2025年12月15日
No.197 誕爛(たんらん)
これは万園、世界王戦争時代のお話。
この話を語るのは神籟(しんらい)。
神籟「これは私がまだ世界王戦争で戦っていた時期のお話です。といっても時期も後半も後半、ほぼ最後の方になりますかね、私が唯一死を覚悟した戦いを思い出したんです」
神籟は語る。
・・・・・・
世界王戦争、ストレリチアが優秀な世界王を作ろうと切磋琢磨していた時代、それこそ数億という数の世界王達が産み落とされた、だがどの世界王も自我が強く誰もが自身が世界の王であるという事を疑わない、誰かの下につくなどありえないと断言するような個性派揃いだった事もあり、生まれて間もない世界王達は戦いを続けていた。
だがそんな世界王戦争もストレリチアが世界王を上手く作るコツを見つけ出せば世界王を作る頻度も下がり、数が減って来ていた。
世界に世界王が1000体も居なくなった頃、現時点で最強種として名を轟かせていたのは8名。
界羅(かいら)、祖占(そうらな)、誕爛(たんらん)、高簾(こうれん)
朔薬(さくやく)、惺紡(せいほう)、神籟(しんらい)、御殿(ごでん)
この8名の世界王ランクはEXランク以上、軍として群れない世界王のため、各自名を上げては
挑戦者を待つか、獲物を狙いに行く【狩る側】の存在だった。
8名の最強種の中でもランク分けがされており、外側では臨戦態勢を張っているが、内心は格上とは戦いたくないという感情が下位ランクの最強種達は考えていた。
1位:界羅
2位:祖占
3位:誕爛
4位:高簾
5位:朔薬
6位:惺紡
7位:神籟
8位:御殿
3グループに分けられており、
1位~3位は戦ってはならない、無敵グループ
4位~5位は戦っても勝利を絶対に得られない、無敗グループ
6位~8位は本来の最強種と呼ばれる、最強グループ
とされている。
神籟はこの時自身を狙う御殿といつ戦ってもおかしくない状況になっていた。
互いが姿を見れば威嚇、そしてどちらかが仕掛けた段階でどちらかの死は確実、
そしてこの戦いに巻き込まれるとSSS+クラスの世界王でも死は避けられないだろうと万園全体で
緊張感が漂っていた。
そしてそんな状況になっていたのはもう2グループ存在していた。
4位高簾と5位朔薬だった、互いに同レベルの世界王として決着をつけようとしていたためだ。
そして囁かれていたのは3位である誕爛が誰かを狙っているという噂。
順当にいけば1位か2位のどちらかだが、このグループが本気で戦うという事は同じ最強種である4位以下の世界王ですら巻き込まれれば死を覚悟するしかないと言われているレベルだと言われていた。
・・・・・・
数年後。
詳しい話は飛ばすが結果だけを伝えると7位神籟と8位御殿の戦いが始まった。
時間にして4ヵ月、結果は7位の神籟が8位の御殿を喰らい、神籟の勝利で終えた。
そしてその戦いが火蓋となり、4位と5位の戦いも始まった。
これが多くの被害を出した最悪の戦いとなった。
日々互いを睨み牽制してしあっていた世界王達を無惨に蹴散らしながらも最後は5位の朔薬が4位の高簾を撃破し、8体だった最強種が6体になった。
ここで問題が残っていたのは3位誕爛が誰を狙っているのか、それが今だにわかっていなかった。
そもそも誕爛が本気で誰かと戦っているのを見た者が居ないのだ。
神籟は長い戦いの傷を癒すために身を潜めていた時に最悪の事態が起きた。
・・・・・・
神籟「やっと鬱陶しい存在が消えた、ずっと目の仇にしてきてましたからね、御殿は、ですが流石は建築の世界王、あらゆる建設物が私の真言を防いできたうえに私を妨害する設備と攻撃する設備を無限に作り続けながら無限に広がる建物の空間に閉じこもった時は・・・いやもう考えるのは辞めましょう、この頭痛は半年は収まらないかもしれないわね・・・」
神籟が自分の世界で休息をとっていると自分の世界に大きなヒビが入ったのが眼に入る。
神籟(襲撃?確かに私が弱っている所を狙うのはセオリー的にも問題ない、だが私を狙う奴なんて・・・)
神籟は警戒する、そしてヒビから大きな穴が空き、そこから一人の赤い髪と赤い目を宿した者が降りて来た。
神籟「誕爛(たんらん)?!」がば!!
