No.136 仕事の昼食│No.138 パトとラルの初夜(335話)(※R18)

2023年11月28日

No.137 【美】の天使王

ミーエルは帝園の事を思い出していた。

ミーエル(私が帝園から追い出されて結構な日にちが経ったなぁ~、あの頃は自由気ままに生活出来てたのに・・・いや、どっちかというと帝国の方が自由気ままにやらしてもらってるけども・・・でもたまにはホームシックになっちゃうよね)

帝園 第四の園 【神園帝使】序列4位 【慈悲の天使王】ミーエル・ファラミー

慈悲は天使族の11系統の中で最も医療に特化した種族であり、青い花眼がモチーフとなっている。
【慈悲】誰かに優しくすることに美徳を置き、他人に優しくすることでミーエル等の慈悲系統の天使は使命を全うしている。

これはミーエルが帝園の天使王として生活していた時のお話し。

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ミーエルは青と白をモチーフにした【慈悲帝宮殿】の最高位天使としてミーエルを慕う多くの熾天使(してんし)達に慕われていた。


天使族の階級は10段制であり

一等級 神園帝使(レイアポストール)
二等級 熾天使(セラフ)
三等級 智天使(ケルプ)
四等級 宝座天使(スローン)
五等級 統治天使(ドミニオン)
六等級 徳能天使(ヴァ―チュ)
七等級 威力天使(パワー)
八等級 君権天使(プリンシパリティ)
九等級 大天使(アーキエンジェル)
十等級 天使(エンジェル)

【慈悲帝宮殿】は【神園帝使】ミーエルを筆頭に数億という【熾天使】がミーエルを支え、【智天使】は【熾天使】を支え、と続き、最終的には十等級の無数と呼べるほどの数が存在する慈悲系統の天使がミーエルという慈悲の頂点に君臨する天使王を尊敬、崇拝していたのだ。

当然ミーエルもそんな環境のため、一寸たりとも気が抜けなかった。

ミーエル(慈悲の天使達だけが存在する宮殿、だから皆優しいし、思いやりもある、独占なんて誰もしない、物を使えばその倍の数をその場に置きなおす、誰かが選択をしたらお礼は留まる事を知らないし、誰かの役目であってもその仕事は誰かが代わりに行い、そしてお互いに褒め合い、気遣い、そしてとことん甘い甘い環境)

ミーエル「聞こえはいいけど・・・正直退屈・・・精々私の楽しみは入浴とその間に飲むジュースくらい、ルラエル様が居た頃は私が第二席の座に居たからよく見てたけどもう空気がずっとホワホワしてたもん・・・」

ミーエルはそう言いながら自分のベッドでくつろいでいた、帝園は特にやることがなく、他所の宮殿も同じらしく、活発な天使は他所の宮殿に来てはちょっかいを出しに行っているらしい。

ミーエル「慈悲の宮殿は争うという概念が存在しないし、敵対心を煽って来ても褒めちぎるから誰も遊びに来ない、いや、自分の事を褒めて欲しい天使はよく遊びにくるけど・・・私は他所に遊びに行くのもな~、会うの面倒臭いし」

ミーエルは独り言を呟きながら人20人は大の字で寝れる程大きいベッドの上で転がり続ける。

するとミーエルの身の回りを担当する【熾天使】から通達が入った。

ユンエル「ご報告致します、現在宮殿前にて、【美の天使王】ミファエル・キュレデュイ様がお越し、ミーエル様と対談したいとご要望ですがどのようになさいますか?

ミーエル「え・・・えっと・・・どうぞ中へ、って言って貰えるかな?」

ユンエル「畏まりました、ミーエル様」

ユンエル、ミーエルを支える現在の【慈悲帝宮殿】の第二席の熾天使、ミーエルと同じ青い花眼が開眼しており、そしてミーエルよりも美しい青い絹のような長い髪、そして青いドレスを身にまとっているおしとやかな天使である。

ミーエル(さてと、凄い嫌味の連発を喰らうから覚悟しないとね!)

ミーエルは即座にドレスに着替え、美の天使王を出迎えに向った。

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ミーエル「本日はようこそいらしてくださいました、ミファエル様」

ミファエル「ミーエル様、本日も美しいですね、せっかくなのでぜひ!私の美学を聞いて頂けたらと・・・思っております」

ミーエル(うげ、やっぱり持論を持ち掛けに来たな~~)

ミファエルは【美】と【黄色の花眼】が特徴の天使族、【美】を美徳に置く天使は美学を最も喜びとする、芸術において己の美を求め、そしてその美を誰かに教え広め、もっとも自身の美を広める事に喜びを感じる天使なのである。

ミファエルは美しい程の金髪の髪、白い肌、黄色の花眼、そして美しい装飾と黄色と白、そしてアクセントとして採用している青の花を採用したドレスを着用し、常に美を怠らない天使王だった。

