No.61 正規メンバー会議3│No.63 過度なご奉仕はご法度!

2022年11月02日

No.62 特別な時間

パトはネルを定期的に召喚していた。

ネル「どうした主様よ、こんな平和そのものな時に私を呼んで何をすればいいのだろうか」

ネルは大体理解していた、呼んだ理由なんてないということを。

パト「え、暇だから呼んだんだけど」

ネル「そうかそうか、主様の暇つぶしの相手に私は選ばれたという事なんだな、まったく帝園で恐れられる私が主様の暇つぶし相手とはな」

パト「嫌だった?」

ネル「別に嫌ではない、ほら、今日はどんなお菓子を用意してくれたのだ?」

パト「お菓子の前に!訓練!」

パトはネルを師匠として毎日ではないが、定期的に呼んでは訓練をしていた。

ネル「主様よ、私はこう見えて乙女でな、主様の顔面を蹴るのは心苦しいのだ、それを毎度毎度となればだな」

パト「決まって顔面蹴るなよ!毎度顎割れるんだよ!!」

ネルとの訓練は、相手がパトであろうが容赦はなく、平気で半殺しまで追い込むのだ。

ネル「我が主様はドが付く程のMだからな、困ったものだ」

パト「違うよ!強いて言うならそうやって忖度なしに攻めてくれるのはネルだけだからな、痛いのは嫌だけど、戦いの訓練をしている以上、情けは要らない、それは良く知ってるからさ」

パトは何度も戦いの場を経験して、甘さは必要ないと理解していた、その中で言えばネルが一番、訓練相手として申し分ないと判断していたのだ。

・・・・・・
ミーエル「ネル、最近ちょっと力入れてない?」

ネル「それだけ主様が成長したということだ、いい話じゃないか」

ミーエル「でもその分ネルが遠慮なくなってきたよね?」

ネル「だが1オーラ分だ、それでも主様はまだ私に及ばない、確かに強くはなった、ある程度私の動きを見極め、受け身だけの最初の頃とは違って、しっかり攻めれるようになった、だがそれでも私達の主様である以上、その程度、話にならないからな」

ミーエル「帝園のネル達はこんなものじゃないからね、その気持ちはわかるけど・・・」

ネル「ミーエル、その優しさが要らないんだ、この訓練ではな、だから専属神ではなく、従属神でもなく、私が選ばれたんだ、それは主様を容赦なく殴れるからだ」

ネルはそう言いながら、準備をしパトの所に向かう、
ネルは今の自分のポジションに凄く満足していた。

・・・・・・
数時間後

ミーエル「えっと、今日は顎骨粉砕が20回、頭蓋骨粉砕が15回、首ごと飛んで行ったのが10回・・・」

パト「俺、なんで生きてるんだろう・・・」

もちろん【不死領域】という空間で戦っているためである。

ネル「いやあ、今日も粉砕した粉砕した!主様!ちゃんと骨を鍛えないと駄目だぞ!」

パト「骨鍛えるってなんだよ、それよりオーラだな、反応が遅いなぁ、俺」

ネル「今の主様なら地球クラスなら余裕なんじゃないか?、最近開発しているのだろう?正式な実力を測る機械の作成」

パト「うん、地球や神界ってオーラ量と戦闘力をイコールで考えてるけど、実際全然そんな事ないじゃん?実際ネルはオーラ量がそんなになくても強いわけだし、だからオーラ量とかの忖度なしでの素の実力を数値化出来たらなって思って開発させてるんだけど、中々」

ネル「まあ、実際オーラの扱い方と量さえあれば能力が強くてもある程度完封出来るからな、オーラは強さの根源、強ち間違いではないんだがな、私はオーラの使い方は長けているのだ、主様がわからない程度にな」

ミーエル「ネルは確かにオーラの使い方がかなり上手だよね、メリアよりも上手いかも」

ネル「オーラ技術は帝園の方がかなり先に進んでいるからな、それに私は一番ではない、気に入らないが一番オーラ技術が高いのはテルだろうな、実力はないが、技術面は本当私ですら参考に成程だ、流石は技術の究極系と言われるだけの事はあるもんだ」

