No.71 帝王と側近達の王様ゲーム│No.73 琴歌の負けられない戦い

2022年11月13日

No.72 田舎者 フルール episode3

パト達は上級神の城に案内される

パト「それで、報酬の話だが?」

パトは今回の件はネルの暇つぶしに付き合っただけなので、正直報酬の件はどうでも良かったが、形は大事にした方がいいのは理解していたため、一応聞いておく。

上級神「私達の物で満足いただける物があるか・・・」

ソルテ「それを決めるのは私達です、そうですね、この惑星とエリアを一通り調べていましたが、唯一秀でていたのが中級神の多さ、ですがこのような敵に勝てないようでは期待外れも良い所、私達の侍女1人でも服に埃を付けずに帰ってきますよ」

ソルテはため息をつく

ソルテ(さて、これだけの態度を見せれば相手はこのエリアの星を全て持ってくるでしょうね、まあ、元々この上級神は私達の配下神らしいし、狙おうと思えばいつでも声一つで狙えたエリア、特にそこまで欲しいとも思えないわね、だからメリア様達は行きたがらなかったのね、私も大体は理解してたけど」

上級神は頭を悩ませる

上級神(このお方達が満足する物などこちらが用意できるわけないだろう!どうする!この惑星エリアを渡すか!いやそんなもの上の一声ですぐにでも手に入るもの!そんなすぐ手に入るものを渡しても相手は満足しない!ならなにを・・・クソ、まさかこの星のためにここまでの!?)

フルールは気配を消して会議の話を聞いていた、

フルール(報酬の話をしてる・・・やっぱり無償で助けてくれるわけじゃない、お母様も亡くなって、危うく私の大事な国民も無くす所だった・・・感謝はしてる・・・けど)

ソルテ「上級神、そこの入り口に居るネズミをこちらに出しなさい、何を考えてるかわからないけど情報漏洩と印象操作を狙っているのなら、只では済みませんよ?」

上級神「な?!そのような事は?!誰だ!入ってこい!!」

フルールは気配を消していたにも関わらずバレた事に驚いていた

フルール(まさか、ここまで気配を消しても気付くの?!これが上位の神!怖い!!)

フルールはそう考えながらもバレてしまったため部屋に入る

・・・・・・
パト(女の子・・・)

ソルテ「名前は?どこ所属かも」

フルール「えっと・・・フルール・ユリファベルです、ユリファベル国の豊穣神見習いです。」

ソルテ(下級神か、雪花ちゃんが居るからあまり言いたくないけど、必要ないわね、)

上級神「何故勝手に入って来た!貴様!後で覚えているがいい!!」

ソルテ「黙りなさい、私達の前で声を荒げるな、主様が不愉快になられるだろう?」

上級神(しまった!確かエウレカ帝国の帝王は生粋の女好き!?こんな女神でも無礼を働けば男である私は極刑!これは対応を考えなければ!)

パト(あいつ、すっごい変な誤解してそう・・・)

上級神「お見苦しい所を・・・ですが、この場を知ってしまった者です、こちらで対処させていただいても?」

フルール「え?!そんな?!」

フルール(私死ぬの?!そんな?!)

ソルテ「だからそんな事は好きにしなさい、次私達が不愉快に感じれば消します、私は世界最強の破壊神と帝王神候補様方から評価を頂いております、貴方とこのエリア如き、1秒もかからずして消し炭にしますけど?」

パト「それくらいにしておけ、格下に脅してどうする、それこそ器が小さく見られるだろう」

パトはソルテを抑制する、もちろんソルテもそこまでするつもりはなく、あくまで威嚇の演出だ。

パト(さて、上級神なんて本気出されたら対処出来るのソルテとメルリアくらいだけど、どうするか・・・月花的にはどんな報酬が妥協点だと思う?)

月花(そうね、正直、どんな報酬でも私達への対価としては見合ってないから、ここは無難なのがこのエリアの受け渡し、でも正直そんな物貰ってもって感じだし、ここはパトが欲しい物でいいんじゃない?)

パトはネルと雪花の方をチラっと見てみる

ネルはつまらなさそうに自分の服袖を整えていた

雪花は俯いている、多分寝てる。

パト(クソ!脳筋共は会話に参加する気すらない!ここは一度引き下がってメリア達に任せようかな)

月花(それが良いかもね、アリシア様ならいい感じに収めてくれるからそうしたらどう?)