ミファエル「私が教えた美、この宮殿でも採用して頂いていますね、本当慈悲の天使達は素晴らしいです、私はお好きですよ、特にミーエル、貴女はとても素敵♪」

ミファエルはそう言いながらミーエルに近づき、そっと頬に触れる、ミーエルは顔を少し赤らめながらもミファエルの手を振りほどこうとはしない、それが慈悲なのだ。

ミファエル「本当貴女達は優しい、私の美を嫌な顔せず受け入れてくれる、そのドレスも私がミーエルに送った品ですよね、美しいです♪」

ミファエルはミーエルに特別な好意を抱いていた。
それはミーエルがミファエルの美を全面的に認め、自分だけではなく、宮殿全域にミファエルの教えを忠実に再現しているからなのである、それを知ったミファエルは大変ミーエルを気に入り、何か新たな美を見つけてはすぐにミーエルの所に足を運び、こうしてミーエルと話していたのだ。

ミーエル「今日はどのような美を教えてくれるのでしょうか?ミファエル様?」

ミーエル(ミファエル・・・凄くとんでもない天使王に気に入られてしまったものだな~、この天使、独占欲が凄いで有名だから、もしそこを満たせばどんな時でも力になってくれるかもって思ってミファエルの案を私が天使王になった時に採用したのが運の尽き・・・毎度毎度違うデザイン性の芸術を押し付けられるからもう慈悲帝宮殿の改装費用が馬鹿みたいに掛かる!皆笑顔で仕事こなしてくれるけど!!)

ミーエルは毎度毎度変わるミファエルの美に肝を冷やしていた、酷い場合180度ガラッと雰囲気が変わる事もあるのだ、現在青と白をモチーフにした宮殿はミーエル自身凄く気に入っていたが、ミファエルが来たという事はこのデザインともおさらばなのだ。

ミファエル「今回はですね、このドレスです、このドレスのように青と白という美しい慈悲の象徴カラーにアクセントを付けては如何かと・・・あとその色を私達の象徴、黄色を採用するというのは・・・如何です?」

ミーエルは脳内で悩み、悩んだ結果、悩むだけ無駄と悟り、二つ返事で褒めたたえながら了承する。

ミーエル「素晴らしい案ですね、ミファエル様、そうすれば私達の宮殿にミファエル様と私との友好の美をお見せできる、私は凄く嬉しいです、それともミファエル様はこのような認識では納得いただけませんか?」

ミーエルは知っている、ミファエルは自分自身を大変気に入っている事を、そして自分とミファエルの関係性を含ませた言い方をすると大変上機嫌になるという事も。

ミファエル「凄く嬉しいです、では私の【美帝宮殿】に私とミーエルの間にある友情の証として青のアクセントを追加しましょう!そしてお互いの宮殿が相思相愛であることを他の宮殿にも知らせましょう!ミーエル!本当に貴女は素晴らしいわ!」

ミファエルはお淑やかに笑う、やはり美の天使王というだけの事はあり、身のこなしも美しい。

・・・・・・
数時間程ミファエルは滞在していたが、ミーエルとの対談で大変満足し、そのまま自身の宮殿に戻っていった。

その後入れ替わるようにユンエルが入ってミーエルにジュースを提供する。

ユンエル「お疲れ様です、ミーエル様、本日もミファエル様は大変満足されていましたね♪」

ミーエル「ええ、私とミファエルは仲良しですから、満足して頂いて私も嬉しいです」

ミーエル(相槌と褒め地獄!もう途中から意味のわからない美学をとことん離されたけど全然わからなかった!もう途中から【流石ミファエル様です、そのような素晴らしい美をお持ちなんて羨ましい限りです♪】【私もミファエル様のように美しくなれたらどれほど幸せなのか、想像がつきませんね】が交互に出てくる数時間!疲れた・・・次はいつ来るかな、以前は数週間前で、その前は数か月前だった気が・・・いや、時間感覚ここと外では全然違うから当てにならないなぁ・・・)

ミーエルが部屋着に着替え、そのままお風呂に向った。

ミーエルはミーエル専用の大浴場が存在する、その大浴場に入る事を許された天使は将来の天使王候補になれると言われている、それを決めるのはミーエルなのだが、現在十二席、つまり12人の熾天使を認め、側近として置き、ミーエル戦闘大浴場に入る事を許可している。だが今日は誰も居なかったため一人で大浴場を堪能していた。

ミーエル(ああ・・・このために生きてる~~)

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現在

ミーエル「はぁ、今は何かと忙しいけどやっぱりたまにはあの環境に戻りたいよね・・・というかミファエルが私が原因で追いかけて来るとかないよね・・・別にたまに話す程度ならいいけど・・・まあ契約なんて到底今の主様では不可能だし、私は帝園に戻れないし、数千年は会う事ないでしょ!うんうん!」

ミーエルはそう言いながら修行で怪我し、治療室で寝ているパトの横で一人思いにふけていた。





No.136 仕事の昼食│No.138 パトとラルの初夜(335話)(※R18)