手が出る程でしたが、本当、一緒に来てくれて嬉しいですよ、琴歌ちゃん。」

メリアは琴歌に感謝を伝える、メリアはここまで話で対抗してくる琴歌の話術や頭の回転の速さ、国に対しての成長の貢献等、凄まじい成長を見せてくれるからである。


メリア「でもね、矛盾はしてないの、ご主人第一は別に【ご主人の求める事全てを奴隷のように従う】ものではなく【ご主人が世界で一番優秀であり高貴であると世界全体に知らしめる】ための政策です。ご主人の考えは素晴らしいですが、まだ王としては未熟、そこの命令に従っていれば帝国は崩壊する。」

琴歌「それは反逆では・・・」

メリア「ご主人から辞めろと命令されていませんし、私はちゃんと政策の意図を伝えました【ご主人第一】と、それをどう皆が解釈しても構いませんが、私のやる事は変わりません。」

琴歌はメリアの話を聞き、やはり侮れないと思った。
メリアは賢い、時と場合次第ではハッタリも使うし、言葉のミスリードを使う、そうやって枕詞を潜ませる事で、自分の考えを隠し、相手には良いように伝え、そして可決したら周りの結果とは異なるメリアが本来考えていた政策を始める、琴歌はその手に何度も何度も敗れた、アリシアもそうである。

メリアは帝王神の生まれ変わりなだけあって、世界の支配者の遺伝子がそのまま残っているのだ。

メリア「とりあえず、ご主人にはこれ以上の国政策には関わらせません、途中までは良かったのですがね・・・ご主人が国政策に携わるには・・・まだ綺麗すぎます。」

メリアは「琴歌ちゃんもね・・・」とボソっと告げる。

メリア「もっと穢れなさい、もっと恨まれ、嫌われなさい、そこまでしてまで自分の意思を突き通さなければ国は動かないし変わらない、【皆賛成の仲良しこよし】の政治では結果は出ません」

琴歌「独裁国家の末路を知らないのですか・・・」

メリア「あれは独裁者の技量と器が足りなかった結果、だけど私は出来ます、帝王神の模写子等関係なくです」

琴歌「自己評価が高いのは結構です、ですが、今のメリアさんは【全知全能】を持ち合わせていない、そんな不完全な状態のメリアさんの政策に絶対的信頼は持てません。」

メリア「言うわね、好きですよ、他の子やアリシアもそこまで攻めてきませんから」

琴歌「私もメリアさんは好きです、個人的にも信頼してます、ですが国となれば敵ですし、信頼も寄せません、そこは分けていますので」

メリア「アリシアは本当に琴歌ちゃんをたった一年足らずでここまで育ててくれました。神王でもそこまで考える子は中々居ません、帝王神候補に推薦しましょうか?」

琴歌「そうですね、そうすれば他国への牽制にもなりますね、ご自由にどうぞ」

メリア「ふふ、ご主人とソフィアに検討してみます」

メリアと琴歌は机を挟んでギスギスとしていた。


・新たな侍女に肉体関係を持って、他の従属神にも馴染んでもらおうと考えるソルテ

・それを拒み、個神を尊重したいパト

・パトの政策を自然な流れで下げさせ、【100万の従属神】と契りを交わさせたいメリア

・パトの政策と個人に尊厳を守りたい琴歌

帝国では国を命運を賭ける政策と政策がぶつかり合っていた。

パト・琴歌VSメリア・ソルテ

中立 月花・メルリア

その中、アリシアは・・・

続く






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