No.5 桜花の夢│No.7   アリシアの契約苦難(R18)

2022年08月31日

No.6 パトと美魅の間の契り

露草 美魅 帝園出身で鬼族の少女

力こそはあるものの、それは一時的に力を開放した時に限る、それ以外は年相応の無力な鬼の少女なのである。

パトにとって美魅という存在は特別である。

美魅はパトの命令は一切聞かない、むしろ殺しにくる程である。
ツンデレなどではなく、結構本気で嫌っている。

普通に考えてそんな美魅を側近に置くはずがないのだが、パトは側近どころか、侍女にまで任命し、傍に置いている。

それは別にパト本人がドMとか、そういう理由ではなく、美魅はパトの弟子だからである。

ネルがパトに対して出した課題、それは【パト自身が誰かにその技術を教え、そしてそれを己も再度理解し、成長する】。

何事も教えられてばかりでは完璧に習得は出来ない、それを誰かに教える、自分の言葉にする、そうすることで曖昧な理解からしっかりした理解へと変わっていく、そのために美魅はパトの傍に居る。

実際、美魅は帝園は弱く、鬼族の中では一番位も低い、戻しても死んでいる可能性があるため、保護という意味も込めて、パトは帝園に返さずに傍に居させる。

だがそんな美魅も一肌恋しい時がある。

だが美魅にとってそれを満たしてくれる人はパトしかいない、だからこそ美魅はパトの事は嫌いだが、習慣としてパトの膝の上に居る。

美魅としても不本意ではあるが、それでも落ち着いてしまうのだから仕方ないと、美魅は玉座に座るパトの膝に座る。

パトは嫌われているとは言え、教え子であり、自分の従属であることには変わりはなく、
自分の膝の上で大人しく居る美魅が可愛いと思い、よく頭を撫でる。

ソルテもその光景は微笑ましく、同じ鬼族として主であるパトが鬼族に優しくしてくれる姿を見ると嬉しくなる。

美魅「よいしょ、」膝の上に座る
パト「今日もお疲れ様、今日は何したんだ?」
美魅「うっさいわ・・・お皿洗いしたわ・・・」
パト「そうか、割らなかったか?」
美魅「うちこう見えて器用なんやで!お皿なんてそうそう割らへんわ」
パト「そうか、なら落ち着くまで頭撫でてあげるよ」

パトは優しく美魅の頭を撫でる。

美魅「子供扱い・・・もええもんやな、不本意やけどすっごい落ち着くわ」

美魅はそう言いながらパトの手を受け入れる。
その時の美魅の表情は本当にうっとりした可愛らしい女の子になる。

美魅「主はええな、楽そうやわ」
パト「生憎俺は勉強尽くしで死にそうだ、代わるか?」
美魅「ええわ~、うちは勉強とか嫌いなんや」
パト「そっかそっか、それは残念、だけどまた時間がある時は俺が教えるからな」

最近はメルリア達が入って、シスリットが帝園出身の子達の面倒を見ている。

パト「シスリットはどうだ?仲良くやれてるか?」
美魅「主よりええで、決まりやから教えとかはしてくれへんけど、練習相手にはなってくれるしな」
パト「そうか、ならシスリットの従属にでもなるか?」

パトが冗談で言った言葉だった。
パトは「それもええなぁ!」という返しを期待していたが違っていた。

美魅「いや、ええわ、シスリットはええんやけど、わいの主はあんたやからな、それに・・・」

美魅が珍しく言いよどむ。

美魅「この暖かい時間と場所は・・・好きなんや」

パトはそういう美魅の頭をワシャワシャっと雑に撫でる

美魅「やめんかいや!あ~あ!髪が~~」
パト「俺が整えてやるよ、メルリア、くしあるか?」
メルリア「どうぞ」
パト「流石、メリルアも全知全能持ってるから物の空間転移も容易だね」
メルリア「恐縮ですよ、アナタ」

パトはメルリアからくしを貰うと自分でグシャグシャにした美魅の髪を整える。

パト「普段の美魅は迷惑かけてきて、毎度殺されそうになるけど、別に美魅以外がいいなって思ったことはないぞ」
美魅「はん!とんだドMやで!なら今度も殺しにいったるわ!」
パト「調子に乗るな~~~」

パトは美魅の首を持ち左右に振る。

美魅「うわ~~~、ぐわんぐわんする~~!」

パト(馬鹿だけど、どこか面倒を見たくなるんだよな、俺が今後、そういう所も含めてしっかり教えてやらないとな)

終わり。

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