パト(そうだね、なら一応この場は終わらせよう、ソルテもちょっと困ってるみたいだし)

パトがそうこう考えているとフルールがパトに話しかける

フルール「私のような下級神で神見習いが帝王様のような高貴なお方にお声をお掛けするのも恐れ多いのですが、お願いです。どうか今回の件、無償で済ませてはくれないでしょうか・・・」

上級神「貴様!これ以上私の顔に泥を塗るな!!誰かこの女をこの場から」

ソルテ「中に入れるように命令したのは私ですが?私の命令から背くのですか?あと声を荒げるなとも言いましたが?」

上級神「うぐ?!」

上級神は黙ってしまう。

パト「無償か、それは出来ない事だ、それを許し特別扱いをすればしっかりと対価を払っている他の者が報われない、そうだろう?ここまでは話はわかるか?フルール」

フルール「はい・・・ですが私達の星は恐らく帝王様に渡せるような物を持ち合わせておりません・・・なのでこれ以上となれば・・・」

ソルテ「フルール、下級神でしかも見習いの世間知らずだと思うので、今回は見逃します、そして教えておきましょう、星々単位の話なんてどうでもいいのです、私達はこの数十もあるこのエリアを貰うか貰わないか、その話をしています、単語として出していないだけでそれは全員理解してます、ですがそれでもこのエリアの秀でている物、それがまったく私達から見て魅力がない、だからこの上級神も考えている」

ソルテはフルールに向けて話す、ソルテは聖鬼族、基本的に非情になれない種族のため、情をフルールに向ける

ソルテ「ちなみにこのエリアの秀でている物、それは中級神の多さ、つまり戦力が高いという事、だけど今回このような失態を犯し、統率も取れていない上級神、このような体たらくの戦力で私達が魅力に感じる等ありえません、私の後ろに居る、侍女、この子に【このエリアを破壊しろ】と命令すれば服に埃を付ける事なく、当たり前のようにこなすでしょう、その程度なのですよ、ここは」

フルール(凄い・・・言ってることの次元が違う・・・私みたいな星の中にある小さな国の豊穣神とか本当に些細な事に感じる程だ・・・きっとこの人達からしたらお母様や王都の犠牲は些細なものとして見てないんでしょうね・・・私にとって神生に関わる程の一大事なのに・・・)

フルールは自分の小ささに失望する。

ソルテ「これでお話は以上です、とりあえず全部喋ってしまったわけですし、とりあえずこのエリア全域でいいです、後日帝国の者が伺いますので契約をしてください、断ってくれても構いませんが、私よりも強いので、敵に回さない事をお勧めします。それでは」

ソルテは上級神にそれだけを伝え、パトに向き話す。

ソルテ「会談は終了致しました、帝王様はこの内容で問題ないでしょうか?」

パト「・・・メルリア、服を直せ」

メルリア「畏まりました、アナタ」

パト(さてと、これでおしまい、ささっとかえってアリシアに丸投げして、俺は寝る!疲れた!もうこんな会談はごめんだ)

フルール「なら私を!!私を捧げます!!」

会議室にフルールの大きな声が響く

ソルテ「貴女のような下級神の中でも下位に居る存在に価値があるとでも?」

フルール「私は今回の騒動で母親を亡くしました、私を崇めてくれる国も王都壊滅により今後貿易が悪くなり、間違いなく不況に陥ります、私は豊穣神として民を助けたい、ですが今の私では何もできない、国民が今より貧しくなり、飢えで死んでいく姿を見ていくしかない・・・そんなのは嫌です!せっかくお母様が守り続けた国と愛しき民達!私はこの身を捧げてでも私達の星を見捨てないでほしい!救ってほしい!!なので私一人でどんな命令でも聞きます!この身を帝王様の快楽のためだけの玩具として扱って頂いてもかまいません!!なのでお願いします!」

フルールは頭を深く下げ、土下座をする。

雪花(別に私達の配下に入ったらそこらへんの問題は全部アリシア様とソフィアちゃんがなんとかするから別に問題ないのだけど・・・きっとここまでの自己犠牲的なお願いをして利用しないわけない、ソルテ様はどう考える、本当に玩具として扱う?でもそれはパトが認めないと思うけど)

ソルテ「必要ありません、貴女の代わりは文字通りこちらには」

ソルテが喋っている時、パトが声を上げた

パト「その覚悟、一国の王として感銘を受けた、今回の騒動で母を亡くし、それでも我が使命を全うしたいという強い意志を持ち、この上級神ですら恐れる我にここまでの覚悟、いいだろう、フルール、お前の神生!この我が頂いた!お前は今後我のためだけに尽くし!我のためだけに生きろ!それで今回の報酬の件は良心的に進める事を約束しよう」

ネル(気に入ったな、主様、こういう立場が弱い娘の強い決意と覚悟、それを救うのは主様の夢だからなぁ、面白い)

パト「ソルテ、アリシアに今すぐ連絡し、すぐにこの場に来るように命令しろ、現時点で危機的状況だ、すぐに検査官を導入し、カナの部隊をこちらに派遣させろ、そして環境問題をただちに解決し、失った王都再建をすぐに始めさせるのだ、3日、3日で以前よりも良い星に仕上げろ!いいな!!」