神籟は想定外の来客に疲れを気にせずに警戒態勢に入った。
誕爛「随分弱っているみたいだな神籟、君が最強種を撃破したのはこれで二人目、凄い事じゃないか、私は誰も倒していないというのに」
誕爛は笑いながら神籟に話しかける、神籟に近づいて来る誕爛の足取りは軽かった。
神籟「わざわざ私の世界に入ってきて何?万全の状態である私じゃなくてこんな弱り切った私を殺して満足?」
誕爛「?別に?世間話をしに来ただけだよ、神籟との世間話を終えたら次は朔薬の所だね、あの子も凄いよね、3人目の最強種を撃破したらしいしね、あんな大人しそうな子が戦ってみたら最も強いというのは面白いものだよね」
神籟は警戒していた。
神籟(何を企んでいる?世間話をするためだけに私の世界に入って来るか?というか本来相手の世界に入るのはリスクが高すぎる行為、なにせ相手のテリトリー内、何が起きてもおかしくない、むしろ相手の世界に入った時点で負けは確実と思ってもおかしくないのに・・・馬鹿なのか?それとも・・・)
神籟の世界に入っても問題ないと判断しているのか?
それだけ誕爛と神籟の間には実力差があるのか?
神籟の脳裏には誕爛の事で頭がいっぱいになっていた。
神籟が得意とする真言で一度誕爛を狙ってみる。
神籟「§右手を上げろ§」
神籟が真言を放つが誕爛が右手を上げるは一切なかった。
神籟(私の世界に居て私の真言の影響を一切受けないのか・・・勝てないのは間違いないな・・・)
神籟は誕爛のランクを確認する、これは万園ではデフォルトで出来る行為であり、相手の名前と世界王ランクはいつでも表示可能である。
誕爛(たんらん) ランクEX+
神籟(しんらい) ランクEX
神籟(EX+か、私のランクよりも上、まだEXよりも上があった事に驚きだよ、これで3位とされているんだから他の二人なんてどんな化物よ、リスクを冒したくないからって一度も会った事ないけどこればかりは後悔かな)
神籟はリスクを冒してでも一度くらいは上位3名のステータスは確認するべきだったと後悔するがそれも既に遅い。
誕爛が神籟に話を続けるが神籟は一度も会話が頭に入って来なかった。
誕爛「聞いてる?」
神籟「ええ、全然聞いてないわ、聞けるわけないでしょ、貴女、怖すぎるのよ」
神籟は降伏したような笑みで答える。
誕爛「あはは、私は君、いや君達を狙わないよ、私はね、ずっと君達を見守っていたんだ、雑魚に興味はないけど君達は雑魚じゃない、有望な世界王達だ、特に朔薬、惺紡、神籟、君達は努力してここまで上がって来た、それは賞賛に値するよ、でも残念だけど、誰一人として私の領域までは来られなかった。でもそれは仕方ない事、普段から得ている栄養の量が違うんだ」
誕爛は笑いながら話す、神籟は栄養という言葉に不審を抱き、質問する。
神籟「栄養?それはどういう意味?それは世界王をいくら喰らってきたかの話?だとすれば誕爛、君の言い分はおかしい、見守って来たと言っていたのは嘘じゃないだろうね、事実君が誰かと戦っている姿、狩りをしている姿を見た者は誰もいない、正確には誰も生き残ってないだけかもしれないがでも一切情報がないのはおかしい。数年前だったか祖占の無差別攻撃で数百億の世界王達が溶けて養分にされた事件は今ここまで生きている世界王達なら強さ関係なく把握している」
神籟は続けて話し続ける・
神籟「界羅だってそうだ、この世界を統括するストレリチアの代理を担う存在、そんなストレリチアの右腕的存在である界羅は唯一ストレリチア本人から養分を貰い強さを得ていると、これは既に誰もが知っている事、じゃあ誕爛、君はどうやって養分を得ているって言うんだ!才能だけでここまで強かったなんて言わせない!」