パト「珍しい、ネルが他の子を褒めるなんて」

ミーエル「そう?さっきの中でも要らない言葉がチラホラ混じってたと思うけど」

ネル「さて、ミーエル、今日もご苦労だったな、身体を休めるのだ」

ミーエル「今日も二人でなんだね、仲良しだね~♪」

パト「そうだね、実際感謝してるし、これくらい特別でも俺はいいかなって」

ネル「そういう事だ、褒美の時間くらいは二人で居させてくれ」

ミーエルは言われたまま、二人を置いてその場を去る。

・・・・・・
パト「その空間って穴場だよね、専属神との契約がこの中では途切れるなんてね」

ネル「死の感覚とはそれほど恐ろしいものなのだ、そんなものを全て共有していたら専属神達全員病んでしまうぞ」

パト「確かにね!それはダメだわ」

ネル「・・・・」顔真っ赤

パト「はい、おいでネル」

ネル「ああ、失礼するぞ、主様」

ネルはそう言いながら座っているパトの膝に頭を置く、膝枕だった。

ネル「落ち着くな、やはりこういう時間が私は好きだな」

パト「嫌な役割をやらせてるからね、おかげで凄く助かってる、本気で殺しに掛かってくれるのはネルくらいなんだ、ソルテだとどうも忖度が入ってしまう、保身的になってしまうから、何処か緊張感に欠けてしまうからね」

ネル「そうだな、私も実際主様を傷付けるのは好きじゃない、傷心する」

パト「本当助かるよ、ネル」

ネルは誰にも見えない場所でパトに甘えるのが至高のひとときだった、
帝園では暴君と呼ばれ、誰からも恐れられ、威厳を持つ必要があり、
帝国でも常に威厳を持ち、誰からも下に見られないように気を使っている。

だが、この二人だけの時間は唯一ネルが、歳相応の女性で居られる時間である。

パト「そうだ、今度一緒に出掛けない?」

ネル「嬉しい誘いだが却下だ、主様には従属が居るだろう、あいつらの居場所を横取りする気にはなれないんでね、私はこうやって居られるだけで幸せなのだ」

パト「いいの?本当に?」

パトはネルを認めている、むしろ一人の女性として専属神同様信頼し、愛している。
それは帝園のどのメンバーですら成し遂げていない特別な感情だった。

パト「ネルはいつも一歩引いてくれるけど、俺はネルもしっかり愛したい、おまけみたいな扱いはしたくないんだけど」

ネル「嬉しい言葉だな、だが良いのだ、別に私は買い物が好きではないからな、趣味という趣味もないしな、本当にこうやって居られる時間が好きなのだ」

パト「ならなんで【常駐従属契約】を受け入れてくれないんだ?」

ネル「別にいつでも会えるからさ、それに私は帝園にも居場所と役割がある、私の存在が勢力の抑止力になっている、私がただ何もせずに帝園に居る、それだけでも充分な役割なんだよ、主様」

パト「そっか、でも気が向いたらいつでも・・・」

ネル「しつこいぞ、主様、今はエテルと美魅、この二人をしっかり面倒見てやれ、ミーエルはどうでもいいがな、あいつは既にどうにでもなるからな」

パト「ああ、わかったよ」

ネル「嬉しいぞ、主様」

ネルは優しい顔で笑う、普段では絶対に見れない特別な表情だった。

ネル(正直、こっちでの生活は面倒くさいというのもあるがな、東京の時は不便だったしな・・・)

・・・・・・
パト「さてと、それじゃあそろそろ戻るとしますかね、侍女達が待ってるからさ」

ネル「まったく、偉くなったものだな、主様」

パト「本当、過ぎた事ばかりだよ、もっと身の丈にあった生活で良いんだけどね」

ネル「そうだな、ではまた呼ぶと良い、暇なのでな、呼ばなくても私から出向こう」

パト(ネル達は自分からこっちの世界に来れるから確かに【常駐従属契約】は必要ないかもなぁ)

ネルはパトの中にある帝園に戻った。

パト「さて、汗で汚れてるし、お風呂入るか!」

パトは訓練場を後にする。

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