ソルテ「畏まりました、帝王様!」

ソルテはすぐに会議室を後にし、アリシアに連絡する。

上級神はいきなりの展開に考えが追い付かず、放心状態になっていた

・・・・・・
パトは土下座を続けるフルールの元に行く

フルール「ありがとうございます・・・ありがとうございます・・・」

パト「頭を上げるんだ、フルール」

フルールはそう言われると、涙でぐしゃぐしゃになっている顔をパトに向ける

パト「メルリア、この子を手入れしろ、もうこの子は我の物だ、丁重に扱え、いいな?」

メルリア「畏まりました、アナタ、フルール様、こちらへ」

メルリアはフルールを優しく立ち上がらせ、城内の更衣室まで連れて行く

パト「雪花、月花、アリシアが来るまで待機室で休息だ、上級神、今すぐ案内しろ」

上級神「畏まりました!!」

・・・・・・
待機室にて

雪花「パト弱いわね~~」

パト「仕方ないだろ、あそこまでの決意を向けられたら見捨てれないよ」

月花「まあ、パトらしいわね、ソルテ様なんて【なんでそんな事を?!】みたいな顔してたわよ、あれは滑稽だったわ」

ソルテ「滑稽で悪かったですね」

月花「ソルテ様?!」

ソルテが待機室に入って来た。

ソルテ「びっくりしましたよ、パト様、せっかく話を終わらせようとしたのに何故こちら側がそこまでの待遇を」

パト「まあソルテ、いいじゃないか、あそこまでの覚悟を見せられたら答えてあげないと」

ソルテ「それでどうするのですか?」

パト「さっき言った通り、アリシアとソフィアとカナに任せるつもりだけど?」

ソルテ「違います!!そこは別に問題ありません!3日と言わず恐らく明日から取り掛かって終わりますよ、別にこの星の文化や技術は高くないので、再現は可能ですし、ここの自然は既にサンプルがありますので、それを量産してしまえばいい、その程度の仕事ですので」

月花「ああ、もしかしてそれ、私が技術開発部隊に居た頃い作ったかも」

パト「そうなんだ、なら何が問題なんよ、ソルテ」

ソルテ「あのフルールという子です!下級神ですよ?!メルリア様のような帝王神候補、今は専属侍女を目指しているエイリだって最上級神77位、優秀です!ですがフルールは下級神のしかも見習い!誰も許可出せませんし、部隊にも配属出来ません!なので城内に入れるなんて不可能ですし、下級神は配下神のまた配下神の配下神の~~って続くほどに価値が引く地位です、帝国の仕事なんて・・・」

雪花「まあ、そこは多分問題ないんじゃないかな、一つだけ入れる場所があるでしょ?」

月花「シスリットが管理している【帝国特別近衛部隊】ね」

パト「そ、そう!あそこにはまだ下級神クラスの美魅だって居る、そこに配属させて面倒を見れば問題ないじゃないか」

ソルテ「パト様!お言葉ですが!今後このように救いを求めてくる人達をそうやって匿うのは辞めてください!慈悲は本当に素晴らしいですが、このような形で使えない神を集めても帝国の負担が増えるだけなんですから!」

パトはソルテの言葉にカチンと頭に来た。

パト「ソルテ、俺は弱き者に手を差し伸べる王になりたい、弱き者を見捨てるのは不可能だ、何故なら俺自身が弱い者だったからな、底辺に居た時、雪花やメリア、月花や皆が手を差し伸べて一緒に歩いてくれたからこうやってこの場に居るんだ、そんな風に育ち成長してきた俺が弱き者を助けないのはおかしいだろう、俺は自分に与えられた恩をこうやって返す、俺はそういう王になるんだ」

ソルテ「ですが・・・」

月花「ソルテ様、私達の国王がそう言ってるのにこれ以上否定しても仕方ないじゃない、メリアちゃんなら例え不満や不条理と感じてもパトの理想のために動くと思うわ、そうでしょ?」

ソルテ「・・・そうですね・・・失礼いたしました・・・」

ソルテは難しい顔をして、近くにある椅子に座る

雪花「相当気に入らないって顔ね、あれ」ボソボソ

月花「まあ、実際問題気に入らないんでしょうね、ソルテ様は効率を重視するから」ボソボソ

ソルテ「聞こえてるわよ、話すなら外で話してちょうだい」ムス

雪花・月花「は、は~~い」焦り

雪花と月花は待機室から出ていった。

パトは今回の判断は曲げる気はなく、ソルテにも同情の言葉は出さなかった

パト(俺は間違ってない、あそこまで必死にお願いしてきてるのに無視なんて出来るか)




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