誕爛は神籟の目を見て笑う。
誕爛「私はね、この万園で唯一、ストレリチア様と同様、【世界王を生み出す事が出来る世界王】なんだよ、つまり私の世界にはこの万園と同様世界王達が住む世界が存在する。そしてどこからその養分を作るか?簡単な話だよ、世界王を生み出すための養分を自分の力として吸収している、つまり自分の身体一つで自給自足が成立しているんだよ、そして私の能力はさっき言った通り世界王を作り出すものだ、じゃあわかるよね?」
誕爛は神籟に笑いながら問いかける、だがそれはとても分かりやすい問題。
神籟「世界王だけの軍隊、そしてそれらを養分にしているって事は誕爛の力は・・・はは、もしかして存在する世界王の能力全てか・・・世界王レベルの全知全能ってわけか、規格外め」
誕爛「褒めないでくれ、それでも私は3位、界羅にも祖占にも勝てない、不思議だろう?世界王を作る世界王で生み出した世界王を統べるのは勿論、あらゆる世界王の力を扱える私がこの二人には勝てないんだ、でもそれが真実なんだ、だから諦めた、上を目指す事も下の子達に対して何かをしようとも思わない、それが私だよ、だから心配しなくていい、君レベルの真言は私も持ってる、だから」
誕爛はそう言うと神籟に言葉を発する。
誕爛「§右腕を上げろ§」
神籟「?!?!」右腕が上がる。
誕爛「元々はCランクくらいの子が持っていた世界王の力だったかな、でも私が扱えばそれはEX+級の精度になる、もちろん朔薬も、惺紡も、死んだ他の最強種の子達の力も全部、私は持っているよ」
誕爛は指を慣らすと誕爛の背後に無数に群がる世界王達が現れる。
神籟は目を見開く、驚きを隠せなかった。
その数は今この万園に存在する世界王の数、いや元々億と居た万園に世界王以上の数の世界王が誕爛という一人の世界王から現れたのだ。
誕爛「この子達は私が作れる最高ランクS+級の世界王達だけ呼んだんだよ、私の世界はこんな戦争は起きていない、私はストレリチア様よりも平和な世界を実現出来ている、でも乱暴しようと思えばいくらでも戦えるよ、例えばこの子達、神籟にとってはS+ランクの雑魚だけど、私の恩恵を受ければ全員EXランクと戦えるくらいには強化出来るけど・・・どうする?」
神籟(ああ・・・無理だ、勝てるわけがない、つまり私が戦ってきたのは・・・無駄だったってわけか・・・なんかやる気失ったな・・・)
神籟は泣きだす、それは降伏というよりどう頑張っても辿り着けない領域が存在するのだという絶望、戦意喪失だった。
・・・・・・
神籟「私はあの出来事から戦意を失った、どう頑張っても絶対的な格上は存在するとわかったから、だから周りからは丸くなったとか、大人しくなったとか言われてるけど・・・私だけが知っている誕爛の実力を見てから・・・私はちょっと拗ねてるのかもね、今も尚、戦争を終えて、唯一生き残った6名として残って、そこから円卓の王という組織が作られ、何をすることなく6位という席に座ったのも・・・本来の私なら4位の席を狙っていたかもしれないけど・・・結局は無意味だってわかってしまったから・・・6位に甘んじてるのかもね・・・」
神籟は最後に誕爛との会話を思い出し、語る。
誕爛「私はいつでも見守ってるよ、弱い子を見守るのは強き者の定めだからね」
神籟「私がそう言われたの・・・」
この話を語るのは神籟(しんらい)。
神籟「これは私がまだ世界王戦争で戦っていた時期のお話です。といっても時期も後半も後半、ほぼ最後の方になりますかね、私が唯一死を覚悟した戦いを思い出したんです」
神籟は語る。
・・・・・・
