天野江宝華

2022年09月11日

No.29 天野江の極秘任務

天野江宝華は仕事を有給で休んでいた。

天野江は腐女子である、BLが大好物で自分の部隊の隊員達が訓練後で汗まみれになっている状態で談義をしていたり、プロレスごっこ等をしてふざけあっている姿を見るのが凄く微笑ましいのだ。

だが別に三次元に限った話ではなく、小説でも漫画でもとりあえず男同士が絡み合っている描写があれば宝華は満足する。

そもそも何故そんな性癖が生まれたかというと、宝華は常に男と一緒に訓練していた。

そして礼花が地球防衛軍に入ると選抜組に入るための特訓を行い、宝華も選抜組として地球防衛軍に入隊した、だがその後も男性が殆どの環境で訓練や任務をしていたため、男性同士の絡みを見るのが好きになり、そのままBL好きになってしまったのだ。

そして今日は東京でコミケがある・・・

・・・・・・
宝華(変装OK、有給も数日用事で休んでる、仕事もラディウスに任せた、問題ない!それに地球防衛軍は忙しい!こんな所で鉢合わせはありえない!!)

宝華はある程度のブースとルートを見直しながら朝の5時頃から並び始めていた、体力には自信があったため、待っている間にBL本の電子書籍を読んでいた、そして開宴すると同時に宝華は周りの人間に押されながらも会場に入る)

宝華(一般人の中に居るからオーラとか使ったらそれだけで怪我をさせてしまうかもしれない、不便だけどこればかりは仕方ない!)

宝華はそう考えながらも目的のブースで同人誌を買い、おおよその目的を果たす事が出来た、

宝華「ふぅ、やっぱりオーラなしだと歳を感じるわね、20代の頃はこの程度では疲れなかったんだけどな~」

宝華はそう思いながらも先ほど買った同人誌を眺めてニヤニヤする。

宝華「もうそろそろメインの方でイベントか~、って待って!うわー!見逃してた!私の好きなサークルが隅の方に居るじゃない!これは逃せないわ!え~でもどうしよう~~」

宝華がアタフタしていると目の前に見覚えのある金髪が通る。

宝華(ん?あれってもしかして・・・)

宝華はその金髪の青年に声を掛ける。

宝華「ラディウス?ここで何してるの?」

ラディ「げ!!天野江隊長!なんでこんなところに!?」

宝華「それは私のセリフよ!貴方に仕事を任せたはずなのだけど?!」

ラディ「私も有給出していたはずですよ!天野江隊長よりも前に!なのに僕に仕事を振るなんて酷すぎますよ!だから部下に仕事を任せて休ませてもらいました!」

宝華「そうだったかしら?なら私も悪いわね、それでラディウスは何を買いに来たの?」

ラディ「え、そんなの・・・百合ですけど・・・」

宝華「百合か~!気が合うわね!私は・・・なんでもない」

宝華は喉まで出かかった言葉を抑える、

宝華(BL好きってバレたら今後そんな風に見られるかもしれない!そうなったら今後部下の訓練とか!気にしない素振りで男子更衣室に入るとか出来なくなる?!)

宝華の不純な思考と思惑で混乱していると

ラディウス「もしかしてBLですか?」

宝華「・・・なんで知っているの?」

ラディウス「・・・強いて言うなら同族の眼をしているから・・・でしょうかね、天野江隊長が男同士の絡みを見ている時、少し満足そうに見ている、いや、飽きれた素振りを見せない、そこからもしやとは思ってはいましたから」

宝華「もしかしてラディウス・・・」

ラディウス「はい、女性同士の絡みって凄く微笑ましくないですか?僕のような男性では絶対に入れない空間がそこにはある、それが最高だと思いません?」

宝華「ふん、わかっているじゃない、同性同士絡みだから至高なのよね・・・認めるわ」

宝華とラディウスは似た趣味を持つ同盟を汲んだ。

宝華「足を止めて悪かったわね、それで何処に行くつもりだったの?」

ラディウス「実は日本語ってまだ馴染めなくてですね、写真で撮って、それと同じ文字のサークルを探しているので効率が悪くて・・・」

宝華「見せなさい、私が案内してあげるわ、もちろんオーラは消してるのよね?」

ラディウス「もちろんです!」

宝華はラディウスのメモ写真を見ながらブースの案内図を見て、ルートを作る。

宝華「来なさい、こっちよ」

宝華は部下の前ということもあり、防衛軍で見せる見事な態勢と歩き方で威厳を出す。

ラディウス「いつもその歩き方なんですか?」

宝華「普段は猫背よ、でもいくらプライベートとは言え、そんなの部下に見せられないでしょ」

宝華は普段とは違い、髪をほどいていたため、印象がかなり異なっていたため、少々無理がった。

そしてラディウスの目的の物を購入し終わると、宝華は自分の行きたい場所にもさりげなく立ち寄り、買っていく。

宝華(メインのイベントには間に合わないかな~、こんなことで能力使ったらなんか色々嫌だしなぁ)

ラディウス「天野江隊長!ありがとうございます!では僕はメインの方に向かいますので、また仕事で会いましょう!」

宝華はラディウスがメインに行くと聞き、お願いする

宝華「貴方の行くイベントの横でやっているBLのイベント本があるの!それも買ってきて!!それを今度の仕事の時に渡してちょうだい!それで全部チャラにしてあげるわ」

ラディウス「了解です!その任務!絶対に成功してみせます!」

ラディウスは大げさに敬礼し、走って行ってしまう。

宝華「若いわねぇ、でもたまにはこうやって部下ともプライベートでお互いの時間を共有するのも悪くないわね、仕事だけの付き合いだとどうしても親近感とか持ちにくいしね」

宝華は目的が終わったため、自分の買った同人誌を一冊だけ読みながら休憩し、会場を後にした。

・・・・・・
仕事当日


ラディウス「おはようございます、天野江隊長、本日の任務に行ってまいります。」

宝華(私もそうだけど、彼も仕事になるとかなりキャラを作ってるわよね、前のコミケの時はかなり普通の大学生の青年って感じだったのに、やっぱり人間、素は大体あんなものなのね)

宝華「わかったわ、任務が終わったらちゃんと近況報告を忘れずに、何かあったら連絡を」

ラディウス「畏まりました、あ、その前に・・・」

ラディウスが純白の高級そうなカバンから袋に入った本が出てくる。

ラディウス「以前私が話した計画書の本です、目を通して頂けたらと思います。」

宝華はラディウスの目で分かった。

ラディウス(コミケの任務で得た品です、どうぞ収めください。)
宝華(ご苦労様、よくやったわ)

宝華はふと怪しい笑みを浮かべ、ラディウスもそれに続いて怪しい笑みを浮かべる

宝華「ありがとう、ちゃんと目を通しておくわ、行ってらっしゃい」

宝華(中々良い部下なのかもしれないわね・・・)

宝華はその日はその本を持ち帰り、地球防衛軍の自室でその本を楽しんだ。



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