世界王戦争、ストレリチアが優秀な世界王を作ろうと切磋琢磨していた時代、それこそ数億という数の世界王達が産み落とされた、だがどの世界王も自我が強く誰もが自身が世界の王であるという事を疑わない、誰かの下につくなどありえないと断言するような個性派揃いだった事もあり、生まれて間もない世界王達は戦いを続けていた。
だがそんな世界王戦争もストレリチアが世界王を上手く作るコツを見つけ出せば世界王を作る頻度も下がり、数が減って来ていた。
世界に世界王が1000体も居なくなった頃、現時点で最強種として名を轟かせていたのは8名。
界羅(かいら)、祖占(そうらな)、誕爛(たんらん)、高簾(こうれん)
朔薬(さくやく)、惺紡(せいほう)、神籟(しんらい)、御殿(ごでん)
この8名の世界王ランクはEXランク以上、軍として群れない世界王のため、各自名を上げては
挑戦者を待つか、獲物を狙いに行く【狩る側】の存在だった。
8名の最強種の中でもランク分けがされており、外側では臨戦態勢を張っているが、内心は格上とは戦いたくないという感情が下位ランクの最強種達は考えていた。
1位:界羅
2位:祖占
3位:誕爛
4位:高簾
5位:朔薬
6位:惺紡
7位:神籟
8位:御殿
3グループに分けられており、
1位~3位は戦ってはならない、無敵グループ
4位~5位は戦っても勝利を絶対に得られない、無敗グループ
6位~8位は本来の最強種と呼ばれる、最強グループ
とされている。
神籟はこの時自身を狙う御殿といつ戦ってもおかしくない状況になっていた。
互いが姿を見れば威嚇、そしてどちらかが仕掛けた段階でどちらかの死は確実、
そしてこの戦いに巻き込まれるとSSS+クラスの世界王でも死は避けられないだろうと万園全体で
緊張感が漂っていた。
そしてそんな状況になっていたのはもう2グループ存在していた。
4位高簾と5位朔薬だった、互いに同レベルの世界王として決着をつけようとしていたためだ。
そして囁かれていたのは3位である誕爛が誰かを狙っているという噂。
順当にいけば1位か2位のどちらかだが、このグループが本気で戦うという事は同じ最強種である4位以下の世界王ですら巻き込まれれば死を覚悟するしかないと言われているレベルだと言われていた。
・・・・・・
数年後。
詳しい話は飛ばすが結果だけを伝えると7位神籟と8位御殿の戦いが始まった。
時間にして4ヵ月、結果は7位の神籟が8位の御殿を喰らい、神籟の勝利で終えた。
そしてその戦いが火蓋となり、4位と5位の戦いも始まった。
これが多くの被害を出した最悪の戦いとなった。
日々互いを睨み牽制してしあっていた世界王達を無惨に蹴散らしながらも最後は5位の朔薬が4位の高簾を撃破し、8体だった最強種が6体になった。
ここで問題が残っていたのは3位誕爛が誰を狙っているのか、それが今だにわかっていなかった。
そもそも誕爛が本気で誰かと戦っているのを見た者が居ないのだ。
神籟は長い戦いの傷を癒すために身を潜めていた時に最悪の事態が起きた。
・・・・・・
神籟「やっと鬱陶しい存在が消えた、ずっと目の仇にしてきてましたからね、御殿は、ですが流石は建築の世界王、あらゆる建設物が私の真言を防いできたうえに私を妨害する設備と攻撃する設備を無限に作り続けながら無限に広がる建物の空間に閉じこもった時は・・・いやもう考えるのは辞めましょう、この頭痛は半年は収まらないかもしれないわね・・・」
神籟が自分の世界で休息をとっていると自分の世界に大きなヒビが入ったのが眼に入る。
神籟(襲撃?確かに私が弱っている所を狙うのはセオリー的にも問題ない、だが私を狙う奴なんて・・・)
神籟は警戒する、そしてヒビから大きな穴が空き、そこから一人の赤い髪と赤い目を宿した者が降りて来た。
神籟「誕爛(たんらん)?!」がば!!
神籟は想定外の来客に疲れを気にせずに警戒態勢に入った。
誕爛「随分弱っているみたいだな神籟、君が最強種を撃破したのはこれで二人目、凄い事じゃないか、私は誰も倒していないというのに」
誕爛は笑いながら神籟に話しかける、神籟に近づいて来る誕爛の足取りは軽かった。
神籟「わざわざ私の世界に入ってきて何?万全の状態である私じゃなくてこんな弱り切った私を殺して満足?」
誕爛「?別に?世間話をしに来ただけだよ、神籟との世間話を終えたら次は朔薬の所だね、あの子も凄いよね、3人目の最強種を撃破したらしいしね、あんな大人しそうな子が戦ってみたら最も強いというのは面白いものだよね」
神籟は警戒していた。
神籟(何を企んでいる?世間話をするためだけに私の世界に入って来るか?というか本来相手の世界に入るのはリスクが高すぎる行為、なにせ相手のテリトリー内、何が起きてもおかしくない、むしろ相手の世界に入った時点で負けは確実と思ってもおかしくないのに・・・馬鹿なのか?それとも・・・)
神籟の世界に入っても問題ないと判断しているのか?
それだけ誕爛と神籟の間には実力差があるのか?
神籟の脳裏には誕爛の事で頭がいっぱいになっていた。
神籟が得意とする真言で一度誕爛を狙ってみる。
神籟「§右手を上げろ§」
神籟が真言を放つが誕爛が右手を上げるは一切なかった。
神籟(私の世界に居て私の真言の影響を一切受けないのか・・・勝てないのは間違いないな・・・)
神籟は誕爛のランクを確認する、これは万園ではデフォルトで出来る行為であり、相手の名前と世界王ランクはいつでも表示可能である。
誕爛(たんらん) ランクEX+
神籟(しんらい) ランクEX
神籟(EX+か、私のランクよりも上、まだEXよりも上があった事に驚きだよ、これで3位とされているんだから他の二人なんてどんな化物よ、リスクを冒したくないからって一度も会った事ないけどこればかりは後悔かな)
神籟はリスクを冒してでも一度くらいは上位3名のステータスは確認するべきだったと後悔するがそれも既に遅い。
誕爛が神籟に話を続けるが神籟は一度も会話が頭に入って来なかった。
誕爛「聞いてる?」
神籟「ええ、全然聞いてないわ、聞けるわけないでしょ、貴女、怖すぎるのよ」
神籟は降伏したような笑みで答える。
誕爛「あはは、私は君、いや君達を狙わないよ、私はね、ずっと君達を見守っていたんだ、雑魚に興味はないけど君達は雑魚じゃない、有望な世界王達だ、特に朔薬、惺紡、神籟、君達は努力してここまで上がって来た、それは賞賛に値するよ、でも残念だけど、誰一人として私の領域までは来られなかった。でもそれは仕方ない事、普段から得ている栄養の量が違うんだ」
誕爛は笑いながら話す、神籟は栄養という言葉に不審を抱き、質問する。
神籟「栄養?それはどういう意味?それは世界王をいくら喰らってきたかの話?だとすれば誕爛、君の言い分はおかしい、見守って来たと言っていたのは嘘じゃないだろうね、事実君が誰かと戦っている姿、狩りをしている姿を見た者は誰もいない、正確には誰も生き残ってないだけかもしれないがでも一切情報がないのはおかしい。数年前だったか祖占の無差別攻撃で数百億の世界王達が溶けて養分にされた事件は今ここまで生きている世界王達なら強さ関係なく把握している」
神籟は続けて話し続ける・
神籟「界羅だってそうだ、この世界を統括するストレリチアの代理を担う存在、そんなストレリチアの右腕的存在である界羅は唯一ストレリチア本人から養分を貰い強さを得ていると、これは既に誰もが知っている事、じゃあ誕爛、君はどうやって養分を得ているって言うんだ!才能だけでここまで強かったなんて言わせない!」
誕爛は神籟の目を見て笑う。
誕爛「私はね、この万園で唯一、ストレリチア様と同様、【世界王を生み出す事が出来る世界王】なんだよ、つまり私の世界にはこの万園と同様世界王達が住む世界が存在する。そしてどこからその養分を作るか?簡単な話だよ、世界王を生み出すための養分を自分の力として吸収している、つまり自分の身体一つで自給自足が成立しているんだよ、そして私の能力はさっき言った通り世界王を作り出すものだ、じゃあわかるよね?」
誕爛は神籟に笑いながら問いかける、だがそれはとても分かりやすい問題。
神籟「世界王だけの軍隊、そしてそれらを養分にしているって事は誕爛の力は・・・はは、もしかして存在する世界王の能力全てか・・・世界王レベルの全知全能ってわけか、規格外め」
誕爛「褒めないでくれ、それでも私は3位、界羅にも祖占にも勝てない、不思議だろう?世界王を作る世界王で生み出した世界王を統べるのは勿論、あらゆる世界王の力を扱える私がこの二人には勝てないんだ、でもそれが真実なんだ、だから諦めた、上を目指す事も下の子達に対して何かをしようとも思わない、それが私だよ、だから心配しなくていい、君レベルの真言は私も持ってる、だから」
誕爛はそう言うと神籟に言葉を発する。
誕爛「§右腕を上げろ§」
神籟「?!?!」右腕が上がる。
誕爛「元々はCランクくらいの子が持っていた世界王の力だったかな、でも私が扱えばそれはEX+級の精度になる、もちろん朔薬も、惺紡も、死んだ他の最強種の子達の力も全部、私は持っているよ」
誕爛は指を慣らすと誕爛の背後に無数に群がる世界王達が現れる。
神籟は目を見開く、驚きを隠せなかった。
その数は今この万園に存在する世界王の数、いや元々億と居た万園に世界王以上の数の世界王が誕爛という一人の世界王から現れたのだ。
誕爛「この子達は私が作れる最高ランクS+級の世界王達だけ呼んだんだよ、私の世界はこんな戦争は起きていない、私はストレリチア様よりも平和な世界を実現出来ている、でも乱暴しようと思えばいくらでも戦えるよ、例えばこの子達、神籟にとってはS+ランクの雑魚だけど、私の恩恵を受ければ全員EXランクと戦えるくらいには強化出来るけど・・・どうする?」
神籟(ああ・・・無理だ、勝てるわけがない、つまり私が戦ってきたのは・・・無駄だったってわけか・・・なんかやる気失ったな・・・)
神籟は泣きだす、それは降伏というよりどう頑張っても辿り着けない領域が存在するのだという絶望、戦意喪失だった。
・・・・・・
神籟「私はあの出来事から戦意を失った、どう頑張っても絶対的な格上は存在するとわかったから、だから周りからは丸くなったとか、大人しくなったとか言われてるけど・・・私だけが知っている誕爛の実力を見てから・・・私はちょっと拗ねてるのかもね、今も尚、戦争を終えて、唯一生き残った6名として残って、そこから円卓の王という組織が作られ、何をすることなく6位という席に座ったのも・・・本来の私なら4位の席を狙っていたかもしれないけど・・・結局は無意味だってわかってしまったから・・・6位に甘んじてるのかもね・・・」
神籟は最後に誕爛との会話を思い出し、語る。
誕爛「私はいつでも見守ってるよ、弱い子を見守るのは強き者の定めだからね」
神籟「私がそう言われたの・・・」
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